北海道人からみた関西圏の鉄道事情

関西圏の鉄道・その他についての諸々の雑感

かつては利用者数が低迷していたラピートが、利用者数過去最高を記録!

2017年08月17日 | 南海
今から11年前にアップした平成18年8月27日の記事では、南海の特急「ラピート」は、関空輸送ではJRの特急「はるか」にかなり押されている、関空利用者の多くははるかのほうを利用しておりJRに軍配が上がった形になった、という事をお伝えしましたが、近年は、その状況が激変しています。
ラピートの利用者が、かなり増えてきているのです。平成27年度から翌28年度への1年間だけで、ラピートの乗車人員は22%も増加し、収入も13%もアップしています。

具体的には、ラピートの平成22年度の利用客数は179万7000人でしたが、それ以降は増加に転じ、平成24年度は200万人台になり、平成28年度には過去最高の344万9000人を記録しました。
現在まででもっとも少ない平成15年度の165万人と比較すると、何と2倍以上にも増加しており、「ラピートの利用者低迷に南海が悩んでいる」などと云われていたのは、もう既に過去の話になった感すらあります。



ラピートの利用客数が増加している最も大きな要因は、関西空港の利用者が増えた事です。
平成22年12月13日の記事では、関空の地位低下(関空の開港後に廃止されるはずだった伊丹空港が廃止されず、更にその後神戸空港も開港するなどして関西圏に3つもの空港が共存する事態になった事や、不況の影響で全国的に航路が減便されて関空自体の利便性が低下してきている)について述べましたが、その後状況が好転し、近年は、経済状況が良くなってきている事や、ビザの発給要件緩和や関空を発着するLCC(格安航空会社)便の就航が増えた事によるインバウンド(訪日外国人)増加などから、関空の利用者数は急激に増えてきており、それが、ラピートの利用者増加にも繋がっているのです。

南海電鉄の広報担当者によると、最近のラピートは東アジアの人達の利用が多く、特に韓国人が多い傾向との事です。
平成27年度に南海が実施したアンケート調査では、南海の関西空港駅を利用する乗降客のうち29%が外国人で、定期券の利用者を除くと、39%もが外国人なのだそうです。

ラピートとはるかの関係は、関空の開業当初はライバルのように捉えられていましたが、最近は、利用目的別にすみ分けがなされていて、両者のその違いが、それぞれの強みにもなっているようです。
例えば、新大阪や京都などへ行く人は、それらの駅に直通運転されているはるかを選び、一方、難波まで早く行きたい人や、ミナミで買い物をしてから関空へ向かおうという人はラピートを選ぶ、という感じです。

現在、ラピートは1日64本(土休日は66本)運行されており、ラピートの利用者が増えるのに伴い、南海・JRの関西空港駅の利用者も平成22以降、増加が続いています。
国土交通省近畿運輸局の統計によると、南海の関西空港駅の1日あたりの平成28年度の利用者数は2万9515人(自動改札機の通過人数)で、JRの3万961人(同)に迫る勢いとなっています。

関空戦士ラピートルジャー

2016年05月12日 | 南海
私は先週、2泊3日の日程で関西方面を旅行してきました。
関西へ行くのは、昨年1月に大阪・京都・高松方面を旅行して以来、約1年半ぶりで、今回はまず、新千歳空港から関空行きの便の乗って、関西へと入りました。

そして関空からは、南海電車に乗って大阪方面へと向ったのですが、その際、私が南海の関西空港駅構内(改札階)で見かけたのが、これです!





説明によると、南海が訪日外国人旅行者向けにつくったらしいイメージキャラクター「関空戦士ラピートルジャー」の等身大模型らしいです。
世界征服を企む「怪人ゴキブラー」と戦うために大阪秘密警察が開発した、対怪人用サイボーグという設定で、出動時には特急ラピートを用いるそうです。

マスク(頭部全体)は勿論、ラピートの先頭部分がモデルとなっており、設定では側面の前照灯が光り、また、ベルトは駅係員や乗務員のネクタイをイメージしており、バックルは、南海のコーポレートシンボルを模したものとなっています。



個人的な感想としては、重厚な雰囲気のマスクや肩アーマーなどに対して、下半身のデザインがややボリューム不足で(両脚はただの青色タイツに見えない事もなく)、余計なお世話ながら、その点がちょっと貧相かなと思いました(笑)。

南海×ガンダムのタイアップ、真っ赤なラピート!

