北海道人からみた関西圏の鉄道事情

関西圏の鉄道・その他についての諸々の雑感

鈴蘭台駅

2008年02月23日 | その他の民鉄




4年前、初めて神戸電鉄の電車に乗って有馬温泉へと行ってきたのですが、上の写真は2枚は、その際に乗り換え駅の鈴蘭台駅で撮ったものです。
本当は、新開地駅から有馬口駅までは乗り換えなし(直通)で行けるのですが、鈴蘭台駅にちょっと興味があったので、特に用も無くわざわざこの駅で降りてきました(笑)。

標高278mの地点にある、神戸電鉄の鈴蘭台駅(神戸市北区鈴蘭台北町1丁目)は、島式2面4線のホームを持つ、有馬線と粟生(あお)線の分岐駅であり、神戸電鉄の路線の中では特に規模の大きな駅です。
個人的には、「この駅から路線が分かれる」という、分岐駅としての側面に惹かれました(笑)。

ホームは、東側から1~4番線となっており、基本的には、1番線が有馬線の上り(新開地方面)、2番線が粟生線の上り(新開地方面)、3番線が有馬線の下り(三田・有馬温泉・ウッディタウン中央方面)、4番線が粟生線の下り(粟生・小野・三木方面)の列車用としてそれぞれ使用されています。

近鉄京都駅にて天皇皇后両陛下を奉送迎

2008年02月21日 | 近鉄




私が京都市内の某学校(ある専門職を養成するための2年制の養成機関)に在学していた平成14年5月、天皇皇后両陛下が京都を巡幸されました。
両陛下は、京都で内科学会の開会式に出席されたりお寺などを参詣された後は、奈良へと向かわれたのですが、その際両陛下は、近鉄京都駅から特別列車に乗車されて奈良市内(多分近鉄奈良駅だと思いますが)へと御移動されました。

当時、私達学生は全員、近鉄京都駅で両陛下を奉迎し(京都御所から近鉄京都駅までは車で来られました)、更に、同駅のホームにて、奈良へと向われる両陛下を奉送させていただきました。その時に撮ったのが上の2枚の写真です。
この時、お召し列車に仕立てられたのが、写真に写っている21000系アーバンライナーでした。

ちなみに、両陛下はこの翌日、奈良県橿原市の橿原神宮へと参拝に向かわれましたが、同神宮のすぐ近くには近鉄の橿原神宮前駅があるため、恐らく奈良市から橿原市への移動も、車ではなく近鉄の特別列車を使われたのではないかと思います。

阪神電車の連結器

2008年02月18日 | 阪神


阪神電車は、各編成を構成している車両同士の連結には固定式の棒連結器や密着連結器を使っていますが、編成端部(先頭車の運転台側)だけは、「バンドン型密着連結器」という、連結器中心高さが他の形の連結器よりもやや低い、独特の形の連結器を使ってきました。
上の写真がそのバンドン型連結器で、これは一昨年、阪神三宮駅で停車中の9300系電車を撮ったものです。

このバンドン型連結器は、日本では阪神電車しか使っていないかなり珍しい形で、元々はアメリカのヴァン・ドーン社が製造した連結器なのですが、阪神ではその後国産のものに切り替えました。しかし現在は、阪神電車しか使っていないため需要が少なく、この連結器は国内でももう製造はされていません。
とはいえ、阪神ではこれまでの廃車車両のものをストックしているため、今後数本の電車が新造されても十分な数は一応揃えていたようです。

しかし阪神は、このバンドン型連結器を廃止する事を決定し、一昨年の7月から順次、バンドン型連結器を、近鉄電車と同形式の廻り子式密着連結器に付け替える作業を進めています。
なお、連結器の交換に伴い、先頭車運転台側の連結器中心高さは従来の645mmから840mmに上がり、このため車両によっては連結器が妻面下部に接触することになり、一部の車両においては妻面下部を欠き取る改造も同時に施されています。

