暮らしの差し色

慢性腎臓病の夫と二人、静かな生活です

ニットの断捨離

2020-05-27 19:47:23 | ファッション


先週、「断捨離」の番組を観終わったあと、また感化されて、和ダンスの上段から着ないニットを選び出した。

30年以上前のセーター、カーディガン、ベストも。

タンスの肥やしになっていた。

税理士事務所の職員だったときは、私服を毎日着ての仕事だったので、いくつもニットを持っていた。

ここ数年に買い求めたが、いまいち気に入らなくて、ほとんど着なかった真新しいセーターもあった。

いまは、プルオーバーというのだろうか。

10枚以上は、集まっただろう。

資源ごみで集められた衣類は、自動車のマットにも再利用されるとテレビでやっていた。

この新型コロナウイルスの外出自粛の期間に、各家庭が巣ごもりですることがなく、断捨離をする人が多く、古布がたくさん出されたため、衣類の回収業者は、回収はするものの、自動車産業の休業や、加工する中国の工場の営業停止が影響して、買い上げ先がなく、回収業者に滞ってしまっているという。

そんなことを聞いていたのに恐縮ではあるが、着ないニット、普段着にも着たくない、よほど気に入らないセーター、新しくても似合わないから出番が少なかったものを集めだすと、こんなことになった。

ニットは、それ一枚でその日のファッションの主役を演じてしまうので、気に入らないセーターを着て出かけたり、人に会ったりする気にはどうしてもならない。

  


きのうの火曜日は、資源ごみの中でも古布もそのひとつの日だった。

古布は、月に2回しか回収の日がないのだが、自治体の注意書きに大事なことが小さな字で書いてある。

「ぬれるとリサイクルできないので、雨の日は出さないでください。」

リサイクルされずに、燃やされるらしいのだ。

タンスの中で、何十年も大事にされたニットは、私の元から去ったあと、だれかの役に立ってほしい。

せめて、リサイクルされてほしい。

それで、きのうの回収日の天気をおとといから気をつけていた。

きのうは、15時ころから雨が降ると言っていた。

夕方まで、1滴の雨も降ってほしくない。

朝の天気予報から、雨がときどき、そして夕方、雨が降る予想だった。

朝8時までに出すことになっているが、どうも、降るかもという日には出したくないので、空模様を気にしていると、今日はやめよう、2週間後にしようと思った。

9時ころになって、空が明るい。まだ、古布が出発してなかったら、出そうか。

そう思って、ゴミの倉庫に見に行った。

各種ゴミの回収の日ではあるが、古布だけが入り口付近に集められ、まだ出発していなかった。

出そう!

そう思って、急いで帰り、束ねたニットを持って走っていくと、ちょうどそのタイミングで回収のトラックが到着していた。

若いおじさん(絶対、私より若い)が私が衣類を持っているのを見て、

「いいですよ、そこに置いてください」

トラックの頭の横あたりに私が立っていた。

「お願いします!」

そこに置いた。

おじさんは、

「9時までに出すようにしてくださいね」

「すみません」

少し作業を見ていた。

ぼんぼん、荷台に放り込んでいた。

私の出した衣類、回収されるかな。

「いいですよ」

そうまで言われてはそこにいられないので、部屋に帰り、バルコニーから、身を乗り出して見ていた。

どうなったか、見えない。

トラックはそのうち出発した。

ゴミ倉庫に行ってみた。

なくなっている。

行ったんだ。

というわけで、私が大事に持っていたたくさんのニットが、廃棄された。
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