2014年05月18日 | 南海
南海電鉄では、人気アニメ「機動戦士ガンダムUC」の最終話(episode 7「虹の彼方に」)の公開と、空港線開業・ラピート運行開始20周年を記念して、機動戦士ガンダムUCとタイアップし、空港特急ラピート50000系の1編成を「赤い彗星の再来 特急ラピート ネオ・ジオンバージョン」に改装し本年4月26日から6月30日までの期間限定で運行しています。
期間中、この真っ赤なラピートは、難波~関西空港間を1日10往復します。



濃い青色と先頭部の奇抜なデザインから「鉄人28号」の異名を持つラピートですが、この特別編成は、ガンダムUCで主人公が敵対する組織「ネオ・ジオン」をイメージした真っ赤なカラーリングとなり、編成全体が、ガンダムシリーズでお馴染みの「赤い彗星」と化しています(笑)。
また、単に車体のカラーリングを変更しただけでなく、特別車両スーパーシートの5号車には、ネオ・ジオンを率いるフル・フロンタルら登場人物達の専用席も設置されています。


ラピートのライバルとして知られる、JR西日本の関空アクセス特急「はるか」の車体は、ガンダムシリーズでは主に主人公達が所属することの多い「地球連邦軍」のイメージと重なる白色であることから、南海の担当者は、「ライバルは地球連邦軍。JRの白いヤツ(はるか)を、南海の赤い彗星が追撃する」「発進準備は完了。赤いラピート、行きます!」「ラピートは3倍の速度は出せないが、3倍の乗車率を目指す」などと意気込んでいるそうです(笑)。

以下の写真はいずれも、先月6日の記事でも紹介させて頂いた大阪府内在住のFさんが、先週南海難波駅で撮影し私に提供して下さった、その真っ赤なラピートです。
こうして見ると、やはり、物凄いインパクトです!

















いつものことながら、Fさん、写真の提供どうもありがとうございます!

デビュー17年目を迎えるラピート

2011年04月11日 | 南海
下の5枚の写真は、先月末の関西旅行で撮影してきた、南海の関空アクセス特急「ラピート」です。いずれも南海難波駅で撮影しました。
ラピートの専用車両である南海50000系電車は、デビューからもう17年も経ちますが、いつ見ても、つくづく斬新・奇抜なデザインであると感じます。この50000系は、鉄道ファンの中では結構好き嫌いが分かれるそうですが、私は大好きです。











岸里玉出駅

2010年11月24日 | 南海
昨年6月13日の記事では、汐見橋線の通称で知られる、南海高野線の汐見橋~岸里玉出間(4.6km)と、同線の起点となっている汐見橋駅を紹介させていただきましたが、今回は、汐見橋線のもう一方の終端駅である岸里玉出(きしのさとたまで)駅を紹介させて頂きます。



大阪市西成区玉出東1丁目にある、南海電鉄のこの駅は、上の図のように、難波から南方向(和歌山市・高野山方面)に向かって走る電車が、和歌山市方面と高野山(極楽橋)方面へとそれぞれ分岐する駅で(正確には、この駅から分岐するのではなくこの駅の直前で分岐しますが)、また汐見橋線との連絡駅でもあります。南海本線の方向別複々線が始まる駅でもあります(この駅以南が複々線になります)。
ホーム配置は、東から高野線(対向式2面2線)、南海本線(島式1面2線)、汐見橋線(単式1面1線)の順で、合計4面5線のホームを持つ高架駅です。
ホーム番号は、高野線が1番・2番、南海本線が3番・4番で、汐見橋線が6番です。南海本線ホームと汐見橋線ホームとの間にある通過線が5番線として扱われているため、5番ホームは欠番になっています。

