北海道人からみた関西圏の鉄道事情

関西圏の鉄道・その他についての諸々の雑感

ありがとう、さようなら、北神急行!

2020年05月31日 | その他の民鉄


阪急電鉄が筆頭株主であり、阪急阪神ホールディングスの連結子会社で阪急阪神東宝グループの一社でもある「北神急行電鉄株式会社」は、昨年3月29日の記事で詳述した事情により、明日(6月1日)を以て、神戸市に譲渡されます。

それに伴い、北神急行電鉄の所有路線である北神線(六甲山を南北に貫いて、新神戸駅と新神戸駅と谷上駅とを結ぶ、1駅間だけの鉄道線)は明日から、昭和63年の開業以来ずっと相互直通運転をしてきた神戸市交通局に移管され、「神戸市営地下鉄の北神線」となります。
北神急行の所有車両である7000系電車も、全車が神戸市交通局に移籍する事になります。
というわけで、今日は事実上、北神急行最後の日です。




近年は全国的に、鉄道を含む様々な公営事業が民営化される傾向にありますが、今回のケースはそういった昨今の流れとは真逆で、第三セクターでもない純然たる民間の株式会社が公営化されて市営になるという、非常に希有な事例です。しかし明日からは早速、北神線を利用する人達は、この公営化のメリットを享受する事になります。
北神線の経営が変わる明日以降も、北神線と、神戸市営地下鉄の西神・山手線(新神戸~三宮~西神中央)との直通運転は当然そのまま継続されるのですが、公営化に伴いこれら全線の事業者が同一となるため、今まで2事業者をまたいでいた谷上~三宮間の運賃が、550円から280円と、ほぼ半額に値下げされるのです。
これは、劇的ともいえる値下げですよね!

以下の写真2枚のうち、1枚目は、昨年7月に市営地下鉄の湊川公園駅で私が撮影した北神急行7000系電車、2枚目は、平成20年6月に新神戸駅で私が撮影した北神急行7000系電車です。
神戸市はこの7000系電車について、令和5年度を目途に全編成を更新するとしているため、北神急行を象徴する存在だったこの7000系電車も、あと3年程で全車が消える事になります…。






北神急行電鉄という会社は無くなりますが、北神線自体は、市営地下鉄と一体化して今後も運営が継続されます。引き続き、今後の北神線にも注目していこうと思います。

ちなみに、明日は谷上駅で北神急行から神戸市交通局への引き継ぎ式が行われるそうですが、もし北神急行という法人がその時点で既に消滅していたとしたら、神戸市への法的な移転も出来なくなるため、厳密には、北神急行電鉄は明日も存続しており、本日を以て完全に消滅するというわけではないようです。
もっとも、それはあくまでも形式であって、実質的には今日が北神急行電鉄最後の日と言って、ほぼ差し支えないとは思いますが。

最近は私も「おうち時間」で鉄道を楽しんでいます

2020年05月04日 | 鉄道事故・災害
先ず以て、現在世界各国及び日本全国で猛威を振るっている新型コロナウイルス感染症(COVID-19)によって亡くなられた方々の御冥福を、心よりお祈り申し上げます。
そして、同感染症に罹患し現在も治療を受けておられる方々や、同感染症の感染拡大によって生活に多大な影響を受けておらる方々に、心からお見舞い申し上げます。
また、最前線で今も懸命に戦っておられる医療関係者の方々には、心より敬意を表します。



それにしても、新型コロナウイルス感染症の拡大と、それに伴う経済活動の縮小・自粛の流れ、止りませんね…。
このブログでよく取り上げる関西圏の鉄道や、私の地元・北海道の鉄道なども、旅客輸送の需要が激減したため列車が運休したり運行が大幅に減便されるなどしており、鉄道にも多大な影響が出ています。
とはいえ、JR西日本や、関西の大手民鉄などは、そもそも経営が安定しており企業としての “基礎体力” があるので、一時的に収支がガクンと落ち込んだとしても、これで経営が傾くという事は、多分ないでしょう。もしあっても、十分立ち直る事は出来るでしょう。

問題なのは、JR北海道です。ただでさえ青息吐息の状態なのに、このコロナショックで更に甚大な打撃を受けており、本当にこのどん底から立ち直る事が出来るのか、北海道新幹線の新函館北斗~札幌間が延伸開業すればJR北海道の経営は上向きになると言われてきましたが、そもそもそれ(10年後くらい)までJR北海道は存続可能なのか、心配です…。




法的な強制力や罰則こそないものの、現在我が国の政府や各都道府県知事は私達国民に対して、これ以上の感染拡大を阻止するため不要不急の外出自粛を、所謂「Stay Home」を、強く要請しており、そのためここ数日間大人しくずっと家に籠ってストレスが溜まっている、という方も少なくはないと思います。
その一方で、この機会、所謂「おうち時間」を利用して、まだ未読だった本を何冊もまとめて読んだり、まだ見ていなかったDVDや未視聴だった録画済の番組を一気に見ている、という方も多くいらっしゃるでしょう。実際、本やDVDなどの売り上げは最近伸びているみたいです。

私の場合、仕事は在宅勤務にはなっておらず、今も平常通り毎日職場に出社しているため(そもそも在宅勤務出来ない職種や仕事なんて世間には山ほどあり、誤解を恐れずに言えば、在宅勤務が出来る環境の人は恵まれていると思います)、家にいる時間が格段に多くなったというわけではありませんが、ただ、帰宅した後の時間や休みの日などに外出する機会は時節柄当然減ったため、今までに比べるとやはり家にいる時間は多くなりました。
そのため私も、主に深夜や早朝などになりますが、最近は今まで以上に読書をしたりDVDを見るなどしています。


最近読んだ本で特に面白かったのは、イカロス出版の「Nゲージ プラス」シリーズの、5冊です。
私は、鉄道模型は専らフロアレイアウトで楽しんでいますが(遊ぶ度に和室などで線路を組んでいます)、こういった本を読むと、やはり固定式レイアウトも作ってみたくなります。




新型コロナウイルス感染症に感染して現在治療を受け闘病されている方々の平癒と、同感染症が一日も早く鎮静化し全ての人達に平穏な日々が戻ります事を、国民が一丸となってこの多難を乗り越える事が出来ますよう、改めて心より祈念申し上げます。