昨年の8月、
京都を旅行した際に久々に嵐電(京福電鉄)に乗ってきました。
まずは北野線沿線にある臨済宗の名刹・妙心寺を参拝・見学し、その後、北野線の妙心寺駅から帷子ノ辻(かたびらのつじ)行きの電車に乗り、帷子ノ辻駅で四条大宮行きの嵐山線の電車に乗り換えて、四条大宮駅まで乗車してきました(下図参照)。
嵐電の路線は、嵐山線(四条大宮~嵐山間・7.2km)が本線、北野線(北野白梅町~帷子ノ辻間・3.8km)が支線という扱いですが、私は、どちらの路線も京都らしい風情が感じられて大好きです。
嵐山線は全線が複線で、大半は専用軌道ですが一部に
道路との併用区間があるという特徴があり(そのため嵐山線は路面電車としての性格も併せ持っています)、一方北野線は、鳴滝~常盤の一駅間のみ複線でそれ以外の区間は全て単線ですが、併用軌道はなく全線が専用軌道という特徴を持っています。
今日は、その両路線のうち、北野線の沿線風景について、同線を走る電車の先頭部(運転席のすぐ後ろ)から撮影した正面車窓の風景を中心に、紹介をさせて頂きます。
↑この写真は
昨年8月31日の記事から再録したもので、北野線の妙心寺駅ホーム(帷子ノ辻方面ホーム)から撮影した、同駅の北野白梅町方面ホームと、そのホームに停車中の北野白梅町行きの電車です。
妙心寺駅の前後にそれぞれ位置する龍安寺駅と御室仁和寺駅は、両駅とも電車の行き違いができる構造の駅ですが、この写真のように妙心寺駅は単線の駅で、線路が上下各線に分離していないため電車の行き違いはできません。
しかしホームは、上下それぞれの列車に対応するよう2面に分離されており、道路(踏み切り)を挟んで斜めに向かい合うように1面ずつ設置されています。
このように、単線の駅であるにも拘らずホームが相対して2面設置されているのは、嵐電の電車は運賃箱のある左側のドアを開けて乗客を乗降させる仕組みとなっているため、改札口のない無人駅では進行方向に対して左側にホームがないと都合が悪いからです。
↑一昨年3月に現駅名に改称されるまでは「高雄口」という駅名だった、北野線の宇多野駅です。
前述の妙心寺駅同様、この駅も単線で、2面のホームがそれぞれ斜め向かいに設置されています。
↑北野線の宇多野~鳴滝間です。
春の桜開花シーズンには「桜のトンネル」となることでも知られる区間で、開花シーズンには夜間ライトアップも行われるそうです。
↑僅か300mの距離ながら、北野線唯一の複線区間である鳴滝~常盤間です。
この区間を終え常盤駅を過ぎると、北野線の線路はJR山陰線の下をくぐって右にカーブし、嵐山線の電車との乗り換え駅である帷子ノ辻駅へと合流します。
↑帷子ノ辻駅に入線する直前の北野線の電車内から撮影した、帷子ノ辻駅です。
春・秋の観光シーズンの土曜や休日には、北野白梅町と嵐山とを結ぶ、嵐山線・北野線の直通電車が運転されることもありますが、通常は、北野線は線内のみでの折り返し運転しか行っておらず、そのためほとんどの場合は、北野白梅町から来た電車はこの駅が終着駅となり、この駅から再び北野白梅町へと折り返して行きます。