世相を斬る あいば達也

「デモクラシーの限界 その先にあるもの」という視点に立って世相を斬る。唯我独尊の誹り怖れず

●NHK会長人事 報道の自由課題では、前門の虎、後門の狼

2016年08月25日 | 日記
情報参謀 (講談社現代新書)
クリエーター情報なし
講談社


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●NHK会長人事 報道の自由課題では、前門の虎、後門の狼

 年内に決定されるであろう、次期NHK会長人事の話だが、どうも良い方向に向かっている気配は見られない。以下、サンデー毎日や朝日新聞の情報。そして、日刊ゲンダイの情報を読んでも、日本の報道の自由度ランキングが改善されることはないようだ。街を支配する“ヤクザ組織AとB”どっちが良いのか、と問われているようなもので、目糞鼻糞の選択と云うことのようだ。

 まあ、以下の三つの情報から推測できる興味深い情報は、安倍官邸と一括りにしてはいけない事情が存在している気配だ。安倍首相と菅官房長官の対NHK会長人事に関する思惑が完全に一致しているとは言い難い面がある。しかし、悪い奴ほど、利益相反な問題を丸く収める能力があるので、官邸内の対立が表立つことはないだろうが、世間知らずのボンボンと苦労人(成り上がり)補い合える部分も多いだろうが、人間的根っこの部分では、激しい対立の葛藤があるのではないかと考える。

 日本の報道の自由度ランキングが72位と、毎年確実に順位を下げている。民主党政権時の2010年には11位と最高位にランキングしたが、14年は59位、昨年は61位、そして今年は72位にまで落ちた。巷の予測では、来年は2桁の順位をキープできるかどうかに注目が集まっていると云う。100位前後となれば、チュニジア、イスラエル、レバノン、クウェート等々の国々と同等のレベルになると云うことだ。180か国が調査対象なのだから、世界の先進国文化国家だとか、普遍的価値の共有など、本来口が裂けても言えないのが、NHKや全国紙の現状である。

 NHKは半官半民のような組織と云う認識があるので、政権寄りの大きな流れを抱えているのは、理屈抜きに理解出来るが、公共放送ではなく、国営放送にすべきで、運営費は国家予算ですべて賄うのが筋だろう。中途半端に視聴者への受信料と国家予算の曖昧さが、国民のメディアリテラシーの混乱に拍車をかけている。運営方法も経営委員会があり、NHK会長がいる。責任の分散化と云えば体はいいが、自分達が発信する情報の責任所在が曖昧になるだけになっている。半官半民ゆえに、好き勝手のお手盛りも起きやすく、ペーペーNHK職員の給与総額は、中小企業の社長並みになるのだ。実際には、全国紙も、広告収入に大きく依存しているし、既得権でおんぼ日傘なジャーナリズムなのだから、世界の100位でも、悦ぶべきかもかもしれない。今夜はこの辺で失礼!


≪ 深層スクープ! NHK籾井会長「自民党“出禁”」の不徳
 動き出した「ポスト籾井」レース NHKの籾井勝人(もみいかつと)会長(73)が川崎二郎衆院議員ら自民党郵政族の重鎮から出入り禁止の憂き目に遭っている。受信料制度の見直しや東京・渋谷の放送センター建て替え計画など重要案件が目白押しの中、来年1月の会長選に向けた「ポスト籾井」レースの幕が開く。
 NHK会長が自民党で出禁になる―。異例中の異例の事態が生じた原因は3カ月前にさかのぼる。 籾井会長は4月に役員と局長級の人事を行った。任期満了で退任した役員4人の中には、官邸との太いパイプがある専務理事の 板野裕爾放送総局長(当時)と井上樹彦理事(同)が含まれていた。2人は、NHKのグループ企業・団体に渋谷の350億円の土地を購入させ、ビルを建設してひとまとめにするという籾井会長の計画に、理事会で異論を挟んだのだ。
 造反した2人を切り、人事で組織を掌握することは籾井会長としては当たり前の判断なのだろうが、2人に「待った」をかけさせたのは官邸サイド。板野・井上切りへの反発を抑えるべく、官邸へ密使を送り込み、どうにかこの人事を推し進めた籾井会長だったが、知ってか知らずか、さらにもう一度、虎の尾を踏んだ。
 NHKには記者ではないが、職務として「永田町詣で」をする職員がいる。政治部記者時代のパイプを生かし、予算など重要な案件について国会議員を訪ね、 説明し、審議の動向を探る。土地購入問題で政治とのつながりのある役員に懲りた籾井会長は、こうした与党の窓口役の局長らも春の人事で切り、地方局の局長などに配転したのだ。
 籾井会長の豪胆な人事に反発した川崎氏や佐藤勉国対委員長らは会長の面会を拒むようになった。以来、3カ月近くその状態が続く。出禁にしている議員の一人は「会える雰囲気にはならない。今まで付き合ってきたメンバーを全部切った後に、後任だけを送り込んでくるような相手と話ができるものか」と切り捨てる。出禁になったばかりでなく、5月の衆院総務委員会でNHKの2012年度、13年度決算(*筆者注:年度表示はこれで良いのか?)が審議される予定だったが、これも流れた。

 ■政見放送収録で「首相お出迎え」
 NHK内には、会長のこの“暴走”を歓迎する向きもある。結果として、放送総局長の後任にはドラマ制作畑出身で、政治とのつながりが薄い木田幸紀氏が 座った。官邸の意向を忖度(そんたく)した指示を放送現場に出す板野氏に比べ「まだずっとましだ。自由さが戻った」(NHKの報道関係者)。
 一方で、経営層のNHK幹部からは「NHKは予算の国会承認など、どうしても政治との付き合いは続けていかなければならない立場にある。ここまで関係が切れてしまうと、予算はどうなるのか」と危惧する声も聞かれる。
 籾井会長の暴走の背景には、来年1月に任期満了を控え、会長続投を狙う思惑があるとされる。事情に詳しいある与党議員も「会長は自分の続投人事を考えて暴走したんだろう」と話す。
 NHKの最高意思決定機関で会長の任免権を持つ経営委員会内には、籾井会長の手腕について、過去最高となる受信料収入を上げたとして評価する声が少なく ない。6月28日に委員長に就任したばかりの石原進・JR九州相談役もそんな一人だ。籾井会長としては、政治に邪魔されずに、インターネットでの番組配信などで経営手腕を発揮し、続投を狙うべく人事で環境を整えようとしたとNHK内ではみられている。
 しかし、事態はそう甘くはない。石原氏は前の会長選で籾井会長を推薦した本人ではあるが、暴走する籾井会長について委員長就任時の記者会見で「誤解されるような発言が幾つかある。問題があればご注意申し上げる」と述べた。経営委員会は今月中に会長の指名部会を立ち上げ、秋から人選が本格化するが、候補として名前が取りざたされているのは冒頭の板野氏だ。
 板野氏については後述するが、ここで理解しておくべきことがある。次期会長選は、公共放送NHKにとって重要な局面になる。
 自民党郵政族、総務省内には「NHKは構造改革の時」との認識が広がりつつある。その本丸が受信料制度だ。菅義偉官房長官は総務相時代の07年には、受信料の支払い義務化と引き下げをセットでNHKに突きつけたことがある。NHK内には義務化による「事実上の国営放送化」への抵抗が根強く、12年10月から月額120円(振り込みの場合は月額70円)の引き下げで決着させた。
 さて、今回はどうか。ネット時代を迎え、NHKも民放も番組のネット配信に力を入れる。放送か、ネット配信か、番組を流す経路を問わず、受信料を公平負担させるという理屈で、「受信料の義務化」が再燃する可能性がある。自民党政調の部会は、放送法改正案を今秋にもまとめる構えだが、こうした最重要案件を めぐっても、籾井会長の出禁が解けなければNHKは指をくわえて流れを見守るしかないことになる。
 これと同時期に、経営委員会では次期会長の人選が本格化することになる。政府・与党と気脈の通じた石原経営委員長の下、自民党の放送法改正案をのむ会長を選ぶ可能性は十分にある。そこで浮上したのが前出の板野氏というわけだ。 「自分にとっての損得で考えを決める人。昨年の安保法制の国会審議の頃、番組でこの問題を取り上げることを抑制するよう指示した張本人。政府の意向を忖度 してのことだった。受信料義務化も、自分が会長になれるなら、のみかねない」(板野氏をよく知るNHK関係者)。会長人事のフィクサーと称される葛西敬 之・JR東海名誉会長とも近いとされ、石原氏とは東京都立戸山高校の同窓でもある。
 有力候補の登場に、出禁の籾井会長も得点を上げようと必死だ。今夏の参院選では、政見放送の収録のため、NHKの放送センターを訪れた安倍晋三首相と小 泉進次郎衆院議員の2人を自ら出迎えて挨拶(あいさつ)した。自民党だけは特別待遇、まさにVIP扱いだったという。「公職選挙法に基づく収録。報道機関 の長として公平性を考えれば、本来、出迎えるべきではない」とあるNHK幹部は憤る。
 石原委員長は会長選について、記者会見で「本当にいい人を選んでくれたと国民の皆様に評価いただけるよう手続きを尽くしたい」と述べた。さて、「いい人」とはいかに。
  ≫(毎日新聞・NHK問題取材班:サンデー毎日2016年8月7日号から)


≪ 籾井会長続投?交代?揺れるNHK 役員人事に波紋
 来年1月に任期満了を迎えるNHK会長の選考が、この夏から本格化する。「政府寄り」と取られかねない言動が続く籾井勝人・現会長は4月、熊本地震についての局内会議で、原発に関する報道は「当局の公式発表をベースに」などと指示。役員を大幅に入れ替える人事も発表し、局内に波紋が広がった。籾井氏の2期目続投か、新会長への交代か――。公共放送としてのあり方が問われるNHKで、動向が注目される。
 4月中旬に発表された役員人事が職員を驚かせた。
 10人の理事ポストのうち、空席だった2人を含む計6人が入れ替わる「異例の人事」(幹部)。複数の幹部によると、かつて「会長側近」とされながら事業計画について意見が分かれた理事らを再任しない一方、昨年理事を退任したばかりのNHK交響楽団理事長を呼び戻し、専務理事の放送総局長に据えた。技術職を統括する技師長には記者出身の理事が就任した。
 役員に次ぐ幹部人事でも、これまで記者出身者が多かった経営企画局長にディレクター出身者が就き、就任1年の政治部長が熊本放送局長に移った。
 4月12日に開かれた経営委員会では、多数の役員が交代する人事案について、委員から「普通はあまり考えられない人事では」「8月から(スーパーハイビジョンの)4K、8Kの試験放送が始まるのに技術職出身の理事が不在で大丈夫か」との指摘が噴出。しかし籾井氏は「NHKはずっと同じ部門で上がってきた人を理事に選ぶことが続き、たこつぼ文化を形成している」とし、「新しい人に新風を吹きこんでもらいたい」と押し切った。
 就任後、当時の理事全員から日付を空欄にした辞表を集めた籾井氏。ある理事経験者は「民間出身でマネジメントには強いこだわりがある。言うことを 聞く人物を近くに置きたいということなのだろう」。局内の幹部は「会長は絶対的な人事権を握ることを改めて示した。2期目への意欲の表れでは」と分析する。
 籾井氏の任期は来年1月に切れる。次期会長選任の動きは、今月決まる経営委員長人事から本格化する。
 会長の任免権はNHKの最高意思決定機関である経営委員会にあり、中でも委員長の意向は会長選考に大きな影響を与える。現委員長の浜田健一郎氏(ANA総研会長)は今月19日での退任が決まっており、新委員長は12人の経営委員が互選で決める。経営委員は国会の同意を経て首相が任命する仕組みで、これまでも委員長人事には政権の意向が色濃く反映されてきた。
 複数の関係者によると、委員間では委員長代行の本田勝彦氏(JT顧問)や委員の石原進氏(JR九州相談役)らの名前が挙がっているという。ただ本田氏は学生時代に家庭教師をしていた安倍晋三首相に近いとの意見も。3年前に浜田氏に代わる委員長候補として本命視された際には、野党の反発を考慮して安倍政権が本田氏を経営委員に起用する同意人事案の提示を見送った経緯がある。石原氏は3年前の会長指名で籾井氏を推薦し、委員から「適任といえるのか」との声も漏れる。
 経営委は7月にも、会長の指名部会を立ち上げ、籾井氏の続投か、新会長への交代かについて議論を始める。年内には候補者を一本化する予定だ。   ≫(朝日新聞デジタル:後藤洋平)


 ≪ NHK会長は“粛清”強行
北朝鮮化するメディアから漂う腐臭

■安倍・籾井体制が盤石という悲喜劇
 鈴木敏文会長兼CEOが辞任を表明したセブン&アイHDは15日、指名・報酬委員会を開き、新しい経営体制の選任案を決める。新社長には、セブン―イレブン・ジャパンの井阪隆一社長(58)の昇格が有力。鈴木会長が退任を迫ったその人である。交代案が取締役会で否決されたことが、鈴木会長辞任の引き金だった。
「三越事件で、当時の岡田社長は取締役会で解任された時『なぜだ』と叫んだそうですが、鈴木会長も同じ心境だったでしょう。これは経営の主導権をめぐる権力闘争です。創業家の伊藤家と井阪氏が手を組み、鈴木会長を追い落としにかかった。歴史を顧みても、カリスマ的なワンマン経営者はたいていクーデターで解任されていますが、その後、会社はガタガタになり、長きにわたって低迷するケースが多い。今後に注目です」(経済ジャーナリスト・有森隆氏)
 次男を取締役に抜擢するなど、鈴木会長にも懸念原因はあるが、新聞報道がことさら老害経営者の暴走のように書き立てるのは、創業家サイドの情報に乗っかっているせいもあるだろう。本当のところはもう少し経ってみないと分からないが、それよりも驚愕なのがNHKの内部人事だ。セブンの“お家騒動”に隠れて、籾井会長による暴走粛清人事が断行されたのである。
 NHK経営委員会は12日、現職の8人の理事のうち、4人を退任させる人事案に同意。24日付で退任するのは、板野裕爾専務理事と福井敬専務理事、井上樹彦理事、浜田泰人理事の4人だ。

