北海道人からみた関西圏の鉄道事情

関西圏の鉄道・その他についての諸々の雑感

急行はまなす に乗車しました

2011年12月22日 | 北海道の鉄道
今月中旬、私は2泊3日の日程で宮城県(仙台・塩竈・松島方面)を旅行してきたのですが、札幌から仙台までの往路は列車を、仙台から札幌までの復路は飛行機を利用しました。
札幌からは、まず急行「はまなす」に乗車して同列車終着の青森へと行き、青森から新青森までは普通列車で移動し、そして、新青森からは東北新幹線の「はやて」に乗り換えて、仙台へと向かいました。

今回は、この行程で私が乗車した「はまなす」について、紹介させていただきます。
4年後に北海道新幹線の新青森~新函館間が開業すると、新幹線と一部区間を並走する「はまなす」は廃止されてしまう可能性が高いので、その前に乗っておきたいという思いもあって、今回私は、往路は飛行機を使わずにあえて「はまなす」を利用しました。

北海道や本州北部の海岸近くで夏の間咲くバラ科の植物ハマナスからその名が付けられたこの客車急行は、青函連絡船深夜便の代替として、昭和63年3月13日の青函連絡船廃止と青函トンネル開業に合わせて登場しました。
そのため、寝台車、カーペットカー、一般座席の車両(指定席と自由席)といった各種の車両が連結されていて、青函連絡船の雰囲気と旅情を色濃く残している、昭和時代の香りを感じさせる列車で、今となっては全国唯一の客車急行でもあります。

私が乗車した上りの「はまなす」は、札幌を午後10時丁度に発ち、青函トンネルを経て翌日の早朝5時40分に青森に着くというダイヤで、走行距離は491.9km、所要時間は7時間40分です。
ちなみに、青森発札幌行きの下りの「はまなす」は、走行距離479.1km、所要時間は7時間25分で、上りと下りで距離・時間が異なるのは、森~大沼間で、上りが砂原回り、下りが駒ヶ岳回りをし、また、大沼~七飯間でも下りは下り専用線(通称:藤城線)をそれぞれ経由するためです。

今回私が予約した座席は、開放型2段式B寝台の下段で、「カシオペア」のような最近新造された寝台車ではなく、国鉄時代の寝台車ですから、走行中は意外と揺れましたが、幸い私にとって、睡眠を妨げられる程の揺れではなかったです。
千歳~函館間はほぼ熟睡し、函館から先は何となくウトウトしていたという感じでしたが、青函トンネル内の吉岡海底駅と竜飛海底駅の通過は窓から確認しました。

ちなみに、私が乗車した「はまなす」は7両編成の客車のうち、寝台車は2両連結していましたが、今は多客期ではないということもあるのでしょうが、どちらの車両も乗客はガラガラで、ドリームカーや自由席のほうも乗客はまばらで、7両のうち唯一満席だったのはカーペットカーだけでした。



▲ 札幌駅に入線してきた「はまなす」

JR北海道カラーをまとったDD51形ディーゼル機関車に牽引された急行「はまなす」が、札幌駅の5番線に入線してきたところです。
DD51は、かつては本格的な幹線用主力ディーゼル機関車の標準型として全国を走っていた機関車ですが、今となってはかなりの老朽機関車で、全国的に引退が進んでおり、一昔前に比べると大幅にその数を減らしつつあります。
このDD51は、上り・下りともに、非電化区間が含まれている札幌~函館間の牽引を担当します。



▲ 函館駅で停車中の「はまなす」

函館駅では30分も停車するので、深夜ではありましたがホームに降りて、函館~青森間の牽引を担当するED79形交流電気機関車を見学・撮影してきました。
DD51は青函トンネル内を走れないので、函館で切り離され、ここから終点青森までの牽引は、多湿や連続勾配のある青函トンネル専用機のED79に交替します。
ちなみに、急行のヘッドマークを掲げる電気機関車は、この「はまなす」牽引機が日本唯一です。



▲ スハネフ14 (B寝台)

1号車として使われている14系客車の「スハネフ14」。
この車両には、寝台車であるこを表すエンブレムが付けられています。



▲ スハネフ14 (B寝台)

1号車(スハネフ14)車内の2段式B寝台。
この車両には電源設備(発電機)が搭載されているため、はっきり言って、私が乗車した2号車(オハネ24)よりも車内は騒々しかったです。私は、1号車は単に通路を歩いただけですが、まるでディーゼルカーに乗っているかのように感じたので(笑)、ゆっくりと安眠したい場合は、1号車の予約は避けたほうがいいかもしれません…。




▲ オハネ24 (B寝台)

2号車として使われている24系客車の「オハネ24」。
今回の編成(客車全7両)では、この車両のみ金帯で、それ以外の車両は全て白帯でした。金帯の24系客車と白帯の14系客車が混在していることも、「はまなす」の大きな特徴のひとつといえます。



