日本の「子どもを犯罪から守るための対策」は、どこか他人事のような感じが強い。

2005年12月28日 23時50分00秒 | 社会
 広島県安芸区で小学校1年生・木下あいりちゃんが、続いて栃木県今市市の小学1年生・吉田有希ちゃんが殺された事件をキッカケに政府は、「子どもを犯罪から守るための関係省庁連絡会議」を設けるなどして対策に力を入れており、都道府県や市町村も「警戒体制」を敷いて、子どもたちの安全確保に懸命になっている。
 そのなかでさいたま市では、2006年1月10日から、市内の全小学校と市立養護学校(1校)の合計101校に警備員を常駐させることを決め、そのための予算として約7200万円が市議会で承認されている。大阪市では警備員1人が10校ずつ担当する「巡回警備」が実施されているが、全小学校での警備員常駐は全国14政令指定都市では始めてという。
 警備員は、防犯ボランティアと協力して定期的に通学路の巡回も行うという。
 だが、この「警備員」や「防犯ボランティア」などの配置に対して、早くも「手緩い」という批判の声が出ている。「警備員」や「防犯ボランティアだけでは、通学路のすべてに目を光らせるのは、不可能に近いからである。 批判には、「木下あいりちゃんも吉田有希ちゃんも、人通りの少ない通学路で犯行にあっており、被害にあわせないためにはスクールバスを運行するしかないのではないか」という声が少なくない。だが、政府の2006年度予算編成において、「スクールバス」配置を要求する声がほとんど聞かれなかった。
 現在、スクールバスを走らせている自治体では、新潟県加茂市が有名である。市長が、防衛庁教育訓練局長などを歴任した「セキュリティの専門家」だけに「子どもの安全」についても熱心である。 スクールバスは、アメリカでは常識になっており、「通学路での被害防止には、不可欠」とされている。これに比べると、日本人の「子どもを犯罪から守るための対策」は、どこか他人事のような感じが依然として強い。
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医師、歯科医師は政治に疎く、儲けすぎであり、診療報酬引き下げは、当然だ!

2005年12月27日 17時12分51秒 | 政治
 開業医や病院経営者が、ピンチに立たされている。政府・与党が平成18年度予算編成に当り、診療報酬の改定について、「3.16%引き下げ」を決めたからである。このなかでも医師への技術料などの本体部分がマイナス1.36%、医薬品などの薬価部分がマイナス1.8%とされたことに大きなショックを受けている。下げ幅は過去最大で、医療費2400億円の医療費国庫負担の削減効果が見込まれている。小泉構造改革においては、診療報酬も例外ではなく、「引き下げ」は、当然である。むしろ、遅きに失した感があるが、この際、開業医や病院経営者の「意識改革」を促すためにもどんどん「引き下げ」を断行すべきである。国民の大半が、小泉首相の気迫を称賛していることであろう。開業医や病院経営者に同情する声がほとんど聞こえてこないのが、何よりの証拠である。
 これに対して、日本医師会などは「医師や看護師などの人件費切り詰めにより、医療の質の低下は避けられなくなる」などと不満を表明している。
 だが、小泉首相は「従来の社会主義的な医療制度にメスを入れ、規制を緩和して自由競争の原理も導入すべきだ」として、医療改革に本格的に着手しようとしている。このため、日本の医療業界は「自由診療」や「株式会社による病院経営」などの導入に向けて、大きく動き始めることになる。
 開業医の大半は、これまで日本医師会の会費とは別に政治団体である「日本医師連盟」に献金はしても、「政治に疎い」として診療報酬の引き上げという事実上の「賃上げ闘争」などを日本医師会の執行部や政治家に任せっ切りでいた。一般国民に比べて「儲けすぎ」だった。
 だが、日本医師会には、かつて「政治力」を発揮する医師として恐れられて武見太郎会長のような実力者を輩出できなくなっているうえに、「厚生族のドン」といわれた橋本龍太郎元首相は、すでに引退している。日本医師会など医療業界団体は、有力な「後ろ楯」を失い「圧力団体」としての「面影」はいまはなく、パワー低下が著しい。
 このため、執行部や政治家に任せておけば、知らない間に診療報酬が引き上げられるという時代はすでに過去のものとなってきており、いよいよ「自立的な改革」を避けて通れなくなってきている。もちろん、患者側も、「医療費のたれ流し」を防ぐため、これまで以上に健康維持に自助努力することが求められている。
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日本列島全体を「地震に強い国土」にしていくことが焦眉の急