■自分が任命した理事もクビに
「理事の任期は一般的に2期4年なので、板野氏と福井氏はまだ分かりますが、井上氏と浜田氏は一昨年に就任したばかりです。自分が選んだ理事のクビまで切 るなんて、尋常ではない。あからさまな粛清人事で、これを見た内部はますます萎縮してしまう。エビ・ジョンイルと呼ばれた海老沢会長時代でも、ここまでロコツなことはしませんでした。これだけ不祥事が続出しているのに、人事権を握っている籾井会長に誰も逆らえないとしたら異常です」(NHK出身で船橋市議会議員の立花孝志氏)
 発売中の「週刊文春」によると、今回退任となった板野氏と井上氏は、菅官房長官や杉田官房副長官と近く、籾井体制を支えてきた側近中の側近。NHK内部では「会長の側用人」「官邸のお目付け役」と称されるほどだったという。
 官邸子飼いの籾井氏は、自身が主導した350億円の土地取引問題で、板野、井上両理事が反旗を翻したことに激高。それが今回の粛清につながった。もっとも、両理事が土地取引を止める方向に動いたのは、官邸の意向を受けてのことだという。籾井氏に黙って従うか、官邸に恩を売るか、天秤にかけただけのことで、要は権力亡者の内輪モメなのだが、逆恨みした籾井氏は今年2月、手始めに専務理事の塚田祐之氏、吉国浩二氏を退任させた。そして今回、一気に4人の理事のクビを切ったわけだ。
「そういう不遜な人事を経営委員会が追認してしまうことも問題です。籾井会長は公共放送を“自分の会社”にしようとしている。それで組織がおかしくなっていく。セブン&アイもNHKの問題も、強権的なトップにモノを言える人が周囲にいなくなってしまった結果の悲劇といえます」(有森隆氏=前出)

■卑屈なゴマすり体質は就任前からの筋金入り
 籾井体制になって以来、会長の暴言失言は数知れず、不祥事も続発している。子会社「アイテック」の2億円着服が発覚、危険ドラッグ所持でアナウン サーが逮捕され、さいたま放送局ではタクシーチケットの私的流用がバレた。350億円の用地買収計画も白紙撤回され、一時は官邸が籾井会長を見限り、後任探しを始めたという話まで広がった。
 それだけ追い詰められていた籾井氏が今も強権を発動していられるのは、官邸にとって、これほど操りやすいNHK会長はいないからだ。土地取引問題や後任探しで揺さぶりをかければ、これまで以上の忠誠を誓って、政権批判を徹底排除してくれる。
 今週の「週刊文春」には、官邸からの圧力で3月に「NEWS23」のアンカーを降板させられたと噂の岸井成格氏が、阿川佐和子氏との対談に登場。官邸の圧力については否定したが、こんなエピソードを開陳している。
 かつて、BS-TBSの「われらの時代」という番組の中で麻生太郎の批判になった時、スポンサーの社長が乗り込んできて「麻生さんの悪口は一言もダメです」と警告したという。わざわざ社長が乗り込んでくるなんて異例だが、〈それがNHK会長になる前の籾井さんだった〉と、岸井氏はこう解説する。 〈「われらの時代」は日本ユニシスという会社の1社スポンサードで、籾井さんは当時そこの社長だった。あとで聞いてなるほどと思ったのは、兄弟仁義の世界みたいな話で。福岡県の筑豊炭田で麻生炭鉱と籾井炭鉱ってのは兄弟分のような関係らしい〉
〈麻生炭鉱の方が兄貴分だから、どんなことがあっても悪く言ってはいけないという仁義がどうもあるみたいなんですよ〉
 立場を利用して、意に沿わない放送内容に介入する。兄貴分が右と言えば黙って右にならう。そういう卑屈なゴマすり体質は会長就任前からで、筋金入りなのだ。

■同調圧力に加担するメディア
 NHKの不祥事を国会で追及してきた野党議員のひとりが言う。 「就任時の会見で『政府が右と言っているものを左と言うわけにはいかない』と発言するなど、放送法の精神を理解していない籾井会長は公共放送のトップにふ さわしいと思えません。やらせ問題をはじめとする数々の不祥事が発覚し、何度も国会の場で説明を求めましたが、納得できる内容ではない。それどころか籾井会長は、やらせ問題を逆手に取って、官邸から敵視されていた『クローズアップ現代』の国谷裕子キャスターを降板させ、局内の言論統制を強化してしまった。 これは誤算でした」
  「世界」5月号に、その国谷氏が寄稿している。降板のきっかけになったといわれる『クロ現』での菅官房長官へのインタビューについても触れ、権力にからきし弱いテレビの現状に警鐘を鳴らしている。
〈批判的な内容を挙げてのインタビューは、その批判そのものが聞き手の自身の意見だとみなされてしまい、番組は公平性を欠いているとの指摘もたびたび受ける〉
〈最近、ますますそうした同調圧力が強くなってきている気がする。流れに逆らうことなく多数に同調しなさい、同調するのが当たり前だ、といった圧力。そのなかで、メディアまでが、その圧力に加担するようになってはいないか〉 〈人々の情報へのリテラシーを高めるためにも、権力を持ち、多くの人々の生活に影響を及ぼすような決断をする人物を多角的にチェックする必要性はむしろ高まっている〉
 14年3月にケネディ大使にインタビューした際に、質問の中で「日本とアメリカの関係は、安倍政権の一員、それにNHKの経営委員や会長の発言によって影響を受けていると言わざるを得ません」と、あえてNHKについて触れた理由も書かれている。
〈番組への信頼のためにも、この言葉を避けてとおるわけにはいかなかった〉というのだ。それだけ、今のNHKに対して危機感を抱いているのだろう。
「NHKに限った話ではありません。安倍首相はじめ与党幹部は、メディアが政府を批判すれば『公平中立ではない』などとイチャモンをつけるし、高市総務大臣にいたっては『電波停止もありうる』とドーカツする。メディアは官邸の顔色をうかがい、忖度と自粛がはびこっている。政権に批判的な発言をしたキャスターは、この春に画面から一掃されてしまいました。国民の受信料で成り立っているNHKが先陣切って政権の宣伝機関に成り下がっているのですから、もはや 北朝鮮のことをバカにできません」(ジャーナリスト・横田一氏)
 言論の自由が失われるにつれ、籾井・安倍体制が盤石になるという悲喜劇。国民にとっては、笑っていられない状況だ。  ≫(日刊ゲンダイ)

「みっともない」と日本人 (日経プレミアシリーズ)
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●益々激化するばかりの、五輪・パラリンピックという政治的祭典

2016年08月24日 | 日記
孫文――近代化の岐路 (岩波新書)
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岩波書店


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●益々激化するばかりの、五輪・パラリンピックという政治的祭典 

 ロシア贔屓ではないが、米国陣営のロシア叩きはエスカレートするばかりだ。“シリアの敵をウクライナで討つ”積りが、こともあろうか、プーチンに先の先まで読まれ、今やウクライナもシリアも、半分近くがロシア陣営に属していると云っても過言ではない。経済制裁や原油の価格低下など、ロシアを虐め抜くためなら、何でもやってしまえと云うのがオバマ政権のようだ。“飛ぶ鳥跡を濁さじ”であるべきところ、オバマは、米ロの関係悪化を置き土産に、ホワイトハウスを去ることになりそうだ。この置き土産は、次のホワイトハウスの住人になる、次期大統領への宿題として残されることになる。

 多くの国で行われているであろう“ドーピング”だが、ロシアの国ぐるみのドーピング疑惑の発覚も、米国のあらゆる工作の結果と見ておいて間違いないだろう。内部告発者が、こともあろうか、米国に亡命していると云うのだから、赤裸々に工作がなされたことを、明確に示している。証拠を隠すことさえしないのは、安倍官邸と日本のマスメディアの関係と同じことで、怖くて、面と向かって、その非を指摘できないと云うことだ。中国でさえ、賢明な選択をして、見ざる聞かざる言わざるの態度に終始している。

 今回のオリンピックで、日本が、想像以上の成績を上げた中には、このドーピングへの厳しい検査体制が寄与した可能性もあるものと思われる。それでも、ロシアがリオ五輪で、ロンドン大会と同じく世界第4位の金メダル数(金メダル数は減少した)を獲得したのだから、米国は面白くはないだろう。パラリンピックにおいて、ロシア排除が決定したことで、幾分溜飲を下げたかもしれないが、労多くして益の少ない米国陣営の“自分の影と闘う猫”の有様は、米覇権国の衰退を象徴しているようにさえ見えてくる。オリンピックが、参加することに意義があるとした、精神はどこへやら、参加させないことに意義を見出すようでは、政治的道具の一つに貶められたと見ることも可能だ。

 オリンピックが国威発揚(国家が国外に対する威信を奮い立たせること、外国に対して発奮し威勢を示すこと等の意味)の場と化している点は嘆かわしいが、この事実が、既に、オリンピックが五輪精神とは似ても似つかない、「政治闘争の場」と化しているのだろう。実際問題、どれだけ選手の強化にカネを掛けたかで、結果が左右されるという事実があるようなので、国威発揚とかの政治性を帯びた場と捉えられても仕方ない。以下は、そのような臭いプンプンの中韓等のメディア情報と、かなり無理やり理屈づけた高橋洋一氏のコラムだ。上述の筆者の観察の発端になっている。


 ≪ ロシア、リオ・パラから除外=CASが裁定〔パラリンピック〕
【リオデジャネイロ時事】国家主導のドーピング問題により、国際パラリンピック委員会(IPC)からリオデジャネイロ・パラリンピック出場を禁じられたロ シア・パラリンピック委員会(RPC)が行った不服申し立てについて、スポーツ仲裁裁判所(CAS)は23日、RPCの訴えを退ける裁定を下した。CAS は「結果として、IPCの決定が確定する」と述べた。
 世界反ドーピング機関(WADA)が7月18日に発表した報告書は、2012年~15年の間に陽性反応を示したロシアのパラリンピック選手の35検体が隠蔽(いんぺい)され、陰性と虚偽報告されたと指摘した。
 これを受けてIPCはRPCの処分について協議に乗り出し、今月7日にRPCを資格停止処分とし、9月7日開幕のリオデジャネイロ・パラリンピックにロシア選手団は参加できないと発表。RPCが15日に提訴していた。
 ロシアのドーピング問題では、WADAがIPCと国際オリンピック委員会(IOC)に「リオデジャネイロ大会で、ロシアの参加拒否を検討すべきだ」と勧告。IOCはロシアを全面的に排除せず、条件付きでの参加を認めた。   ≫(時事通信)


≪英宝くじ、選手強化に効果…金メダル数世界2位  
【ロンドン=角谷志保美】リオ五輪で、人口約6400万人の英国が金メダル27個を獲得し、金メダル競争で中国を抜いて世界2位になった。
 メダル総数も67個と過去100年で最多。英メディアは、宝くじの収益を活用した約20年にわたる選手強化策が背景にあったと報じている。
 英国は1996年のアトランタ五輪で金メダルを1個しか獲得できず、順位も36位に低迷。当時のジョン・メージャー首相が、国営宝くじの収益を選手強化に投入する制度を始めた。
 英BBCなどによると、アトランタ五輪前の強化費は、年間500万ポンド(約6億5500万円)だったが、宝くじの収益が加わり、予算は急増。リオ五輪に向けた4年間では、2012年のロンドン五輪より多い約3億5000万ポンド(約458億円)が投入された。  ≫(読売新聞)


≪リオ五輪:25歳の韓国代表、39歳の猫ひろしと激しい最下位争い
 韓国がこれまでオリンピックの陸上競技で唯一メダルを獲得した種目はマラソンだ。今年は故・孫基禎 (ソン・キジョン)氏が1936年のベルリン・オリンピックのマラソンで優勝してからちょうど80年目となる節目。孫基禎氏の後も徐潤福(ソ・ユンボク) 氏、咸基鎔(ハム・ギヨン)氏、黄永祚(ファン・ヨンジョ)氏、李鳳柱(イ・ボンジュ)氏ら韓国のマラソン選手たちはオリンピックなどの国際大会で大活躍し、国民に希望と感動を与えてきた。
 ところが22日に行われた「オリンピックの花」ともいわれる男子マラソンで、韓国は非常に残念な結果に終わった。韓国選手の成績はソン・ミョンジュン(サムスン電子)=22=が2時間36分21秒で完走者140人中131位、シム・ジョン ソプ(韓国電力)=25=が2時間42分42秒で同じく138位に終わった。これは韓国選手として過去最低の成績だ。テレビ中継では、カンボジアに帰化して今回のリオデジャネイロ・オリンピックに出場した日本のお笑い芸人・滝﨑邦明(猫ひろし)氏=39=が話題になったが、滝﨑氏は2時間45分55秒のタ イムで139位だった。韓国代表選手たちは、年齢が40歳近くの日本のお笑い芸人と最後まで競争していたのだ。
 競技終了後、シム・ジョンソプは「スタート前からかかとに痛みがあり、体も重かった」とコメントし、ソン・ミョンジュンは「13キロ地点を過ぎたあたりから太ももの後ろに痛みが走った」と述べるなど、明らかに準備不足だった。
  ファンの間からは「日本は男子400メートル・リレーでジャマイカのウサイン・ボルトと競争し銀メダルを獲得したが、韓国のマラソン選手たちは日本のお笑い芸人と最下位争いをしていた。信じられない」などの声が出ている。あるファンは「(1996年のアトランタ大会で李鳳柱が銀メダルを獲得してから)20 年以上もメダルが取れないことが問題ではない。国民が願うのは韓国代表としての誇りと気質だ」と述べた。
 陸上競技の専門家たちは「(韓国選手たちは)基本的に肉体面、精神面での準備が不十分な状態でオリンピックに出場したようだ」「岐路に立つ韓国陸上界の現状がそのまま反映された結果だ」などと指摘している。  ≫(朝鮮日報日本語版)


