ジローのヨーロッパ考

デンマークやドイツの農家に長期(?)滞在、体験したり感じたことを綴ります。

ドイツ発(datelined Germany):  ban bee-killing pesticides

2018-04-29 18:10:51 | 日記
2018年4月29日(Sun.) 唐突ですが、農業分野においても、EUの動静は納得できますが、日本のそれは種子法なども首を傾げる内容になっています。 一体、安倍政権は誰のための政治を行っているのでしょうか。

さて、殺虫剤の使用禁止が拡大されています。 ( ニュースソース: DW-DE 4月27日発 )

<原文の一部>
European Union votes to ban bee-killing pesticides
EUはミツバチを殺す殺虫剤の禁止を可決します。

The EU has expanded a ban on three neonicotinoid pesticides, now completely barring their use outside. The vote comes after the EU's food safety watchdog found the pesticides pose a risk to bees.
(抜粋)EUは3つのネオニコチノイド殺虫剤に関し禁止を拡大しました。今や、完全に屋外での使用を禁止します。 これはこの殺虫剤がミツバチに危険をもたらすことがEUの食品安全監視機構によって確認されたことによる決定です。(一部、意訳)



An expert panel of representatives from the European Union's 28 member states voted on Friday in favor of extending a ban on three neonicotinoid pesticides that researchers warned have negative impacts on bee populations.

"Member states' representatives have endorsed a proposal by the European Commission to further restrict the use of three active substances ... for which a scientific review concluded that their outdoor use harms bees," the European Commission said in a statement.

(抜粋)EU28カ国の代表者による専門家パネルは、金曜日(27日)に、3つのネオニコチノイド殺虫剤の禁止の拡大を可決しました。 研究者によると、この殺虫剤はミツバチの生息数に悪い影響を与えると警告されているものです。
メンバー国の代表者は、この物質の使用を厳しく制限することを承認しました。 科学者によると、これらの屋外での使用はミツバチに危害を与えるとしています。

The approved proposal calls for a full outdoor ban of three substances: imidacloprid which was developed by Germany's Bayer CropScience, clothianidin created by Bayer CropScience and Japan's Takeda Chemical Industries, as well as thiamethoxam from Switzerland's Syngenta.

"All outdoor uses will be banned and the neonicotinoids in question will only be allowed in permanent greenhouses where exposure of bees is not expected," the statement said.

(抜粋)この3つの物質の屋外での使用を禁止を呼びかけるものです。: imidacloprid は Germany's Bayer、clothianidin は Bayer と Japan's Takeda Chemical (武田化学)、thiamethoxam は Switzerland の Syngenta です。
屋外での使用は禁止になる予定で、問題のネオニコチノイドは、ミツバチへの曝露のない完全なビニールハウス内(注: 密閉構造)でのみ許される予定です。

Harmful to bees
The three neonicotinoids, a class of pesticides based on the chemical structure of nicotine, have been widely used in agriculture over the past 20 years.

Unlike other pesticides which remain on the surface of plant foliage, neonicotinoids are absorbed into the plants, meaning that they kill off aphids and grubs, but also have an impact on other insects as well.

In February, the European Food Safety Authority released a report stating that "most uses" of the neonicotinoid pesticides posed a serious risk to bees.

Other studies found that the chemicals can lower bees' resistance to disease and causes them to become disoriented, meaning they cannot find their way back to their hives.

(抜粋)ミツバチに有害: このニコチンからなる化学構造をベースにした殺虫剤3種は、過去20年間以上にわたって農業で広く使用されてきました。
植物の葉の表面に残留する殺虫剤と違って、ネオニコチノイドは植物の内部に浸透するものです。 これはアブラムシや地虫を殺すだけでなく、他の昆虫にも同様に作用するものです。
2月、EUの食品安全当局は発表しました。 多用されているネオニコチノイド殺虫剤はミツバチを深刻なリスクにさらすと。
他の研究によると、この化学物質は、ミツバチの病気に対する抵抗力を弱めるし、方向感覚を失うことになって、つまり、彼等は巣に帰れなくなってしまうことが判明しています。

・・・ 原文サイトはこちら ・・・

***

ネオニコチノイド(通称: ネオニクス)の有害性は以前から報じられてきていますが、EUは本格的な禁止に動くようです。 ここではミツバチと訳しましたが、広く蜂全体を意味するでしょうし、さらには受粉虫である蝶なども死滅に追いやっていると考えられています(過去の報道による)。

この結果、食物連鎖にある野生の鳥類がEUで激減しているとの状況も既に報道されてきています。



日本の政治・行政は、本質的な問題を直視しての判断になっているのでしょうか。 様々な、本来あり得ないような不祥事、それも過失ではなくて意図的に行っている不正行為などからは、不安が広がるばかりです。 

また、あれほど言行不一致の答弁を見せられると、安部はパラノイア(偏執症)ではないかと思えるくらいです、病的です。

*** 下の写真は、記事内容とは関係ありません。



***