北海道人からみた関西圏の鉄道事情

関西圏の鉄道・その他についての諸々の雑感

7100形蒸気機関車・義経号、17年ぶりに梅小路で復活運転!

2014年10月16日 | 蒸気機関車
本年4月6日の記事では、大阪の交通科学博物館の閉館に伴い、同感に収蔵されていた7100形蒸気機関車「義経号」が、京都の梅小路蒸気機関車館へと搬送されて、ボイラーを改修するなどの動態復帰のための整備を受けることになったということを紹介させていただきましたが、この度その改修作業が完了し、梅小路運転区開設100周年記念式典に合わせて今月10日、梅小路蒸気機関車館構内で「SLスチーム号」として、義経号の復活運転が行われました。

義経号は、交通科学博物館時代の平成9年にもSLスチーム号としての運転実績があり、今回はそれ以来17年ぶりの動態復活となり、当日は約500mの構内展示線で合計3往復の運転を行いました。
機関庫前での記念セレモニーでは除幕式が行われ、関係者によるテープカットの後、塗装し直されて綺麗に黒光りする、今年で134歳となる義経号は、機関庫からゆっくりと転車台へ移動し、そのまま「SLスチーム号」として、煙を吹き上げながら構内を元気に走りました。
以下の写真と動画はいずれも、ネット上にアップされていた、復活運転当日の様子です。私も見に行きたかったです!













JR西日本によると、SLスチーム号としての義経号の運転は、当面の間は今回限りとのことですが、再来年春に開館予定の京都鉄道博物館での動態保存に向けて、今後も整備を継続していくそうです。

天満橋から三国ヶ丘までの、余りにも無駄が多過ぎる移動記録(笑)

2014年10月11日 | 旅行記
今週の月曜から火曜にかけて、1泊2日の日程で関西(大阪・堺両市)を旅行してきました。
今回は、2日目の午前11時に、南海高野線とJR阪和線が交差する三国ヶ丘駅で、大切な人と待ち合わせをしていたのですが(それが今回の旅行の主目的でした)、2日目の朝からその待ち合わせ時刻までは時間が空いていたので、午前中のその空き時間を利用して、主に大阪市内を、鉄道でいろいろと回ってきました。

私が1日目の夜に宿泊したのは、京阪本線天満橋駅前にあるビジネスホテル(京阪ホテル)だったので、最短ルートを使うのであれば、目的地の三国ヶ丘までは、まず天満橋から地下鉄谷町線に乗り、天王寺で下車し、そこでJR阪和線に乗り換える、ということになり、その場合の所要時間は約30分で、乗り換えも天王寺での1回だけで済みます。
しかし、限られた時間内で関西の鉄道を最大限満喫したい私にとって、乗り換えがたった1回しかないなどということは到底満足できず(笑)、そのため、この日は午前5時20分にホテルをチェックアウトしてから午前11時までの時間を三国ヶ丘までの移動に目一杯使うことにし、結局、天満橋から計13回乗り換え、約5時間かけて三国ヶ丘まで行きました。
もうバカですね! 実際、札幌に帰ってから職場の後輩にその話をしたら、結構引かれました(笑)。

以下に、約5時間かけたその移動過程(恐らくは誰も共感出来ない移動記録)を、写真と共に紹介させていただきます(笑)。




▲ 京阪電車で関目駅に到着

天満橋から京阪本線の普通列車(京都方面行き)に乗った私は、まず、関目(天満橋からは3駅目)で下車しました。京阪間を移動する際に今まで何十回も通過している駅ですが、ここで下車したのは今回が初めてでした。




▲ 関目成育駅からリニア地下鉄に乗車

京阪本線の関目駅に隣接している、大阪市営地下鉄 今里筋線の関目成育駅から、同線の電車(今里行き)に乗り換えました。これが、本日まず1回目の乗り換えです。
今里筋線は、大阪では長堀鶴見緑地線に次ぐ二番目のリニア地下鉄で、JR大阪環状線の内側を通らない初の地下鉄でもあり、大阪市営地下鉄の路線では御堂筋線との直接の乗換駅が一切ない唯一の地下鉄でもあります。




▲ 拡張工事が行われているJR鴫野駅

鴫野では、地下鉄今里筋線から、JR片町線(通称:学研都市線)の普通列車に乗り換えました。
JR鴫野駅は、相対式ホーム2面2線の高架駅ですが、現在、3面4線の駅にするための拡張工事が行われていました。




▲ 鴫野駅から京橋行き普通列車に乗車

鴫野からはこの列車(京橋行き)に乗り換えました。2回目の乗り換えです。この列車は次駅の京橋が終点です。




▲ JR片町線の電車で京橋駅に到着

終点の京橋に到着しました。JR京橋駅は、片町線とJR東西線の境界駅でもあり、両線では直通運転も行われているのですが、私が乗車したこの列車は京橋からJR東西線には乗り入れせず、ここからは回送列車となりました。
そしてこの列車を見送った後、私は同じホームから、西明石行きの普通列車に乗り換えました。3回目の乗り換えです。