 ≪リオ五輪:「日本がこんなに強いなんて」日本人もビックリ
 リオ五輪で期待以上の成績を挙げた日本はお祭りムードになっている。  日本は21日(韓国時間)までに金12・銀8・銅21と計41個のメダルを獲得し、五輪過去最多メダル記録だった2012年ロンドン五輪の38個を上回った。
  メダル数ランキングで金メダルの数を基準にすれば日本は6位、金銀銅の合計数を基準にすれば5位になる。インターネット上などでは日本人の「日本がこんなに強い国だったなんて誇りだ!」「アジア2強に復活、次は世界のトップ3に!」「日本の実力を証明した」といった反応が見られる。昼と夜が逆転する12時間という時差にもかかわらず、早朝のテレビ中継の視聴率は最高20%以上を記録した。
 日本は1992年バルセロナ五輪17 位、96年アトランタ五輪23位、2000年シドニー五輪15位など、五輪の成績では経済大国にふさわしくない姿を見せていた。1970-80年代までの エリートスポーツ中心政策から90年代に生涯スポーツ中心政策に切り替えた影響が大きかった。1988年ソウル五輪から2012ロンドン五輪までの総合順位で、日本が韓国を上回ったのは04年アテネ五輪の1回だけだった。ロンドン五輪では韓国が5位、日本が11位だった。日本ではこの時、「日本も韓国や中国のようにできないのか」という不満が噴出した。
 だが、2020年夏季五輪の開催地に東京が決まった13年から、日本のスポーツ界は変わり始めた。安倍首相は昨年、国民スポーツ政策を統合・管理するスポーツ庁を新設した。五輪を国運再上昇の機会にするということだ。日本は第 二次世界大戦の傷を乗り越えて開催した1964年の東京五輪で3位になり、その後の高度経済成長で世界第2位の経済大国へと躍進した。
 日本は2020年の東京五輪で金メダル30個、総合順位3位以内という目標を掲げている。このため、今年のスポーツ予算には過去最多の324億円を策定した。しかも今後2年間に1000億円をさらにつぎ込む。
 積極的な投資の成果は今回のリオ五輪にもそのまま出ていた。伝統的に強い柔道(金3個)やレスリング女子(金4個)を筆頭に金メダルの数を伸ばした。陸上・競泳などの基礎種目はもちろん、体操・カヌー・レスリングなどさまざまな種目でメダルを取った。今回の五輪では競泳男子の萩野公介(22)や体操男子の白井健三(19)など、日本のスポーツ界をリードする若い金メダリストも輩出した。 ≫(朝鮮日報)


 ≪ <五輪陸上>400mリレーで米国抜いた日本、韓国スポーツに宿題投げかける
弓・道・銃・剣、そしてゴルフ。
2016年リオ五輪で韓国が金メダルを取った種目だ。アーチェリー(弓)で4個、テコンドーで2個の金メダルを取った。射撃(銃)と フェンシング(剣)で金を1個ずつ取り、大会終盤のゴルフで金1個を追加した。韓国はリオ五輪24種目に204人が出場したがメダルを取ったのは9種目だけだった。韓国は今大会で金メダル9個、銀3個、銅9個で合計21個のメダルを取り大会を終えた。
 韓国はいつまで銃・弓・剣とテコンドーにだけ依存するのだろうか。リオ五輪は1984年のロサンゼルス大会の6種目以来となるメダル 種目の偏りが激しい大会になった。柔道、レスリング、バドミントンなど期待した種目が相次いで不振だった。これまでレスリングやボクシングなど格闘技種目 はハングリー精神の象徴だった。最近はきつい運動を忌避する傾向のため選手の層が薄い。
 多くのメダルがかかった水泳、陸上、体操など基礎種目ではメダルを1個も取れなかった。特に水泳(競泳)では決勝進出者を1人も出せ なかった。陸上もやはり看板選手金徳現(キム・ドクヒョン、走り幅跳び・三段跳び)、金国栄(キム・グクヨン、100メートル)らが世界との格差だけを確 認して大会を終えた。
 パク・ヨンジュン陸上代表チームコーチは「韓国の人口の4分の1が密集しているソウルですら陸上をする選手を見つけにくい。選手から 確保してこそ人材を育てられる」と強調した。優秀な資源がプロスポーツにばかり集まり基礎種目では選手確保が空の星を取るほど難しくなって久しい。全種目 を席巻したアーチェリーは競技団体会長の企業の現代自動車の積極的な投資と細心な管理のおかげで五輪8連覇の大記録を打ち立てた。
  しかしこうした待遇を受ける種目はごく一部にすぎない。女子バレーボール代表チーム主将のキム・ヨンギョン(28)が通訳まで務めた事例は、種目間で富む者はさらに富み貧しい者はますます貧しくなる現象を端的に見せたケースだ。不人気種目の状況はさらに劣悪だ。
  これに対しライバル日本は2020年の東京五輪を控え全種目にわたり明確に躍進した。日本は今大会で金12個、銀8個、銅21個で総合6位に上がった。韓国は2004年アテネ大会以降初めて総合順位で日本を下回ることになった。
 日本が獲得したメダル数41個は韓国の2倍近い。全メダルの3分の1程度がかけられた陸上(金メダル47個)、水泳(44個)、体操(18個)の基礎種目で金4個、銀3個、銅7個を取った。陸上400メートルリレーでは米国を抜いて銀メダ ルを取り、アジア人の限界とされたカヌーやテニスでもメダルを取った。集中育成した室内スポーツの卓球は銀1個と銅2個、バドミントンは金1個と銅1個とまぶしい成果を上げた。
 日本は「sports for all」(みんなのためのスポーツ)をスポーツ政策のモットーとし、これまで生活スポーツの裾野拡大 に焦点を合わせてきた。しかし最近の五輪やアジア大会などで韓国に後れを取ると変化を模索した。日本の中森康弘五輪組織委員会マーケティング戦略企画総括は「五輪が終わる時ごとに成績に対する議論があった。エリート選手を発掘し育成するシステムを備えなければならないという社会的要求があった」と説明した。
  日本は2003年に東京の中心地に用地を取得し、韓国の泰陵(テルン)選手村のような味の素ナショナルトレーニングセンターを建設した。レスリング、柔道、卓球など14の室内スポーツ練習施設を設置した。可能性がある選手を発掘し、スポーツと教育、海外トレーニングなどを政府がすべて支援するシステムを構築した。2007年にはスポーツ科学センターを作ったりもした。2020年東京五輪招致以降には予算を増やし、スポーツ大国と人的・ 物的交流を拡大した。中森総括は「選手の情熱に頼る方式では世界舞台でこれ以上良い成績を収めるのは難しい」と話した。
 韓国では4月に統合体育会が設立された。エリートスポーツと生活スポーツをひとつの団体で統合管理しようという趣旨だ。韓国のスポー ツ体質改善の機会になるという期待が大きい。これはこれまでエリートスポーツが主流だった韓国のスポーツ政策の変化を意味する。生活スポーツを活性化し、その上にエリートスポーツを強化するシステムが必要だという点は多くの専門家が同意する部分だ。日本が韓国に先立ち成功事例を作ったのだ。
 スポーツ哲学者のキム・ジョンヒョ博士(ソウル大学講師)は「エリート選手を集中育成しながらハングリー精神を強要して成果を出す時代は過ぎて久しい。スポーツ大国の方式を分析し、短期的な成果主義よりは中長期的な戦略が必要だ」と強調した。  ≫(中央日報日本語版)


≪東京五輪に向けリオで大きな弾みをつけた日本、中国最大のライバルに
 リオデジャネイロ五輪は現地時間21日、閉会式を開催し、夏季五輪はいよいよ東京へバトンタッチされた。2020年の開催国である日本の選手たちは今回のリオ五輪で大躍進し、次の大会に大きな弾みをつけた。新華網が報じた。
 最近の夏季五輪を見ると、主催国が毎回のように爆発的な活躍を見せている。20年の東京五輪では、日本が驚くような活躍を見せてくれるかもしれない。日本をライバルとする競技では、中国も今から準備を進めなければならない。

 ■リオ五輪で躍進した日本勢
 現地時間20日夜の時点で、日本勢はリオ五輪で金メダル12個を獲得し、その数は北京五輪やロンドン五輪を上回った。日本での開催に向け、明らかに上昇ムードとなっているのだ。
 リオ五輪で日本は、お家芸である柔道やレスリングで金メダルを7個獲得したほか、体操、水泳、バトミントンなどの競技でも金メダルを獲得した。
 体操の男子団体で、日本が前回の覇者中国を破って金メダルを取ったことは印象深かった。水泳では、萩野公介選手が男子400メートル個人メドレーで、金藤理絵選手が女子200メートル平泳ぎで、それぞれ金メダルを獲得した。陸上では、男子400メートルリレーで、勇気ある走りを見せた日本は銀メダルを獲得し、アンカーを務めた、ジャマイカ人の父を持つケンブリッジ飛鳥選手が注目を集めた。

■東京に向けて力を蓄える日本を過小評価してはならない
 リオ五輪開催中、国際オリンピック委員会(IOC)は、東京五輪で空手やスポーツクライミングなど5競技を追加すると発表した。空手は、日本が得意とする競技で、金メダルラッシュが予想される。また、日本は野球でも金メダルを獲得するだけの実力を備えている。加えて地の利を生かし、東京五輪で日本は一層躍進するに違いない。
 開催国はメダル獲得においてどれほどの地の利を発揮するのだろう。参考に値する3国を例にしてみよう。まず、1996年のアトランタ五輪で、金メダルわずか9個だったオーストラリア勢は、00年のシドニー五輪で、16個の金メダルを獲得した。中国勢は、04年のアテネ五輪で金メダル32個を獲得し、08年 の北京五輪では51個の金メダルを獲得した。最後に英国勢は北京五輪で金メダル19個獲得し、12年のロンドン五輪では29個の金メダルを獲得した。
 日本勢はリオ五輪の陸上、水泳、卓球、バトミントンなどの競技で高い実力を見せた。4年後も、これらの競技に加えて、お家芸競技や追加競技でも金メダルを 次々に取ることが予測される日本は、金メダルランキングで5位以内に入る可能性も十分にあり、今回の米国、英国、中国という3強の勢力図が変わることさえあるかもしれない。

■中国のお家芸競技で日本が実力伸ばす
 日本勢が実力をぐんぐん伸ばしている競技の中には中国がお家芸としている競技もある。そのため、日本に抜かれることがないよう、中国はしっかりと準備をしなければならない。
 リオ五輪の卓球の試合後、中国体育代表団の蔡振華・副団長は東京五輪の予測として、「中国勢は今回4つの金メダルを全て独占したが、東京五輪で日本は主なライバルとなるだろう。今回出場した選手は年齢的に次の大会で最も脂が乗る時期となり、技術的にも世界でトップレベルになる」と語り、警戒を強めた。
 体操において、中国は練習に練習を積み重ね、安定した流れの演技を見せることができるよう努力しなければならない。東京ではアウェイとなり、得点の面でも不利な立場に立たされることを覚えておかなければならない。そのため、技のクオリティを向上させ、減点となる要素をできるだけ減らし、技術面でもメンタル 面でも十分な準備をしておくべきだろう。
 水泳競技では、リオ五輪で日本は既に中国を超えた。また、陸上競技でも、ケンブリッジ飛鳥選手が加わった日本の男子リレーチームは、一気に実力を上げてきた。同種目において、中国は引き続きバトンパスの技術を磨くと同時に、選手層を厚くし、個人の能力も向上させることが急がれる。その他、リレーにおいて歴史が動いたことで、日本の陸上界全体に活気が出ることも予測される。そのため、リオ五輪の陸上競技において、全体としては中国の成績は日本に勝ったものの、日本の反撃に応じられるよう準備しておかなければならない。
 総じて言うと、選手が自国で良いパフォーマンスを見せることができるよう、日本は既に資金を投じ、力を入れる競技を決めて、選手の育成を進めており、リオ 五輪でその成果が顕著に見られた。2年後のアジア競技大会で、日本はおそらく一層中国を脅かす存在になる。4年後の東京五輪で、中国がその勢力をいかに保つかが現在最も解決が急がれる課題となっている。(編集KN) ≫(「人民網日本語版」2016年8月23日)


≪ 金メダルの数は「GDP総額」で決まる! オリンピックの真実を明かそう
2020東京へ、日本政府がやるべきこと

 ■リオ五輪が終わって
 2016リオ五輪が21日に閉幕した。筆者はスポーツ大好きなので、寝不足になる日が続いた。日中暑く、寝不足も重なって体調管理が難しかったが、頑張っている選手を見ると、不思議と元気になった。
 それにしても、女子レスリングの終了間際の逆転劇、男子団体体操や男子陸上400メートルリレーには大興奮したものだ。メダルラッシュはやはり気持ちがいい。
(もちろん、五輪はメダルだけがすべてではない。入賞でも立派な成績であるし、東京五輪ではフェアプレー賞賛やドーピングなしにするなど、メダル至上主義にならないようにしたいものだ。)
 2012ロンドン五輪では、日本は金7、銀14、銅17の計38であったが、リオ五輪では金12、銀8、銅21と計41だった。
 日本オリンピック委員会(JOC)がめざすリオ五輪の金メダル目標数は14であったので、まずまずだろう。

 ■金メダル獲得数はGDPで決まる 何が金メダル獲得数を決めるのか。
 どの競技での金メダルなのかを問わないということなら、過去のデータから、その国のGDP総額でだいたい決まるといっていい。もっとも、これにはタネ本がある。
 米国で定番教科書になっている『マンキュー入門経済学』だ。
 それには、オリンピックにおけるメダル獲得数について、「世界クラスの選手を生み出す一国の能力を測る最善の尺度がGDPの総額であることを発見した。GDPの総額が大きいことは、それが1人当たりGDPの高さによるものであれ、人口の多さによるものであれ、より多くのメダルをもたらす」と書かれて いる。
 これは簡単にデータで確かめられる。
 2000年代における5回の五輪(2000年シドニー、2004年アテネ、2008年北京、2012年ロンドン、2016年リオ)で金メダルを獲得した国を調べてみる。 ・金メダル獲得数を縦軸、2000年代の平均GDP総額を横軸として、それぞれの国をプロットすると、下図になる。



 

 右上がりの散布図だ。ちなみに、金メダル獲得数とGDP平均との間の相関係数は0.82と高い。
 そこで、金メダル獲得数と、GDP総額、開催国かどうか、旧共産圏かどうかで回帰分析を行ってみる。すると、金メダル獲得数とこれらの(重)相関は0.88となり、メダル獲得数は、GDP総額、開催国かどうか、旧共産圏かどうかで決まるといってくらいだ。
 具体的には、1大会で金メダル1個に必要なGDPは3300億ドル(33兆円)、開催国だと金メダルは8個増え、旧共産圏は3個増だ。
 日本のGDPから算出した金メダル数の14個程度である。これは奇しくもJOCの目標と同じである。
 ただ、金メダル数とGDPの散布図をみると、日本は傾向線(赤い線)の下に位置し、国力(GDP)に見合った金メダルを取っていないことがわかる。韓国を含め他の先進国は傾向線の上になるのと好対照だ。  これは何か日本のシステムが他国よりうまくいっていないことを示唆している。

