これを聴くとパペポ全盛期を思い出すなぁ!
いやぁホント...
こここまでの道のりは長かったですね。
このブログでは2013年1月に「これまでビデオ撮りしたパペポを、全部DVD化する」と宣言していましたが、なにせ長時間の編集が伴う上にビデオの本数が多いために、この計画は幾度も頓挫しました。
でも、とりあえず東芝のDBR-Z160(2TB)のデッキを買った際に、手元にあったパペポのビデオは全部レコーダーのハードディスクにダビングはしていたんです。
今は無くなっていますが、10年前頃にやはり私と同じ様に「パペポのDVD化計画」をやっているサイトがあって、それを参考にこの放送は何年・何月・何日という記録を付けて、DVD化へ向けての準備は出来ていました。
まず問題は、ビデオテープは年月とともに劣化します(通称、「ワカメになる」=伸びてしまう)。
そのため、再生用のビデオデッキがあっても、将来的にトラッキングが出来なくなったり、再生自体が出来なくなる可能性があるため、とりあえずHDDへのダビングを最優先としたのです。
【道のりは平坦ではなかった】
パペポのDVD化にあたっては、以下の作業が必要でした。
①全てのパペポのビデオテープが揃っており、漏れは無いか確認する
②ビデオデッキからHDDレコーダーへのダビング(1時間番組を3倍速で録画していたので、ビデオ1本でダビングに6時間かかる)
③ネットで情報を収集し、放映年月日を付けておく
④すべての放送分を編集する(放送開始~全てのCM開始・終了~放送終了をチャプター編集する)
⑤生DVDへダビングする
というもので、これは相当に大変な作業です。
当初私は、全てをブルーレイディスクにダビングする予定でしたが、どんなレコーダー・プレイヤー・車載デッキでも再生出来る様に、あえて「2層式 DVD-R DL」にダビングする事に途中から方針を転換しました。
はっきりした事は自分でもよく分かっていなかったのですが、ブルーレイにも「DRモード」と「AVCモード」という録画モードがあります。
当初私は、解像度を少し落として1枚に大量のデータを入れようとして、ブルーレイの「AVCモード」でダビングを行っていました。
しかし、将来的にこの「AVCモード」という録画モードが、他メーカー(東芝以外)のデッキに買い替えた際に再生出来るかどうか不透明でした。
更に、今更ながらこのダビング計画が急速に推進されたのも、この「AVCモード」で途中までHDDにダビングしていた、という事が挙げられます。
というのも、ブルーレイディスクは「DRモード」にしても「AVCモード」にしても、その情報量の多さからHDDの容量を喰うからです。
「AVCモード」でダビングしたパペポが溜まり過ぎて、デッキのHDD容量2TBがパンパンになり、もう本格的にダビングしなければならない状況に追い込まれたのです。
「2層式 DVD-R DL」にダビングするには、ブルーレイの録画モードである「AVCモード」から、アナログダビング用の「VRモード」に再変換する必要があります。
ちなみに、ビデオデッキからビデオをダビングする際は、レコーダー側は「VRモード」でしか受け付けません。
直接、ビデオをHDDレコーダーに繋いでダビングする時は、ブルーレイの録画モードである「AVCモード」ではダビング出来ないので、それをブルーレイ化するために、アナログの「VRモード」から容量の大きい「AVCモード」で更にHDD内ダビングをして、そのまま10年くらい放置していたのです。
従って、既に数枚「AVCモード」でブルーレイディスクにダビングしたものも含めて、全てのパペポを「2層式 DVD-R DL」にダビングするため、更に「VRモード」にHDD内再ダビングをする必要が生じました。
分かりにくいので時系列で説明すると
①パペポのビデオを「VRモード」でHDDレコーダーにダビングした
②ダビングしたデータを全てHDD内で「AVCモード」に変換ダビングした
③「AVCモード」でダビングしたデータで、ブルーレイディスクに4枚だけダビングした
④先々の事を考え、「2層式 DVD-R DL」にダビングする事にした
⑤「AVCモード」でダビングしたデータを全てまた「VRモード」でHDD内再変換ダビングをする事にした
⑥一連の作業でHDDがパンパンになってしまい、DVD化が促進される事に
「2層式 DVD-R DL」は、「1層式 DVD-R 」が標準モード(4.6)で約120分録画出来るのに対し、約3.5時間録画出来ます。
ビデオテープ1本に3倍速で6時間録画されていますので、約3.5時間ではVRの標準モードである「4.6」には入りきりません。
そこで、デッキに標準装備されているダビング機能の一つである、「ぴったりダビング」を使って6時間の放映分を「2層式 DVD-R DL」に詰め込む事にしました。