2005年12月26日 21時42分25秒 | 社会
 建築設計士の間でいま、「パンドラの箱が開けられたら大変なことになる」と囁かれている。
 耐震強度偽装事件が拡大し、建築物の耐震構造が強化された1981年(昭和56年)以前に立てられたビルやマンション約20万棟の大半が、「震度5」の地震に耐えられず、万が一、大地震が発生した場合、ほとんどが崩壊する危険があるからで、このことは国土交通省をはじめ建設・建設業界では、「公然の秘密」とされているという。なかでも、東京オリンピック開催(昭和39年10月10日)直前に突貫工事で建設されたビルのなかには「海砂利」を使用した粗悪なビルも含まれており、倒壊が確実視されている。
 今回、ヒューザーが建築主となったマンションが、「震度5」の地震に耐えられないということが判明して、地方自治体が居住者に「退去命令」を発して大騒ぎになっているが、これを基準すると、約20万棟の大半の居住者に「退去命令」を発令しなくてはならなくなってしまい、国土行政は、「前門の虎、後門の狼」の如く、自己矛盾を起こして立ち往生している。このピンチをどう切り抜けるかが、政府・与党の最大の難問となっている。いずれにしても、地震国・日本の耐震意識の低さが、今回の事件を生み出した元凶になっており、今後20年から25年の間に大地震が起きる可能性が高いと予測されているだけに、日本列島全体を「地震に強い国土」にしていくことが焦眉の急である。
 一方、全国建築設計事務所協会では今回、耐震強度偽装事件を引き起こした姉歯秀次・元一級建築士が、都道府県建築設計事務所協会ばかりでなく、建築士協会など業界団体のどこにも加入していなかったことを重視し、「もし業界団体に加入して研修を受けたり人脈を広げていたりしていれば、だれかが相談に乗ることができ、大事件にはならなかったのではないか」として「会員制度」の見直しを始めている。とくに建築設計事務所協会が、いま一級建築士の有資格者が「任意加入」となっているため、これを改め、一級建築士を「強制加入」してもらうことを目的とした法律改正を検討し始めている。現在は、任意加入であり、全国31万人の一級建築士のうち、都道府県の建築設計事務所協会に加入しているのは、約3割に止まっている。
 また、建築設計の業務のなかでは、「デザイン設計担当者」が主力で、「耐震構造」などにかかわる「構造設計担当者」の地位が低く、いわば「下請け的な存在」になっていることも、今回の事件の背景にあるとみて、「構造設計担当者」の地位の向上を図る必要があるとして、見直し作業を進めているという。
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中国北京政府は日本の戦争を知らない世代に「過去の歴史責任」を問うても無駄なことを知れ!

2005年12月25日 23時06分37秒 | 反日問題
中国に「親しみ感じる」最低に…内閣府調査 (読売新聞) - goo ニュース

 「中国に親しみを感じない」人は63.4%(前年比5.2%増)、逆に「韓国に親しみを感ずる」人は51.1%(前年より1.6%減)という「外交に関する世論調査」結果を、内閣府が24日発表した。これは、「中国嫌い」が増えたのに対し、「韓流ブーム」が依然として続いていることを示している。
 共産党一党独裁・中国北京政府が陰で操ったと見られている「反日デモ」「反日暴動」が、いかに日本国民の「嫌中国意識を高めたかがよく証明された。
 日本国民の多くは、「中国脅威論」に傾きつつある。当たり前である。核兵器を保有し、核弾頭が日本列島に向けられて、東アジアにおける「覇権主義」を剥き出しにしている共産党一党独裁・中国北京政府に対して、「信頼せよ」「信用せよ」と言っても、無理な話である。
 中国は元々、万里の長城の内部が本来の領土であり、東夷西戎南蛮北狄は、まさしく「蛮族」の住処であった。内モンゴル、満州、新彊ウイグル地区、チベット、台湾などの地域は、「中国領」ではない。それぞれが四分五裂、7分裂して独立してしかるべきて地域である。にもかかわらず、これらのすべてを「中国の領土」と言い張るのは、「覇権主義」に他ならない。戦後、中華民国を支配していた国民党が台湾に逃亡し、中華人民共和国が誕生した後、中国軍は、周辺の民族を侵略、弾圧の末、支配体制を築いた。ベトナムにも侵攻し、多数のベイナム人民を虐殺してきているという。この一事を取り上げても、中国は、「侵略国家」であり、決して日本国民が考えるような「平和国家」ではない。台湾を虎視眈々と侵略しようとスキを狙っていることを日本国民は、忘れてはならない。
 「ニイハオ、ニイハオ」と言っていれば、日中友好と平和が保たれると思っている日本国民は、本当にどうしようもない「平和ポケ民族」である。だが、共産党一党独裁・中国北京政府が意図的に起こしたと見られる「反日暴動」や「反日デモ」によって、馬脚を現したとも言える。いまや中国は、日本国民の「嫌われ者」になってきている。日本のマスコミの報道だけで、共産党一党独裁・中国北京政府の正体を、しっかり見破っている日本国民は、実に素晴らしく健全である。
 戦後生まれが主流となりつつある日本において、「過去の歴史」を問われても、ほとんどがピンと来ない。「歴史認識」や「歴史教科書」「靖国神社」を持ち出してこられても、何が何だかわからない国民が大多数を占めてきているからである。中国に迷惑をかけた世代は、だんだんこの世を去っており、戦後の戦争を知らない世代に「過去を清算しろ」と言われても、その気にはなれない。それは同世代が清算すべきことであり、はっきり言えば、戦後生まれの世代には、興味がなく関係がない。
 大体、日本の高校では、「現代史」がまともに教えられけていない。現代史は3学期に習うのだが、大学の試験問題でも軽く扱われている。だから、現代史に興味を持たない国民が、生産されており「南京大虐殺」云々と言われても、どこの話か分からない国民が大半である。
 韓国に対して、日本国民は、「チャングムの誓い」や「オールイン」などのドラマで、親近感を覚えている。もちろん、韓国左翼政権から、過去の責任をとやかく言われるなら、古代にまで遡って朝鮮半島からの「亡命者」たちが被って被害まで持ち出さざる得なくなるだろう。戦後、李王朝を滅ぼしてしまった韓国の人々にとって、いまや日本の皇室こそが、民族の血を受け継ぐ「王朝」の名残とも言えるのであるから、このことを知る日本国民も、朝鮮半島に親しみを感ずるのは、ごく当たり前である。
 それだけに、韓国左翼政権の「反人権主義的政策」は、実に嘆かわしい限りである。北朝鮮に拉致されているといわれる韓国国民数百人を救出しようと努力すらしていないからである。金正日の術中に完全に填まっている。韓国大統領府のある「青瓦台」は、すでに北朝鮮工作員に事実上、占領されていると言われており、日本列島から見ると、かなり危険な状態にある。隣国の危機に対して、日本国民が、憂慮するのは、これもまた当たり前である。
 日本の外務省や韓国保守勢力は、左翼政権打倒に向けてじっと頑満していると言われており、2年後の大統領選挙による政権交代に期待をかけているという。とにかく、いまの韓国左翼政権は、「おかしな政権」なのだそうである。バランス感覚に優れた日本国民はこのことを暗に察しているのである。