この駅は、元々は岸ノ里駅(大正2年開業)と玉出駅(明治40年開業)という、2つの異なる駅だったのですが、萩ノ茶屋~玉出間の高架化に伴い平成5年に両駅が移設統合され、それにより、駅名が現在の「岸里玉出」に変更されました。
高架化以前は、南海本線と高野線が交差する位置に岸ノ里駅、現在の岸里玉出駅玉出口付近に玉出駅がありましたが、両駅の駅間距離が僅か400mしかなかったこともあり、高架化に合わせて統合されたのです。

しかし、先の図を見ていただければお分かりのように、駅の北側(難波寄り)で高野線と南海本線が大きく分岐している構造のため、高野線ホームと、南海本線及び汐見橋線のホームは離れていて、勿論連絡通路はあるのですが少し距離があり、また、南海本線、高野線を走るそれぞれの優等列車もこの駅を通過する設定のため、この駅での南海本線と高野線の乗り換えは、はっきり言って不便です。
そのため南海も、両線の乗り換えはこの駅ではなく、一つ手前の天下茶屋駅で行うことを推奨しています。阪神本線と阪神なんば線の分岐駅は大物ですが、その一つ前の尼崎駅が事実上の両線の乗り換え駅として機能しているのと同じような感じです。



上の写真は、6番線(汐見橋線)に停車中の電車内から撮影した、難波方面の風景です。
左に大きくカーブしている単線が、汐見橋駅へと通じる汐見橋線です。



上の写真は、4番ホームから撮影した、5番線(通過線)と、6番ホームに停車中の汐見橋線の電車です。
6番ホームは2両編成の電車しかとまらないため、対面している南海本線の島式ホームに比べると、ホームの長さは短いです。6番線は、南側が行き止まりになっていて、北側には南海本線への渡り線(一つ前の写真にはっきりと写っています)があります。



上の写真は、3番ホームの北端から北東方向を撮影した風景で、この写真に写っている線路は南海本線ですが、右側に見える高架は高野線です。

岸里玉出駅は、平成に入ってから誕生した駅の割には(さすがに汐見橋駅ほどないですが)どことなく古さを感じる駅で、南海で双璧を成している二大路線の分岐駅の割には、雰囲気としてはやや寂しい駅です。
駅の周辺に大阪ミナミの下町が広がっており、この辺り一帯は、何となく“昭和時代”を感じさせます。

汐見橋駅

2009年06月13日 | 南海
南海の全線はまだ制覇(乗車)していないので断言はできませんが、私が今まで利用した路線(なんば和歌山市、なんば~高野山、泉佐野~関西空港、岸里玉出~汐見橋)に限っていえば、南海の路線の中で最も“昭和”の雰囲気が色濃く残っているのは、岸里玉出~汐見橋間の4.6kmを結ぶ「汐見橋線」で、特にその終端駅の汐見橋駅は、昭和30年代の雰囲気が極めて濃厚でした。

汐見橋線という線名は実は通称で、正式には、同線は今でも高野線の一部で、実際、現在でこそ高野線の電車はなんば駅から発着していますが、昔は高野線の電車は汐見橋駅から発着していました。今の貧相(失礼!)な汐見橋駅の姿からは想像し辛いですが、昔は、汐見橋駅こそが高野線のターミナルだったのです。
しかし、天下茶屋付近の高架工事に伴い、汐見橋線と高野線との線路は分断され(但し岸里玉出駅構内に、汐見橋線と南海本線とを結ぶ渡り線は現存します)、そのため現在は汐見橋線と高野線とを直通する列車の運転は事実上不可能な線形になっており、そもそも直通列車を走らせる需要もないので、現在の汐見橋線は、高野線の一部でありながら運転形態は高野線とは完全に独立した路線となってしまっているのです。

