単身赴任で独身寮に入る事が決まった際にまず考えたのは、再度プラモデルに打ち込んでみよう、という熱い想いでした。
何故だか判りませんが、やはりこの道が好きなんでしょうね。
前回の、ズベズダ製T-90完成から少しブランクがありましたが、こちらでの生活にも余裕が出てきましたので、そろそろ模型作り再開です。
また、地元の模型店で3月にコンテストがあるそうなので、それに間に合わせる予定です。
今回はこのキットを作ります。
中国の模型メーカー、トランペッター社の「T-62 ERA」です。
T-62といえば、口径115mm・世界初の「滑腔砲」(かっこうほう)を搭載した戦車として知られています。
T-54/55の発展型として、東西冷戦の最中、当時のソビエトが第三次世界大戦で西欧・駐留米軍に勝利するために作り出した戦車といってよいでしょう。
ちなみに陸上自衛隊の74式戦車は、このT-62に勝てる戦車として開発されたはず。
第2次大戦におけるドイツとの戦車戦を教訓にした重装甲、最も被弾率の高い砲塔部分を平低にし、暴露シルエットを小さくする。
従来のライフル砲と比較して、破壊力の大きい滑腔砲を搭載し、攻撃力も高い。
が、しかし・・・
中東戦争ではイスラエルの機甲部隊に多数討ち取られ、アフガニスタンではムジャヒディンが持つRPG-7の餌食となり・・・意図していた西ヨーロッパへの侵攻も結局は起こらかった・・・( ゜д゜ )
平低な砲塔は、戦車砲の仰角/俯角に大きな制限を与え、乗員の身動きが出来ないほどの狭さ。
これは車輛からの素早い脱出を不可能にしています。
私は戦車の部品なのですね~そーなのですね~( ´Д`)
鳴り物入りで搭載された滑腔砲も命中率が低く、狙ったところに当らない。
また、その重装甲も、対戦車ミサイルや携帯式の成形炸薬弾の前には効果はありません。
エンジンなど機関部の信頼性も低く、現場の兵隊には嫌がられているらしいです。
と、スペックからは想像できないダメっぷりなのですが、私はT-62が好きです。( ´,_ゝ`)イ~ンダヨ、カッコヨケレバ
T-62といえば、これまでは古いタミヤのキットしか存在しなかったのですが、何やら最近は現用ロシア軍の戦車のキット化が多く、ファンとしては嬉しいところです。
このトランペッターのキットは、「素」のT-62のバリエーションである「ERA」(爆発反応装甲)が付いたバージョンです。
大規模な戦車戦を放棄し、爆発反応装甲ボックスを付ける事で非対称な対ゲリラ戦・市街戦に特化した仕様です。
模型作り再開(新天地での仕切り直し)の第1番として、今回これを作ります。
まず、基本的に外国メーカーのキットは離型剤の付着が激しいので、パーツの段階でマジックリンを噴霧し、よく洗浄してから組み立てに入ります。
バージョン違いキットの宿命で、あちこち穴を開けたり塞いだりする必要があります。
穴あけはピンバイスで、塞ぎは延ばしランナーを使って行います。
穴埋めは「ウ」と表示し、黒い延ばしランナーを埋め込み。
表面に、鋳造の表現がされた砲塔。
このままでも良いのですが、塗装すると塗膜の厚みで鋳造の質感が落ちる可能性があります。
全体にパテを塗り、より鋳造の質感を上げておきます。
「鋳物!」っぽい感じを強調。
但し、実物の装甲板は表面をグラインダーである程度削りながら仕上げますから、こんなにモサモサした感じとは違いますがね。
「どんな製法で製造されたモノのイメージ」できれば、質感の表現はOKです。
足回りはロコ方式です。
今回はERAボックスと履帯取り付け、二つの鬼門があります。
根気よく、時間がある時にイッキに組み上げます。
砲塔に、ERAボックス取り付けのためのステーを接着していきます。
これだけでもかなり根気が必要です。(ヽ´ω`)
ステーの取り付けが完了。
正面・側面から見て、綺麗に揃えるのが難しい。
更に根気よくERAボックスを取り付け。
被弾の確率が高い部分にだけ取り付けられているようです。
サイドスカートにも穴開け・ERA取り付けの苦行あり。(´ω`)
車体の前面装甲版にもERA。
足回りは塗装後に接着します。
履帯1個につき、3つの切り出しゲートがある上、ERAの取り付けがありますので、凄まじいパーツ数です。
同じようなパーツが番号違いで多数ありますので、かなり疲れます。( ´Д`)=3
組み立て最中に、まだ離型剤が付着しているのを感じましたので、塗装前にもう一度マジックリンで洗う必要がありそうです。