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日本は国連分担金を「武器」にし、中国軍や韓国軍の青年たちの「血の貢献」に期待しよう

2005年12月24日 19時19分49秒 | 国連安保理
国連、初の暫定予算に各国合意 支出は半年分のみ認定 (朝日新聞) - goo ニュース

 国連分担金が、国連政治に大きな力を持つことが証明された。これは、米国のボルトン国連大使の功績であった。この一方で、国連安全保障理事会が、「盲腸」のような無用の長物であることが、はっきりしてきた。
 ボルトン大使は、国連の2006~2007年通常予算について「3、4か月の暫定予算を編した後、改革を反映した本格予算を組むべきだ」と主張し、汚職まみれのアナン体制を痛烈に批判した。 アメリカ国民の血税を「汚職に使われてはたまらない」というボルトン大使の主張は、まさしく正論であった。国連には会計検査機関が存在せず、国連分担金がムダ使いをされ、アメリカの国益にもならず、垂れ流しされたのでは、アメリカ国民が怒るのは、当然である。
 日本も、これからはアメリカに見習い国連外交と国連政治に「国民の血税」を「武器」にしていけばよい。日本外務省もこのことにやっと気づいたのか、「国連安保理の常任理事国入りさせなければ分担金を減らす」と国連に圧力をかけた。「安保理常任理事国入り」はともかくとして、これも当然のことである。「敵国条項」を残し続けている国連に「日本国民の血税」だけをむしり取られたのでは、間尺に会わない。
 それでも、日本、米国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド5か国が、「歳出を半年分に制限する案」を加盟国に提示したのは、賢明であった。途上国側に受け入れられれば、「国連、初の暫定予算」となる。
 日本が今後、国連とどうかわっていくかについて、「国連予算」と「分担金」が、強力な武器にできることがはっきりしてきたのをキッカケに日本は、「世界第2位」の「経済大国」として、自信と誇りをもって、外交を展開できる可能性が高まってきた。
 国連安保理事会は、常任理事国である米国、英国、フランス、ロシア、中国の5大国が、それぞれ「拒否権」を持ち、一国でもこの権利を発動すれば、国連としての正式な軍事行動が取れない。5大国間の利害が対立すれば、何も決められないという弱点を持っている。これでは、「張子の虎」も同然で、むしろ「無用の長物」であり「盲腸」と断じてもよい。いまや外科手術により切り取っても構わないような状態になっている。こんな機関の常任理事国になろうとして、各国に多数派工作して、国民の血税を無駄使いした日本外務省の外交官たちの「頭の程度」が知れる。もう無駄な努力は止めた方が、利口である。「常任理事国になれなければ、情報が取れない」と嘆くのも、いい加減止めてもらいたい。「情報を取る」のは外交官の使命であり、務めであるから、「スパイ活動」でも何でもやればよい。その努力を怠り、儀典外交ばかりにうつつを抜かし、高級ワインばかり飲んで酔っぱらっていては、「超特級の情報」を掴むことはできない。外交官が使いものにならないのであれば、旧帝国陸軍の「中野学校」や陸海軍の「特務機関」のようなスパイ組織を設けた方が、よほど日本のためになる。防衛庁を防衛省に昇格させるついでに、「情報機関」を設置するとよい。
 国連の分担金の減額について、日本の学者たちの一部には、「国連における日本の力が低下する」と批判しているが、考え違いも甚だしい。ODA(政府援助)資金を使って、援助しても、後発国の大半が「安保理常任理事国入り」に賛成してくれなかったのが、何より証明しているように、日本の意向を受け入れさせるには、「兵糧攻め」するしかないのである。「資金」は、立派な「武器」であることを思い知る必要がある。
 このことが分かったからには、日本は、国連の事務局や予算執行を担当する部署を押さえるのが、一番よい。ヘタに「安保理常任理事国」になってしまっては、日本の青年たちの血を無駄にしてしまいかねないからである。
 日本は、「平和維持活動」においても、ましてや「軍事行動」にしても、日本の青年たちに血を流させてはならない。血を流すのは「安保理常任理事国」でありながら、わずかな分担金しか負担していない中国やロシアの青年たちに任せればよいのである。そのためであるならば、日本国民の血税を費やしても惜しくはないだろう。 何しろ、中国は「軍事予算」を増額して、軍拡路線を突っ走っているのであるから、訓練の行き届いた中国人民解放軍の青年たちに地球の各地で起きている紛争地帯に出動してもらおうではないか。この意味で中国人民解放軍は、「脅威」というよりは、実に頼もしい存在になりつつある。中国軍の青年たちの「血の貢献」に大いに期待したい。
 また、徴兵制度を維持して「月月火水木金金」と日夜、訓練の励んでいる韓国軍の青年たちにも、中国以上に期待したい。ベトナム戦争で勇名を馳せた「猛虎師団」の武勇伝は、いまでも忘れられない。
 日本の自衛隊の諸君はともかく、日本の青年たちの多くはいまや軟弱な「腰抜け状態」に堕落しているので、ほとんど使いものにならないから、アテにしてもらっては困る。念のために。


