北海道人からみた関西圏の鉄道事情

関西圏の鉄道・その他についての諸々の雑感

名古屋・京都・大阪旅行

2008年08月31日 | 旅行記
先週、2泊3日の日程で、名古屋・京都・大阪を旅行してきました!
京都へは、かつて私が在学していた京都市内の某学校の関係者が集まる懇親会に出席するために行ってきたのですが、その前にあえて名古屋に立ち寄ったのは、来年中には全車の廃車が決まっている名鉄7000系(パノラマカー)と、以前から一度は乗ってみたいと思っていた近鉄21000系(アーバンライナーPlus)に乗るためです。

今回は、以下のルートで各地を周ってきました。1日目は夜7時に札幌を発って、その日は名古屋に宿泊するだけでしたから、実質、2日目と3日目の2日間で名古屋・京都・大阪を周ってきました。特に3日目は、かなりの強行軍でした。


≪1日目≫

【名鉄 中部国際空港】(岐阜行き普通・名鉄7000系)【名鉄 名古屋】(徒歩)名古屋駅近くのホテル



上の写真は、中部国際空港駅に停車中の名鉄7000系の先頭車で車内を撮ったものです。先頭部の天井が他の部分の天井よりも低く下がっているのは、この天井のすぐ上に運転室があるためです。ちなみに、車内からも運転室への出入りは可能ですが、通常は、運転手は車外に設けられている扉から出入りします。
この時は、名鉄名古屋駅までこの電車に乗って移動しました。7000系は、現在は「普通」でしか運用されていないため、この電車も各駅に停車しながら名古屋へと向かい、そのため、特急なら30分で走る中部国際空港~名鉄名古屋間を特急の倍の1時間強の時間を要しました。

しかし、この時間(夜遅く)の「普通」でしたから、乗客はほとんどおらず、特に私が乗車した先頭車は私以外乗客がおらず、事実上“私の貸切電車”状態で、私は一番先頭の席に座って、7000系の醍醐味である前面展望を一人でたっぷり堪能してきました(笑)。



上の写真は、名鉄名古屋駅に入線している最中の車内から、正面の光景(駅構内)を撮影したものです。
同駅で降りた後は、私はすぐに名駅近くのホテルにチェックインし、その日の行程はこれで終了しました。


≪2日目≫

名古屋駅近くのホテル(徒歩)【地下鉄 丸の内】(地下鉄桜通線)【地下鉄 国際センター】(徒歩)【名鉄 名古屋】(知多半田行き普通・名鉄7000系)【名鉄 金山】(名古屋本線)【名鉄 名古屋/近鉄 名古屋】(近鉄21000系・アーバンライナー)【近鉄 難波/地下鉄 難波】(地下鉄御堂筋線)【京阪 淀屋橋】(京阪本線・普通)【京阪 天満橋】(京阪本線・普通)【京阪 土居】(京阪本線・普通)【京阪 萱島】(京阪本線・準急)【京阪 枚方市】(京阪本線・鴨東線、特急)【京阪 出町柳】(徒歩)下鴨神社周辺散策(タクシー)堀川北山周辺散策(タクシー)烏丸三条のホテルにチェックイン(徒歩)寺町通・新京極通・四条通・縄手通・白川南通・新橋通・華頂通・神宮通などを散策(徒歩)四条河原町の某店で懇親会(徒歩)河原町三条の某店で二次会(徒歩、四条河原町・四条烏丸経由)烏丸三条のホテル



上の写真は、2日目の朝、金山駅で撮影した名鉄7000系です。この時は、この7000系に乗って名古屋から金山へと移動したのですが、(来年までに廃車される事を考えると)恐らく私にとってはこれが7000系の見納めになるであろうと思われることから、しっかりと7000系の雄姿を脳裏に焼き付けてきました。
この時は僅か5分程度、7000系に乗っただけでしたが(しかも通勤時間帯だったので車内はかなりの混み具合でした)、昨夜、貸切状態で7000系先頭車の最前部の席を1時間以上独占してきたため、私の中では、もう悔いはありません!
名鉄の一時代を築き上げた名車7000系を、私はいつまでも忘れません…。



上の写真は、三重県内を走行中のアーバンライナーPlus(プラス)車内で撮った、運転室の様子です。乗客は、背面が全面ガラス張りになっている運転室の真後ろまで行くことができるので、この写真のように前面の展望は抜群です。
私は暫くここに立って(この部分はデッキなので椅子はありません)、正面の風景を眺めていました。



上の写真は、津駅に着いたアーバンライナーPlusです。
同駅は、名古屋圏と大阪圏との間でアーバンライナーが唯一停まる駅で、少し停車時間があったので、ホームに降りて先頭車の写真を撮ってきました。
私は、新幹線の流線型よりも、このアーバンライナーの流線型デザインの方が好きですね!



