神田川 「まる歩き」 しちゃいます!!

ー神田川水系、支流はもちろん、旧水路、廃水路、全部 「まる歩き」ー

洗堰

2015-09-25 07:02:17 | 千川用水6

 「千川素堀筋普請所積見分」によると、(橋名はありませんが)大山橋と目される石橋から、合計で377間(≒686m)のところに、「上水ノ吐 洗関巾弐間 吐水門巾三尺高サ五尺」が設けられていました。また、 同じ「小川家文書」の中には「諸入用大概積り」と題する書類もあり、こちらには「明キ内法四尺高サ一丈 下板橋乗蓮寺後口吐水圦樋」と書かれています。「圦樋(いりひ)」とは石積みや土積みの土手に差し込み、土手外の水路に水を導くための樋で、通常は末広がりの形状をしています。費用も書かれているので、新規に作った圦樋を既存の洗堰にセットしようとしたのでしょう。なお、引用文中の乗蓮寺は長く板橋宿にありましたが、首都高や中山道の整備に伴い、昭和43年(1973年)赤塚に移転したお寺です。

 

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    ・ 昭文社の地図ソフト"Super Mapple Digital"で作成、縮尺は1/6000です。青点線が実地調査及び当時の地図、空中写真などで確認できる水路跡で、そのポイントを地図に記入した番号順にウォーク&ウォッチしてみました。(一部推定によっているところもあります。)

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    1. 板橋税務署前の通りを北に向かいます。"Super Mapple Digital"で距離計算する、大山橋からの距離は700m弱で、「所積見分」の数字と一致します。

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    2. 旧養育院前で離れたばかりの都道420号線を越えます。同都道は右手に100mちょっとで山手通りに突き当たって終了です。

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    3. 幅広の道路は二手に分かれますが、右手が道路、左手が水路です。元は離れていたものを合せて幅広になりました。

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    4. 右写真は右手からのショットで、谷筋にあるのが分かります。→ 「段彩陰影図」からも見て取れるものです。

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    5. 大正5年と同10年の地形図には、この右手に水車記号が描かれています。