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「霊魂」を否定する「戦没者氏名記念碑・塔」の建設を急ぎ、日本の新たな観光スポットにしよう

2005年12月23日 16時17分38秒 | 靖国問題
 小泉首相が22日夜、「戦没者追悼施設」の調査費を、平成18年度政府予算案に計上しないことを表明した。当然のことであり、大変めでたい。
 「戦没者追悼施設」には、「無宗教の」という「条件」がつけられているけれど、そもそも「戦没者」の何を「追悼」する「施設」なのかを厳密に分析しておく必要があり、その性格によっては、日本国憲法第20条(信教の自由)に抵触する危険がある。
 施設が「戦没者」の「霊」を祀るものであれば、「慰霊」ということになるけれど、「霊を祀る施設」であるならば、特定の宗教や教団、宗派でなくても、立派な「宗教施設」となり得、そこで行われる「儀式」は、「慰霊祭」という「宗教行事」となる。人によっては、この施設を中心に新興宗教団体を結成する可能性がある。さしずめ「戦没者慰霊教」とでも呼ばれよう。憲法第20条は、信教の自由を保障する反面、「国及びその機関は、宗教教育その他のいかなる宗教的活動もしてはならない」として「政教分離」を明記しているのであるから、特定の宗教や教団、宗派に属していない施設だからといって、「宗教色」がなくなるわけではない。「慰霊」そのものが、宗教的な行為であるからである。
 「無宗教の」を貫徹しようとするなら、「霊魂」を否定する「唯物論」に立脚したものでなくてはならず、「政教分離」の原則を守るなら、「記念碑」くらいの名称に留めておかなくてはならない。たとえば、「戦没者氏名記念碑」ないし「戦没者氏名記念塔」と名づける。
 「記念碑」「記念塔」であるから、そこで行う儀式ももちろん、「宗教色」があってはならない。中国やロシアなどに見られる「戦勝記念碑」とか、あるいは「美空ひばりの歌碑」や石原慎太郎の「太陽の季節記念碑」などで行われる「記念式典」とかいうものであるべきであり、頭を下げたたり、手を合わせて拝んだりの「宗教儀式」「慰霊祭」を連想させるような行為も禁じなくてはならない。 戦没者の「霊魂」を否定し、その存在をも信じることを禁じた上で、「宗教性」を一切排除して、まさに「物質」そのものである「記念碑」や「記念塔」には、できれば、「敵味方の別け隔てなく戦没を記念する施設」にすべきである。
 元寇の役の戦没者を別け隔てなく慰霊するため「円覚寺」を建立した北条時宗の精神に見習うのである。
 靖国神社のように官軍だけを祀り、賊軍を排除するやり方は、よくない。幕軍も、会津軍も、新撰組も、長岡藩軍、西郷軍も、戦没者の名前を悉く、この「記念碑」「記念塔」に刻む。日清戦争、日露戦争、第一次世界大戦で日本の敵であったドイツ軍、大東亜戦争・太平洋戦争など日本がかかわった近代戦争における戦没者の名前を、軍人、軍属、民間人を問わず、しかも、敵味方別け隔てなくすべて漏れなく名前を刻む。
 ついでに、世界中の戦没者の名前まで刻むことができれば、この施設は「世界」のなかでただ一つ「無宗教」の「戦没者氏名記念碑」ないし「戦没者氏名記念塔」となり、世界から訪れる人々も、「何のわだかまりもなく」、しかも気持ちよく「見学」「観光」に来て、「献花」(この行為も厳密に言えば、宗教色を持つ危険があるが)できる施設となるのは間違いない。
 ええい、この際、第二次世界大戦後も朝鮮戦争、ベトナム戦争、イラン・イラク戦争、湾岸戦争、アフガニスタン戦争、そして最も新しいイラク戦争の戦没者の名前を敵味方の別け隔てなく、名前を刻ませてもらおう。そうすれば、この無宗教施設は、日本の新たな観光スポットとなる。「観光立国・日本」を提唱している小泉首相の観光政策に最も貢献し、景気浮揚にも役立つはずである。
 こうした意味の「無宗教施設」なら、「調査費」とか「世論の動向をよく見て」とか、つべこべ言わずに、さっさと建ててしまった方が、得策である。
 重ねて注意しておくが、「追悼」とか「慰霊」とか、「霊魂」の存在を認めるような施設の建設には、「国及びその機関」が、税金を費やしてかかわってはならない。
 「霊魂」を認める人は、総理大臣と言わず、官民の別け隔てなく相変わらず「靖国神社」にお参りすればよい。ここからは、個々人の趣味の問題である。
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北朝鮮には「ソーラー政策」と「ホカロン」をクリスマスにプレゼントして上げよう

