民主党・小沢一郎代表の「背水の陣」が勝利するのを熱望する

2007年07月09日 20時28分06秒 | 政治
◆中国・漢の高祖に仕えた武将・韓信が1万の兵を率いて、趙軍20万軍と戦ったとき、敵の砦の前面を流れている河を背にして布陣した。敵は手を叩いて笑い、砦を空にして攻め寄せてきた。ここで漢軍の兵士は退くに退けないから、死に物狂いで戦い、敵の大軍を押し返してしまった。敵は砦に帰ろうとしたが、漢軍の別働隊に占領され、帰るに帰れない。そこへ韓信の軍が襲いかかり、さんざんに蹴散らした。戦いが終わって、漢軍の参謀が、「背水の陣」の戦術の意味について聞いた。韓信は、こう答えた。
 「いや、兵法にも、軍を死地におとしいれて初めて生きる、とあるではないか。それをちょっと応用したのが、この背水の陣じゃ。なにしろわが軍は寄せ集めの軍勢。これを生地においたら、たちまちバラバラになってしまう。だから、死地においたまでのことさ」(出典:守屋洋「孫子の兵法●ライバルに勝つ知恵と戦略」、三笠書房刊)
◆民主党の小沢一郎代表が、7月8日、参議院議員選挙の責任論について「敗北なら政界を引退する」と語った。渡部恒三最高顧問も、同日、秋田市で講演し「小沢代表だけでなく、私も辞める」と述べていた。鳩山由紀夫幹事長は、早い時期に「幹事長を辞任する」と発言している。
◆これら民主党首脳陣の発言は、「背水の陣で戦う」という決意表明である。小沢代表の軍師・平野貞夫元参議院議員は、テレビ朝日の番組「テレビタックル」で、「民主党は、馬糞の川流れ」と揶揄していた。カネやポストで粘っこく結びついている与党議員と違い、接着剤がなく、川に落ちれば、バラバラになる馬糞のようなものだという意味であった。
 馬糞のような民主党議員を一致団結させて、奮戦させるには、「死地」に陥れるしかない。小沢代表は、自らの政治生命を賭けて、「背水の陣」を敷き、渡部最高顧問もこれに同調したようである。
◆「政権交代―小沢一郎 最後の戦い」(共栄書房刊)と題する拙著が、いよいよ全国の書店で並び始める。それゆえに小沢代表、渡部最高顧問、鳩山幹事長らの勝利を熱望する。拙著の売れ行きに影響するからである。こちらは、「我田引水」を賭けた「背水の陣」である。
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