上の写真は、京阪電車に乗った際に天満橋駅で途中下車して撮影した、天満橋駅のホームから望んだ中之島線の路線の写真です。
5月19日の記事に掲載した写真とほぼ同じ場所で撮ったものですが、既に試運転の電車が毎日運転されているため、あの当時設置されていた線路上の覆いは外されています。



上の写真は、京阪本線の土居駅のホームから撮影した、滝井駅と千林駅のホームです。
土居駅~滝井駅間、滝井駅~千林駅間はどちらも駅間距離が400mで、京阪本線では最も駅間距離が短い区間であり、そのためこの写真のように土居駅のホームからは次駅である滝井駅とその次の駅である千林駅のホームがはっきりと見えます(電車が停まっている所が千林駅です)。


≪3日目≫

烏丸三条のホテル(徒歩)【地下鉄 烏丸御池】(地下鉄東西線)【地下鉄 蹴上】(徒歩)琵琶湖疎水インクライン見学(徒歩)【地下鉄 蹴上】(地下鉄東西線)【地下鉄 二条/JR 二条】(山陰本線・普通)【JR 花園】(徒歩)妙心寺周辺散策(徒歩)【嵐電 妙心寺】(北野線)【嵐電 帷子ノ辻】(嵐山本線)【嵐電 四条大宮】(徒歩)壬生寺周辺散策(徒歩)【阪急 大宮】(京都本線・普通)【阪急 桂】(京都本線・特急)【阪急 淡路】(京都本線・普通)【阪急 十三】(京都本線・特急)【阪急 梅田/地下鉄 東梅田】(地下鉄谷町線)【地下鉄 天王寺/JR 天王寺】(関西本線・普通)【JR 柏原/近鉄 柏原】(道明寺線・普通)【近鉄 道明寺】(南大阪線・普通)【近鉄 古市】(徒歩)応神天皇陵周辺散策(徒歩)【近鉄 土師ノ里】(南大阪線・準急)【近鉄 大阪阿部野橋】(徒歩)萩ノ茶屋周辺散策(徒歩)【阪堺 南霞町】(阪堺線)【阪堺 恵美須町】(阪堺線)【阪堺 住吉鳥居前/南海 住吉大社前】(南海本線・普通)【南海 堺】(南海本線・急行)【南海 泉佐野】(空港線・普通)【南海 りんくうタウン】(空港線・普通)【南海 関西空港】



上の写真は、京都の蹴上にある、琵琶湖疎水のインクラインのレールと台車です。
鉄橋みたいな形をした物体がインクラインの台車で、この下に車輪が付いていて、これがレールの上を移動します。

琵琶湖疎水とは、「琵琶湖の水を京都に!」という京都の人々の長年の夢を実現するため明治時代に造られた、琵琶湖と京都を繋ぐ水路の事です。
この水路の建設により、琵琶湖から京都への水運も可能になりましたが、しかし九条山と蹴上の間には、平面距離582mの区間に約36mもの高低差があり、そのためこの区間には船を運搬するためのインクライン(ケーブルカー)が設けられ、蹴上船溜や南禅寺船溜に到着した船は、船毎台車に載せ、その台車が坂を昇降する事で水の流れていない坂道での船の運搬が可能になりました。

インクラインの運用は昭和26年を最後に廃止されましたが、鉄製の軌道と台車は産業遺産として今もそのまま残されており、平成8年には国の史跡指定を受け、今日の京都を築いた産業遺産の一つとして往時を偲ばせています。
写真でも分かるように、路線は複線となっていますが、そのレール幅は一般の鉄道よりも遥かに広い軌間となっています。



