私は先週、2泊3日の日程で関西(京都・大阪・和歌山方面)を旅行してきたのですが、今回の旅行では1日目も2日目も3日目も、大阪市内では地下鉄御堂筋線を利用して市内を移動しました。
日本初の公営地下鉄でもある御堂筋線は、大阪府吹田市の江坂駅から大阪市内を経て大阪府堺市北区の中百舌鳥駅までを結ぶ、大阪市交通局の路線(路線総延長24.5km)で、北側の終端である江坂駅では、同駅から大阪府豊中市の千里中央駅までを結ぶ北大阪急行電鉄南北線(路線総延長5.9km)と接続しており、北急の南北線とは相互直通運転を行なっています。
ちなみに、
今年4月2日の記事で詳述したように、北急は来年度から、千里中央から大阪府箕面市の新箕面までの南北線延伸区間約2.5kmを着工するため、この区間が開業すると、南北線と一体化したダイヤが組まれている御堂筋線は、更に大きく利便性が向上する事になります。
勿論、御堂筋線は現在でも十分利便性の高い路線(大阪市内交通の大動脈)ですが、そのせいもあって、改めて振り返ってみると、特段意識して御堂筋線を利用するようにしているわけではないのですが、私は大阪を訪れると、ほぼ毎回(場合によっては今回のように一回の旅行で複数回)、御堂筋線を利用しているような気がします。
しかしそれは当然の事で、御堂筋線は、大阪の中央をほぼ南北に貫きながら、新大阪、梅田、淀屋橋、難波、天王寺など、大阪市内のほとんどの主要ターミナルをこの一路線で結んでいるため(JRの主要駅のみならず、関西の5大私鉄の本線・幹線の起終点駅全てを経由しています)、大阪市内を移動する際は、恐らく誰にとっても、必然的に御堂筋線の利用頻度が高くなるのです。
実際に御堂筋線に何度も乗ってみると、「大阪の地下鉄は御堂筋線の一人勝ち状態」「大阪の地下鉄は御堂筋線の黒字で、他の全ての路線の赤字を補っている」などと揶揄されるのも実感として頷けます。
今回の旅行では、何度も御堂筋線を乗る機会があったので、そのついでと言っては何ですが、折角なので御堂筋線を走る車両たちも見学・撮影してきました。以下に、私が撮ってきた写真を、形式毎に紹介させていただきます。
なお、北大阪急行電鉄9000形だけは、難波駅と中津駅で撮影しましたが、それ以外の写真は全て、新大阪駅、西中島南方駅のいずれかで撮影しました。
◆大阪市交通局 10A系電車
昭和51年に営業運転を開始した10系電車を、VVVFインバータ制御に更新した車両です。
更新工事は平成10年から始まり、唯一未更新であった10系電車04編成が平成23年に廃車されたため、現存する10系電車は全て10A系に更新されたことになります。
◆大阪市交通局 21系電車
大阪市営地下鉄各線(御堂筋線・谷町線・四つ橋線・中央線・千日前線)用の電車として、平成3年から平成10年にかけて、日本車輌製造・東急車輛製造・近畿車輛・川崎重工業の4社で20系電車が製造されました。
21系電車は、その20系の御堂筋線仕様車で、平成10年から営業運転を開始しました。御堂筋線では、この21系が最も見る機会の多い電車だと思います。
◆大阪市交通局 30000系電車
平成23年から営業運転を開始した新型の電車です。なお、同形式の車両は平成21年から地下鉄谷町線でも運用されています。
残念から今回は、この30000系電車を見る機会はありませんでした。北急の9000形電車と共に、御堂筋線を走る電車たちの中ではまだかなりの少数派のようです。
◆北大阪急行電鉄 8000形電車
昭和61年から営業運転を開始している、北極星を意味する「ポールスター」の愛称を持つ、北大阪急行電鉄の主力車両です。
この8000形電車については、
平成20年6月11日の記事で詳しく解説させていただきました。
◆北大阪急行電鉄 9000形電車
本年(平成26年)4月にデビューしたばりの、「ポールスターⅡ」の愛称を持つ、最新型の電車です。
全密閉高効率主電動機、最新VVVFインバータ制御装置、前照灯を含む全ての照明機器をLED化するなどの最新技術を採用しつつも、北大阪急行電鉄で従来から運用されている8000形で採用している木目調の化粧板やゴールデンオリーブ色のシートなどの伝統も踏襲されています。
※異なる形式の電車が並ぶ風景
相対式ホーム2面2線を有する高架駅の西中島南方駅では、このような光景も見られました。