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月と蟹

2012年02月13日 | Weblog
 道尾秀介著 男子小学生の転校生2人と同級生の女の子に纏わる物語。主人公の男の子は、父親を癌で亡くし、同級生の女の子は母親が男の子の祖父が操縦する漁船が事故に遭い同船していため亡くなった。そのわだかまりともう一人の男の子との関係などが人間の嫉妬心や葛藤などで描かれている。そして、最後の方は主人公の母親と女の子の父親が付き合い始めたことにより主人公の母親に対する心情が書かれているが小学生がこんなにものを深く考えたり自分の心を分析したり出来るのかと思えるほど詳細に描いている。人間の心情を描くのに何故小学生であったり同じ場面のヤドカリを神として葬ったりする場面を多くしたのか?くどいほどヤドカリが出てくるが題名の蟹は、重要な意味の場面に出てこない。祖父が死ぬ間際に唐突に蟹と月夜の話をするだけです。題名は、ヤドカリに因んだ名前の方が良かったかもしれませんね。


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