2005年12月22日 19時23分50秒 | 北朝鮮問題
日朝交渉 再開合意へ 24、25日に政府間対話 拉致も並行協議 (産経新聞) - goo ニュース

 それにしても、よく生きているなあ、と感心させられるのは、2000万人とも言われる北朝鮮の人民の皆さんである。
 日本列島が寒波に襲われ、58年ぶりの大雪とか何とか言われてブルブル震えているのに、北朝鮮で大量の凍死者が出たという情報は、アングラからも伝わってこない。寒さに余程、強いらしい。
 この寒さのなか、日本政府が「北朝鮮による拉致問題などをめぐる日朝政府間協議を24、25両日に北京で行うことで北朝鮮と合意した」と発表した。
 アメリカが「金融制裁」を断行したことで北朝鮮が、ヘソを曲げたため、この煽りで、核問題をめぐる「6か国協議の再開」が決まらなかった。そのなかで、北朝鮮は「日朝間の対話継続を得策」と判断したらしい。
 核問題では、北朝鮮は「アメリカと直接交渉する」として日本排除の姿勢を取ってきたが、「6か国協議」では、結局何も決まらなかった。アメリカのブッシュ大統領が、「金正日暗殺命令」を解除した様子はなく、油断すると、「弾丸」が飛んでくる危険があると金正日は、警戒を怠っていない。
 中国やロシアが北朝鮮2000万人を食わせるかと言えば、それは無理。韓国にしても、「脱北者」が韓国にあふれて、財政負担が重くのしかかり、困り果てている。アメリカは、ハナから助ける気はない。
 となれば、残るは、「お人好し」の日本しかない。日本国民の血税「2兆円」を出して助けるつもりであるといい、「馬鹿もほどほどにしなさい」と言いたいのを我慢している。
 北朝鮮には、寒波が襲ってくる前に、国連で「人権」をめぐって非難決議が可決されて、国際世論という「寒風」に晒されていた。 やはり「太陽政策」よりも、「北風政策」の方が、効果があるようである。
 古代から日本は、朝鮮半島や中国大陸からの「亡命者」が、多数逃げてきた「究極の安住の国」であった。この際、外務省は金正日に向けて、「日本への亡命」を打診してはどうか。一足先に日本にやってきたジェンキンスさんの「激太」の幸せそうな顔や姿を教えてやれば、案外に決心するかも知れない。もっとも、日本は「庇護権」を認めていないので、簡単には、保護できないだろうが、「アメリカ」という「安住の地」への橋渡しをしてやってもよい。だだし、そのときは、「暗殺命令」は解除してもらっておかねばならないのは、言うまでもない。
 とにかく、この58年ぶりの寒波から、北朝鮮2000万の人民を救えるのは、金正日ただ一人であるから、日本外務省は、韓国とはひと味違った「太陽政策」をぶっつけてみるとよい。
 すなわち、「太陽政策」ではなく、「ソーラー政策」である。北朝鮮には、重油も原発も要らない。京セラの稲盛さんが開発させた「ソーラー発電機」を普及させれば、エネルギー問題は、一気に解決する。ついでに「ホカロンをクリスマスにプレゼントしてあげるから」と言えば、「寒い洞穴」からノソノソと出てくるかも知れない。そして、日本人拉致被害者を解放してくれれば、日本国民にとって、これに勝る喜びはない。