阪神が、なぜこの時期になって伝統のバンドン型をやめたのかというと、それはやはり、来年の春から始める近鉄との相互直通運転と関係があります。
現在阪神本線には山陽電車が乗り入れており、また、阪神なんば線が開業すると、新たに近鉄の電車も阪神本線に乗り入れてくることになりますが、阪神本線を走るそれらの電車(阪神・山陽・近鉄の3社)はいずれも連結器の規格が異なるため何かと面倒が多く、そのため阪神にとっては、既に製造が打ち切られていて将来性の低いバンドン型を今後も使い続けるより、近鉄もしくは山陽のいずれからの形の連結器に統一した方がメリットが大きかったのです。

現在、もし何かの都合で阪神電車もしくは山陽電車が他社線において動けなくなった場合は、専用の連結アダプターを阪神・山陽両電車先頭車の連結器同士の間に装着することで、連結器の異なる阪神・山陽両電車を連結して、牽引したり押したりして車庫まで回送していくことにしているのですが、その阪神・山陽専用の連結アダプターに加え、近鉄電車が乗り入れると今後は阪神・近鉄専用の連結アダプターも用意しなければならず、そうなると、それを車両に搭載するにしろ一定の間隔で地上に設置するにしろ、阪神にとっては更に手間がかかることになり、こういった事情もあって、阪神は、近鉄との相互直通運転開始に先立って、近鉄と同形式の密着連結器を採用することにしたのです。

近鉄電車の密着連結器ではなく、現在阪神と既に相互直通運転を行っている山陽電車の密着自動連結器を採用しても良かったのでは、という気もしますが、これは私の独断ですが、山陽の密着自動連結器はスタイルが貨車の連結器と同じためあまり見栄えが良くなく、また、山陽電車とよりも近鉄電車と直結できた方が利便性が高い、と阪神では判断したのかもしれません。あくまでも推測ですが。

ちなみに、阪神では近鉄線への直通車両を限定し、近鉄直通用の電車は山陽には直通させませんが、近鉄電車は、山陽電車が走っている尼崎~阪神三宮間も走るため、場合によっては山陽電車と近鉄電車とが連結する事態もありえますが、この場合は、連結アダプターを使うしかないようです。

新神戸ロープウェー

2008年02月15日 | 特殊軌道
今から4年前の話ですが、神戸に行った際に、「神戸夢風船」の愛称で知られる新神戸ロープウェーに乗って世継山の山頂へと上って来ました。
山頂の布引ハーブ園の展望台から眼下に望む神戸の街並みはとても綺麗でした。
新神戸ロープウェーは、山麓の北野1丁目駅と山頂の布引ハーブ園駅との間を結ぶ、平成3年10月に開業した、神戸市都市整備公社の単線自動循環式ロープウェーで、ロープウェーとしては珍しく中間駅(風の丘駅)も設置されています。



↑ 新神戸駅のすぐ近くに位置する北野1丁目駅です。布引ハーブ園(世継山山頂)へ向かう観光客はこの駅から新神戸ロープウェーに乗ります。
政令指定都市クラスの大都市の中核駅のひとつ(しかも新幹線の駅)と、通路で連絡されているロープウェーの駅というのは珍しいと思います。それだけ、新神戸駅が極めて山に近い立地であるという事でもありますが。
ちなみに、ロープウェーのゴンドラは6人乗りで69台あります。



↑ ゴンドラの車内から撮った、神戸の市街地です。見晴らしはとても良いです。
私は、新神戸ロープウェー以外の神戸市内のロープウェーには乗ったことがありませんが、山が多く、しかもそれらの山々が市街地に迫っている神戸には、これ以外にもロープウェーやケーブルカーの路線が何本かあります。



↑ ゴンドラの車内から撮った、山頂の布引ハーブ園駅です。北野1丁目駅から布引ハーブ園駅までの所用時間は約10分です。

私が新神戸ロープウェーに乗った時は、まず北野1丁目駅から乗車して山頂の布引ハーブ園駅へと行き、布引ハーブ園の展望台から眼下の景色を楽しんだ後、布引ハーブ園駅から再び乗車し、今度は中間駅の風の丘駅で降り、風の丘駅からは、「日本の滝百選」にも選ばれている布引の滝を見学するなどしてゆっくりと山を散策しながら歩いて下山してきました。
個人的には、下山は徒歩がお勧めです。ゴンドラから眺める街並みや山全体の景色も確かに綺麗ですが、歩きながら見る地上目線の景色もなかなか綺麗ですよ!

