北海道人からみた関西圏の鉄道事情

関西圏の鉄道・その他についての諸々の雑感

映画「君の名は。」の「入れ替わってるー!?」ネタ、鉄道シリーズ

2016年10月08日 | ノンジャンル
本年の8月26日に公開された、新海誠監督の長編アニメーション映画「君の名は。」が、観客動員数1千万人、興行収入130億円を突破し、社会現象にまでなっています。
私も先日、劇場で「君の名は。」を観てきましたが、なかなか面白かったです。映像がとても綺麗だったのも印象的でした。





まだ公開が終了していない現時点でも、「君の名は。」が邦画史上に名を残す事となるヒット作となったのは確実で、本作と「シン・ゴジラ」などの爆発的なヒットにより、配給元の東宝は、本年8月中間連結決算の業績予想を上方修正し、営業利益は4月時点の予想の167億円から46%増となる244億円にも膨らむ見通しと発表しました。




「君の名は。」の具体的な内容や評判等については、既に様々なメディアで報じられているので、この記事では特に触れません。
「君の名は。」で有名なワンシーン「これってもしかして、俺たち・私たち、入れ替わってるー!?」を、様々なシチュエーション・関係・業界に置き換えたパロディがTwitter上に沢山出回っておりますが、今回の記事では、それらパロディの中でも特に鉄道関係のネタを、以下にまとめて紹介致します。

まず、関西の鉄道ネタです。近鉄と京阪、阪急とJR西日本など、関西の鉄道同士が絡んでいるネタです。

































次に、関西の鉄道と、それ以外の鉄道の絡みネタです。















最後に、その他の鉄道ネタです。

















皆さん、よくこれだけいろいろと思いつきますね(笑)。

阪急・阪神の経営統合から丁度10年が経ちました

2016年10月01日 | 鉄道経営
丁度10年前の今日、平成18年10月1日、共に大手民鉄(私鉄)グループである「阪急ホールディングス」と「阪神電気鉄道」が経営統合し、日本の民鉄としては業界第3位の規模となる巨大な鉄道グループ「阪急阪神ホールディングス」が新たに発足しました。



阪急と阪神は、約1世紀にも亘って自他共に認める強力なライバル関係にあり、特に本業の鉄道事業では阪神間で激しく競い合っていた事から、ほんの少し前までは阪急と阪神が統合するなど誰も予想しておりませんでしたが、村上ファンドによる阪神株買い占めの一件以降は経営統合の話が一気に進み、あれよあれよという間に統合を果たして阪急阪神ホールディングスが発足しましたが、早いもので、それからもう10年が経ちました。




阪急阪神ホールディングス発足のニュースは、阪急電車や阪神電車が大好きな私としては当然の事ながら、当時からかなり関心を持って見たり聞いたりしていたため、その関連情報(阪急・阪神の経営統合の経緯やその影響・効果など)は、いずれも古い記事となりますが以下の各記事でも紹介させて頂きました。

▼ 平成18年6月2日 「関西私鉄再編(その1)」  
http://sky.ap.teacup.com/kansai/18.html

▼ 平成18年6月5日 「関西私鉄再編(その2)」
http://sky.ap.teacup.com/kansai/19.html

▼ 平成18年6月29日 「関西私鉄再編(その3)」
http://sky.ap.teacup.com/kansai/27.html

▼ 平成18年10月2日 「阪急阪神ホールディングス発足」
http://sky.ap.teacup.com/kansai/44.html

▼ 平成24年10月30日 「経営統合から6年を経た阪急阪神グループの現状」
http://sky.ap.teacup.com/kansai/287.html


今更あえて図示する必要もないかもしれませんが、下図は、阪急電車、阪神電車、そして阪急・阪神の両電車が乗り入れる神戸高速鉄道の、簡略化した路線図です。



ちなみに、私は今でも阪神間を移動する際は、急ぎの用事がある時はJRの新快速を利用しますがそれ以外の時は、阪急か阪神のいずれを利用するようにしています。その理由は、別にJRが嫌いなわけではなく、単に阪急と阪神が好きなだけです(笑)。