▲ JR東西線の電車で新福島駅に到着

大阪を代表する繁華街のひとつ「キタ」(梅田周辺地区)をスルーして、JR東西線の地下駅・新福島駅に到着しました。
阪神電車に乗り換えるため、ここから一旦地上に出て、隣接している阪神本線の福島駅へ移動しました。




▲ 福島駅から阪神電車に乗車

阪神本線の地下駅・福島駅から、神戸方面行きの普通列車に乗り換えました。4回目の乗り換えです。




▲ これより淀川を横断する阪神電車

日本で最も支流(支川)の数が多い、大阪を代表する大河・淀川に架かる鉄橋に入ります。写真に写っているホームは、その鉄橋のすぐ手前にある、阪神本線の淀川駅です。




▲ 大物駅に入線してきた梅田行き普通列車

阪神本線から阪神なんば線に乗り換えるため、大物駅で下車しました。そのまま神戸方面に行ってしまうと、さすがに目的地の三国ヶ丘には時間内に到着できなくなってしまうので(笑)、とりあえずここから大阪方面に戻ることにしました。
この写真は、私が下車した大物駅のホームから撮影した、阪神本線の普通列車(梅田行き)です。




▲ 大物駅から阪神なんば線直通の近鉄電車に乗車

大物駅で下車した私は、同一ホームから、阪神なんば線(普通・大和西大寺行き)に乗り換えました。5回目の乗り換えです。
阪神なんば線は阪神電鉄の路線ですが(但し、同線の西九条から近鉄難波線の大阪難波までの区間を保有しているのは西大阪高速鉄道です)、私が大物から乗車したのは阪神の電車ではなく、この写真に写っている、阪神なんば線と相互直通運転をしている近鉄の電車でした。




▲ これより伝法駅を通過する近鉄電車

少し前に、神戸方面に向かう阪神本線の電車で淀川を横断したばかりでしたが、今度は、大阪方面に向かう阪神なんば線の電車で淀川橋梁を渡り、再度淀川を横断しました。この写真は、淀川を横断したすぐ後に見える伝法駅です。




▲ 阪神なんば線直通の近鉄電車で西九条駅に到着

阪神なんば線の西九条駅に到着しました。ここは、高架駅のJR西九条駅と立体交差しているため高々架駅となっている、相対式ホーム2面2線を有する駅で、阪神なんば線が平成21年3月に全線開業するまでは、この駅が西大阪線(阪神なんば線の前身となった路線)の終点でした。
ちなみに、私は前日、関西空港から南海のラピートに乗り、まず天下茶屋で下車し、そこから地下鉄堺筋線に乗り換え、次に北浜で堺筋線から京阪本線に乗り換え、宿泊先の天満橋へと向かったのですが、その際に堺筋線では、同線と相互乗り入れをしている阪急電車に乗車したので、それを意図していたわけではなかったのですが結果的に、前日の夜からこの時(翌日早朝)に至るまでの短い間に、私は関西の大手私鉄5社(近鉄、阪急、阪神、南海、京阪)の電車全てに乗車することができました。




▲ 西九条駅から桜島線の電車に乗車

阪神なんば線の西九条駅で下車した私は、隣接するJRの西九条駅から、桜島線(通称:ゆめ咲線)の電車に乗り換えました。6回目の乗り換えです。
桜島線を走る列車は、線内折り返しのシャトル列車(西九条~桜島間)と、大阪環状線との直通列車(天王寺方面~桜島間)がありますが、私が乗車したのは、桜島線沿線にあるテーマパーク「ユニバーサルシティ」のラッピングが施されている、線内折り返しの列車でした。




▲ 桜島線終点の桜島駅末端部

桜島線の終着駅・桜島駅で下車しました。島式ホーム1面2線を有する地上駅で、この写真は同駅の末端部です。終着駅らしい情景です。
安治川を渡るため、同駅からは徒歩で天保山渡船場(桜島側)へと移動しました。




▲ 渡し船で安治川の河口を横断しました

桜島側の天保山渡船場から、築港側の天保山渡船場まで、大阪市営の渡し船に乗船して安治川の河口を横断しました。7回目の乗り換えです。
ちなみに、乗船時間は3分で、乗船料は無料です。川が多いことから水都とも呼ばれる大阪らしい交通機関です。




▲ 安治川の渡し船を利用する人々

乗船時間が短いため、安治川の河口を横断するこの渡し船には旅客用の座席は無く、このように立ったまま乗船します。自転車ごと乗船することもできます。




▲ ニュートラム南港ポートタウン線

渡し船に乗って天保山に達した私は、そこから徒歩で大阪港駅まで移動し、同駅から大阪市営地下鉄中央線(コスモスクエア行き)に乗り(8回目の乗り換え)、僅か一駅分ですが終点のコスモスクエア駅まで行きました。
そして同駅で、大阪市営の新交通システム「ニュートラム南港ポートタウン線」の電車に乗り換え(9回目の乗り換え)、ニュートラムの終点・住之江公園まで乗車しました。
それにしても、天満橋から三国ヶ丘へ向かうのに、その途中ルートには無いはずのニュートラムにわざわざ乗る人なんて、多分私くらいしかいないのではないかと思います(笑)。