▲ オハネ24 (B寝台)

私が乗車した2号車の2段式寝台。
寝台の形状は1号車と全く同じですが、ベッドの色は1号車とは違い、ベージュでした。



▲ オハネ24 (B寝台)

2号車の2段式寝台の上段。
上段は、下段よりも揺れる上に、窓が全くないため、私としてはあまりお勧めできませんが、荷物収納スペースは下段よりもたっぷりとあります。というか、下段にはそもそも荷物収納スペースがないので、下段の場合、カバン等は基本的にベッド上に置くしかありません。



▲ オハ14 (のびのびカーペットカー)

4号車として使われている14系客車の「オハ14」。
恐らく「はまなす」で一番有名と思われる客車で、客室が2段式のカーペットになっているため、その外観も、窓の形状や位置など他の車両とは際立った違いを見せています。
ちなみに、この写真は函館駅で撮影しました。



▲ オハ14 (のびのびカーペットカー)

オハ14(カーペットカー)の車内。
青函連絡船の、かつての船室を思わせる雰囲気で、指定席料金だけで横になれる人気席です。
この写真は、始発の札幌駅にて撮影したものなので、まだ皆さん起きています。



▲ オハ14 (のびのびカーペットカー)

オハ14(カーペットカー)の車内。
それぞれの席に毛布、枕、読書灯が備えられており、上段席はロフトのような造りで一人分が独立しています。
この写真は函館駅停車中に撮影したもので、皆さん熟睡されているようでした。



▲ オハ14 (指定席ドリームカー)

ドリームカーの愛称が付けられている14系客車の「オハ14」。
5号車と6号車に使われている車両で、ドリームカーの座席は145度の角度まで倒せるそうです。



▲ スハフ14 (自由席)

3号車と7号車に使われている、14系客車の「スハフ14」。
自由席客車ですが、かつての特急用座席が使われています。

札幌市営地下鉄、開業40周年!

2011年12月17日 | 札幌の鉄道
私が日常的によく利用する、札幌市営地下鉄の南北線が、昨日、開業40周年を迎えました。
地下鉄南北線は、丁度40年前の昨日、昭和46年12月16日に、東京、大阪、名古屋に続く全国4番目の地下鉄として、まず北24条~真駒内間(12.1km)が開業し、その後、昭和53年に北24条から麻生まで延伸(2.2km)されて、現在の形になりました。

下の写真は、40年前の開業時に運行された南北線の記念列車です。
ちなみに、長らく札幌の地下鉄を象徴する車両であったこの2000形は、現在は既に全車が引退しており、札幌市交通資料館で静態保存されている先頭車2両以外は現存していません。



新聞の報道などによると、昨日は、札幌市営地下鉄の開業40周年を祝って南北線の真駒内駅で記念式典が行われ、沿線の「そらいろ幼稚園」(南区澄川)と「幌北幼稚園」(北区新琴似)の園児ら38人が参加して、「40th ANNIVERSARY」と書かれヘッドマークを先頭車両に装着した列車をホームで出迎えたり、運転士や車掌に花束を渡して「ハッピーバースデー」を元気に歌うなどして、「地下鉄40歳」の誕生日を祝ったそうです。
また、大通駅構内では、地下鉄の歴史や地下鉄の整備の仕事などをまとめたDVDの上映会も開かれたそうです。

なお、札幌の地下鉄については、以下の記事でも紹介させていただきましたので、興味のある方はこちらも御一読下さい。
http://sky.ap.teacup.com/applet/kansai/20091115/archive

通勤形の新型車両13000系、来春デビュー!

2011年12月13日 | 京阪(京阪線系統)
京阪電気鉄道は昨日、通勤形の新型車両「13000系」新造して来年春から営業運転させることを発表しました。

京阪の新しい形式の車両新造は、中之島線開業に合わせて平成20年に登場した3000系以来で、今回発表された13000系は、4両編成(Mc―T―T―Mc)で、5本を製造するそうです。
そして、既存の2600系車両のうちの20両を置き換え、宇治線を中心に順次運転する予定とのことです。



13000系は、平成20年に導入したデザインコンセプト「風流の今様」を継承し、外観は緑色を基調とした「シティ・コミューター」のデザインとし、車内は墨や橙色を取り入れたモダンなデザインとなります。

車体は、セミダブルスキン構体を採用し、オフセット衝突対策も含めた車体強度向上を図るなど、安全性が向上し、また、車いすスペースや液晶式車内案内表示器なども設け、荷棚の高さを低くするとともに扉端部と足元にオレンジ色のラインを設けるなど、バリアフリー対応も充実します。



京阪にとっては久々の新型車両となる13000系の登場、今から楽しみです!