ジローのヨーロッパ考

デンマークやドイツの農家に長期(?)滞在、体験したり感じたことを綴ります。

デンマーク: コペンハーゲンでの偽警官に、ご注意!

2016-03-07 22:50:08 | 日記
2016年3月7日(Mon.) 本日のデンマーク情報です。それによると、首都コペンハーゲンで、偽警官が出没しているらしいので、観光客等に注意を促しています。(ニュースソース: CPH POST ONLINE )

<原文の一部>

Fake cops on the prowl again in Copenhagen

Always ask to see a police ID

Fortunately, most police are more likely to help tourists (photo: iStock)

March 7th, 2016 8:47 am| by Christian W
Police in Copenhagen have issued a warning that criminals are trying to scam tourists by pretending to be officers of the law.

According to the police, the fake officers recently approached at least one group of tourists and attempted to fleece them of money – a plan that ultimately failed.

“Beware of fake police officers on the streets,” the Copenhagen Police warns on its Twitter page. “They speak poor English and are dressed well.”

“Ask for a police ID in situations when you are approached by the police.”

No new trick
Similar cases involving con artists trying to get money from tourists by pretending to be police officers have taken place over the last two years.

Back in August 2015, two criminals were arrested near Tivoli after taking advantage of some naive tourists by displaying phoney badges and demanding money and passports for bogus offences.

(抜粋)警官に声を掛けられた場合は、警官のID(身分証)の提示を求めましょう・・・としています。 警察当局はツイッターなどで注意を促しています。「彼等(偽警官)の英語は上手ではありませんが、服装はそれらしくなっています。」

詐欺師によるこうした類似事件はここ2年間以上にわたって発生しています。2015年8月には、チボリ公園の近くで、偽の警官バッジを使っての詐欺要件で、詐欺師二人が逮捕された事例もあります。

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ヨーロッパの各地で、かなり以前(20年くらい前も)から類似の事件が発生していることを、私も事実として知っています。20年ほど前にローマ(イタリア)に旅行した時、事前に注意をされていたので被害にはあいませんでしたが、二人がグルになった詐欺師にお目にかかりました。この時は私服の市民(民間人)を装ったオトリと、私服警官のペアの詐欺師でした。

最初に民間人らしき人物が近寄ってきて、私たちに道を尋ねるのです。あきらかに東洋人とわかる人物にわざわざ道を尋ねますか? そして、立ち話をしていると、私服警官がやってきました。そしてパスポートを見せてくれ・・・と。もう、この時点で詐欺であることがバレバレ。私たち夫婦は、彼らの制止を無視して小走りで逃げ去りました。 これ、事実です。

通常は、この後、民間人が偽札等を所持していた云々で、私たち(観光客)のサイフの提示も求め、中身を確認するフリをして、中身を抜き取る手口なのです。こうした詐欺手口は知っていたので難を逃れることができました。

それにしても、未だに類似の詐欺事件は続いているようですね。海外旅行に行かれるときは、十分に注意しましょう、お互いに。

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さて、類似(?)ではありませんが、思い出したことが一つあります。沖縄での米軍基地移転問題で、つい数日前、裁判所の和解勧告を安倍総理が受諾し、本件(移設)を「中止」すると談話発表しました。

いくつかの言葉のマジック(トリック)が使われていると感じます。先ずは「中止」、移転することを中止かとも受け取れてしまいますが、実態は現在の工事を「中断」するだけで、移転方針そのものにも、何等の変更もない・・・と総理は公言しています。ここに誤魔化し意図を感じます。

次に、何故、あれほど強行に進めていた話を、今になって「和解を受け入れることにした」のでしょうか。しかも、基本的な考えは何も変えていないにも関わらず・・・です。各種の報道機関の解説を聞かなくても、参院選等の選挙対策だろうと思えてしまうのです。



この政権の稚拙さは、その本心が容易に読めてしまうところにもあります。一つ一つの行動や言動の「目的」が、何であるのか。いつもいつも、争点を隠し、他のエサで得点を稼いで議席を確保し、政権基盤が安定(議席確保)したら、その後に潜めていた案件を「認めていただいた・承認された」と公言して、自分たちのやりたいことを強引に決める。しかし、選挙で勝ったのだから民主的だと言い通す・・・。

こんなやり方は、卑劣極まりない・・・、まるで、本日の記事の「詐欺師」と類似のように感じてしまいます。

もし、そうでないと言うならば、争点を明示し、国民に納得できる説明をして、選挙に臨むべきではありませんか。私達が見てきたものは、争点を隠し、強引に数の力で決め、いいわけ的に「丁寧に説明して行きます」と言いつつ、その納得できる丁寧な説明は聞いたことがない・・・。こうしたパターンを繰り返し見てきているのです。



一部の世論調査によると、今回の「和解」を、「評価する」とした人が60%にも及ぶらしいのですが、こうした数値を見てしまうと、国民サイドも、大きな目を見開いて、「本質」を見抜こうとしているのか疑問に思ってしまいます。 首相自ら公言しています「何も変更していません」と。ならば、この和解の裏を読む必要があるのではないでしょうか。


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話が少し逸れますが、今、17世紀のイギリスにおけるオリバー・クロムウェル(清教徒革命と言われる)に関する本を読んでいますが、いくつかの政党やイデオロギーの衝突を見ながら、結果として、アイルランドのカトリック教徒たちへの殺戮を強行したり・・・。最後は、自らの遺体を墓からあばかれて晒し者にされるほどのことまで・・・。

時代は違うものの、また、様々な背景・条件も異なるものの、いつの世も(今の時代も)、利権・既得権や思惑などの違いによって、よりよき道筋を歩むことは難しいようです。歴史は繰り返すとも言われますが、数十年も経つと、世代が入れ替わってきて、過去の「教訓・反省」は、忘却の彼方へ飛んでいってしまうのでしょうか。

憲法は、そうしたことへの歯止めとしても存在しているのではないでしょうか。過去の教訓を覆すような改憲はあってはならないと思います。

ドイツの元大統領ワイツゼッカーの言葉を噛みしめたいものです。
  「過去に目を閉ざす者は、現在にも盲目になる・・・」


*** 下の写真は、記事内容とは関係ありません。




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