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子供達に「人を見たら泥棒と思え」「殺人鬼と思え」「詐欺と思え」と教えよう

2005年12月20日 21時14分06秒 | 社会
「姉歯」関連で一斉捜索 1都5県、117カ所 (共同通信) - goo ニュース
 人は、騙す方が悪いのか、騙される方が悪いのか。常識的には、騙す方が悪い。だが、騙される方は、用心が足りないとか、よく調べなかったのかなどと、逆に咎められることが多い。
 最近は、様々なタイプの詐欺が横行している。「オレオレ詐欺」は、もうすでに古く、いまは、「耐震偽装」がもっとも新しいそうである。
 20日早朝から、警視庁、神奈川県警、千葉県警合同の捜査本部の捜査員500人が、「耐震偽装事件」で120カ所を一斉家宅捜索を行った。
 一体、だれが悪いのか。一言で言おう「騙された人」が悪い。「他人を疑うことを知らない」というのは、いまや罪悪ですらある。 子どもたちに教えよう。「人を見たら、泥棒と思え」「人から声をかけられたら、殺人鬼と思え」「人から何かを売り込まれたら、詐欺と思え」と。人を信じて、殺されたら、もう取返しがっかないのである。詐欺にあったら、損害を取り戻すのは、難しい。
 誠に可哀相ではあるが、詐欺犯罪の被害者に、いちいち国家が、税金を使って助けていたら、かえって、詐欺をはびこらせることになってしまう。
 どうも、今回の「耐震偽装事件」の主犯から教唆犯、幇助犯に至るまで、純粋な日本人の精神を持っていない連中がやらかしたそうである。
 幸田露伴の「五重の塔」に登場する職人たちの、まさに「職人魂」や「職人芸」からは、程遠い。本物の日本人であれば、このような「職人道」に反する「悪行」を行うはずはない。
 高価なものを買うからには、徹底的に「相手を疑い」、もし買うことを決めたなら、契約書に、「万が一」のことを想定して、しっかりと売手の財産を差し押さえることができるよう、条項を盛り込んでおかなくては、安心して売買はできない。このことを肝に命じておくべきである。退去命令を受けた被害者の方々には、冷たい言い方になるけれど、家宅捜索によって、捜査はようやく緒についたところである。先は、気が遠くなるほど遠い。
 とにかく「赤ずきんちゃん気をつけて!」


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極秘に建造され、極秘に出撃し、極秘裏に撃沈された「戦艦大和の悲劇」を語り継ごう