 ■「五輪と景気」の本当の関係
 2020年の東京五輪では、開催国の有利さが加わるので、金メダルは22個程度を期待できる。そのときまでにGDPを伸ばせば、25個程度はとれるはずだ。
 オリンピックに参加する選手は苦しい練習に耐えて頑張っているわけだが、政府は出場選手に妙なプレッシャーを与えるのでなく、GDPをもっと増やすことに努力し、その結果、強化費を増額してはどうだろうか。そうすれば結果は自ずとついてくるだろう。
 五輪との関係で、景気をよくするのはそれほど難しくない。五輪開催は景気にプラスである。アンドリュー・ローズ(カリフォルニア大)とマーク・スピーゲル(サンフランシスコ連銀)の論文「THE OLYMPIC EFFECT(五輪効果)」に書かれている。
 彼らの論文によれば、1950年から2006年までの間に五輪開催地の国は、五輪開催と同時に実施した自由貿易や為替の規制緩和などによって貿易が30%急増した。要するに、対外的に格好つけるためにやった自由化措置が、結果として国の成長に役立ったのだ。
 この論文が面白いのは、五輪のために行った国内向け施設建設などのインフレ整備の経済効果ではなく、対外的なメンツのために政治的な決定をした自由化措置のほうが、経済効果が大きかったという点だ。
 これを東京五輪に当てはめると、貿易自由化やアベノミクス第三の矢の規制緩和だ。
 この際、日本が世界で恥をかかないという理由でも何でもいいが、TPPの自由化では短期的には不利にみえても自由化措置を進めるのが日本の長期的な成長には望ましいし、規制緩和でも世界が驚くようなことやれば、それが長い目で見て成長につながるだろう。
 いずれにしても五輪は先進国では儲かるイベントだ。これだけ世界の目を引きつけられるからだ。
 先進国の五輪では、施設はその後も使えるし、なにより集客能力がある。だから、開催後の景気落ち込みも少ないといわれる。これは、五輪前に行われる自由化措置の好影響によるので、五輪後も景気悪くならないからだ。
 五輪が経済成長に寄与して、その経済成長で金メダルが増産となり、それが五輪後の景気にも好循環となる可能性がある、ということだ。
 では、誰が総理になれば、一番GDPを高めて、一番金メダルをとれるのだろうか。この際、そうした観点から総理としてふさわしい人を選びたいものだ。
 成長しなくてもかまわないという人では、五輪の金メダルも期待できない。
 ≫(現代ビジネス>ニュースの深層>高橋洋一)

アメリカ政治の壁――利益と理念の狭間で (岩波新書)
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●安倍一強に寄与する、韓国のコンプレックスと中国の大国意識

2016年08月23日 | 日記
ドキュメント北方領土問題の内幕: クレムリン・東京・ワシントン (筑摩選書)
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●安倍一強に寄与する、韓国のコンプレックスと中国の大国意識

 安倍晋三が、自民党の保守本流の中心人物だと、筆者はいまだに思っていない。では誰なのか?と問われると、幾分迷うのだが、麻生太郎、二階俊博、岸田文雄、石破茂、村上誠一郎、谷垣禎一、林芳正、茂木敏充などになるのだろう。麻生が何を思ったのか、党内派閥の力学で、安倍晋三を担ぐことにより、第二次安倍内閣(2012年12月26日)が辛くも成り立った。こういう経緯で、弱々しく、脆弱な基盤の上に成立した安倍内閣であったが、いまや、内閣支持率を、常時5割前後確保する一強政権を維持している。

 正直、また腹痛を起こして、途中で投げ出すに違いないと、野次馬根性で眺めていたが、あれよあれよという間に、安倍晋三は、自民党内においても“安倍一強”状態をキープしている。チョッとした、党内の力学が作用して、誕生したはずの安倍内閣は、盤石さを増し、総裁任期まで自己都合で変えてしまえ、と云う勢いになっている。2012年12月に誕生した第二次安倍内閣から、第3次安倍第2次改造内閣(2016年8月)の3年8カ月近くに亘り、日本の政治を牛耳る結果になっている。麻生太郎、二階俊博、岸田文雄、石破茂の4議員にも、内閣総理大臣になりたいと云う野心はあるだろうが、余程のチョンボを安倍内閣がしない限り、当分続きそうだ。

 日本政治を司る“神”または“悪魔”が、安倍晋三に順風満帆な環境を与えているようにさえ見えてくる。更に、安倍晋三の心情をバックアップする鵺のような政治団体(日本会議)も、息を吹き返し、飛ぶ鳥を落とす勢いで、右翼的自民党政治の推進に寄与しているようだ。どう考えても、奇妙なのである。官邸による、強権発動で、主たるポストの人事権を縦横無尽に駆使し、ここ数年は、各官庁の事務次官人事まで完全掌握してしまった。安倍官邸の「言論統制」もファシズム的であるが、完璧に功を奏している。このように、政治的テクニックが順調に推移する理由の中に、官房長官や秘書官らの巧妙な政権運営能力もあるのだが、それにしても、何か異なる向きの「神風」が吹いているとしか思えないのである。

 筆者の、穿ち過ぎな視線は、実は、中国と韓国の「反日姿勢」の激化に、目を向けておく必要があると考えている。両国が、日本に敵対的になればなるほど、国民の中で殆ど眠っていた、「愛国心」と云う、良くも悪くも「情緒的感情」を逆撫ですることになっている。尖閣周辺に中国船が越境してくるニュースを聞けば、論理的根拠は別にして、「腹が立つ」。李明博前大統領が、退任寸前に、韓国大統領として、初めて「竹島」に上陸した辺りから、韓国の反日姿勢が日本のメディアを騒がすことになった。慰安婦像にも、同じように「反日」が込められており、日本国民の感情(劣情と言っても良いのだが)を逆撫でした。中国も経済圏構想である「一帯一路構想」やAIIB設立で、日本国民のプライドを傷つけ続けている。

 中韓両国が、以前から燻っている懸案事項を殊更に誇示して見せれば見せるほど、日本国民の感情(劣情?)は刺激を受ける。感情の発露は、戦力的と云うより、感受性の問題になるので、逆撫でする相手に一方方向で怒りを覚えることになる。こういうメカニズムが、強権発動を辞さない安倍内閣への追い風となっている事実を見逃してはいけないのだと思う。かと言って、中韓にも、内政上の立ち位置や国民へのポーズがあるので、おいそれと、振り上げたコブシを引っ込めることも出来ない。中韓両国が、現状の姿勢を貫き限り、劣情には劣情で対抗しなければと云う、短絡的だが、酷くわかり易い、感情の発露が、安倍晋三支持と云う形となって、安倍一強政治状況を醸す、一因になっているようだ。奇妙なメカニズムだが、間違ってはいないと思う。


≪ 韓国はいつまで竹島を政治的パフォーマンスに使うのか
■「光復節」に合わせて 竹島に上陸した韓国国会議員団
 8月15日、韓国の光復節(韓国の植民地からの解放記念日)に合わせ、韓国与党セヌリ党の羅卿〓(ナギョヌォン、〓は王偏に爰)前外交統一委員長 を団長とする10名の韓国国会超党派議員団が竹島に上陸し、同島の領有権を主張した。光復節は韓国にとって特別な日であり、日本に植民地にされたことを想起する日でもあり、竹島問題に関連する行動がとられやすい日である。
 韓国メディアが伝えたところによると、議員団は上陸目的について、「日本が領有権を主張する中、われわれの領土を守る意思を国民に伝え、愛国心を鼓舞するため」と述べている由である。
 他方で朴槿恵大統領は同日の演説で、「韓日関係も歴史を直視する中で、未来志向の関係を新たに作っていかなければならない」と強調し、慰安婦問題 について言及を避けている。13年、14年の光復節の演説では日本に歴史問題での対応を迫ることに主眼を置いていた。昨年は日韓関係改善に重点を置きながら、対日関係にも一定の分量を割いて述べている。今年の光復節演説は、日韓関係については一言触れただけで、日韓関係を改善しようとする意向を明確にした。今回の議員団の行動はこうした中で行われた。
 今回の議員団の行動に対して、地元・島根県の人々は「韓国信用ならぬ」として怒りを表明し、こうした不法行為が定着しないかと、産経新聞は懸念を 表明している。それはまた、慰安婦合意に基づき韓国側が設立する慰安婦を支援するための財団へ日本政府が10億円の拠出に合意し、その手続きを進める中で行われたものであり、日本人の間には韓国不信が強まっている。
 日本として、日韓関係を進める韓国政府とこれを妨害しようとする議員団の行動をどう理解すればいいのか。竹島と慰安婦合意をどう位置づけて考えるべきかとの疑念も芽生えている。こうした疑問に対し、私なりの考えを述べたい。

 ■韓国でも政治的パフォーマンスと 見られている議員団の竹島訪問
 議員団の竹島上陸の動機は何か。
 団長を務めた羅議員はかつてソウル市長選に出馬した際、日本の自衛隊記念日のレセプションに出席したとして親日と批判され、その影響もあって落選 した苦い経験を持つ。今回は、その挽回を期待したのであろう。他の議員については、日本の竹島領有権の主張に毅然として反対していると印象付けようとした 売名行為か、中には竹島について日本の主張に感情的反発を覚えている者もあるであろう。
 7月25日に竹島に上陸した、文在寅「共に民主党」前代表は、竹島を領土問題から歴史問題にすり替えた故盧武鉉元大統領の秘書室長であり、弁護士事務所の盟友でもある。竹島に関しては故盧武鉉大統領の強い信念を共有していたのであろう。しかし、来年の総選挙に立候補することに意欲を示し、野党の有 力候補と目されており、かつ来月に党大会が予定されていることから、それを狙った政治的パフォーマンスと言われても仕方がないであろう。
 韓国の国内政治は対立と抗争の歴史を繰り返してきた。その主導権争いは熾烈を極めている。注目すべきは前回現職議員が竹島に上陸したのは2013 年8月14日であること。それから3年あまりの間は、日韓関係は慰安婦の問題を巡って対立し、首脳会談も開かれない状況下にあった。したがって、反日行動 は目立たない状況にあった。
 しかし今年の光復節は、昨年12月に慰安婦についての合意がなされ、朴槿恵大統領が日韓関係の改善を進める中で、議員団が竹島に上陸したというこ とになり、政権とは明確な対比ができる。大統領が日韓関係の改善に動けば、対立する野党議員、また与党の中でも主流に属さない議員はむしろ反対の行動に出るのである。大統領がこれを抑制しようとしても当然言うことを聞かない人たちである。

■竹島に上陸した議員団を 公然と批判した韓国メディア
 ただ、注目するべきことは、メディアと一般国民がこうした議員の行動を以前のように支持しなくなっていることであろう。
 韓国の大手新聞の中央日報は、「政界が警戒すべき『独島(竹島の韓国での呼称)ポピュリズム』」と題する社説を掲げている。その中で同紙は、「与野党の政治家が騒がしく独島を訪問するのは政治的な人気を得る戦略ではないかという疑念を拭えない」として批判している。 
  同社説はさらに、「(韓国が竹島を歴史問題と主張する中で)波紋が広がれば独島は領土紛争地域と誤った信号を国際社会に与えることになる」「これまで多く の政治家が独島問題に触れながら得るものもなく韓日関係を悪化させてきた」「(文在寅・前「共に民主党」代表について)李明博前大統領の独島訪問を最も強く批判したのが現在の野党だった」とした上で、「慰安婦被害者のための『和解・癒し』財団が発足した時点に、あえて日本側を刺激するのは賢明なことではない。政治的な意図が込められた『独島ポピュリズム』は自制されるべきだ」と結んでいる。
 日本の毎日新聞は、「ソウル市内では、同日地上配備型ミサイル迎撃システム(THAAD)の賛成、反対両派の集会が盛り上がりを見せた。これらの集会への参加者が警察集計で計約6500人だったのに対し、日本大使館前での慰安婦合意に反対する集会参加者は約130人にとどまった」と伝えている。
 朴大統領の演説が、韓国が抱える経済困難の克服、安保問題に集中していたことと、市民の集会参加者が、反日的活動が極めて少なかったことと平仄が一致していることを注目するべきであろう。反日活動はそれほど共感を呼ばなくなっているのである。

■日韓関係を大きく左右する 朴槿恵大統領の意向
 韓国では大統領が日韓関係でどのような姿勢を示すかが重要である。朴槿恵大統領は慰安婦を支援する財団に強くコミットしており、韓国政府は着々と合意の履行手続きを進めている。
 慰安婦合意については、朴大統領は強くその実現を目指している。しかし、来年には大統領選挙が行われ、野党の候補が大統領となれば、韓国政府の姿 勢も変化しかねない。したがって、日韓両国政府としては、慰安婦合意を着実に履行し、韓国の一般国民がこの問題は解決したとの認識を持つことで、政権が変わってもこの問題を再提起することは政治的にメリットにならないと自覚させることが重要である。韓国側財団関係者は、韓国の慰安婦支援団体に属さない元慰 安婦とも接触を続けており、その多くは理解を示していると言われており、この人々が財団の活動を理解し、これを受け入れることで、韓国の一般国民は、慰安 婦問題は解決したと感じるであろう。
 そのためにも、日本側は韓国政府の動きを助長していく必要がある。菅義偉官房長官は、議員団の竹島上陸に関し、「事前の抗議にもかかわらず訪問が 強行されたのは極めて遺憾だ」と述べる一方、慰安婦合意については「責任をもって実施することが重要」と述べている。まさに日韓両国政府の呼吸はあっていると言える。
 韓国政府が、日韓関係の改善に寄せる思いは朴槿恵大統領の光復節演説に表れている。そして、こうした朴大統領の意向が中央日報の社説に反映されて いるのである。これまで韓国では、国会議員団の竹島上陸を公然と批判するメディアの報道はおそらくなかったであろう。竹島に上陸した議員団の行動は、仮に 日本政府が抗議しても、決して受け入れることはない。日本側の抗議を受け入れれば、それに屈したことになり、むしろ政治的にマイナスとなる。彼らはそもそも「確信犯的」な人々である。こうした行動を止めるためには、韓国の国内世論の批判が高まることが不可欠であり、中央日報の社説や市民の姿勢が、その発端 となることを期待したい。

■竹島問題は歴史問題だとする 韓国の認識を改めさせることが最も重要
 竹島問題は、韓国では最も国民感情が刺激される問題である。それは、歴史問題にこだわった故・盧武鉉大統領の時代、韓国国民が政治的宣伝活動で、竹島を領土問題ではなく歴史問題として認識するようになったことが背景にある。
 日本が竹島を島根県に編入したのは1905年であり、それは日本が韓国から外交の権限を奪い、保護領とした年と一致する。したがって、韓国では竹島は日本の韓国侵略の第1歩であり、日本の竹島領有権の主張は、日本の新たな領土的野心の表れだとの認識が広まっている。  島根県による「竹島の日」の制定や、これに伴う記念行事、日本教科書の竹島記述は、竹島を領土問題と見るならば、韓国の「独島」不法占拠、「独島 領有権」教育に比べて国際的に見ても決して理不尽な行動ではない。むしろ、非常に抑制された行動と言える。それでも韓国が反発するのは、歴史的に韓国が領有してきており、日本の領有権の主張には具体的な根拠がないとの一方的な見解に基づくものである。
 韓国の国民は日本の領有権の根拠を知らない。というより、自分たちに都合の悪いことは知ろうとしない。韓国では、「良心的日本人」という言葉があるが、要するに竹島は韓国の領土だとする韓国迎合の日本人が若干名おり、それが、韓国では広く紹介されているのである。
 こうした主張を打破していくためには、日本が竹島を領有するという根拠を具体的に示していくことが重要である。日本が国際司法裁判所に提訴すると いう動きに韓国政府が応じることは韓国の国内政治上困難ではあるが、日本が確かな根拠を有していることを示す上では、有益なことかもしれない。ただ、その場合には日韓関係が悪化するというリスクも大きい。どのように行うか、慎重な判断が必要であろう。
 竹島問題の進展は一朝一夕には起こらないかもしれない。しかし、中長期的視野で戦略的に前進させることが重要である。  ≫(ダイアモンドONLINE>国際>武藤正敏の韓国ウォッチ)

〈対論〉緊急事態条項のために憲法を変えるのか (さよなら安倍政権)
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●国を頓珍漢な方向に走らせる原動力は? 50代以上の人びと?