これは、6時間弱のデータを DVD-R DL一枚に詰め込むため、レコーダーが解像度を自動計算してダビングする機能です。
(これが後にやっかいの種になる)
(専用フォルダーにジャンル分けしています)
(ダビングしたデータ全てに放送年月日が付けられた状態で長年放置プレイだった)
【苦行~編集作業】
通常のダビングだと、「高速ダビング」「コピー管理高速ダビング」など、2時間映画が7~8分でダビング出来るのですが、「AVCモード」から「VRモード」へのダビングは、実時間がかかります。
6時間の放映分なら6時間かかります。
後半に、トータル何時間分をダビングしたかを公表したいと思いますが、これだけでも相当な手間です。
また、「VRモード」へのダビングが終わったら今度は「編集作業」です。これが辛い。
いわゆる「チャプター編集」ですね。データを「区切る」作業です。
(縦線はチャプター分割された部分)
番組が始まったら「ポチッ」、CMが始まったら「ポチッ」、CMが終わったら「ポチッ」、放映が終わったら「ポチッ」、をひたすら繰り返します。
1時間分でもこの作業が20回くらいはありますし、早送りして行き過ぎたら少し巻き戻してスロー再生、コマ送りまで使って、正確にチャプターを付けていきます。
これが一番キツイ。普通の人はまずやらないと思います。とんでもない根気を要します。
でも、パペポには荒んだ学生時代に自分を楽しませてくれた番組として、ここで手抜きをする訳にはいきません。
この作業を、全ての放映分に行いました。
【DVD-R DLの品質のばらつき・デッキとの相性に苦労】
さて、全ての「VRモード」への再ダビングとチャプター編集を終え、あとはディスクにダビングするだけとなりました。
ビデオの時代は、何かと操作が楽でした。
録画をしたけりゃテープを突っ込み、標準か3倍速かを選ぶ程度。
DVDへのダビングの際は、「初期化」という処理を行わないとディスクに書き込みが出来ません。
なので、まず生DVDをHDDレコーダーに入れると「初期化しますか?」という表示が出てくるので「はい」を押して初期化します。
しかしですね... どういう訳か、この初期化がどうも上手くいかないんですね。
初期化できない場合は「初期化出来ません」あるいは「初期化に失敗しました」あるいは「予期せぬエラーが発生しました」などの表示が出ます。
一旦初期化にとりかかった生DVDは、いわば「傷モノ」となり、書き込みが出来なくなります。
先述の様に、ダビングに使うメディアはDVD-R DLです。
どうもこのDVD-R DLの大容量や2層式というのがクセモノらしく、ネットのクチコミでも「初期化出来ないがどうすればいいか」という質問を多数散見しました。
ただ、「初期化出来ない」のではなくて、「初期化出来ない事が多い」という事です。
なので、試しに1層式のDVD-Rで初期化を試みると、すんなり初期化する。
よし、大丈夫だ、と思ってDVD-R DLを初期化すると「初期化に失敗しました」の連続。
DVD-Rは一枚数十円ですけど、DVD-R DLは一枚100円くらいするんですよ。
DVD-R DLの初期化成功率の頻度は、10枚の内の5枚。
5枚ですよ?20枚買ったら10枚ですよ?これには参りましたね。
初期化に失敗したものはもう使えないので、気に病まずドンドン「✖」マークを書き、捨てていきます。
PCで映画をダビングしたりする時は初期化に失敗しないんだけどなぁ、と思いつつ、初期化が成功した「DVD-R DL」に、ビデオテープ1本分に当たる約6時間弱を、「ぴったりダビング」でダビングしていきます。
「ぴったりダビング」というのは、レコーダー側が自動でビットレート(解像度)を調整し、DVD1枚にダビングする機能です。
ここでまた障害が発生します。
①ダビングが正常に開始されたのを見届けているのに、ダビングされていない
②ダビングが正常に行われたが、「予期せぬエラーが発生しました」という表示が出て、再生が出来ない
③したがって、どの機器でも見られるようにする「ファイナライズ」が出来ない
④もう書き込みがされたDVDなので、捨てるしかない
ここで更に、DVD-R DLを無駄にする事態が連発です。
出来るか出来ないか運任せの初期化に成功した後、3度ダビングに失敗して4度目にダビングが成功、という事もザラ。
あまりのトラブルの多さに辟易し、
「もしかして、今使っているDBR-Z160のDVDドライブも壊れてかけているのではないか?」
という疑念が湧き、バルディアに続いてDBR-Z160のDVDドライブの中古品(約20,000円...)を購入し、デッキの清掃も兼ねてドライブも交換。
これがダビングに使っている東芝DBR-Z160。2TBです。
まぁ、こうなるわな...