2005年12月19日 17時58分30秒 | Weblog
正月映画一斉封切り、「大和」には徹夜組も (読売新聞) - goo ニュース

 映画「男たちの大和」を鑑賞した。角川春樹氏の姉・辺見じゅんさんの原作だけに、「男たちの大和」というばかりでなく、むしろ「女たちの大和」という感じの方が強かった。
 私は、呉市の旧海軍工厰(戦後一時、NBCに接収、後に石川島播磨重工業)を眼下に見下ろすところで生まれただけに、休山、三峰山を背景にした呉造船や海上自衛隊の潜水艦基地などの風景にまず、故郷に帰った気分になり、胸が踊った。と言っても、11月に広島市内に講演に行った帰りに、足を延ばして、久方ぶりに帰呉した。その際、JR呉駅近くの海岸縁につくられている「大和ミュージアム」を訪れて、10分の1の戦艦大和の模型や沈没した海底から拾い上げられた遺品などをじっくり見てきていたので、その続きを見せられたようであった。
 戦艦大和の実像を見た日本人は、少ない。建造に携わった海軍工厰の関係者、乗組員、疾走する雄姿を目撃した人々、それに攻撃して沈没に成功した米軍兵たちである。
 戦艦大和は、巨大な鉄の建造物によって包み隠され、そのなかで秘密裏に建造された。海軍工厰を見下せるあたりの道路には、海岸近くから休山や三峰山に至るすべてに人間の身長よりも高いコンクリートの塀が造られていた。その残骸が戦後、長い間残っていた。呉市民はもとより、余所から来た人のだれも、海軍工厰のなかで、何が建造されていたかを知ることも、見ることもできなかったのである。私の親戚の伯父さんが、うっかり海の方を眺めていたら、憲兵隊に発見されて、「何を見ているのか。お前はスパイか」と怒鳴られ、思い切り殴られたという。
 戦艦大和が沖縄特攻に向けて出撃したことも、「軍事機密」であり、おそらくは、見送りにきた乗組である将校や兵士たちの家族もその行く先は知らされていなかったはずである。一部の兵士は、特攻の行く先を感づいていたかも知れないが、大部分は、上艦して初めて「行く先」と「作戦目的」を知らされ、一瞬青ざめたと言われている。
 終戦の翌年、昭和21年8月7日生まれの私も、当然、戦艦大和は撃沈された後であり、その雄姿を見ていない。すでに伝説上の戦艦であった。
 「戦艦大和」は、極秘に建造され、極秘に行動し、極秘のうちにアメリカ軍機1000機から落とされた爆弾や発射された魚雷の餌食となり、蜂の巣のようになって撃沈されたのである。
 国民のほとんどが、何も知らされていない間に、生まれ、そして海の藻屑となった。この悲劇は、戦艦大和の生き残りの一人「吉田満」が戦後まとめた著書「戦艦大和の最期」でやっと知ることができた程度であった。
 また、忘れてはならないのは、日本の艦船や徴用された民間船のの大半は米軍機や潜水艦の攻撃を受けて、戦艦大和と同じような運命をたどり、乗組員ともども「海の藻屑」と化していることである。
 私の母は、戦時中、呉鎮守府の人事部に勤務しており、真珠湾攻撃をした航空歓待の司令長官だった南雲忠壱中将の側で仕えたこともあり、母の務めは、艦船に乗組員の名簿から戦死者の氏名に線を引いて抹消することだったという。抹消する線の数が増え、作業は至って事務的になっていき、敗戦色がだんだんと濃くなるのが分かったと話していたのを思い出す。母の兄、すなわち伯父にも召集令状(赤紙)が届き、昭和20年2月、海軍の水兵服に身を固め、呉駅から軍用列車に乗せられて、宇品港から輸送船で出征した。戦艦大和はこの年の4月7日、撃沈されているから、母は、やはり事務的に3000人余の将兵の氏名を抹消、それから2か月後の6月ごろ、伯父の戦死公報が届いたころ、やはり母は、伯父の氏名に線を引いたことであろう。
 映画「男たちの大和」のなかで、懐かしかったのは、呉市営の「木炭バス」である。私も子どものころ乗った記憶がある。呉の海軍病院は、現在、国立呉病院になっているが、その眼下に「練兵場」があり、子どものころ、よく遊んだものである。
 戦後生まれの「戦争を知らない世代」が、大東亜戦争、そのなかでも太平洋戦争の悲劇を後世に伝えるのは、いまやかなり困難になってきている。それだけに、この映画は、百万言を費やして説明するよりも、効果が大である。
 反町隆史、中村獅童らの好演が、勇敢に戦ったであろう下士官、兵の奮戦ぶりをよく伝えていた。第二艦隊司令長官・伊藤整一中将を扮する渡哲也も、目先が利いてスマートな海軍将校姿を良く表しており、格好良かった。そして米軍機の空襲場面などの特撮は、迫真力があった。
 上演中、ハンカチを握りしめ、終わったときには、かなり湿っていたけれど、ただ一つ、残念だったのは、軍楽隊による「軍艦マーチ」や「海ゆかば」などの名曲が聴けなかったことである。


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ベーカー米国務長官が打電した秘密公電についての報道で、朝日新聞の「偏向報道」を見つけた

2005年12月16日 17時36分30秒 | 政治
歴史問題「日韓協調妨げる」 91年、米国務長官が分析 (朝日新聞) - goo ニュース

 朝日新聞12月15日付夕刊の2面に奇妙な記事が掲載されている。ワシントン支局の渡辺勉特派員発で、「歴史、日韓協調妨げる-91年、米国務長官が分析」という見出しがついている。一瞬、「今の話」かと思ったら、「91年」の話である。
 どうも「小泉首相はじめ日本の指導者の歴史認識」と「日韓首脳会談ができない」状況を結びつけて、「91年ごろの米国務長官の予測が当たっていた」と言わんばかりの記事の作り方である。
 まず、記事を読んでみよう。

「北朝鮮の核兵器開発疑惑が浮上していた91年当時、北朝鮮の核兵器開発を阻止するため米国が日本の経済力に期待を示しながらも歴史問題が日韓協調の妨げになることを懸念していたことが、ベーカー米国務長官が国防総省あてに送った電報でわかった。

 ベーカー国務長官は、91年当時、いまのジョージ・W・ブッシュ大統領の父、ジョージ・ハーバート・ウォーカー・ブッシュ大統領(第十一代、共和党)時代の閣僚だった。韓国と北朝鮮は、この年の9月17日、国連に同時加盟していた。記事は、続けて、こう書いている。

「北朝鮮の核兵器開発疑惑が浮上していた91年当時、北朝鮮の核兵器開発を阻止するため米国が日本の経済力に期待を示しながらも歴史問題が日韓協調の妨げになることを懸念していたことが、ベーカー米国務長官が国防総省あてに送った電報でわかった。

