昨夜のNHKのサイエンス・ゼロで木村建次郎さんたちのマイクロ波によるマンモグラフィの試みのことをはじめて知った。
いまはX線による乳がん検診のマンモグラフィが一般的だが、これは高脂肪度乳房では、なかなか乳がんの検出が難しいのだという。それがマイクロ波を用いることによってその検出の度合いが上がるという。
マイクロ波はX線と比べて波長が長いから、身体に与える影響がとても小さいので、X線による放射線障害を避けることができる。
多元多重散乱波理論とかいう数学の方程式を立ててそれを解析的に解くことによってこのマイクロ波マンモグラフィをつくったらしい。これはクライン-ゴルドン方程式(2025.5.12注)をもっと難しくしたような方程式であった。
すばらしい。
(2025.5.12注)クライン-ゴルドン方程式とはSchroedingerが量子力学のはじめに基礎方程式として作った方程式であるが、量子力学の基礎方程式としては使えず、今では量子場の方程式の一つとして知られている。KleinとGordonがSchroedingerよりあとに再度提案したとかで、いまではKlein-Gordon方程式として知られている。素粒子の方程式としてはBose粒子を記述する方程式である。Fermi粒子を記述すル方程式としてはDirac方程式が有名である。
Fermi粒子は粒子のスピンが半整数1/2, 3/2, ・・・の粒子であり、Bose粒子は粒子のスピンが整数1, 2, 3, ・・・の粒子である。