冷却ファンの音が大きく、寝ている時も耳障りな機種です。
埃がそれなりに溜まっていましたが、バルディアほどではありませんでした。
手前に見える黒い箱がDVDドライブです。
これを代替品と交換、デッキ内部をクリーニングしました。
結果ですが、交換する前はどちらかというと「初期化には成功して、ダビングは失敗する」というパターンが多かったのですが、交換後は「初期化の失敗が増え、ダビングには成功する」という、良いのか悪いのかハッキリしない状態。
ここまでやっても不具合が収まらない、という事は、元のDVDドライブも壊れていない可能性があり、原因は「DVD-R DLと本機種との相性にあるのではないか?」という疑惑が濃厚に。
先述しましたが、DVD-Rと比較してDVD-R DLは容量が大きいためか、二層式のためか、初期化が出来ないという声がネット上にも多数あります。
それを裏付ける様に、DVD-Rの初期化・ダビング・ファイナライズは、何の不具合も無くスムーズに行われます。
そして、生DVD-Rというのは、生産国やメーカーによって品質にかなりばらつきがあり、ダビングに失敗するという、ビデオ時代にはあり得ない事がよく起きます。
更に不具合の原因として、どうも「ぴったりダビング」が上手く機能していないのではないか?という疑いが濃くなりました。
「高速ダビング」などは全くダビングに失敗しないからです。
ダビングが上手くいかない原因は不幸にも3つ重なっていると考えられ、
①DVD-R DLの容量の大きさ
②DVD-R DLと本機種の相性
③「ぴったりダビング」が上手く機能していない可能性がある
と諦め、気を取り直して初期化に失敗しようが、ダビングに失敗しようが、ファイナライズに失敗しようが、問答無用でダビングを強行します。
そのためにヤフオクで安く買っておいた大量の生DVDです。
609枚は伊達じゃない!
【全てのダビングがやっと終了】
(↑ 一番最初に録画した回 鶴瓶が視聴者プレゼントの林檎パイを使って、上岡龍太郎に惑星の自転・公転を聞いているところ 1989.12.1 日本テレビ)
そんなこんなで時間もカネもつぎ込んだダビング作業ですが、苦節10年(正確に言うと11年)、やっと全てのダビングが終わりました!
ダビングしたDVD-R DLの枚数:37枚 ⇒1枚が6時間と考え、37×6=222時間 ⇒毎月4回放送と考えると、4×12で年間48本放送 ⇒222÷48で4.6年分の放映分をダビング
廃棄したDVD-R DLの枚数:32枚(やはり2枚に1枚の割合でダビングに失敗しています)
(観始めた頃のスポンサーはカメラのドイだった 今はあるのか?)
ダビングが終わって、総ダビング時間がザックリ216時間で、「4.6年分の放送を録画していたのか!」と自分でも驚きました。
次に、一番最初にパペポの録画を開始した年月日ですが、記録によると「1989.12/1」となっており、私が上京した年の暮れだという事が分かります。
実際は録画をし始める前から「面白い番組だな」と思って観ていたのですが、その後は毎週録画をし、地元に帰省した時の回のみ、録画出来ていません。
当時のビデオデッキは、「毎週録画」という機能が無かったからです。
(正月は恒例の新春スペシャル)
(新春SPには毎年横山ノックが登場、当時話題になった「マル禁(放送禁止用語)」を連発)
最期の録画となったのは「1993.9/10~1994年 不明 番組打ち切り」となっており、年月日は不明ですが1994年になる前に実際は録画を終えています。
録り始めたのが1989年、録り終えたのが1993年後半なので、総録画時間が4.5年という計算にも概ね合致しており、ほぼ毎週必ず録画していた、という事が伺われます。
(CM バブル期に流行った「ランバダ」という曲で踊る人~名前失念)
(当時のビデオデッキは高品質だが高かった)
(放映時、関東圏で流れていたCMも貴重な想い出)
何故、最期が「1993.9/10~1994 不明 放送打ち切り」となっているかというと、その頃に丁度Jリーグが始まり、日本でもプロサッカー熱が上がり始めた事が原因です。
(※実際は1994年を迎える前で、この表示は間違っています)
この頃私は既に地元にUターンしており、幸い地元のローカル局でもパペポを放送していたので録り続けていたのですが、突然、よりによって何の前触れも無く突然、私が何の興味もないサッカー番組が始まるとの事で、急遽打ち切りになってしまいました。
(地元で最後の放送回 後に知人に「1994新春スペシャル」を録画してもらっているので、打ち切りは1993年10~11月と思われる)
(いきなりの放送打ち切り)
(そして何故か次週からこういう番組に... 俺の愉しみ、パペポを返せ!)
