神田川 「まる歩き」 しちゃいます!!

ー神田川水系、支流はもちろん、旧水路、廃水路、全部 「まる歩き」ー

黒田家中屋敷

2014-11-07 07:00:04 | 城西の堀川3

 前回引用の麻布谷町の書上に、今回の大下水の流路に関し、「東之方松平備前守様御屋敷内え相流申候」とあるように、麻布谷町の東隣りには筑前福岡藩黒田家の中屋敷がありました。下掲「1/5000実測図」の描く池は、その特異な形状から鴨猟用の池なのでしょう。また、→ 「谷端川・小石川3 / 祇園橋(氷川橋)」のところで、陸奥守山藩の占春園の解説にあった溜池黒田邸の庭園は、この大名庭園のこと思われます。明治に入り黒田家中屋敷は、隣接する肥後人吉藩相良家下屋敷などとともに、赤坂福吉町を形成しました。福岡と人吉から縁起の良い町名としたものです。現在は赤坂2丁目のうち、赤坂ツインタワーなどの高層ビルの建ち並ぶ一角です。

 

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    ・ 「参謀本部陸軍部測量局の1/5000実測図(明治16年測量)」  「紙久図や京極堂 古地図CD-ROM」収録の南西部の一部で、同社の基準(72dpi)で掲載しています。

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    ・ 六本木通り  六本木通りの右手、下り車線側の歩道です。このあたりは元の黒田邸内で、「実測図」には水路が描かれています。今回の大下水もその水源の一つなのでしょう。

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    ・ 南西角の道路  六本木通りから右手に入り、南部坂へと至るこの道路が、麻布谷町と黒田邸の境となっていました。現在は六本木(2丁目)と赤坂(2丁目)の境です。

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    ・ 黒田邸跡  旧黒田邸のほぼ中央に位置する無名坂の中腹から、坂下の赤坂ツインタワー方向のショットです。池のあったのは右手後方で、画面からは切れます。