2016年08月22日 | 日記
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●国を頓珍漢な方向に走らせる原動力は? 50代以上の人びと?

 以下は、河合薫氏のコラムである。「幸せより金」と云う、面倒な“中流意識”の問題点を、やんわりと抉っている。コラムの内容は、以下、参考引用するので、気軽に読んでみていただきた。また、珍しく、当該コラムに対する“投稿”がフィードバックとして、参考引用されているので、50代世代と思われる方の、投稿文も参考に引用掲載しておく。

 河合氏は、リーダーシップ分野の枠の中で、「絶対価値観」に気づくこと、相対的価値観に惑わされてはしまいかと云うところで、自問自答までして、心から、このテーマを考えようとしている。筆者は、このコラムを読み進むうちに、やはり、巷でよく言われる「世代間格差」という問題に行きついた。そして、その延長線上に、今の日本政治の現状を重ねてみた。そうしていくと気づいたのだが、現在の60代以上世代と50代世代に、交わることが不可能なような、価値観における断層があるのかも、と云う感慨に至った。筆者も、まもなく60代に突入するので、この大きな断層帯の真ん中で、錐もみ状態になっている(笑)。

長くなるが、読者の投稿文が別途フィードバックされていた。参考になるかと云うよりも、人それぞれの考え方に触れる、いい機会になった。ピンキリだが、筆者のコラムもピンキリだから、人様のことは言えない。他人の考えも読んでみようと思う方は、是非一読してください。筆者は、全部読みましたが、文字数の都合上、一部省略しています。フィードバックのURLは下記。

http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/15/200475/072200063/?ST=viewcomment


≪ 自称「非・負け組」50代を襲う下流老人の恐怖

「幸せより金」の裏にある面倒な中流意識 欲しいものは「幸せ」より「お金」――。
 博報堂生活総合研究所が行った調査で、欲しいものは「お金」と回答した人が40.6%となり、「幸せ」の15.7%を大きく上回った。

 


 一方、お父さんのひと月のお小遣いは、過去最低の26,820円を記録した。

   


 この調査は1986年から10年ごとに同じ方式で実施され、今回がその4回目。なんだかしょっぱなから“どよ~ん”とする話題になってしまったが、この30年で、繁華街を札束ぶら下げ「幸せ」を求めて闊歩していた人たちが、「幸せよりも、カネをくれ!」と悲鳴を上げてるということか。
 いずれにせよ、時代が変わる中、「お金」と「幸せ」に関する逆転現象が起こり、その差が今回、過去最大に広がったのだ。
 調査担当者は、これらの結果について、「老後が長期化し生活の見通しは暗い状況で、現実的なお金を求める切実な気持ちが伺える」と分析している。

 ■お金が欲しいのは、本当に「生活が苦しいから」?
 この調査結果、改めて分析してもらうまでもなく、ごくごく当たり前の結果だと考えることもできる。  なんせ、この30年で74.54歳(男性)、80.93歳(女性)だった平均寿命(1984年)は、80.18歳(男性)、86.83歳(女性)と延び(2014年)、年金受給年齢は引き上げられ、考えれば考えるほど、「大丈夫か?」という気分にもなる。
 た・だ・し、実はコレ、調査対象は「60歳以上」のいわゆる「逃げ切り世代」だ。平均寿命が5年延びたとしても、下の世代に比べればまだ“懐は温かい”はず。
 生活に困窮する、いわゆる「下流老人」が増えている一方で、悠々自適な日々を過ごす人たちも多い。  実際、内閣府の「平成28年版高齢社会白書」 では「家計にゆとりがあり、まったく心配なく暮らしている」と答えた人は、75歳以上では20%を超え、60代、70代前半でも約15%。「家計にゆとりはないが、それほど心配なく暮らしている」という人を加えると、7割以上もの人が、「お金を心配せずに暮らしている」のである。

 


 つまり、冒頭の調査結果は、「もっとゆとりある生活のために、お金が欲しい人」と、「生活が苦しいので、お金が欲しい人」が混在していて、前者の人が多いと推察できる(ちなみに高齢社会白書では「家計にゆとりはなく、多少心配である」が21.7%、「家計が苦しく、非常に心配である」は6.6%となっている)。

■「かくいう私も、不安なのだ」
 といっても、これは「今」の60歳以上のお話である。
 「今」の50代が60代になったときには、「生活が苦しいので、お金が欲しい人」の割合が大幅に増加する可能性は高い。さらに、非正規元年世代である40代が60代になったときには、もっともっと深刻化するに違いない。
「なんかヤバいなぁって。ええ、お金です」 「老後が不安」 「会社でもそろそろかなってなってきたので……」 「退職金激減してるんだよなぁ」 「今の55歳以上は、まだ逃げ切れるでしょ」 「僕たちは無理」 「団塊の世代がうらやましい~」 etc、etc…
 実際、この1年間でこんな具合に将来への不安を口にする人が、フィールドインタビューでも増えた。果てしないポジティブ思考だったバブル世代でさえ、将来への不安を抱くようになってしまったのだ。
 ん? 私ですか? ええ。その一人です。コレといったきっかけがあるわけではない。だが、最近になって、かくいう私も将来に不安を感じている。 同世代たちの不安が伝染した? その可能性はある。 仕事に行き詰まった? それは毎度のこと(苦笑)
 いずれにせよ、先日、51歳の男性から伺った話が、実に考えさせられるもので、みなさんのご意見も伺いたいと思った次第だ。ふむ。こういうときこそ、コメント欄の機能を生かさなくてはならない。
 というわけで、今回のテーマは、「将来不安」です。では、さっそく、男性の話をお聞きください。

 ■「自分でも何が正解なのか、わからないんです」
  「私は今、51歳で、11月の誕生日で52歳になります。20年前は30歳を過ぎたばかり。これから20年後には70代になっています。なんか年齢のことばかり話していて、すみません。でも、あと20年で70って思った途端、やたらと将来にリアリティが出てしまったんです。ええ、悪い意味で、です。
 30歳から50歳って、アッという間でした。もちろんあの頃と比べたら体力は落ちたし、気力も昔ほど続かなくなった。でも、働き方というか、生き方はそんなに変わっていないし、むしろ今の方が充実しています。会社の出世競争からは最初から外れてしまいましたが、自分なりの仕事観というか人生観を変 えることなく、50歳を迎えることができました。
 30歳のときに考えていたほど給料は上がらなかったので、当時、期待したほど生活に余裕はありません。それでも生活に困っているわけではない。
 たぶん、この『今は困っていない』という状況が、私の不安を掻き立てているのかもしれません。つまり、70になったときに、今のような生活ができるのだろうか? 年金は? 社会保障は? どうなっているのか? 全くイメージができない。それが不安なんです。
 お恥ずかしい話ですが、ローンの残高を調べてみたら唖然としちゃって。これじゃあ、退職金が消えてしまうじゃないかと。かといって繰り上げ返済し ようにも、子どもが2人ともまだ大学生なので、学費がかかる。妻は少しでも貯蓄を増やそうと数年前から働き始めましたが、40代の女性に払われる賃金は驚くほど低い。妻はSEの仕事をしていたので、勉強し直して就職したんですが、与えられる仕事は若手のサポートばかりだと嘆いています。要するに、会社は40代の労働力に全く期待していないわけです。
 そうやって今の社会状況を冷静に分析してくと、20年後、安心して暮らすには、どこかで自分の価値観を変えないとダメなんじゃないかと。でも、どう変えればいいのかが曖昧で。自分でも何が正解なのか、わからないんです」
「負け組になりたくないって思うから、余計に不安になる」
「価値観を変える、ですか?」(河合)
「はい、そうです。実は、知人が東日本大震災が起きて被災地に通ってボランティアをしているうちに、『生活を変える』と言って、会社を辞めて郊外に引っ越したんです」
「支援をするために、東北に移住したということですか?」(河合)
「いいえ、関東です。東京からは電車だと2時間半くらいかかります。仕事も、家も、一瞬にして失った人たちを目の当たりして、あくせく働いて、カネを稼いで、何になるんだと思ったそうです」
「それまでの貯蓄と退職金で残りの人生を過ごせる、と考えたってことですね?」(河合)
「いやぁ、そうでもないみたいなんです。退職金は家のローンを完済するにも足りなかったと聞いています。移り住んだあとしばらく連絡がなかったので、大変なことのほうが多かったんじゃないでしょうか。  ところが、先日、偶然都内で会いましてね。てっきり地方生活が上手くいかず東京に戻ってきたのかと思ったら、たまたま用事があって来ただけだった。それでせっかくだから飲みに行こうってことになって、彼の話を聞いていろいろと考えてしまったんです。
 彼は得意だった英語を生かして、子どもたちに教えているそうです。といっても、収入は学生のバイト並み。ただ、生活には困らないって言うんです。 家賃8万で築50年の一軒家を借りて、生活費は月10万円程度。世の中、なんやかんやいってデフレだから、安いものはたくさんあるので十分やっていける、 と。  それで、彼に言われたんです。
 『負け組になりたくないって思うから、余計に不安になるんだよ』って。所詮、負け組とか勝ち組とか、周りからの評価でしかない。周りと比べない で、もっと自由に自分の価値観だけを頼りに生きていけば、自分次第でどうにでもなる。誰かが喜ぶようなことを、自分ががんばってやりさえすれば、頑張った分だけ満足感を得ることができる。ちゃんと報われるんだよ、って。
 彼に言われて、私は自分がわからなくなった。派手に暮らしてるわけでも、贅沢しているわけでもないけど、自分の価値観がわからなくなってしまった んです。いい顔をしてる彼をうらやましいと思う半面、私には彼のように達観できる自信もない。なんだか余計に不安になってしまいましてね。それで、今こうやって河合さんに話を聞いてもらってるんです(苦笑)」

■半数以上が、年収10万ドルより5万ドルを選んだ理由
 以上が彼とのやりとりである。
 お金への不安、将来への不安――。その正体は何だったのか? 知人の本質を突いた言葉に、男性は戸惑ってしまったのだ。
 そもそも、人間にとって、おカネはどういう価値を持つのか?
(1)あなたの年収は5万ドル、あなた以外の人たちの年収は2万5000ドル
(2)あなたの年収は10万ドル、あなた以外の人たちの年収は25万ドル
この2つの環境があるとしたならば、あなたはどちらを選びますか?
 このような質問を投げかけた時に、人はどちらの環境を選択するだろうか。
 もし、人にとってお金が絶対的な価値をもつものであれば、年収5万ドルの(1)よりも、その2倍の年収を稼げる(2)の方を選ぶはずだ。
 ところが、1990年代後半に、経済学者であるサラ・ソルニック(米バーモント大学経済学部アソシエイトプロフェッサー)と、デービッド・ヘメン ウェイ(米ハーバード大学公衆衛生大学院教授)の2人が、ハーバード大学の大学院生と教員たちに、この二つの質問を投げかける実験を行ったところ、対象者 の56%が(1)の方を選択した。
 つまり、半数以上の人が「周囲の人よりも稼いでいる」という相対的所得の高い環境を選んだのである(出所: “Is more always better?:A Suvey on Positional Concerns”,Jounal of Economic Behavior and Organization)。
 また、この調査では学歴についての質問も行った。
(1)あなたは高卒で、ほかの人は中卒
(2)あなたは大卒で、ほかの人は大学院卒
 どちらを選びますか? 
 結果は、前述の質問と同様、相対的に学歴の高い(1)を選ぶ人が半数を超えた。このほかにも、おカネと学歴の絶対的価値と相対的価値を問う質問をしたのだが、そのすべてで相対的価値の高い方を選ぶ傾向が高いことが明らかになったのである。
 ただし、例外が1つだけあった。休暇の長さに関する質問では、ほとんどの回答者が長く休める方を選択したのだ。

