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今日が一番素敵

丁寧な暮らしを心がけながら、日々、折々のの心模様を素直に語ります。
今が一番素敵との思いを込めて。

Fさんとお別れの日

2019-03-12 07:29:19 | 

3月8日は、私にとり、耐えがたいほどに悲しい日となりました。

お天気は、雨上がりの晴天で、実に清々しく、陽光はキラキラと輝いていたのですが。

近隣として、三十数年、親しくお付き合いをさせていただいたFさんが、都心のマンションへお引越しなさる日だったからです。

 

お見送りしてもよかったのですが、あまりに辛かったので、窓から車が見えなくなるのを確認しました。

その後すぐ、車中からお電話をくださったFさん。

私が前日差し上げた贈り物数点を、とても気に入ってくださったようで、そのお礼もかねてのご挨拶でした。

二日前には、ご夫婦そろって、我が家にもお越しくださいました。

 

心のこもったFさんからの贈り物を手にして感激してしまいました。
右の白い容器には、彼女の手作りのお味噌が入っています。

 

窓越しに車をお見送りしてからは、私は一日中、めそめそしっ放し。

目は涙で潤み、鼻水が出て仕方なく、その寂しさは、ことばでは、とても言い尽くせないほどでした。

 

この地に私がマイホームを構え、数年後に彼女が引っ越されてきました。

その後から三十年近いお付き合いになります。

年を重ねるごとに親密になり、信頼感が深まっていった私達。

私より一回りお若いのに、私が心から尊敬し敬愛してやまない方です。

夫を失い、一人暮らしの今、彼女の存在は、日々の暮らしの支えと、私の心のよりどころにさえなっていました。

 

 

東日本大震災で流通が途絶え、商品が品薄となり、食材が思うように手に入らなくなった時。

彼女は、早朝、成城石井の前に並び、そこからお電話をよくかけて下さったものです。

「何か必要なものがあれば買いますから、遠慮なく頼んでください」と。

 

庭のガーデンチェアーから転落し、頭に怪我を負った時には、

車を出し、彼女がとても信頼している脳神経外科病院に、私を案内しても下さいました。

日々、車で買い物に出かけるとき、声をかけますから一緒に出かけましょう、とまで、おっしゃってくださったこともあります。

 

けれど、彼女は多方面で活躍されている、お忙しい方。

数年前までは、若い頃の留学経験を生かし幼児の英語塾で、英語の先生をなさっていました。

今は或る専門料理教室の助手をなさっています。

施設に入っておられるお母様の介護のために、一時間以上かけて度々往復もされています。

 

何事にも意欲的で研究熱心。

心優しくて、実に聡明なお方。

凛としたお姿と雰囲気は、とても魅力的です。

 

向かって右の方がFさんです。左の方は真向いのお宅の奥様、Iさんです。
Fさんほどではありませんが、Iさんとも、長年、とても良いお付き合いをしています。

 

ですから、私は、彼女に負担をかけるようなことはしたくありませんでした。

身に余るようなご親切に甘えることは、極力しないように心がけてきたつもりです。

でも、彼女の優しい言葉がけが、どんなに嬉しく心強かったかわかりません。

 

こんな私の暮らしでも、一回りも年上だからでしょう。

彼女は目標にして下さり、先日も、私のライフスタイルを心から褒めてくださいました。

「どうしたら、こんなに美しい暮らし方ができるの」

と、過ぎたお言葉までいただき、恥ずかしくてなりませんでした。

 

お子様が中学受験の時は、私の経験談を語らせて頂いたり。

お嬢様の婚約者のご両親とお顔合わせをなさる時の、ご挨拶の仕方を尋ねられたり、と。

折あるごとに、人生のチョッピリ先輩として、私の気持ちを述べさせていただいたものでした。

 

三人のお子様たちは全員難関私立大学を卒業され、今は、ご結婚されていますが。

皆さん、まだ小学校低学年のころから見守ってきたお子様たちです。

 

 私がFさんにお贈りした物数点の一つは、フェイラーのポーチです。
同じ柄の黒はなくてグレーにしました。
私は次女からもらったものですが、今、キーホルダー、敬老パスなど入れて
とても愛用している大好きな小物です。
持てば持つほど愛着がわいてきます。

 

お互いに敬愛し合ってやまないお付き合いだったといえる、私たちの関係.

私たち二人の間には、心から理解し合える長い日々の営みの想い出があります。

この地で、最後まで彼女とはお付き合いができると思い、信じて疑わなかった私です。

ですから、この度のお別れは、本当に悲しくて、お引越しが終わるまで信じたくないことでした。

 

でも転居された日から、Fさんのお宅の灯りは消えました。

それを見ると堪らなく、寂しくて、悲しい。

心の空洞は、しばらくは埋められそうにありません。

 

ご近所に親友がいた幸せを、いま改めてかみしめ、彼女に感謝の気持ち一杯でいます。

 

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 花のように泉のように 

 


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