近鉄難波駅の入場券

2008年02月13日 | 切符・カード


先日、過去に撮った写真のアルバムを整理していたら、アルバムの中から、今から丁度4年前に近鉄難波駅で買った同駅の入場券が見つかりました。近鉄難波駅に入線する列車の写真を撮るために買ったものです。
わざわざ入場券を買って近鉄難波駅に入場する人も珍しいと思うので(笑)、その入場券の写真を貼付させていただきます。何の変哲もない、ただの入場券ですが…。

JR東西線

2008年02月02日 | JR
前回の記事では京都市交通局の東西線について取り上げ、その記事の最後では札幌市交通局の東西線についても少しだけ触れさせていただきましたが、東西線といえば、大阪市内にも同名の路線があります。「JR東西線」です。

JR東西線は平成9年に開業した、大阪市の都心部を東西に貫く12.5kmの路線で、同線東側の終端駅・京橋駅で接続する片町線と、西側の終端駅・尼崎駅で接続する東海道本線及び福知山線とは直通運転が行われています。
同線はJR西日本初めての地下路線でもあり、同線の大部分(10.2㎞)は地下トンネルで、両端の駅を除けば、新設された7駅はいずれも地下駅(島式ホーム1面2線)です。
なお、北新地駅は、北側に約400m離れた大阪駅とは地下通路で連絡しています。

また同線は、路線の正式名称に「JR」の文字が付く唯一の路線でもあります(JR京都線やJR宝塚線などはいずれも正式名称ではなく愛称です)。
東西線という名の路線は、既に札幌市交通局、京都市交通局、東京メトロ、神戸高速鉄道にあり、しかもそのどれもが地下路線で形態が似通っているため、これらと区別するためにあえて路線名に「JR」を冠したのでしょう。

しかし、JR西日本大阪支社の直轄路線でもあるその「JR東西線」が、実はJRの所有ではないことはあまり知られていません(関西在住の“鉄ちゃん”ならフツーに知っているとは思いますが)。
JR東西線は上下分離方式(建設主体と運営主体を分離する方式)で建設された路線であるため、列車の運行はJR西日本が行なっていますが、路線は、JR西日本ではなく関西高速鉄道株式会社が保有しているのです。

関西高速鉄道は、JR西日本や、大阪府・大阪市・兵庫県・尼崎市などの自治体、日本開発銀行や民間企業などが出資して設立された第3セクターの会社で、同社は、路線やそれに付随する施設を建設して完成後はそれらをJR西日本に貸し、自らは運送業務を行なわない、第三種鉄道事業者(鉄道路線は敷設するが自らは運送を行なわず、第一種事業者に譲渡、もしくは第二種事業者に使用させる鉄道会社)なのです。
そして、JR西日本は同線においては第二種鉄道事業者(第一種または第三種事業者が敷設した線路を使用して運送を行なう鉄道会社)として、関西高速鉄道に線路使用料を支払って列車の運行を行なっているのです。

これと同じように、第二種事業者に路線を貸している第三種鉄道事業者としては、千葉ニュータウン鉄道(北総鉄道が線路使用)、成田空港高速鉄道(JR東日本と京成が線路使用)、京都高速鉄道(京都市交通局と京阪が線路使用)、奈良生駒高速鉄道(近鉄が線路使用)、関西国際空港(JR西日本と南海が線路使用)などが挙げられます。
また、このブログでも何度か取り上げた、現在大阪市内で建設中の京阪中之島線阪神なんば線も、路線の建設・保有者は京阪や阪神ではなく、中之島線は中之島高速鉄道、阪神なんば線は西大阪高速鉄道が第三種鉄道事業者として路線を保有し、それぞれ京阪と阪神に貸し出す形で列車が運行されます。