私の住んでいる地域でも、高台に住んでいる人は東京のTV電波が届き、日本テレビで引き続き放送を観られたはずですが、田舎で夜中に放映されているこの番組をどれだけの人が観ていたか定かではありません。
「パペポが観たい」と思っても観られない。
東京暮らしで唯一の楽しみだった番組だったという事もあり、残念で哀しかったですね。
その後、妻の知人に頼んで「1994新春スペシャル」と、パペポの後番組「Live in PAPEPO 鶴&龍」を一か月分(12回の放送分)だけ録画してもらいました。これは年代不明ですが、この番組が放送され始めたのは1998年7月以降なので、そのあたりの年代の放送分だと思われます。
(パペポが1998年3月に終わり、半年後30分番組として始まった「Live in PAPEPO 鶴&龍」はスタジオ収録ではなく、大学の講堂などで行われた)
後にIT革命があってネットが普及した事で、「鶴瓶 上岡パペポTV」の最終回は1998年3月であった事が分かりましたが、私が地元放送局の都合でパペポ打ち切りの憂き目を見た後も、4年間放送されていた事になります。
その間、阪神大震災や地下鉄サリン事件など深刻な社会不安もあって、その年代のパペポは是非観たかったですね。
その頃は私も社会人となり、毎日の仕事に追われていました。
【まとめ】
過去の記事を見ていただくと分かると思いますが、自分の部屋で使っているHDDレコーダー、東芝「DBR-Z160」は私が単身赴任を始めた直後、「パペポの完全デジタル化を図る」目的で2013年に購入したデッキです。
そのためにはビデオを再生するためのビデオデッキも必要でした(今は新品のビデオデッキは買えませんので、整備済みの中古ビデオデッキも購入)。
収録本数があまりにも多過ぎる上に、4.5年分のチャプター編集作業なんて出来る訳無いじゃないですか。
他にもやる事が沢山ある訳ですから。
でも本当に、今となっては昔録ったビデオを再生すると「クシャクシャ」という音と共に、テープが絡まってしまうのです。(テープの劣化)
ですから、パペポのデジタル化はなんとかギリギリ間に合った、という感じです。
幸い、パペポの録画に使っていた当時の「ナショナル・マックロード」はバブル期のビデオデッキだけにカネがかかっており、流通していたビデオテープ自体も良質だったため、他メーカーのビデオデッキで再生する際、トラッキング調整の必要が殆どありませんでした。
ここまで来るには大変な道のりでした。
また、この番組は当時、有名芸能人も欠かさず観るほどの人気番組だったため、私と同じ様に毎週録画を行い、デジタル化に励んでいる人が全国に大勢いると思います(多分)。
かつてはそれをインデックス化をしてアップロードしていたサイトもあり、私が録画した収録分の放映年月日などはそれを参考にして特定する事が可能でした。
地元に帰ってからの録画では、パペポ放映時の深夜帯に「北海道南西沖地震(奥尻島地震 1993.7.12)」および「中華航空機140便墜落事件(1994.4.26)」が緊急特別番組として放映され、番組が中断された事もありましたが、この二つも歴史上の大事件であり、そのままダビングしてデジタル化しています。
全国で、私の様にパペポのデジタル化をしている同志に言いたい。
「パペポ、フォーエバー!」と。
※2023年5月16日に上岡龍太郎師匠は81歳でお亡くなりになられていたんですね。全く知りませんでした。
元タレントの上岡龍太郎さん死去 ナイトスクープ初代局長、パペポTV - 産経ニュース (sankei.com)
パペポでは1990年当時、「年齢を重ねると身体のあちこちが弱るというのは思い込み、その気になれば200歳まで生きられる」「僕が死んだら剥製にしてくれ」とおっしゃっていたんですが。
龍太郎師匠のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
(了)