「社会主義 冷戦のかなたへ」は昨日書いた加藤周一氏の「私にとっての20世紀」の第3章のタイトルである。この章を全部読み終わってはいないが、いろいろな国の成長の評価を含むこの章はなかなか興味津々である。
社会主義の功罪の評価を含んでおり、また資本主義の国々の評価も含んでいる。ソ連の崩壊によって社会主義は滅んだといわれるが、それはソ連型社会主義の崩壊を示すだけで他の形の社会主義がありえないわけではないと感じがする。社会主義がどうしても業績が上がらないというのは本当のことでそこをどうするのか。しかし、あるところまでは業績が上がったというのもまた動かせない事実だという。
だから、社会主義の全体の評価としてはかなり難しくなる。全く間違っていたというのははばかられるし、また、よかったと全面肯定はもちろんできない。ただ、このような論を始めて知ったことはよかった。まだ読まれてない人には強く読むことを勧める。