その汐見橋線終端の汐見橋駅は、大阪随一の繁華街ミナミからは徒歩圏内に立地する街中にあり、そのため駅周囲の道路(千日前通や新なにわ筋など)は交通量が多く、また、駅に隣接して地下鉄(千日前線)や都市高速(阪神高速15号堺線)なども走っているのですが、汐見橋駅だけはそれらの喧騒から取り残され、古めかしいコンクリートの駅舎内は静寂に包まれており、人気も無くガラーンとしています。
同駅を発着する電車は、2両編成のワンマンカーで、30分毎に運転されていますが(岸里玉出~汐見橋間の折り返し運転のみで、前述のように南海本線や高野線への直通運転は行われていません)、車内はがら空きで、汐見橋駅の乗車人員は1日359人とのことですから、都心のすぐ近くを走っているにも拘らず朝夕のラッシュも全く存在しないようです。

下の写真が、今年の3月に汐見橋線の電車に乗った際に私が撮影した、同駅の駅舎です。
正直な所、大正モダン風のレトロな駅舎、というよりも、失礼ながら、半分廃墟と化している放置されたままの駅、という印象を受けます。
手前に工事用のフェンスが張られているのは、この時は、汐見橋駅に隣接する場所に阪神なんば線の桜川駅という地下駅が建設されている最中で、その桜川駅の地上入口の建設工事がそこで行われていたためです。



そして、下の写真が汐見橋駅の駅舎内です。
改札口が自動改札化されていることを除けば、本当に昭和30年代から時間が止まったままの雰囲気で、実際、改札口の上に掲示されている、風化が進んで塗料のひび割れが著しい鉄道路線図は、昭和30年代のものでした(淡路島にも鉄道路線が描かれています)。
駅舎内の天井が高いのは、かつてのターミナルの名残かもしれません。



下の写真2枚は、ホームから撮影した同駅構内の様子です。ホームは島式1面の頭端式で、ホームの長さは車両4両分程度しかありません。
とても、繁華街ミナミに隣接する場所の駅とはとても思えません。





しかし、現在の汐見橋線は(大変失礼ながら)その存在意義もよく分からない、ただのひなびたローカル線に過ぎませんが、今後、汐見橋線は、関空のアクセス路線として建設が予定されている「なにわ筋線」(大阪市を南北に縦貫して新大阪駅と難波方面を結ぶ計10.2kmの路線で、新大阪から南下した場合、難波付近で二股に分岐し、南海の汐見橋駅とJRの難波駅にそれぞれ線路が連結されます)との直通運転が予定されているので、なにわ筋線完成の際には、汐見橋駅は地下駅化され、現在の汐見橋線を、新大阪と関空とを結ぶ特急ラピートや空港急行などが走るようになります。

建設されてから、ずっと中途半端な“盲腸線”のような扱いを受けてきた阪神西大阪線が、終端の西九条駅と近鉄難波線のターミナル大阪難波駅(当時は近鉄難波駅)とを結ぶ新線の完成により、阪神なんば線として生まれ変わって、奈良と神戸を結ぶ直通列車が走るようになり大幹線となったように、汐見橋線も、なにわ筋線が完成し同線との直通運転が実現するようになると、関西屈指の大幹線となります。
現状ではほとんど需要のない、はっきり言って赤字運営として思えない汐見橋線が廃止されずに現存しているのは、こういった事情が一番大きいのかもしれません。

和歌山市駅

2008年11月25日 | 南海
一昨年の7月、2泊3日の日程で関西を旅行した際に、私は初めて、和歌山市西蔵前にある南海の和歌山市駅(但し2番線のみJRが使用、通称は市駅)を利用・見学してきました。

和歌山市に行ったこと自体が私には初めてのことで、和歌山市美園町にあるJRの和歌山駅(但し9番線のみ和歌山電鐵が使用、通称は和駅)とともに、南海の和歌山市駅は私にとって特に印象に残った駅の一つとなりましたので、今日はこの和歌山市駅を紹介させていただきます。