■相対的価値観から生まれる漠然とした不安感
 要するに、冒頭で紹介した「お金」と「幸せ」の逆転現象。高齢社会白書で明らかになった、7割以上が「お金に心配せずに暮らしている」という現実。その矛盾は、すべて相対的価値に起因していると解釈すれば、説明がつく。  が、問題なのは、件の男性がそうだったうように、「自分が相対的価値観に翻弄されている」ことに気付かないことだ。
 私はこれまでカネ、カネ、カネ、競争、競争、競争の世の中に、散々疑問を呈してきた。周りと比べるな! 自分を信じろ!と、ことあるごとに言ってきた。
 が、彼の話を聞きながら、実は私自身も、どこかで相対的な価値観に抜け出せずにいることに気付かされた。 「キミは本当にそうしてるかい? 相対的な価値に翻弄されてるだろ?」
 そんな風に言われている気がしてしまったのだ。
 かっこわるい。実に情けないことだ。
 成長する社会より、成熟する社会へ。この言葉を聞くと、誰もが「そうだよね」と安堵する。だが、そのためには私たち自身が成熟しなきゃダメ。
 周りと比べてるなんて無意味。心底、そう考えているのに、絶対的価値観だけで生きていけるほど、私は成熟していなかったのである。
 ただ、今回、「ズドン!」と弾を打たれて、少しだけ楽になった。今は必死で抗い続けても、「もう、いいかな」と思ったときに、絶対的価値で生きる選択をすればいい。そう思っただけで、少しだけ楽になったのである。
 市場経済では、おカネが絶対的な価値を持つものであったとしても、人間にとっては、人それぞれに価値のあるものが存在し、その絶対的価値あるものに向かっていくことが無用な不安を払拭する。
 ひょっとするとその「絶対的価値」を持てない、こと自体が、現代社会の問題かも、と思ったりもする。家族がいればなおさらのこと。自分では「生活のレベルと落としてもいい」と思っても、それを簡単には許さない“ナニか”が、不安を増殖させる。
 負け組、格差社会、下流老人、老後破綻……。そういったセンセーショナルな言葉自体も、相対的価値を助長する。そんな風に考えることはできないだろうか。

■多少のけがをしたり、痛い思いをするかもしれないけど
 もちろん、絶対的な価値観で、すべてが解決できるわけじゃない。
 下流老人、老後破産という新しい言葉が生まれるのは、そういう現象が社会で増えているからだし、一回でもつまずくとやり直すのが難しい、一回でも病気になると働くのが厳しい社会構造は変えるべきだ。  でも、絶対的価値を持つことが、不安から脱する最大の武器になることは間違いない。崖から飛び降りたときは、多少のけがをしたり、痛い思いをするかもしれない。でも、それは真の自由を手に入れることであり、幸せな人生を全うすることでもあるように思う。
 その勇気を、私たちは持てるだろうか? 大切な人と絶対的価値観を共有するには、どうしたらいいのか? 
 20年なんてアッという間。今、50歳の方は、気がついたときには、70歳。みなさんの絶対的価値は何ですか? 是非、お聞かせいただければ幸いです。よろしくお願いします。
 ≫(日経ビジネス:総合トップ >スキル・ライフ>河合薫の新・リーダー術 上司と部下の力学 )


■――いただいたコメント―― (抜粋)

★サラリーマンの5%くらいは何を言われなくても、出世の為に頑張ろうという上昇志向のある人。彼らは自分達の目標達成の為に仕事を前向きに行う。また5% くらいは何を言っても頑張ろうとしない人たちもいる。仕事とは全く違うところに目標があるのかもしれない。90%くらいの人は真面目だが前向きに仕事をする意欲は無いが目の前にある仕事はきっちりこなす。概ねこのような社員の状態を是としている経営者が多いように思える。だからある程度できると見なされた 管理職研修をおこなう。しかしこれは90%の真面目な「普通組」の社員はいつでも交換が効くという前提の上に成り立った戦術。会社が安定または衰退期に 入った企業は若い新入社員の数が限界的に減少するので、「茹で蛙」世代とその予備軍の割合がどんどん増える。その時に経営者は自分の戦術は戦略ではなかっと気付くでしょう。それを気付ける経営者はまだ救える。殆どの経営者は世代交代で責任のとわれることがない。いつまで経っても人事戦略がない会社のまま。 茹で蛙は実は会社そのものということが判っていない。

★首都圏在住の方が、地方移住している例を挙げているのが、 残念。もともと、地方在住で賃金の安い中小企業で勤務している、 簡単には職替えなどできない、人には的はずれの記事。そもそも、人それぞれが持ち合わせる『価値観』と実際に ”今後の収入が心配”と考えるのは、まったく別物。筆者は、もっと深い思慮が必要だと感じた。

★頭に残る記事でした。特に「自分が相対的価値観に翻弄されているか」に自問が続きました。 ちょうど50歳の自分、相変わらず昇進、年収アップを狙っている、精神年齢が若年かも知れない、という身には、仕事の合間に、ちょっぴり異次元の視点を与えて頂けた印象です。 先日、親類の法事の際に、同年齢の従兄弟たちと集まり「どーして、その年齢になったのに、そんなにまだ忙しいの?」と尋ねられて、返答に困惑した事を思い出しました。 そう、もう皆それぞれ違う世界にいるんだと。昔は一緒に海に行った子供時代の思い出は一緒であったのに、と。 この記事の問い掛けに感謝します。

★絶対的価値をもてればいいでしょうが、なかなか難しいと思います。私は相対的なものでもいいと思っています。他人の比較したときにお金は比較しやすいです よね。数字がでますから、でも金持ちだからいいかといえばそうでないでしょう。金を持っていることが価値基準ならやくざと呼ばれる人たちは沢山お金を持っ ている人多いですよ。でもそうなりたいと考える人も、お金持っているからと尊敬する人も少ないでしょう。だからお金があればいいわけではないと思っていま す。 ▽私は人と比べてなにか勝っているものがあれば結構強く生きていけると考えています。もちろん人より勝るためにはそれなりの努力が必要です が、得意分野で勝負すれば勝算は十分にあるはずです。他とえばただ健康で年をとるだけでもなかなか大変ですよ。80歳90歳になって病気が無い人は人より 勝っていると思います。確かに多少はお金は必要ですが、健康を保つのひそんなにお金は要りません。まあ、お金をかけて保っている人もいるとはおもいますけ どね。他にもいつも気軽に話せる友達がいるとか、みなで騒げる仲間がいるとか。夢中になれる趣味があるとか。一生働き続ける。なんってのもいいと思います よ。それなりに出来ている人は少ないです。お金をいっぱい稼いだ人と同じくらいにね。

★本文中の「70になったときに今のような生活ができるのだろうか」に非常に違和感を感じました。52歳現役時代と年金生活とで、「今のような生活」が続け られるわけがないじゃないですか。定年後は現役時代より生活レベルを落とすのが当たり前ですよ。私は現在57歳、60歳定年です。年金生活に入るのは63 歳からですが、別に何の心配もしていません。以前は年金生活に入るのは60歳からでしたので、3年間の無収入は痛いですが、そもそも年金生活に入って現役 時代と同じ生活レベルを維持できると思っていませんでした。年金収入年200万円として、それとほぼ同額を貯蓄から取り崩すかアルバイトでもして取り崩す 金額を減らして、3年間はしのごうかと思っています。現役時代の収入でキリギリスの生活ができていても定年後はアリのようにつましく生活する。定年後もキ リギリスの生活がしたければ、年金収入以外の収入を得るか、蓄えがなくなったら生活保護を受ける下流老人になるかしかない。「立って半畳寝て一畳」の覚悟 さえあれば、生活保護を受けるのもよし、ですよ。

 ★▼ 普段の生活で他人と関わってゆく中で自分自身の内側に目を向ける時間ができた時、初めて筆者の言う「絶対的価値観」(どなたかが仰ってた通り普遍的なもの では無く「自分の価値観」のこと)が芽生えてくるのだと思います。やはり他人の存在なくして自分の中の価値観を作り上げるのは不可能ですから。大事なの は、他人との比較は良いけど優劣はつけないことだと思います。優劣をつけると、これはもう相対的価値観にしかならない。▼ 人生なぞ、いくら計画を立てても気をつけていても、他人と関わる限り思い通りにはならないもの。ならば自分の中で確立された価値観という一本の芯を持っ て、臨機応変に生きていくのも楽しいかもしれないですね。▼ わたしの中の価値観は、「謙虚と卑屈を間違えるな」「自信と尊大を間違えるな」ですね。地位肩書きに関係なくこれができるようになるために、毎日反省しつ つ生きているようなものです。あとはまあ、年を取っても女性に好かれるオトコでありたいですね。地位やカネがあれば出会いの機会も多くなりましょうが、そ れだけでは好かれませんから。

★楽しく読ませていただきました。内容は、ホセ・ムヒカ氏の問いかけを連想いたしました。あなたにとって、最も大切なものを教えて下さい。この問いかけは、少子高齢化を克服する社会のスタートと考えています。 自身の持つ価値観を棚卸しすることは重要です。これを踏まえないと次世代に尊重すべき、新たな価値を認識できません。これからも、楽しみにしています。

★お金はなくても幸せになれますよ。ですが、ないよりはあるほうがいいのと、一度生活ランクが上がれば、やはりお付き合いの人たち周りの環境も変わっていくので、なかなか生活レベルを落とすのに恐怖を感じるのも仕方ないでしょう。 それをサクッと乗り越えれば、この日本でのたれ死ぬことなぞ、そうそうないはず。

★現在62歳。2度転職して3年前から契約社員です。 学校はもとより、会社でさんざん相対評価をされてきた私にとって、絶対的な価値観って言われて も良く分かりません。ただ言えるのは、3人の子供が社会人としてそれなりに(給料の多い少ないは有りますが)やって行ってくれていることに満足し、私と妻 が、生活の質を落とすことなく暮らしていることに感謝しているってことですかね。あと十年、二十年先のことは、今心配しても仕方が無いと割り切れるのは、 絶対的な価値観かもしれません。

★50代の不安を煽る記事のなんと多いことか・・・ 50代であるだけで、悩みや不安が他の世代と比べて多くあるようだ。 50代は、もうすぐ楽になる自由寸前の世代でしょう。もうすぐ会社や嫌いな人から解放され好きに生きられる世代です。工夫して楽しく自由に生きる。 ワクワクしますよね。 東京でも環境が良くて安い公団のアパートががら空きの状態です。郊外のショッピングモールは安いものがたくさんあります。図書館も広い公園も、自然もある。鳥や声や風の音を、川のせせらぎを聞いているだけで気持ちが清々しくなります。あー幸せだと思えます。 下流って何でしょうか?我々は川で流れてるわけじゃないんですから。 今、ここ、自分ですよね。人生は長い線ではなく、今、ここで、踊っているだけの連続です。この先どこへ行くかなんて、ないんです。

★ロストジェネレーション(Lost Generation)という言葉がよく使われますが本来の失われた世代とは欧米諸国で第一次世界大戦に遭遇して、従来の価値観に懐疑的になった世代を指 します。人間社会を維持していく世代循環行動(誕生~再生産~死)の良き一員として個人を位置づけていた、のどかな価値観を、資本が悪用し始めた頃から 人々は価値観に疑問を持ち始めました。そこで迷った大人たちは子供たちに『何が公正か』ではなく『どちらが得か』ばかりを教えた結果、今の私達は価値観を 確立できずにさ迷っています。その意味で殆どの私達はロストジェネレーションの延長線上に漂っていますがこの状態を資本は『価値観の多様化』などと、社会 の発展ととらえています。確かに人生の選択枝が増えた事は幸福の多様化に繋がる様に考えられますが不幸の多様化にも繋がっている事を忘れてはいけません。

★「私には三人の、信頼できる友がいる。 老いたる妻、老いたる犬、そして貯金」 (貧しいリチャードの格言より) 250年前から少しも変わっていませんね。

★30代男性です。拙いですが感想です。 「カネ」は信用で成り立つものであって、1万円札の原価は20円程度。 少子高齢化による人口減少で右肩下がりの現状が見えている中で、今どれだけ預金残高があったからといって、それが20年後にも同様の「価値」をもっているかはわからない。 最低限の貯金はしているが、現状いくら金を持っていても、何の保証もされないことに気がつきべきだ。 私が考える絶対的な価値とは「自分の実力/人間性」であって、どんな環境になろうとも「それなり」に生きていけるだろうと、最終的には楽観、あるいは腹をくくることが重要であると思う。 そもそも幸せは気分の問題なので、自分が幸せだと思えば幸せなのだ。 孤独に耐えながら大金を稼いで身体を壊して若くして死ぬのが幸せか、お金がなくても信用できる家族がいて健康で平均程度に生きるのか。 金をもったら、金をもったなりの悩みは出来るはずで、悩みがなくなるわけではない。 漠然とした不安は、あくまで漠然としているので、全く具体的ではないのだ。 「ダメならのたれ死んだらいいじゃないか」←本当にその通りだと思います。

★現在、35歳、既婚、子供2人です。将来不安は殆どありません。私たちはロスジェネ世代ですし、デフレばかりを経験している世代ですので、お金をかけずに 生活をし、その中で幸福感を得る術を多く持っています。また、年収が少なくとも、やりくりをしながら貯金や資産運用をしています。自分より上のバブル世代 や団塊世代がなぜそんなにお金に不安を持っているのか、正直あまり理解も共感も出来ません。完全に自己責任ですし、助けたいとも全く思いません。日本で は、少子高齢化が進み、人口が減少し、経済がシュリンクしていくことは99.9%確実なことなので、その中でお金と幸福感に折り合いをつけながら、生活を 破綻させずに生きていくことを誰もが要求されていることは明白です。その現実から目を背け、生き方を変えられない世代は、正直少し哀れだし、情けなくも思 います。自由主義、資本主義の社会なので、そうした人は一度、破産なりして精算してもらうしかないように思います。

★世界一不安症の日本国民には、絶対的価値ありなしうんぬんはあまり効果ないのでは。日本には結局年功序列があっていたのでしょうし、欧米流の実力主義・成果主義、むしろ将来不安を煽るだけです。それに、政府が積極財政出動しそこそこ多少の需要生み出せたたとしても一過性に終わり、また、少々の賃金UPしたとしても将来不安から貯蓄に回るだけ。それに、定年制度。USなら一発でアウト。すぐに廃止すべきで、そもそも憲法違反では。定年制度なくなれば、年金制度や将来不安の多くが解消される気がします。

★嫁と子供に見限られ、早期の熟年離婚した50代。 断舎利にはいささか早過ぎた感が否めないが、一番最後まで手放しにくいものを真っ先に手放すことになったお陰で、自分の命の炎も含め何を失っても怖いことはなくなった。 医 療漬けになって長生きしようとするからお金と未来の不安でいっぱいになるわけで、健康寿命が尽きた時点で孤独死上等、と考えられるようになれば、いろいろ と持てる者よりもむしろ安らかに日々を送れるかも。少なくとも自分は、そう。これも河合氏が言う絶対的価値(この言葉自体が矛盾してるでしょ)のひとつの 形だろうか。 