 朝日新聞のこの記事にある「国防総省あて」とは、具体的には、チェイニー国防長官である。現在のブッシュ政権では副大統領に就任している。朝日新聞は、どういうわけか「チェイニー国防長官」の名前を書いていない。問題は、ベーカー長官が国防総省に打電した電報(秘密公電)の中身である。

「電報によると、韓国の金宗輝・大統領外交安保補佐官は南北対話を進めるうえで日本とソ連には加わってほしくないと明言し、米国と中国が最も積極的な役割を演じることに期待した。このため、長官は『日韓の仲立ちをするため我々は重大な役割を担うだろう。日本は重要な経済のテコを持っている。悲痛な歴史が政策協調を妨げるだろう』と予測した」

 しかし、この電文においては、ベーカー国務長官が「悲痛な歴史」をどう受け止めいたかが、定かではない。おそらくは、「36年間の日韓併合の歴史」を意味しているものと思われる。
 金宗輝・大統領外交安保補佐官とは、盧泰愚大統領時代のスタッフであった。
 ベーカー国務長官の「悲痛な歴史が政策協調を妨げるだろう』との予測は、「2005年」現在起きている「歴史認識めぐる日韓問題」を予測していたとまでは、即断できない。
 現在の韓国の盧武鉉政権が、「歴史認識」を取り上げて日本政府に突きつけているのは、「日韓併合条約の無効」であり、「不平等な日韓基本条約の是正」であり、そのうえでの「金銭の要求」である。その言いがかりを強調するために、「日本の歴史教科書」と「靖国神社」をからめて対日を攻撃しているのである。
 朝日新聞のこの記事を読むと、韓国が「日韓併合条約の無効」「日韓基本条約の不平等」をめぐって、対立し、協調できなくなるだろうと、いかにもベーカー国務長官が予測していたかのような錯覚に陥らされてしまう。忘れてはならない。盧泰愚政権は、保守政権であり、いまの左翼政権とは違うのである。
 そもそも日韓併合が、アメリカのタフト国務長官(後の大統領)と桂太郎総理大臣との「密約」により行われた歴史的事実を無視してはならない。日本の立場で言えば、「フィリピンの暴動に手を焼いていたアメリカに頼まれて併合した」のである。このことは、韓国の高校の歴史教科書にも「明記」されて、高校生たちに教えられている。
 セオドア・ルーズベルト大統領は当時、演説のなかで、「日本による野蛮国朝鮮の解放は人類にとって幸福になるばかりか、それはWhite burden ならぬYellow burden を担う日本の明らかな運命・Minifest Destinyではないのか、ましてこれに対する一撃すら与えることのできない無能で野蛮な民族、集まれば争い分裂することを事にしている朝鮮人、かりに統一国家が形成できたにせよ、朝鮮がアジアにおいて何の脅威にもならないと、判断した」と述べている。
 北の方からは、ロシア帝国が「南下政策」により、旧満州から朝鮮半島へ侵略の牙を剥き、日本海から太平洋に進出しようとしてい時期だっただけに、アメリカは、ロシア阻止の上からも、日本の軍事力を利用せざるを得なかったのである。「日韓併合」は、アメリカの戦略の一環であり、日本独自で成しえたものではなかった。これが、「正しい歴史的事実」であり、「この事実を正しく認識」することが、「正しい歴史認識」なのである。いまさら「日韓併合条約が無効」と言っても、国際法上は、認められない。「日韓基本条約」についても、然りである。
 ベーカー国務長官が、「36年の日韓併合の歴史」について、「悲痛な歴史」というのなら、その原因をつくったのが、アメリカ政府自身であることを大前提に予測すべきである。また韓国は、まず、アメリカ政府にも謝罪を求めるのが筋であろう。その当時国であるアメリカのベーカー国務長官が、「朝鮮半島問題」を他人事のように取り扱うのは、「正しい歴史認識」とは言えない。
 朝日新聞の記事が、いかに奇妙奇天烈であるかは、ほかの新聞の記事と比較してみれば、歴然としている。
 たとえば共同通信の記事は

韓国が日本の関与に難色 14年前の6カ国協議構想 (共同通信) - goo ニュース

 「北朝鮮、韓国に当時、日本、中国、ソ連を加えた現在の6か国協議と同様の枠組みでの問題解決を構想した当時のベーカー米国務長官に対し、韓国が日本の関与に強い難色を表明していたことが14日、解禁された米公文書から明らかになった」「ベーカー長官と韓国の盧泰愚大統領との会談で、金宗輝・大統領外交安保首席秘書官が日ソ両国には『朝鮮半島の政治に首を突っ込まないでほしい』と発言したことが明記されている」

と報じている。
 この記事を読む限り、当時の韓国政府が、「日韓併合条約が無効」などを要求して「歴史認識」を問題にしようとしていたとは、とても受け取れないのである。「悲痛な歴史」を今日の「歴史認識」と無理矢理、重ね合わせて報道する姿勢は、まさに「歴史的事実」を捩じ曲げる「偏向報道」と断罪してよい。

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