▲ フェリーターミナル駅で擦れ違った南港ポートタウン線の電車

フェリーターミナル駅に入線する際に列車の車内から撮影した、対向線の電車です。この写真には写っておりませんが、フェリーターミナル駅らしく、車窓からは何隻かのフェリーも見えました。




▲ 南港ポートタウン線の正面車窓動画

これは、平林駅(終点のすぐ手前の駅)から住之江公園駅(終点)に向かっているニュートラムの車内から撮影した、正面車窓の動画です。




▲ 地下鉄四つ橋線の電車で岸里に到着

住之江公園駅でニュートラムから、大阪市営地下鉄 四つ橋線に乗り換え(10回目の乗り換え)、岸里駅で下車しました。
岸里駅からは、同駅の近くにある、以前から個人的に興味があった阿部野神社へ参拝・見学しに行ってきました。岸里駅から神社までは徒歩でも行ける距離ではあるのですが、今回は時間の都合上、タクシーを利用しました(11回目の乗り換え)。今回の旅行では、ここでのみ唯一、タクシーに乗りました。




▲ 岸里玉出駅から南海高野線の電車に乗車

阿部野神社を参拝した後は、同神社から徒歩で、南海本線と南海高野線の分岐駅である岸里玉出駅まで移動し、同駅(4面5線の高架駅)から、南海高野線の電車(各停・河内長野行き)に乗りました。12回目の乗り換えです。




▲ 堺東駅のホームに並ぶ南海と泉北高速鉄道の電車

岸里玉出から私が乗った各停で、乗り換えすること無くそのまま三国ヶ丘までも行けたのですが、少し時間に余裕があったので、一旦、堺東駅で下車しました。
この写真は、同駅のホームで撮影した、南海高野線の電車(各停・河内長野行き)と、南海高野線に乗り入れしている泉北高速鉄道の電車(準急・和泉中央行き)です。




▲ 堺東駅に入線してきた泉北高速鉄道の難波行き準急

この写真は、堺東駅のホームから撮影した、泉北高速鉄道の難波行き準急です。
この後私は、このホームから再び南海高野線の電車に乗り(13回目の乗り換え)、堺東駅の次の駅である三国ヶ丘駅で下車しました。


というわけで、途中、休憩したり、神社に立ち寄ったり、船に乗ったりタクシーに乗ったり歩いたりもしながら、天満橋駅から(本来であれば30分で着くところ)約5時間かけて、午前10時45分、ようやく目的地の三国ヶ丘駅に到着しました。
これだけ壮大に無駄な移動を繰り返すと、さすがにちょっと疲れもしましたが、私としては結構充実していました。多分、いや間違いなく、それはただの自己満足でもありますが(笑)。

鴨東線は本日、開業25周年を迎えました

2014年10月05日 | 京阪(京阪線系統)
三条~出町柳間の約2.3kmを結ぶ、京阪電鉄の鴨東線(おうとうせん)については、今から8年半程前にアップした平成18年4月14日の記事で詳しく解説をさせていただきましたが、その鴨東線は、本日(10月5日)、開業25周年を迎えました。



鴨東線は、京阪本線(淀屋橋~三条間、49.3km)の三条から洛北方面への延伸ルートとし、約5年の工期を経て平成元年10月5日に開業した路線で、京阪本線とは一体的に運営されており、終点の出町柳駅では叡山電鉄との連絡も図られています(京阪の地下駅と叡電の地上駅とは連絡通路で結ばれています)。
路線名は、鴨川の東岸を走行することに由来しており、京阪本線の延長線として鴨川沿いの川端通の地下に建設され、全線が地下線の複線となっています。

鴨東線の開業に伴い、世界遺産に登録されている下鴨神社など洛北方面へ向かう観光客や沿線の通勤客の利便性が大幅に向上したのみならず、出町柳駅近くに立地する京都大学、同志社大学、同志社女子大学、精華女子高校などへの通学も各段に便利になり、更に、直通運転こそ実現しなかったものの乗客の減少で経営が悪化していた叡山電鉄が一気に乗客を取り戻すなど、鴨東線開業の効果は各方面に大きく現れました。

その鴨東線が開業から25年を迎えたことを記念して、京阪や叡電では、記念乗車券(大津線系統男山ケーブルを除く京阪電鉄の全線と、叡山電鉄全線が自由に乗り降りできるフリー切符)を販売したり、電車(京阪8000系8両編成3本と叡山電鉄800系2両編成1本)に記念ヘッドマークを取り付けて運行したり、また、叡電の出町柳駅前の特設会場で京阪・叡電両社のオリジナルグッズ販売会を開催することなどを決定しています。