上の写真は、嵐電(京福電鉄)北野線の妙心寺駅ホームから撮影した、同線と、同線を走る電車の様子です。



上の写真は、嵐電(嵐山本線)の併用区間を走行中の電車から撮影した、道路上に開設された太秦天神川駅です。
この駅は、今年1月に開業した京都市営地下鉄東西線の延伸区間(二条~太秦天神川間)の開業に合わせて、地下鉄東西線の太秦天神川との乗り換えのために開設された新しい駅です(但し同時開業ではなく、地下鉄の太秦天神川駅よりも嵐電の同駅の方が開業は少し遅れました)。



上の写真は、阪急の十三(じゅうそう)駅の南端のホームから撮影した、三複線を走る阪急電車の様子です。
関西私鉄での複々線というのは、京阪本線や南海本線など他の路線でも見られますが、三複線の区間は阪急の梅田~十三間だけで、そのためここでは、この写真のように関西の私鉄の中では最もダイナミックな光景が見られます。



上の写真は、阪急梅田駅構内にある喫茶店の店内から、同駅神戸本線のホームに停車中の電車を見下ろした光景です。
こういった光景を眺めながら昼食を食べるのは、個人的にはなかなか至福の時でした(笑)。



上の写真は、近鉄南大阪線の古市駅前の踏切から撮影した、同線を走る近鉄電車の様子です。この後は徒歩で土師ノ里駅まで向かいました。

というわけで、鉄道三昧な旅行でした(笑)。

小説・阪急電車

2008年08月19日 | 書籍紹介・書評


この小説「阪急電車」(有川浩著、幻冬舎刊)を読んだのはもう半年近くも前ですが、私にとっては設定もストーリもかなり面白く、私の中では今でもかなり印象に残っている作品なので、今日はこの「阪急電車」を紹介させていただきます。
とはいっても、小説の中では特に何か大きな事件が起こるというわけではなく、ただ恋愛模様を中心とした日常の一部がほのぼのと描かれているだけなのですが。でも面白かったです!

作品のタイトルが「阪急電車」で、表紙にも阪急電車のイラストが描かれているので、読む前は所謂阪急電車マニア向けの作品なのかなという先入観があったのですが、実際に読んでみると、阪急今津線の沿線や同線を走る電車内が主要な舞台となっている事からこのタイトルになっただけで、この作品は決して阪急電車マニア向けの作品ではなく、むしろ一般女性向けの恋愛小説であることが分かりました。
本の帯にも「片道わずか15分。そのとき、物語が動き出す。」「恋の始まり、別れの兆し、そして途中下車…」とコピーが書かれているように、この作品は決して鉄道小説(そもそもそういったジャンルがあるのかどうかは知りませんが)ではありません。基本的にはオシャレ(?)な恋愛小説です。
でも、男性の私が読んでも十分面白かったです。そういった意味では、私にとってはいい意味で期待を裏切られた作品といえます。

ですから、この本のタイトルだけを見て「これは鉄ちゃん向けに書かれた小説なのかな。だとしたら、自分はそっち方面には詳しくないし興味もないので、ちょっと敷居が高そう」なんて思ってしまうと、それは“食わず嫌い”というヤツで勿体無いので、阪急電車にはあまり興味のない人も、是非読んでみて下さい!鉄道の専門用語などはは一切出てきません。
逆にいうと、阪急電車のマニアックな描写を期待してこの作品を読んだ人は、ちょっとがっかりするかもしれませんが…。

この作品では、片道たったの15分、全部で8駅という短い路線・阪急今津(北)線の宝塚駅~西宮北口駅を走る電車の中やその沿線で、性別も年代も異なる偶然乗り合わせた人達の人生が、ほんの一時、絶妙に交わり連帯感を共有する、その瞬間がとても瑞々しく描かれています。
各エピソードは基本的にそれぞれ独立しているため、各エピソード毎に主人公やその他の登場人物が変わり、そのため「さっきの話はもう終わりかぁ、あの後彼らはどうなったのか続きが気になるなぁ」などと思っていると、実は各エピソードが進行する度にそれぞれの主人公達が相互に干渉しあい交差し合っていることに気付かされ、小説としてのその構成はなかなか秀逸です。

