数週間前のこと。
このブログに一番よく登場していただいている親友のKさんと、電話で1時間近く楽しく語り合いました。
専業主婦の私と異なり、国際色の強いお仕事を、ほぼ1年前に退職されたばかり。
英会話は現地人並みで、豊かな体験から生まれる話題は実に豊富でいらっしゃいます。
敬愛して止まない、私にとり、掛け替えのない親友です。
数日前に、kさんから届いた絵手紙。
拝見しただけで、元気をいっぱいもらった私です。
社会経験、能力の差は著しい私達ですが、性格はとてもよく似ていて、価値観もそっくり。
ですからお話ししていると、いつも心が安らぎ、一心同体のような気持ちにさえなってきます。
米国在住の時以来のお付き合い。
もう三十数年になりますでしょうか。
あのころは、お互いに子供たちは、幼稚園児と小学校の二年生。
私達も、夢溢れ、一番輝いている時でした。
Kさんは、帰国後もキャリアを積まれ、ますます充実したお暮らしで、その夢を一つ一つ叶えて行かれたに違いありません。
海外在住が長く、しばらくお付き合いは途絶えがちでしたが、今はその頃の親しい関係にすっかり戻っています。
でもお互いに、暮らしの状況はガラッと変わってしまった二人。
気が遠くなるほどの歳月を重ねてきたわけですから、当然のことですが。
年相応の問題を抱え、楽しいことばかりではなくなってきました。
若い頃も、育児の悩みが尽きなくて、お互いにいろいろ相談しあったものですけれど。
それに比べ、今の悩み事は、夢が感じられない切ない話題が多くなりました。
育児の問題の時と同様に、話は尽きません。
今回の電話の長話も、親の介護の苦労、主人との意思疎通がうまくいかなくなった苛立ち、その他色々でした。
Kさんのお話は、心から頷けることばかり。
90歳を超えられた両家のお母様の介護に心を砕き、いろいろご苦労が多い日々のようです。
私は50代のころに、既にその苦労を終えています。
けれど、お話を伺うたびに、介護されるお母様の側に自分の身を置き換えて考えることが多く、身につまされるお話しばかり。
他人事にはとても思えません。
実のお母様は、今のキャリア女性の前身のような職歴を持ち、学識も高く非常に頭がいいお方。
多趣味でもいらっしゃり、日本画はプロ並み。
個展に伺ったこともある私です。
家に出入りされる職人さんへの過剰な気のお遣い方など、数点、私に非常によく似たところもあって、笑ってしまうのですが。
気丈に頑張って、お一人暮らしの息子さんと一緒に生活して来られたKさんのお母様です。
ところが、最近急速に認知症が進まれたご様子。
90歳におなりですので、無理からぬことですが。
ご本人もそれを自覚し、不安に感じておられるとのこと。
「頭にいつ靄がかかっているよう」とおっしゃるそうです。
Kさんは、お母様の最近の不可解な言動に慌て、とてもショックを受けているとのこと。
なんだかとても切ないお話ですね。
正常から認知症に差し掛かるグレーゾーンの時、人間は一番つらい心境に陥るのかもしれません。
介護をする方も、対応が非常に難しい時でしょう。
Kさんの戸惑いの心情とご苦労が痛いほど伝わってきました。
日頃、お心をかけて下さるお礼も兼ね、近所にできた隠家のようなお食事処に、ご夫婦をお招きする予定にしています。
去年の暮は、お母様の介護の事情で、その約束がキャンセルとなりました。
今度こそ実現させたいもの、と。
ご主人様が我執が強くなり、夫婦の会話が以前のように楽しめなくなってきたともおっしゃるKさんですが・・・・・・
大企業の副社長を退かれ退職後は、介護施設に入居されているやはり90代のお母様を日参して見舞っておられます。
とても気さくな心優しいお方。
ご両人からお話を伺うが楽しみで、心待ちにしている私です。
介護する立場、近い将来、介護される側の立場。
両方に思いがゆく、今の私の年齢。
複雑な思いが交錯して、心の整理ができているとは言い難いですが。
謙虚な気持ちを失わないで、毎日の課題に、明るく元気に取り組みたいものです。
ご覧下さいまして有難うございました。
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