★以下とりとめもない感想です。 二択で「お金」と対峙するのは、多分「命」です。したがって、質問自体ナンセンスでは。 世代間で考える視点が違うはず。20代〜30代までは人生何をしたいのか、40代以降は終活含めて人生どう生きるかではないでしょうか。後者の世代には住む場所が大きく関係してくるでしょう。 正義や愛などの概念とは違う絶対的価値観とは難解ですが、要するに他者と必要以上に比較して自身の価値判断をしないことということでしょう。それに最も効果的なのはマスメディアにできるだけ触れないことです。自ら思考し、書物を読み解くことが肝要かと。 お金との関わりで逸話を一つ。1〜2年前マンハッタンの古い質素なアパートで93歳の身寄りの無い老人の孤独死が発見されました。老人は数年前までビル清掃 員で、この仕事を30〜40年間真面目に続けていたそうです。捜査員が室内を調べたところ、数十万円の現金と何十枚かの古い株券を発見。その後、この株券 を精査したところ、50年以上前のものを含めて全て正規の株券で、時価総額はなんと9億円余だったそうです。 

★19世紀末、いわゆる一流企業に転職し、精神を病み何年も休職を繰り返す。 2015年の大震災から、人の家の大掃除(一般にはボランティア)や、豪雪災害、豪雨災害に参加し、心身ともに強靱になるも、自己破産。 でも今は300歳まで生きようと思っている。 今も同じ会社でサラリーマンをしているが、給与がいくら上がる、肩書き、報酬、成果、コストパフォーマンスなんて問題よりも、誰にでも当たり前にある愛があれば生きられると思っている。 お金はコミュニケーションの道具でしかなく、人以外の生物は「金」がなくても立派に生きている。 「金」ですべての価値が決まると思っている人たちの方が圧倒的に多く、でも、分かりやすい価値だし、それを信じることは信仰の自由と同じく否定しない。 でもそれ以外の価値に目を向けてもいいとは思う。

★河合さんほど、他人の評価なんてどうでもいいじゃないか!と言い続けてきた人でさえ、その現状であることを考えると、普通の人が成熟するのは本当に可能な のでしょうか。私は今、家族が大好きで、仕事が楽しくて、お金にも困っていません。人と比べることをあまり重視しないので、現状で物凄く幸せです。でも、 人の評価やリアクション、考えてることは気になるし、気にするから他人とのコミュニケーションがうまくいくのだと思います。そういう意味で人という社会的 な生き物に、絶対的な価値観なんてあるのか、疑問に思ってしまいます。究極、人の迷惑になるような価値観をもって行動してしまうヒトラーのような人を、社 会は受け入れられないわけで、その意味で絶対的な価値観があれば幸せになれるという仮説自体、揺らいで見えます。

★娘が結婚を控え、息子二人が私立大学に通い、自分は役定を迎えた今。お金が足りないとランチをうどんで済まして納得させている自分がいる。絶対的価値?多 分そんなものはない。相対的でないもののことをそういうのであれば辛うじて存在するかもしれない。大切にするものが何か、それを自分の中で整理できる人 が、発信するかしないかに係らず、物質的な束縛から無縁な豊かな生活をおくれるのではないかと思う。このままでは経済的にはすでにショートすることが明確 になっているので、開き直るのではなく、現実的なことも含めて対応していこうと考えている。定年が見えてきたのでそう思うようになったのかもしれない。 

★日本に勢いがあったころは、終身雇用制が日本の強みと言われていました。確かに、自動車や電機産業では人材を抱え込んで、改善力・開発力で差別化していた ので、歯車が噛み合ってましたね。で、何が言いたいかと言うと、ある日戦前(古い表現で恐縮です)の日本は終身雇用制ではなかった事を知りました。あれ、 そうなの。じゃあ、今の幸せ感も戦後の特殊な状況を当たり前の事と思い込んでいただけだと。団塊の世代の次の世代ですが、確かに猛烈な受験戦争、競争社会 を過ごしてきて、狭い範囲での競合優位に飼いならされてきた感は否めません。エリート街道をひた走り突然死んじゃった学生時代の友人、綺麗な奥さんと子供 どうすんの。功成り遂げて大会社の役員に名を連ねたけど息子はモヒカン刈りで金髪、娘はガングロの先輩、自分だけ良ければ良いの?。離婚して再婚、還暦な のにまだ小学生の子供を抱える親友、やっぱ学生結婚早すぎたよね。みんな元気になあれ! 生まれてきた時は裸で無一文、死ぬ時も何も持って行けないぞ。

★幸せとお金のデータ、お小遣いのデータは、経年比較しているのに、高齢者のゆとりのデータは、どうして単年なのですか? 近年、幸せよりもお金を重視する傾向があるのは、単に将来不安からではないのでしょうか? 相対的価値観に囚われているのは、近年始まったわけでもなく、バブルの頃も、デフレの今も、金を持っている人はいた(いる)わけで、景気の動向と、絶対的価値観を持つことは、無関係でしょう。 そもそも、自分の興味に従って、キャリアを積み重ねてきた著者自身が絶対的価値観を持っていないことが意外でした…。(その一方で、人間は仙人じゃないので霞を食って生きていくわけにもいかないことが肝要でしょう。)

★> 「お金」と「幸せ」のどちらが欲しいか、などという質問が、 > そもそも意味不明です。「幸せ」を得るのが目的であって、 >「お金」は「幸せ」を得るための手段に過ぎないでしょうに。 そうなんですけど、いつの間にか、「お金」そのものが目的にすり替わってしまって、自分では気づかないうちに自分が不幸になる選択をしてしまっている、ということが、世の中にはたくさんある、という話なんです。 今 回の河合さんの話では、「お金」以外にも、「地位」とか「世間体」とか、そういうもろもろの事項を取り上げています。いずれも、「幸せ」を得るための手段 に過ぎなかったはずなのに、いつの間にかそちらに拘って、不幸になる選択をしているのではないか、という問いかけです。 ただ、この話の難 しい点は、「地位」や「他人より稼いでいるという気持ち」などは、それ自身を「幸せ」と感じることもあることです。例えば、「お金」そのものではなくて、 「他人よりお金を持っている」という気分が「幸せ」である、という気持ちは、多かれ少なかれ誰にもある。ですから、河合さんの示唆に従うには、人に依りま すが、場合によっては、自分が何を幸せと考えるかを、自分で変えていく努力をしなくてはならないことになります。

★つい最近、バブル世代の社長夫妻がオーナーと言う賃貸物件を見学しました。上階に自宅のあるマンションで、その自宅部分まで拝見したのですが、外観から内 装までバブル色満開で、いまだにあのころの価値観を死守していることに呆れ半分、感心半分でした。一方では、ゆとり世代などはナンバーワンよりオンリーワ ンと言われて育ち、競争を避けて生きる事を選びがち。と価値観とは絶対的なものではなく、育ちによって大いに変わるもの。生得的な感情と思えるようなもの も、実は環境によって育まれるものも多いと聞きます。今現在、老後に不安を感じる世代は、上へ上へと競ってきた世代だから、例え実際は老後に充分な蓄えが あっても、最後まで自分と周囲を比較する習性から解き放たれる事はないのでしょう。しかしやがてその世代が過ぎ去れば、また新たな思考を持った高齢者群が 生まれるのではないでしょうか。

★相対的な価値に振り回されることを不幸というのだと思う。 では、絶対的な価値に基準をおけば幸せなのだろうか? それは人がいかに生きていくか、という命題と同義のように思う。 自分自身の生きる道を見据えていれば不安はあっても恐れず進めるのではないか。 確かに将来設計がしづらい時代である。 人の人生は人間関係や運にも往々にして左右される。 病気にもなれば、事故もあり、家族(子供、介護)の問題もある。 でも、それが人生である。 しかし、何があっても自分はこう生きると目指すものがあれば、 それが絶対的な価値なのだと私は思う。 

★「絶対的価値」でイメージしたのは修行僧や修道士です。 お金を使って生活する世俗の我々は相対的価値に振り回されるものです。 そんな程度なんだから将来不安になって当然。 現金収入が少なくても生きていきたいなら、農作物の育てかたを覚えるところから始めてはどうでしょうか。 ★デフレ大前提の話ですね。悪くは無いが、犠牲にするものも案外多いよ、という心構えは必要でしょう。ふと思い出したのは、財政が破綻した夕張市のケース。 病院経営が立ち行かなくなり、カネのある人や、本当に重病を抱え込んだ人は市外に転出し、住民の人口が減少したことで、かえって自助自立の精神が芽生え、 病院を頼り切る人が減りました(めでたし、めでたし)みたいな話に近い。究極の引き算であることを認識すべきだと思います。


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●米軍産複合体を太らせるMD計画 日本のお寒いミサイル防衛

2016年08月21日 | 日記
天皇畏るべし 日本の夜明け、天皇は神であった
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●米軍産複合体を太らせるMD計画 日本のお寒いミサイル防衛

 米軍に“おんぶに抱っこ”の日本の防衛システム。以下の田岡氏のコラムも読むまでもなく、自衛隊のミサイル防衛システムなるものが、“張り子のトラ”ではないかと云う疑惑は、常に纏わりつく。米国本土のミサイル防衛システムそのものも、現実的対応に則して、システムが、本当に有効に作動するものか、疑念があるくらいだ。相手が、自暴自棄になって、めくら滅法に発射したミサイルを、完璧に撃ち落とすことなど、素人が考えても、“無理じゃねえの?”となる。

 軍事に関しては、常識とか、印象以外コラムを書けるほど知識がないので、田岡氏のコラムや朝日の報道、スプートニク日本の報道記事を引用するのだが、情報を並べて感じることは、半分以上気休めな防衛システムだな、と云う答えだ。結局、米国も、米同盟国も、アイゼンハワーが退任時に警告したように、軍産複合体の暴走に注意せよと云う言葉が、20世紀も21世紀共通の訓戒として光を放っている。ミサイル防衛システムは一発撃つごとに数億円が消えてなくなるようなものなので、軍産複合体にとって、涙があふれるほど、嬉しい商売に違いない。日本の防衛省も、“火事場泥棒”のように、5兆円以上の概算要求を出している。


≪ 防衛省の17年度予算、過去最大の5.1兆円を要求へ=政府関係者
[東京 19日 ロイター] - 防衛省は2017年度の概算要求に、過去最大の5兆1600億円程度を計上する方針を固めた。北朝鮮が弾道ミサイルの発射を繰り返すなど、日本を取り巻く安全保障の環境が一段と厳しさを増しているとして5年連続で増額を要求する。
 政府関係者が19日、明らかにした。 ・防衛省がとりわけ重視しているのが、北朝鮮の弾道ミサイル技術向上を受けた防衛態勢の強化。地上配備型の迎撃ミサイル「PAC3」の改修費用約1000億円を計上するほか、米国と共同で改良に取り組む海上配備型ミサイル「SM3」の量産費用を盛り込む。
 大気圏に再突入してきた弾道ミサイルを迎撃するPAC3は、射程距離を約2倍の30キロ超に伸ばす。大気圏外でミサイルを捕捉するSM3は、高度をさらに引き上げる。ミサイル防衛(MD)を将来的にさらに強化する研究費用も計上する。
 このほか、東シナ海で動きを活発化させる中国をにらみ、沖縄県宮古島や鹿児島県奄美大島に陸上自衛隊の沿岸警備部隊を配備する費用を要求する。有事の際の制空権を確保するため、9カ国が共同開発する新型戦闘機F35の取得費用も盛り込む。
 防衛省が次年度予算の概算要求額を増やすのは5年連続。初めて5兆円を突破した16年度の当初予算からは、約2.3%の上積みとなる。16年度は5兆0911億円を要求し、5兆0541億円が認められた。
 防衛費は、装備の調達を契約してから完成するまでに時間がかかる。実際の支払いは複数の会計年度をまたいで分割にするケースが大半で、毎年の予算が膨らみやすくなる傾向にある。来年度の概算要求も、過去に計上した予算の後払いが多くを占める。  ≫(ロイター:久保信博)


≪ 平和ボケの極み! 北朝鮮の事前通告がないと役に立たないミサイル防衛
■秋田県沖に落ちた北朝鮮のミサイル 政府は全く対応できなかった
 8月3日午前7時53分頃、北朝鮮は同国南西部の黄海南道の殷栗(ウンリュル)付近から弾道ミサイル2発を発射した。1発目は発射直後爆発したが、2発目は北朝鮮上空を横断して日本海に向かい、約1000km飛行して秋田県男鹿半島の沖約250kmの日本の排他的経済水域内に落下した。
 日本政府がこのミサイルの発射を知ったのはそれが落下した後か直前と見られ、ミサイル防衛に当たるはずのイージス艦や、陸上の要地防衛用の「PAC3」ミサイル部隊に「破壊措置命令」は出されず、全国の市町村の防災無線、有線放送などを通じて警報を出すはずの「Jアラート」も役に立たなかった。ミサイル防衛には今年度予算を含め1兆5800億円が注ぎ込まれたほか、「Jアラート」にも消防庁が市町村に交付金を出し普及率は100%になっていた。
 防衛省は「北朝鮮から事前の通告がなかった」「移動式発射機から発射されたため兆候がつかめなかった」と釈明するが、人工衛星の打ち上げと違い、 実戦用の弾道ミサイルは当然予告なしに発射されるし、先制攻撃で破壊されないよう自走式発射機に載せるのが一般的だ。日本のミサイル防衛は形だけであることを証明する結果となった。
 北朝鮮はこれまで大型ロケット「テポドン2型」などを使って人工衛星打ち上げを目指し、2012年12月12日と今年2月7日、小型衛星を地球周回軌道に乗せることには成功した。これは米戦略軍総合宇宙運用センターが確認している。衛星は2回とも故障した様子で電波を出していないが、ロケットの第3段が高度500km付近で水平方向に加速、周回軌道に物体を放出した飛行パターンは人工衛星打ち上げを狙ったとしか考えられない。軍用ミサイルならさらに上昇して頂点に達した後、放物線を描いて落下する。
 「テポドン2」は全長30m、重量90tもの大型で、高さ67mもの固定式発射機の側で2週間以上かけて組み立て、燃料を注入して発射している。 海岸近くの発射場で衆人環視の中、戦時あるいは緊張時にこんな悠長な作業をしていては航空攻撃などで簡単に破壊される。また北朝鮮は発射の前にその日時 (幅がある)や第1段、第2段のロケットの落下予定地点を国際海事機関に通報していた。
 防衛省は従来その通報を受けて「破壊措置命令」を出しイージス艦を出港させたり、ミサイル防衛用の「パトリオット・PAC3」を防衛省の庭や沖縄の宮古島、石垣島などに展開したが、これは実は「ミサイル」に対する防衛ではなく、人工衛星打ち上げ用ロケットが不具合を起こして落下して来ることへの対 策になりうる程度だった。現実には、ミサイル防衛に巨費を投じることが国民の安全を守る役に立つ、と宣伝し予算を確保するための行動の色が濃かった。

