北海道人からみた関西圏の鉄道事情

関西圏の鉄道・その他についての諸々の雑感

叡山電鉄 記念乗車券

2007年05月26日 | 切符・カード
今日は、私が京都で暮らしていた当時、叡山電鉄の出町柳駅で購入した記念乗車券2枚を紹介させて頂きます。



これは、平成7年4月に発行された「800系営業記念乗車券」です。

あまり性能の良くないスキャナーで取り込んだため、写真では正確な色が表現されていませんが、両端の乗車券の部分はメタリックシルバーで、キラキラと光り輝いています。
800系は、正確には「デオ800系」といい、1次車である「デオ800型」と2次車である「デオ810型」の2形式があり、いずれも2両固定編成の車両となっています(叡電初の2両永久連結車両です)。



これは、平成12年9月に発行された「叡山本線開業75周年記念乗車券」です。

叡山電鉄は、叡山本線と鞍馬線の2路線から成っていますが、この記念乗車券は、その2路線のうちの叡山本線(出町柳~八瀬比叡山口、全長5.6㎞)が大正14年9月に開業してから75年経ったことを記念して発行されたものです。
なお、乗車券に書かれている「八瀬遊園」駅は、駅名の元となった遊園地が閉鎖されたことから、平成14年に「八瀬比叡山口」という駅名に改称されています。

ちなみに、鞍馬線の沿線では住宅開発が進み、大学も開設され、また鞍馬方面への観光客の利用も見込めることから、近年、叡電では叡電本線よりも鞍馬線を重視しており、運転本数も現在は鞍馬線方面電車の方が多い状態になっています。

阪神武庫川線

2007年05月16日 | 阪神




阪神武庫川線は、阪神本線との接続駅である武庫川駅と、武庫川団地前駅との間を結ぶ、全長僅か1.7kmの単線で、阪神の路線の中では、西大阪線を除くと唯一残った枝線です。
枝線というよりも“盲腸線”とでもいった方がいいような“離れ小島”的な扱いの路線です(連絡線により一応本線とは繋がっていますが)。

私は、武庫川線の列車には一度は乗ってみたいな、とずっと思っていたのですが、京都に2年間滞在していた時にはその機会がありませんでした。
しかし昨年夏に関西を旅行した際、阪神本線の武庫川駅から乗り換えて、初めて武庫川線を一往復してきました。短いながらも、なかなか面白い路線でした。
武庫川線とはどのような路線なのか、以下にその特徴を箇条書きで列記してみます。

運行形態は線内折り返しで、阪神本線に乗り入れる列車はなく、武庫川線内の列車は全て2両編成のワンマン運転です(同線は阪神唯一のワンマン運転区間です)。

中間駅は東鳴尾駅と州先駅の2駅があり、いずれも無人駅ですが、東鳴尾駅(1面2線)は武庫川線内では唯一列車の交換ができる駅で、2編成が運用される朝夕はここで列車の交換(行き違い)が行われます。ちなみに、早朝・日中・深夜は1編成のみで運用されています。

武庫川線内は全線で最高速度が45km/h(注意信号相当)に制限されており、そのため線内の信号機には青色灯が存在しません。

武庫川線の利用者は、武庫川団地前駅からの乗降客と、武庫川駅での阪神本線との乗り換え客が大部分を占めており、線内中間駅からの利用者は少ないです。

終点の武庫川団地前駅は、対向式ホーム2面2線の駅ですが、実際には駅舎と直結されている東側の1面1線しか使われておらず、使われていない方の線路は錆びています。

路線の全長が1.7kmですから、武庫川団地前~武庫川間は自転車や徒歩でも十分移動できる距離ですが、朝夕ラッシュ時は、車内はそこそこ混雑しています。

全線単線で、今後複線化する予定もその需要もないのですが、武庫川~洲先間は、なぜか複線分の用地が確保されています。

武庫川線内には車庫がないため、武庫川駅構内には、同線と阪神本線とを接続する連絡線があります。
下の写真に写っている右側の直線の線路が武庫川線の線路で、手前側のすぐ先(写真下方)に武庫川線の武庫川駅ホームが設置されており、反対側(写真上方)は行き止まりになっています。かつてはこの先にも線路が伸びており、その先には駅も設置されていましたが、今は撤去されています。
そして、この行き止まりからスイッチバックして左側の線路(連絡線)に入ると、武庫川線と垂直に立体交差している阪神本線につながります。