ジローのヨーロッパ考

デンマークやドイツの農家に長期(?)滞在、体験したり感じたことを綴ります。

臨時:  Alexandre Zinoviev

2018-06-19 20:34:09 | 日記
2018年6月19日(Tue.) 昨日の大阪北部を中心とした地震、被害は拡大しているようです。 亡くなられた方々のご冥福をお祈りすると共に、被災した方々と復興の誓いをしたいと思います(明日は我が身・・・かも)。

さて、ソヴィエト、ロシア関係の本をアレコレ読んでいましたが、やっとアレクサンドル・ジノヴィエフ ( Alexandre Zinoviev)の「余計者の告白」(西谷修、中沢信一訳)を読み終えました。

かなり難解ですが、彼が生きた1922~2006年の、壮絶な人生が、そして、ソヴィエトの実態の一側面を読み取ることが出来ました。 右(右翼)だ、左(左翼)だに関係なく、独裁政権の生み出す過酷さや失望・挫折感などが伝わってきました。 抑圧や独裁政治の不条理な点に関心がある方は、こうした書物に触れることもお薦めします。 (集団主義は、強制的な支配を人民に強いることになります。)

他に、「スターリン批判」 (和田春樹著)なども参考になっています。

また、ジノヴィエフに対する評価は様々なようですが、彼の言葉 「人生は一瞬である」 は、その通りでもあるし、だからこそ、抑圧された社会での暮らしは許されるものではなく、圧政や暴政を強行してきたスターリンや、その後のフルシチョフ、ブレジネフ、ゴルバチョフなどに対しても痛烈に批判した眼差しで見ているのだと感じとれました。

さらに、時の権力におもねる連中が如何に多いか、彼等は風見鶏か、カメレオン主義のようで、政権が変れば、自分たちは被害者であったかのように振舞う情けない連中でもあるとジノヴィエフは評しています。



政治的なことに関心はなかった私ですが、安倍政治の不正や不条理に憤り、私自身に論拠を見出すためにアレコレと勉強を続けているのが正直なところです。 私は、そもそもは技術者・エンジニアなのです(自称)。



ファシスト(ムッソリーニ)系や、スターリン(共産主義)などの独裁の卑劣さや、その終焉にも関心が及びます。 死に方に差異はありますが、あのような人生は送りたくないものです。

また、時代的にはラップしますが、スペイン(内戦)のフランコ将軍が、何故、民主的とも言える人民戦線側に勝利できたのか、イデオロギーよりも武力が勝っただけのことなのか、それとも、時の権力(趨勢)におもねいた連中が少なくなかったためなのか。

今の、暴政や失政・不正が続く安倍政権であるにも拘らず、支持率が下降しないということの真相はどこにあるのか、疑念や関心は高まります。 かつての独裁政権の常套手段である捏造情報や歪曲報道によって、国民が騙されている懸念も払拭出来ません。

ジノヴィエフが言っています、「善良な人々よ、諸君を誘惑する者たちを恐れよ、誘惑者はつねに欺くからだ。」 と。 安倍の甘言に騙されてなりませんし、マスコミの情報を鵜呑みにすることも危険でしょう・・・。

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