以下(二重カギ括弧内の紫文字)は、『「阪急」「阪神」両ブランド共存、鉄道事業の統合効果は?』というタイトルで、産経新聞のネットニュースに昨日アップされていた記事からの転載です。
阪急・阪神の経営統合10年目の現状や、統合の経緯、経営サイドの見解などが簡潔に紹介されています。

「阪神のブランドをなくすことは考えなかった」
平成18年10月1日、阪急ホールディングス(HD)と阪神電気鉄道が統合し阪急阪神HDが生まれた。注目された最大の焦点が本業の鉄道事業で、約100年にわたってライバル関係にあった2つのブランドが維持されるのかどうかだった。
だが、当時の阪急社長で現在も阪急阪神HDの社長を務める角和夫は10年前の決断を振り返り、こう打ち明ける。

高級住宅地のイメージが強い阪急沿線と庶民的な阪神沿線の客層が異なることも理由の一つだ。しかし、阪急で鉄道部門に約20年勤務した角が、定時率の高さや迅速なトラブル処理など阪神の「現場力」を高く評価していたことが統合を推し進める大きな力となった。
2つのブランドを維持し続ける以上、非効率は避けられない。現在、阪急と阪神は、それぞれが新卒採用を実施している。人事交流も多くない。そうした意味で、主力となる鉄道事業の統合効果は限定的だが、現場では効率化に向けた変化も生まれつつある。

保線車両を共用

午前3時。オレンジと緑色に塗装された列車が阪急神戸線を走る。線路のゆがみや摩耗を確かめる軌道検測車。線路にレーザーをあてながら高速走行し、カメラとセンサーで線路の状態を読み取っていく。
軌道検測車は統合前の9年に阪神が導入した。一方、阪急はレールを研磨する特殊車両を自社線で走らせていた。車両を持たない阪神は、1回400万円程度で作業を外部委託していた。保線車両の共用化は唯一線路がつながる神戸市の神戸高速線で相互に乗り入れていることで実現。年間数億円の経費削減となっている。
阪急阪神の保線業務を担う子会社取締役で阪神出身の永原伸彦は「技術面で阪急と阪神は互いに自信を持っており、現場で技術者同士の衝突もあった」とするが、「今は認め合って総合力が高められた」と話す。

京阪と統合頓挫

大阪-神戸間の山側と海側で共存を果たした2つのブランド。だが、10年前の展開次第では、現在もライバルとして競い合っていた可能性もある。
「村上ファンドが阪神の株式を売却することになったら買いますか」。18年1月、東京都内のホテルで阪急の財務アドバイザーだった佐山展生(のぶお)は角に問いかけた。答えは「阪神が良しとするなら考える」。佐山はすぐ動いた。
前年秋に発覚した村上ファンドによる阪神株の買い占めは、18年春には経営権を握れる過半数目前の約47%までになった。だが、佐山の呼びかけに阪神側の反応は鈍かった。路線が重ならない京阪電気鉄道(現京阪HD)との統合を目指していたからだ。
ところが3月下旬、一転阪神側から打診があった。「(京阪との交渉が)頓挫したのだろう」と悟った佐山は角に報告。統合は一気に動き出した。
4月に基本合意し、5月には阪急による株式公開買い付けを実施。村上ファンドは代表の村上世彰が証券取引法違反容疑で逮捕されたことなどもあり、全株式を売却。統合が実現した。

「迷いなかった」

現在、阪急と阪神双方のターミナル梅田駅の平均乗降客数は10年前より、それぞれ5~10%減った。対照的にスピードで勝るライバル、JRの大阪駅は横ばいで推移している。2つのブランドを維持し続けることは容易ではない。
それでも角は断言する。「効果を出す自信があったので、決断に迷いはなかった。鉄道以外の分野でもそれぞれがブランド力を生かして効率化が進んでおり、今のところ想定通りだ」(敬称略)
10月1日で統合から10年を迎える阪急と阪神。成果を検証し今後を展望する。



