桃園川緑道にいったん戻りますが、次の谷中橋と谷中下橋の間で、今度は右岸に向かいます。緑道と並行する大久保通りを越えて100mほどで、「杉並の川と水源」中の湧水地リストにも記載されている「かえる公園」、そして、その東南に隣接する天祖神社(江戸時代は神明社)です。「神明社 除地六畝十歩、小名小澤にありて村の鎮守なり」(「新編武蔵風土記稿」) 創建は不詳ながら、寛治元年(1087年)との伝承があります。高円寺村がかって小沢村だったこと、その小沢村の本村と思われる字小沢にあることから、この神社が小沢村の鎮守だったことがうかがえます。それが、江戸時代になって高円寺村となり、高円寺に近い氷川神社が並んで村の鎮守となったと推測できます。
- ・ 桃園川緑道 谷中橋の次の谷中下橋の手前で、桃園川緑道は左カーブします。高円寺地区内の緑道が唯一カーブするところで、ここまで1.5km弱直線だったことになります。
- ・ かえる公園 杉並第三小学校のある右岸段丘の際は、小規模ながら崖線を形成しており、湧水のあったことが十分推測できる地形です。
- ・ 天祖神社 かえる公園と杉並三小の間の、段丘斜面上にあります。上掲写真の奥の茂みが天祖神社境内のものです。
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