読んでいるこちらの方がむず痒くなるようなウブな男女のやり取りが展開されたり、祖母と孫のほのぼのとしたやりとりが展開されるなど、基本的にはほのぼの系の話が多いのですが、しかしぞれだけに、全然ほのぼのとはしていない泥臭い話(恋人に暴力を振るわれている女性の話や、婚約していた彼氏を後輩に寝取られてしまいその仕返しに彼らの結婚式に討ち入りに行った女性の話など)はかなり印象に残ります。

この作品は、電車はいろいろな人達のいろいろな人生を乗せて走っているのだな、ということを実感させられる、人と人との温かな触れ合いの物語です。

阪神なんば線、来年3月20日に開業決定!

2008年08月16日 | 阪神


阪神なんば線(西九条~近鉄難波、3.4km)の工事進捗状況については、一昨年8月8日の記事今年5月10日の記事などでも報告させていただきましたが、その阪神なんば線の開業時期については、今まではただ「来春開業」としか発表されていませんでした。

しかし、今月1日、阪神電鉄と西大阪高速鉄道より同線の開業日が初めて正式に発表されました。平成21年3月20日に開業決定です!
この日から阪神と近鉄は相互直通運転を開始し、神戸(阪神三宮)と奈良(近鉄奈良)は、大阪のミナミ(近鉄難波)を経由してついに一本の電車で結ばれます。
また、阪神なんば線内に新設される3駅がそれぞれ大阪市営地下鉄線等の鉄道と接続されることで、大阪市内のネットワークも大きく向上し、関西経済の活性化に寄与することが期待されています。

なお、同線の開業により、阪神三宮~近鉄奈良は最速70分で結ばれることになり、運賃(申請中)は、阪神三宮~近鉄難波が400円、阪神尼崎~近鉄難波が320円、新駅区間の初乗りが200円となる見込みです。
現状ですと、阪神の三宮~梅田までが310円、地下鉄の梅田~なんばまでが230円で、つまりこのルート(梅田乗換え)で三宮から難波へ向うと合計540円かかるのですが、阪神なんば線を使えば、乗り換えなしで阪神三宮~近鉄難波まで400円で行けるようになりますから、同線の開業により同区間は現状より140円安くなる計算になります。

ちなみに、貼付の写真は開業日の決定前に作成され、阪神各駅の構内などに既に掲示されている阪神なんば線の開業予告ポスターです。
写っている車両は、同線の開業に合わせて近鉄線に乗り入れることが決定している、阪神が平成18年に新造した1000系電車です。

SL運転中止の危機

2008年08月06日 | 蒸気機関車
昨年4月29日の記事では、SLを管理(静態保存)している側の意識の低さの問題を取り上げさせていただきましたが、今日は、動態保存されているSLを利用・見学・撮影する側の意識の低さの問題を取り上げさせていただきます。

下の写真は、今から7~8年前に、北海道増毛町の増毛駅(JR留萌本線の終着駅)構内で撮影したSL「すずらん」号です。
バイク仲間達と札幌から留萌方面に向けてツーリングしている最中、たまたま増毛駅近くを通った際に同駅に入線するSLを偶然見かけ、写真を撮ったのです。
それにしても、事前にSLの到着時刻を調べて増毛駅に行った訳ではなく、そもそもその日に留萌本線でSLが運行されていたことすら知らなかったので、このような場面に遭遇できたことは、かなり凄い偶然といえます。私にとっては“嬉しいハプニング”といった感じでした。



下の写真は、仲間達とそのSL(C11)の正面デッキに乗って撮影した写真で、今から見ると「こんな所に乗って写真撮っても良かったのか?」(しかもたまたま駅の前を通りかかったライダーに過ぎず、乗客でもないのに)という写真ですが、この時シャッターを押して下さったのはすずらん号の乗務員の方で、「シャッター押していただけますか」とお願いした所快く応じて下さったので、その時は別に問題はなかったのだろうと思っていました。
しかし、貴重な産業遺産でもあるSLの運行を今後も維持・存続させていくためには、ただSLの写真を撮って自己満足するだけでなく、やはりSLに乗車したりSLのグッズを買うなどしてお金を使うといった行為が必要になりますから、今後は機会があれば私もSL(正確に言うとSLが牽引する客車)に積極的に乗車しようと思っています。