以下(二重カギ括弧内の紫文字)も、産経新聞のネットニュースに昨日アップされていたもので、こちらは、『【阪急阪神統合10年・検証(中)】融合と差別化使い分け…百貨店、旅行、バス事業』というタイトルの記事を転載したものです。
こちらには、主に阪急・阪神の百貨店事情などがまとめられています。

阪急百貨店梅田本店(大阪市北区)の9~12階に、4層吹き抜けの巨大空間「祝祭広場」がある。イベントに使われるこの空間は、平成24年の店舗建て替えの目玉として誕生した。
店舗面積が売り上げを左右する百貨店で、あえて店舗部分を削るぜいたくな空間は業界関係者を驚かせた。阪急のイメージそのままの上質な空間で、阪急百貨店のブランド力を高めるねらいもあった。
阪急阪神百貨店社長の荒木直也は「祝祭広場は阪神百貨店との統合があったからこそ実現した。阪神の存在があるから阪急は思い切った建て替えに踏み切れた」と明かす。

大阪市のメインストリート・御堂筋を挟んで向かい合う阪急百貨店梅田本店と阪神百貨店梅田本店は長年、ライバルとしてしのぎを削ってきた。
18年10月の阪急阪神ホールディングス(HD)の誕生は、ライバル関係に大きな変化をもたらした。阪急百貨店はもともと、阪急電鉄による出資比率は3%程度と資本関係が薄かったが、阪神百貨店は阪神電気鉄道の完全子会社だった。それでも1年後の19年10月に両百貨店は経営統合する。

異なる顧客層   

先進のブランドを取り入れファッションで圧倒的な強さを誇る阪急百貨店に対し、阪神百貨店は食料品売り場に力を入れ「デパ地下ブーム」の先駆者だった。阪急と阪神の沿線文化そのままに顧客層にも大きな相違があった。
このため、統合によって個性が失われることへの懸念もあったが、百貨店側はそれぞれの特色をより強める戦略に出た。最も表れたのが店舗の建て替えだ。

24年に全面開業した阪急百貨店梅田本店は、ファッション性をより高めて「非日常」を打ち出した。祝祭広場はその代表で、阪急が培ってきたイメージをさらに伸ばした。一方で、34年に全面開業予定の阪神百貨店梅田本店の建て替えでは、強みの食料品をさらに充実させ「日常」をテーマにする。

流通業界に詳しい近畿大准教授(経営学)の大内秀二郎は「両百貨店は沿線文化で培われた強固なイメージが定着している。顧客の生活文化そのもので、変えるのは難しい」と分析する。
商品の棲(す)み分けも進んでおり、両者は補完し合う関係となった。利用者側にも目的によって使い分けられる利点が生まれている。

生活の質向上

鉄道事業を主力とする阪急と阪神の統合だが、百貨店以外でも生活に密着する事業を多く抱える。
旅行部門では、鉄道や百貨店のイメージとは逆で、阪急は低価格路線で成長し、阪神は欧州方面を得意としてきた。統合後は阪急の「トラピックス」、阪神の「フレンドツアー」といったブランドは残しつつ、両社のノウハウを生かして欧州ツアーの低価格化を実現した。

バス事業は、阪急バスと阪神バスがそのまま残ったが、阪急の主要ターミナル・西宮北口駅に阪神バスが乗り入れるなど連携を強めた。今年2月には定期券の相互利用を始めた。阪神バスが今年3月に兵庫県尼崎市から市営バスの事業譲渡を受けたことで、阪急か阪神の定期券や回数券で旧尼崎市営バスにも乗れるようになり、利便性が飛躍的に向上している。

関西の沿線文化に詳しい大阪学院大教授(鉄道史)の中山嘉彦は「阪急と阪神は鉄道だけでなく、百貨店やホテルなどそれぞれに根強いファンがいる。融合と差別化を使い分けることで、生活の質向上に貢献できる」と指摘する。
百貨店、旅行、バス…。統合効果はさまざまな場面で見え、関西の生活にも大きな変化を与え始めている。(敬称略)



阪急・阪神の動向には、今後も注目していきます!