昨日各社から報道されたニュースによると、阪急が、伊丹空港(正式名は大阪国際空港)に乗り入れる鉄道新線の建設を検討していることが分かりました。
伊丹空港は、東側が伊丹市、北側が池田市、西側が豊中市にある、3市にまたがる空港で、平成6年に関西国際空港が開港するまでは、関西随一の空の玄関口として機能しており、現在も、関西国際空港・神戸空港と共に関西三空港のひとつ、大阪の主要空港として、位置付けられています。
現在、その伊丹空港に乗り入れている鉄道は大阪モノレールのみなので、梅田や難波など大阪中心部から鉄道で空港に向う場合は、必ず乗り換えが必要になります(梅田からは阪急宝塚線の蛍池駅でモノレールに乗り換えます)。
そのため、伊丹空港の利用者は鉄道ではなくバスを利用する事が多く、鉄道でのアクセスの改善を求める声は以前から強く、そういった要望や、また、近年増加しつつあるインバウンド(訪日する外国人観光客)に対応する狙いもあって、新線建設の検討が始まったようです。
ちなみに、前回の記事で述べたように関空は近年、利用者数が急増しており、それに比べると伸びは緩やかなのですが伊丹空港も、昨年度の旅客数は1510万人で、5年間で2割弱増えています。
関空は国際線中心のため、関空で入国したインバウンドが、地方観光を目的に伊丹空港で国内線に乗り換えているのがその一因です。
この新線の完成が実現すると、大阪中心部の梅田と伊丹空港が初めて鉄道路線で直結される事になり、利便性は格段に向上します。
阪急は、国土交通省や関係自治体と共に旅客数の予測や採算性に関する調査を開始し、今年度内にも事業化の可否を判断するとの事です。
伊丹空港の周辺は既に宅地化され、地上のほとんどが建物や道路で埋め尽くされている事から、新線は、大深度地下を走って空港ビルの地下に到達するのでは、と推測されていますが、現時点での具体的なルートは未定です。
現時点で分かっているのは、新線は、阪急宝塚線の曽根駅(大阪府豊中市)から分岐して約3kmを走るルートを想定している、という事で、工事費用は1千億円規模となる見込みです。
具体的な計画が練られるのはこれからですが、阪急は、国土交通省や大阪府などの関係者には説明を始めており、石井啓一国交相は昨日の閣議後の記者会見で、「まずは鉄道事業者や関係自治体で検討を進めることが重要だ」と述べ、大阪府(都市交通課)も、「伊丹空港へのアクセスとして重要な路線になる可能性がある。府が関与すべきかどうかを今後判断する」とコメントしています。
阪急は、宝塚線・神戸線・京都線の主要3線が接続する十三駅から、新幹線の接続駅であるJR新大阪駅に連絡する路線(新大阪連絡線)や、3月17日の記事や5月25日の記事などで詳述したなにわ筋線(大阪市中心部を南北に走る、関西国際空港へのアクセスルート)に連絡する路線(なにわ筋連絡線)の建設も検討しており、これらが全て完成すると、関空・伊丹空港・新大阪の全てが阪急の路線で直結されます。
そして、関西三空港のうちのふたつの関空と伊丹空港は、最短1時間で結ばれる事になります。
つまり、この新線の建設計画は、関空から来日するインバウンドを伊丹を通じて国内各地へと運ぶルートをつくる構想、という側面も持っているのです。
なお、阪急の関空への直接乗り入れについては、難波から南海の路線に乗り入れての運行が有力で、それを見据えて阪急は、なにわ筋線向けにレール幅を狭めた新型車両を日立製作所と開発するとしています。
伊丹空港は、東側が伊丹市、北側が池田市、西側が豊中市にある、3市にまたがる空港で、平成6年に関西国際空港が開港するまでは、関西随一の空の玄関口として機能しており、現在も、関西国際空港・神戸空港と共に関西三空港のひとつ、大阪の主要空港として、位置付けられています。
現在、その伊丹空港に乗り入れている鉄道は大阪モノレールのみなので、梅田や難波など大阪中心部から鉄道で空港に向う場合は、必ず乗り換えが必要になります(梅田からは阪急宝塚線の蛍池駅でモノレールに乗り換えます)。
そのため、伊丹空港の利用者は鉄道ではなくバスを利用する事が多く、鉄道でのアクセスの改善を求める声は以前から強く、そういった要望や、また、近年増加しつつあるインバウンド(訪日する外国人観光客)に対応する狙いもあって、新線建設の検討が始まったようです。
ちなみに、前回の記事で述べたように関空は近年、利用者数が急増しており、それに比べると伸びは緩やかなのですが伊丹空港も、昨年度の旅客数は1510万人で、5年間で2割弱増えています。
関空は国際線中心のため、関空で入国したインバウンドが、地方観光を目的に伊丹空港で国内線に乗り換えているのがその一因です。
この新線の完成が実現すると、大阪中心部の梅田と伊丹空港が初めて鉄道路線で直結される事になり、利便性は格段に向上します。
阪急は、国土交通省や関係自治体と共に旅客数の予測や採算性に関する調査を開始し、今年度内にも事業化の可否を判断するとの事です。
伊丹空港の周辺は既に宅地化され、地上のほとんどが建物や道路で埋め尽くされている事から、新線は、大深度地下を走って空港ビルの地下に到達するのでは、と推測されていますが、現時点での具体的なルートは未定です。
現時点で分かっているのは、新線は、阪急宝塚線の曽根駅(大阪府豊中市)から分岐して約3kmを走るルートを想定している、という事で、工事費用は1千億円規模となる見込みです。
具体的な計画が練られるのはこれからですが、阪急は、国土交通省や大阪府などの関係者には説明を始めており、石井啓一国交相は昨日の閣議後の記者会見で、「まずは鉄道事業者や関係自治体で検討を進めることが重要だ」と述べ、大阪府(都市交通課)も、「伊丹空港へのアクセスとして重要な路線になる可能性がある。府が関与すべきかどうかを今後判断する」とコメントしています。
阪急は、宝塚線・神戸線・京都線の主要3線が接続する十三駅から、新幹線の接続駅であるJR新大阪駅に連絡する路線(新大阪連絡線)や、3月17日の記事や5月25日の記事などで詳述したなにわ筋線(大阪市中心部を南北に走る、関西国際空港へのアクセスルート)に連絡する路線(なにわ筋連絡線)の建設も検討しており、これらが全て完成すると、関空・伊丹空港・新大阪の全てが阪急の路線で直結されます。
そして、関西三空港のうちのふたつの関空と伊丹空港は、最短1時間で結ばれる事になります。
つまり、この新線の建設計画は、関空から来日するインバウンドを伊丹を通じて国内各地へと運ぶルートをつくる構想、という側面も持っているのです。
なお、阪急の関空への直接乗り入れについては、難波から南海の路線に乗り入れての運行が有力で、それを見据えて阪急は、なにわ筋線向けにレール幅を狭めた新型車両を日立製作所と開発するとしています。