フリースクールも学校に入るのだろう。だが、普通の学校ではない。字を書けないし、読めない人や計算ができない人に小学校や中学校の教育を与えようとする学校である。または学校に行けなくなってしまった人にいつでも好きなときに学びにいけるようにする学校でもある。
先日テレビで見たフリースクールは子どものときに何らかの理由で小学校へ行けず、字を書けず、読めない人が字を習うという話であった。そして字が書けるようになって宿題での文章として原稿用紙に50ページもの文を書いてきたという感動的な話しである。題は「生きていてよかった」であった。いつも死にたいと思ってきたのに、いま字が書けるようになって「生きていてよかった」という。
マンツーマンで教えるボランティアの努力はあまり描かれていなかったが、人のこういう変化を見たら、ボランティアの努力も報われたと感じられる。もっとも教材はもちろん難しいものではないが、普通の教材であったように思う。もっと工夫された教材であってほしいというのは私の欲張った考えだろうか。