南海本線における大阪側のターミナルが難波駅であるのに対し、和歌山市駅は、同線の和歌山側のターミナルに当たり、JRの和歌山駅とともに和歌山市の表玄関に当たる駅でもあります。
もっとも、和歌山市駅の利用者数は昭和49年に和歌山駅に抜かれてしまい、現在、和歌山市駅周辺は往時に比べると少し寂れてしまった感が拒めませんが…。

ちなみに、和歌山駅からは天王寺経由で大阪駅・新大阪駅・京都駅に直通する特急がそれぞれ走っているため、両駅を比較すると、利便性の面ではJR和歌山駅の方に軍配が上がりますが、行政の中心地である県庁・市役所や、観光の中心地である和歌山城などに近いのは、昔も今も和歌山市駅の方です。

上の写真2枚のうち、上段が、和歌山市駅の駅ビルである南海和歌山ビルで、同ビルには高島屋が入っています。
下段は、駅ビルの2階にある改札口です。全てのホームは駅ビルから跨線橋で結ばれています。





上の写真2枚のうち、上段は、和歌山市駅の3番線で撮った難波行きの特急「サザン」で、下段は、同駅の構内図です。

図のように、和歌山市駅は3面6線の駅なのですが、現在7番線は使用停止中(和歌山港線のワンマン普通列車が使用していました)なので、実質的には3面5線の駅といえます。
難波方面から同駅に向かった場合、3・6番線は行き止まりになっており、4・5番線のみが和歌山港方面に通じています。

ちなみに6番線と旧7番線は、線路や架線は繋がっているのですが、実際には、両線の境界には砂利が盛られ、そこには線路終端標識も立てられているため、列車は直通できない構造になっています。

2番線はJRが南海から借用しており、南海の駅でありながらこのホームからはJRの列車が発着し、同駅と和歌山駅を連絡する列車が走っています。
かつてあった1番線もJRが使っていたのですが、2線も使うほどの需要はかなったため1番線は撤去され、かつて1番線があった場所は現在は駐車場になっています。

なお、会社が異なるため2番ホームの入口には中間改札があり、2番ホームと3番ホームは向かい合わせになっているもののその境界にも仕切りが設けられ、中間改札を経由せずには両ホーム間の直接の行き来はできない構造になっています。

関空第2滑走路オープン

2007年09月29日 | 南海


先月2日、関西国際空港の第2滑走路がオープンし、これにより関空は、日本で初めて「4,000m級の滑走路を複数持つ、完全24時間空港」となりました。
第2滑走路オープン以前の関空は、朝夕のピーク時は離着陸する航空機が集中して過密状態となっていましたが、滑走路が2本になったことで、こうした時間帯にももっと沢山の航空機を受け入れることができるようになり、また、滑走路が1本の時は週に3日・各3時間程度メンテナンスのために滑走路を閉鎖していましたが、滑走路が2本になったことでメンテナンスを交互に行えるためいつでも航空機の受入れが可能となりました。

そして、関空の第2滑走路オープンを記念して、南海の空港アクセス特急「ラピート」の車体には「第2滑走路オープン」の文字がラッピングされました(以下の写真は、先月ラピートに乗った際に撮ってきたものです)。





ちなみに関空の2期島は、現在は第2滑走路のオープンによりまだ限定供用している段階ですが、今後は、経営状況や需要状況などを踏まえて段階的に整備していくそうで、第2ターミナルビル(本館とサテライト)を建設したり、2期島南側に貨物地区を集約させるといった事業が計画されいるそうです。

また、関空へのアクセスについても、将来的には、現在は存在意義のよく分からない“盲腸線”(失礼!)となっている南海汐見橋支線と、JRの新大阪駅が、上下分離方式で建設される新線「なにわ筋線」で接続されるようになり、それにより現在は難波止まりのラピートが梅田方面にまで乗り入れるようになるので、そうなると関空へのアクセスも更に便利になるでしょう!

ラピートに乗ってきました!

2007年08月24日 | 南海
私は4月19日の記事で、「次回関空行きの飛行機に乗ったときは、今度こそラピートに乗ります」と宣言していましたが、あれから1年5ヶ月経った今月21日、ついにラピートに乗りました!

