Credo, quia absurdum.

旧「Mani_Mani」。ちょっと改名気分でしたので。主に映画、音楽、本について。ときどき日記。

「ロシアン・ドールズ-スパニッシュ・アパートメント2-」セドリック・クラピッシュ

2015-09-11 02:04:41 | cinema
ロシアン・ドールズ-スパニッシュ・アパートメント2- [DVD]
クリエーター情報なし
角川映画


こちらも観ました。

ロシアン・ドールズとはマトリョーシカのことですね。
最後にああなるほどとわかるんですけど。

こちらは前作のスパニッシュ~の面々が久々にペテルブルグに集まるという
いい感じのイベントに向かって
主人公グザヴィエ君を中心に、主に
恋愛ってなに?
という主題を追及した
という感じの仕上がりです。

恋愛って何?

という問いや答えはやっぱりお国柄というか
文化の違いが激しく出るものですね~
グザヴィエ君の考えはわりとオープンかつフリーダム
彼の行動で最近の日本の恋愛ドラマが7本くらい作れると思う。

相手をとっかえひっかえというと身も蓋もないが
まあとっかえひっかえなんですね。
それぞれの状況で感じたままを屈折しながらも正直に気持ちを表していく。
正直にひかれあい、正直に口論し、正直に破局する。

彼自身が元恋人のマルティーヌに言うことであるのだが、
この世に完璧な人などいないのだ
完璧な相手など見つかるはずがないのだ
わかっていながら遍歴を重ねる自分を
未熟だとつぶやく最後のシーンが印象的。

ロシアのバレリーナと結婚することになった友人のウィリアム。
彼の恋愛はそのキャラクターからは意外なほど(笑)実直。
その実直な恋愛の帰結=結婚式に向けてドラマが収斂していくところが
面白い。
グザヴィエ君のある種の悟りが、結婚式の祝賀の騒ぎに彩られて
ちょっとした高揚感がある。

この悟りとともにウェンディとよりを戻すに見えるグザヴィエ君
彼らに暖かい未来が訪れるよう祈るばかりです。

***

この祝祭に向かっていくところはちょっとクストリッツァを思わせないでもない。
プチ・クストリッツァというかんじ。

あとパリとロンドンを行き来する後半で
トンネルを出たり入ったりするTGV?を執拗に使うところは
アルモドバル的なセンスで大好きよ。

オドレイ・トトゥはやっぱりいい感じ
彼女の超絶な毒舌もすばらしい。

セネガル人ぽいブティックの店員さん、ええと?カシアは
たぶん『パリ・ジュテーム』に救急救命士役で出てくる彼女じゃないかなあ?
アイサ・マイガ


さらに続編『ニューヨークの巴里夫』があるよ~


@自宅DVD
コメント
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