ところで、今後は、こういったSLの写真を撮る事は段々と難しくなっていくかもしれません。
運行中のSLの写真を撮る事に何らかの規制がかけられたり、それ以前に、現在各地で運行されているSLの運行が中止になるかもしれないからです。
そして、もうそうなったとしたら、それは私達SLの利用者や撮影者にもその一因があったと考えるべきです。
というのも、つい最近、JR東日本の仙台支社と新潟支社から以下のような発表がなされたからです。以下は両支社のHPからの転載です。

「鉄道ファン」の皆さまへお願い

最近、磐越西線沿線において、一部の方々による次のような事象が発生し、沿線の皆さま及び関係機関に多大なご迷惑をおかけしており、多くのご意見・苦情・お叱りをいただいております。

◇ 民家及び鉄道敷地内への立ち入り及び無断駐車
◇ スピードの出しすぎ等による危険な自動車運転
◇ 路上駐車による通行支障
◇ ゴミの投げ捨て
◇ タバコの火の不始末

このような行為は沿線住民の方々にご迷惑をおかけすることは勿論のこと、ご自身も重大な事故に巻き込まれる恐れがあります。
今後も上記のような事象が発生しますと、SLの運転中止を検討しなければならない事態になりかねません。
皆さまには節度ある行動とマナーをお守りいただき、他の皆さまへご迷惑とならないよう、また事故等をおこさないよう、十分に注意していただきますようお願いいたします。


鉄道事業者が「SLの運転中止を検討しなければならない」ほど、マナーを守っていない人やモラルの低い人がいるということは、残念でなりません。というか、いい歳した大人が情けない話です!
実は以前から、磐越西線に限らずSLの運行が行われている各地で、SLの写真を撮る人達のマナーの悪さがとりざたされており、ゴミ・タバコの不始末、交通違反、沿線の住居や鉄道敷地内への無断立ち入りなどが後を絶たず、沿線からJRや関係省庁へ苦情が多く寄せられているのです。

線路(踏み切りではない所)を渡ったり、線路内に寝そべって撮影を試みたり、写真を撮影している人の中には他の撮影者に対して「邪魔だからどいて!写真に入っちゃう」と怒鳴る人がいたり、車を運転しながら並走するSLを撮影する人がいたり、SLに近付き過ぎて警笛を鳴らされてもそれをパフォーマンスと勘違いして大喜びする人がいたりと、最近はかなり傍若無人な撮影者が目立つようです。
SLの運転日には、沿線の道路には通行の妨げになる程路上駐車が多発し、そのためパトカーがやってきて違法駐車車両の排除に乗り出すこともあり、また、今の所はいずれもボヤで済んでいるものの撮影者の火の不始末が原因と思われる山火事も既に何件か発生しています。

マナーの悪い一部の人達のせいで、もし沿線からSLの運転中止要請が出たとしたら、それはSLや鉄道を愛する人達にとっては、“残念”というよりも“屈辱”です。
そうなる前に、まずは私達も自分自身に思い当たることがないか振り返り、あったらそれを反省し、今後は乗るにしても撮るにしても今まで以上に常に周囲のことを気に留めながら理性ある行動をしていかなければなりません。
そうしなければ、周囲の人達に多大な迷惑をかける事になり、場合によっては自分自身も重大な事故に遭う事になりかねないからです。
SLを運行する鉄道事業者や沿線住民との軋轢は、SLの運行や鉄道趣味の健全な発展にとっては大きな阻害になるということを、SLの利用者・見学者・撮影者達はもっと自覚する必要があるでしょう。

ちなみに、最もマナーが悪く、他の撮影者や沿線住民とトラブルを起こすのは、実は50~60代の男女(鉄道ファンではない一般の観光客も多数含む)と云われています。まったく!
大多数の鉄道ファンはきちんとマナーを守っているので、彼らの傍若無人な振る舞いが全て“鉄道ファンの所業”としてマスコミで喧伝される傾向にあるのは残念なことですが、しかし、一部とはいえ鉄道ファンの中にもモラルの低い人がいるのは確かなので、私達は他の人達の手本となるような、理性ある大人らしい行動をして、SLの維持・存続に尽力していきましょう!