8月21日、新千歳空港18:30発→関西空港20:40着のANA1718便で関空に到着し、早速、関西空港駅21:04発→難波駅21:42着の空港アクセス特急「ラピートβ」に乗車し、約40分間の短い旅を楽しんできました。
夜だったため、車窓はあまり楽しめませんでしたが(笑)、念願のラピートに乗れたので、私的には大満足でした。

まるで仮面を被っているかのようなその奇抜な正面スタイルから「鉄人28号」というニックネームを持つラピート(50000系電車)ですが、外見だけではなく、車内の内装やデザインも洗練された高級感が漂っていて、なかなか洒落ていました。
車両の内装断面が四角形ではなく楕円形というのも斬新でした。

以下の写真が、ラピートに乗り込む直前に関西空港駅のホームで撮った、ラピートの先頭部分です。何度見ても斬新なデザインです。



これ()は乗車券です。関西空港~難波まで、特急料金やスーパーシート料金も込みで1,590円でした。
難波駅では自動改札機を通らず、窓口で「無効」の印を押して貰って、ラピート乗車記念に札幌まで持ち帰りました(笑)。



ラピートは6両固定編成で、そのうち難波寄りの2両が「スーパーシート」という特別席の車両なのですが、そのスーパーシートは200円を払うだけで利用できるので、折角念願のラピートに乗ったのですから、200円を払ってスーパーシートに座ってきました。以下の写真が、そのスーパーシートです。
中央通路を挟んで2列・1列という座席配置で、1両に31人分の座席が配置してありました。



私が乗ったこのスーパーシートの車両は、私ともう1人のお客さんが利用していただけで、事実上貸切状態だったのですが、そのもう1人のお客さんは堺駅で下車したため、堺から難波までは“事実上”ではなく“完全”な貸切状態となりました(笑)。

そして、以下の写真は普通席の車両です。終点の難波駅で下車する際に撮ってきました。



今回は2泊3日の日程で関西に旅行してきたのですが、23日に関西空港から札幌に帰る際には、ラピートに乗車した記念に、関西空港駅の事務所で「スルッとKANSAI GOGO!トレイン」シリーズの「特急ラピート」(2両セット)を買ってきました。
これも格好良かったです。



極楽橋駅

2006年08月29日 | 南海






極楽橋駅は、和歌山県高野町の標高538mの山中にある南海電鉄の駅で、難波から高野線に乗車して高野山に向かった場合、この駅が高野線の終着駅(特急「こうや」もこの駅までの運行)で、ここからは鋼索線(高野山ケーブル)に乗り換えて高野山駅へと向かうことになります。

実はこの駅は、駅舎の外に出ても何もないことで有名な駅です。本線の終端駅で、特急が発着する駅であるにも関わらず、です。
駅の周囲には民家や商店などの建物は一軒もなく、駅から外に出ても、ただ未舗装の細い山道が沢に沿って山へと続いているだけです。そんな状態ですから、当然この駅の外に出る乗客はほとんどいません。駅舎の出口には一応自動改札機が1基設置されていますが、この改札機が稼動することもほとんどないと思われます。
この駅は、高野線と鋼索線の乗り換えのためだけに存在しているといってもいい駅なのです。

実際、高野線の列車を下車した乗客のほぼ全ては、連絡橋を渡って鋼索線のホームへと向かいます。
高野線と鋼索線の駅舎は川を挟んだ両岸にあり、改札内の連絡橋で結ばれており、一番上の写真に写っているのがその連絡橋で、左側の建物が鋼索線の駅舎です(私はこの写真を撮るために改札の外に出ました)。
鋼索線は高野線発着列車の時刻に合わせて運行されているため、この駅で長居するような乗客もおらず、この駅は本当に、乗り換えのためだけの駅といえます。

ちなみに、駅名の由来となった極楽橋は、高野線の電車が駅構内に入る直前に、進行方向右側の車窓より見ることができます。