今までこのブログでも度々取り上げてきた京阪の
中之島線が、今日、ついに開業しました!
同線は、京阪本線の天満橋駅と中之島地区の西部を結ぶ、大阪市の北区と中央区の二区に跨る約2.9kmの新線(全線地下・複線)で、同線区内には4駅が新設されました。
今日から新たに設定された種別の列車「快速急行」を使うと、中之島駅と京都(
鴨東線のターミナル)の出町柳駅とは約65分で直結され、京阪間の交通アクセスは更に向上することになります。
開業に先立ち、昨日(18日)は午前10時から中之島駅で出発式が行われ(出席者は約200人)、加納時男国土交通副大臣、橋下徹大阪府知事、平松邦夫大阪市長、上田成之助京阪電気鉄道株式会社代表取締役社長らがテープカットを行い、テープカットの後は、式典の出席者達を乗せた試乗列車(同線開業に合わせて新造された3000系車両)が京阪の社員達の拍手と万歳に送られて同駅を発車したそうです。
ちなみに、昨日の午前11時半頃からはリーガロイヤルホテルで同線の開通式典・祝賀会も開催され(出席者は約1,000人)、同式典で挨拶した橋下知事は、「中之島線が延伸し、(府庁舎の移転を検討している)WTC(大阪ワールドトレードセンタービル)まで繋がれば、まだまだ大きな都市改造に繋がる」と述べて、
中之島線の更なる延伸に期待感を示したそうです。
そして今日(19日)、午前5時12分、中之島発・出町柳行の1番電車が定刻通り中之島駅を発車したことにより、中之島線は正式に開業しました。
同駅では1番電車の発車に合わせて開業のセレモニーが行われ、1番電車には約400人の乗客が乗車したそうです。車内(特に先頭車)はかなり混雑していたようですが、私も乗りたかったです!
また、同線に新設された4駅のうちの一つである、なにわ橋駅内のホールでも、開業記念イベントとして、京阪電車各駅の発車メロディーを作曲したミュージシャンの向谷実さんのライブ演奏などが行われたそうです。
なお、京阪では同線の開業に合わせて今日から列車の種別の大幅な変更(快速特急・通勤快急・快速急行・深夜急行・通勤準急の新設、K特急の廃止)を実施し、更に京阪本線・鴨東線・宇治線・交野線では今日から全面改訂したダイヤをスタートさせ、また、京都市内の3駅は今日から
駅名を改称するなどし、このため今日は、京阪にとっては歴史的にも一つの区切りの日になったと言えるでしょう。
以下は、今日から適用される新種別の列車とその停車駅一覧です。
ちなみに、同線の総事業費は約1,503億円で、京阪では1日に約7万2,000人の乗降客と年間約32億円の運賃収入を見込んでいます。
また、同線の開業に合わせて民間シンクタンクの財団法人「大阪地域振興調査会」が行った調査では、アクセス向上による周辺施設の利用者増や、地区内で建設中の高層マンションへの入居希望者が多いことなどから、中之島地区の日中人口は今後10年あまりで2万人以上増加し、経済波及効果は3,600億円以上に上るとの調査結果が出ており、同線の開業により、中之島地区は従来の「孤立したビジネス街」「鉄道の空白地帯」のイメージから、東京・お台場や六本木ヒルズに比肩するエリアに変貎する可能性が示唆されています。
更に、中之島地区は近年、大阪府中心部と比べても地価の上昇が著しく、マンションやビル建設など同地区での再開発事業への建設投資も含めると、効果額は約1兆2,500億円に達する見込みという結果も出ているそうです。
中之島線と、同線が走る中之島地区は、このように関西経済活性化の起爆剤としての役割も担っており、今後も益々目が離せません!