■事前の通告がなかったから 対応できなかったという「平和ボケ」
 私は本欄などで、人工衛星打ち上げを「ミサイル発射」と政府が称して大騒ぎし、メディアもそれに乗る愚行をいましめ、真の脅威は自走発射機に載っ ている「ノドン」や「ムスダン」であることを説いてきたが、今回「ノドン」がノーマークに等しい状態で秋田沖に落下したことは、それを証明する結果となった。
 今回の「ノドン」の発射は午前7時53分頃で、約10分以内に男鹿半島沖約250kmの海面に落下したが、防衛省が「ノドン」発射の第1報を発表したのはその1時間以上後の9時8分で、落下地点も特定されていなかった。これまでの「テポドン2」による人工衛星打ち上げの場合には、防衛省で発射直後から刻々と飛翔状況の発表が行われ、通信衛星などを経由する「Jアラート」システムにより住民に屋内への退避を指示するなど警報が出されたが、今回はその ような動きは全くなかった。防衛省が「ノドン」の発射を知ったのは、多分それが落下した後だった様だが、それに到る詳細は公表されていない。
 ミサイル防衛の構想では、弾道ミサイル発射の際に出る大量の赤外線(熱)を赤道上空約3万6000kmを周回するアメリカの静止衛星がとらえ、その情報は07年に米空軍三沢基地に設けた「総合戦術地上ステーション」に入り、日本の「JADGE」(航空宇宙防衛警戒管制システム)に入力され、また横田基地の「日米共同統合運用調整所」や防衛省地下の「中央指揮所」、首相官邸の「危機管理センター」にほぼ同時に伝えられる。それに要する時間は1分程度 のはずだった。
 北朝鮮で発射された弾道ミサイルは7、8分から10分程度で日本の目標に達するから、そうでないと迎撃や住民の避難が間に合わない。今回のように日本に向かったミサイルの第1報の発表まで1時間以上というのは論外だ。
 その理由として防衛省は「事前の通告がなかった。移動式発射機から発射され、兆候がつかめなかった」と言う。これは「平和ボケ」の極みで、実戦で 敵が「これからミサイルを発射します。発射地点はここ、目標はこれこれ」と通告してくれることはない。防衛省は人工衛星打ち上げを「ミサイル発射」と呼んできたため、自らも「ミサイル発射とはこんなもの」とのイメージが染みついていたのかもしれない。日本のミサイル防衛は人工衛星打ち上げの監視には使えても、本物のミサイル発射に対しては役立たなかったのだ。
 しかも「ノドン」(北朝鮮の制式名「火星7号」)は1990年代に開発された旧式だ。全長16mもあり、重量16t余、10輪の自走発射機に搭載されるが、移動はかなり不便だ。液体燃料と酸化剤をむらなく充填するには直立させて注入する必要があると見られ、発射準備には1時間以上掛かりそうだ。射程はほぼ日本全土をおおう1300kmと推定され、発射機が約50基、ミサイルは約300基とされている。

■野球のシートノック同然 「迎撃ミサイル命中」はまやかし
 一方、今年6月22日に初めて試射に成功した「ムスダン」(火星10号)は旧ソ連の潜水艦発射ミサイル「SSN6」を基礎にしたものだけに全長 12.5m、重量12tと小型で、液体燃料を填めたまま相当長期間待機が可能だ。12輪の自走式発射機に載せてトンネルに隠され、出て来て約10分で発射可能とされる。射程は3000km以上でグアムに届くと見られる。旧式の「ノドン」に対応できないのなら、「ムスダン」の迎撃はさらに困難だ。
 政府は今回の失態に鑑み、これまでの人工衛星打ち上げの際のように、事前通告や、衛星写真などの兆候を確認してから「破壊措置命令」を出すのではなく、常時この命令を出した状態にし、イージス艦や「PAC3」を配置についたままにすることにした。
 イージス艦は6隻あるが、弾道ミサイルに対応できる射撃統制システムを持つのは4隻しかなく、他の2隻はその能力を付けるため改修中だ。軍艦は常 に4分の1はドックに入るなど整備・点検中で、その後再訓練をしたり、往復にも日数を要するから、4隻中1隻を常に日本海に配置するのは容易ではない。
 イージス艦は2007年12月17日、1番艦「こんごう」(満載時9500t)がハワイのカウアイ島沖で、同島から発射された標的の模擬弾道ミサ イル撃破に成功して以来、約80%の命中率を示している。だが、これは標的の発射地点、落下予定海面、発射の時間帯、標的の加速性能などがすべて分かっていて、それらのデータをイージス艦の射撃統制システムに入力して待ち構えているのだから実戦とは全く違う条件だ。まるで「センターフライ行くぞ」と叫んで球を受けさせるシートノックと同様だ。
 自走式の発射機に載せて移動し、隠れているミサイルの発射の兆候を事前につかむのは極めて困難だ。偵察衛星は時速約2万7000kmで、1日約1 回世界各地の上空を一瞬で通過するから、固定目標の撮影はできても、移動目標の探知、監視はできない。静止衛星は約3万6000kmの高度だからミサイルは見えず、発射の熱を感知するだけだ。エンジン付きグライダーのような無人偵察機を旋回させておけば撮影は可能だが、北朝鮮全土で常に細密に捜索するには 多数が必要だし、領空侵犯だから撃墜されても文句は言えない。
 予兆なしに、イージス艦のレーダーや、弾道ミサイルの探知ができる航空自衛隊の巨大な「FPS5」レーダー(高さ35m)、――下甑島(鹿児島) 佐渡(新潟)大湊(青森)与座岳(沖縄)に配備――で、弾道ミサイルの発射を見張ろうとすれば、秒速2km程度の中距離ミサイルが相手だけに、数秒の遅れも許されない。当直は交代すると言っても、24時間、365日大変な緊張を強いられる。予兆が無い場合には迎撃要員の疲労が激しく、迎撃ミサイルの命中率は予兆がある場合の半分以下になる、とも言われる。米国の静止衛星がミサイル発射の熱を捉えて伝えてくれるなら、少しの余裕は出るにしても、それに素早く 反応するために全く気が抜けない。

■自暴自棄の相手には 「抑止」は通用しない
 日本は2004年度から今年度までに計1兆5800億円をミサイル防衛に費やした。今年度は2244億円で、8隻目のイージス艦建造費1625億 円が含まれる。それが今積んでいる迎撃用ミサイル「SM3ブロックIA」は1発約16億円だから、1隻に8発しか積んでおらず、不発や故障もあるから1目標に対し2発を発射するから弾道ミサイル4発にしか対応できない。現在日米共同開発中の「SM3ブロック2A」の価格はその2倍にはなりそうだ。航空自衛隊が持つ「パトリオット・PAC3」は射程が僅か20km以下で1地点しか守れないが、それでも1発8億円程だから、例えば関東地方には8輌の発射機があり、各4発しか積んでいない。弾道ミサイルを多数発射されればお手上げだ。
 自衛隊の高官の中にも「ミサイル防衛は国民の気休め程度」と言う人もいた。このため「相手がミサイルを発射しそうなら、先に攻撃して破壊すべき だ」との論を唱える将官もいた。この人と話してみると、弾道ミサイル発射と人工衛星の打ち上げを混同して、実戦用ミサイルも北朝鮮東岸の無水端の固定発射台から撃つと思っていた。私が「ミサイルは移動式の発射機に載せてトンネルに隠れているから、どこにあるか分からない。どうやって狙うのですか」と聞くと 「偵察衛星で分かりませんか」と言う。偵察衛星は時速約2万7000kmで北朝鮮上空を1日1回通るだけ、と説明すると「自衛隊には偵察衛星がないからよく知らなかった」と驚いていた。
 北朝鮮の核・ミサイルに対しては、もし攻撃をすれば激しい報復攻撃を加える「抑止戦略」も考えうる。だが、今日でも北朝鮮が韓国や日本、そこにあ る米軍施設などを攻撃すれば、圧倒的に優勢な韓国軍、米軍の通常攻撃でも潰滅するのは必至で、抑止は一応効いている。米軍は北朝鮮に対して核を使うと統一後の韓国による再建に支障が出たり、放射性降下物が風向きにより韓国、中国、ロシア、日本に降るから、なるべく精密誘導の通常兵器で片を付けたいようだ。

 ただ「抑止」は相手が利害を計算する合理的判断力を持っていることを前提としている。崩壊が目前に迫るなどで、自暴自棄の「死なばもろとも」の心境になった相手には通用しない。
 北朝鮮の無法な行動は腹立たしいが、つとめて現実的に考えれば、中国が取ってきた「生かさず殺さず」政策しか手はないのではないか、と考えざるをえないのだ。
 ≫(ダイアモンドONLINE>経済・時事>田岡俊二の目からウロコ)


≪ 韓国配備のTHAAD、ミサイル迎撃の仕組みとは 香港(CNN)
韓国国防省がこのほど同国南部への配備を発表した米軍の高高度迎撃ミサイルシステム(THAAD)。北朝鮮からの弾道ミサイル攻撃に備えて導入する新技術だが、具体的にどのような機能によってミサイル防衛を可能にするのか。その仕組みを探った。
 機材を納入している米軍需大手ロッキード・マーチンによれば、THAADはインターセプターと呼ばれる発射体と発射台、レーダー、発射制御ユニットなどから構成されている。
 まずレーダーが飛んでくるミサイルを検知し、システム要員が脅威となることを確認したら、トラックに載せられた発射台からミサイルに向けてインターセプターが発射される。高速で飛ぶインターセプターは運動エネルギーによって相手のミサイルを破壊する役割を担う。
 香港大学の軍事政策の専門家、イボンヌ・チウ氏によれば、インターセプターに弾頭はついておらず、衝突することでミサイルを破壊することから、THAADは「特に核ミサイル相手では安全性が高いとみられる」という。
 「核弾道ミサイルを弾頭のないミサイルで撃てば、核爆発を起こさないことが期待できる」とチウ氏は言う。
 THAADの配備について、米国は在韓米軍と韓国を北朝鮮から守ることが目的だとの立場を崩していない。しかし中国やロシアは以前から配備を警戒する声を上げていた。 中国の王毅(ワンイー)外相は2月、米シンクタンク「戦略国際問題研究所(CSIS)」主催のイベントで、THAAD配備は「中国の正当な国家安保上の権益」を脅かすと発言した。 THAADは数年前からグアムやハワイの米軍施設を守るために配備されている。  ≫(CNN:香港)

 ≪ 米国の退役軍人ら、THAADシステムの韓国配備に反対
米国の非政府組織「平和のための退役軍人」は韓国へのTHAAD展開はワシントンとモスクワ、北京、平壌との関係の緊張をエスカレートさせるとしてこれに反対した。メディアが報じた。
「米国と韓国は北朝鮮ミサイルの脅威でTHAAD展開の決定を正当化するが、 THAADは韓国を保護するためのものではない。その任務は中国ミサイルの使用可能性を中和し、地域内の米軍部隊を守ることだ」。
「同時に、韓国の人々は、自国保護の観点から最終的に役に立たないシステムのために高すぎる価格を支払うことになる」。 米国は「中国とロシアを取り囲むようにミサイル防衛システムを設置しようとしている」。
これは両国の防衛力を破壊し、「世界に危険な軍拡競争を促進する」ものだ。  ≫(スプートニク日本)

 ≪ 米軍ミサイル防衛システム配備は韓国外交の破綻を意味する
 韓国は、自国領内に米国の高高度ミサイル防衛 THAADシステムを配備することに同意した。そして同システムが、来年2017年末から稼働することも発表された。こうした措置について、米韓両政府 は、北朝鮮からの脅威に対抗するためだと説明している。スプートニクは、日露双方の専門家から見解を伺った。
 朝鮮半島問題に詳しい拓殖大学大学院・武貞秀士特任教授は、韓国が今回THAAD配備に踏み切らざるを得なくなったことは、韓国の二股外交破綻を象徴していると指摘している。
 武貞教授「韓国は中国との経済関係を切ることはできませんし、軍事関係では米国との関係を切ることができません。朴政権は相当無理 をして、経済は中国と、軍事は米国と関係を築いてきましたが、それがほとんど破綻したということです。
 政策に非常に無理があり、それがTHAADの配備に つながりました。 結局韓国の本音は、外交軍事の分野では、中国よりも米国を相手として緊密な関係を築く必要があるということ、また、これを明らかに しなければならないということです。韓国は米中の板ばさみという非常に厳しい状況になり、朴槿恵大統領が三年間やってきた『二股外交』を今までどおり続け ることは難しくなりました。その意味で、今回のTHAAD配備は、中国・ロシア・米国の本音が全部出た一つの出来事であったと思います。残りの一年半、朴 政権は苦しい外交政策の運営をしなければならず、厳しい立場におかれるでしょう。」
 また、ロシアの軍事評論家でCIS諸国研究所の専門家、ウラジスラフ・エフセーエフ氏は「今回の措置は、より大きな懸念を中国側から呼び起こしており、その結果、中国政府の北朝鮮問題へのアプローチが変わるかもしれない」と指摘している。
 エフセーエフ氏「中国は、米国の対ミサイル防衛システム配備に対し大変敏感に鋭く反応しています。なぜなら、朝鮮半島から比較的遠 くない場所に基地を置く中国の中距離ミサイルを迎撃できる可能性が生じるからです。韓国にはすでにTHAADシステムの他、イージス艦が配備されており、 海上からミサイルを迎撃できます。 こうした措置に対抗する中国の行動は、おそらく、軍事的性格を持ったものとなるでしょう。
 その課題は、中国のミサイルを迎撃できるような 距離、つまり1000キロ未満に、米国の軍艦を近づかせないということです。そうした目的のために、中国が利用する可能性があるのは、沿岸ミサイル総合施 設や、誘導ミサイル兵器搭載艦船、さらには巡航ミサイル搭載可能な潜水艦です。その際中国は、韓国領内にまさに距離1000キロ未満の標的を発見できる レーダーステーションがあることも考慮するに違いありません。
 レーダーステーションが、韓国領内にある対ミサイル防衛施設と同様、中国を、脅威が生じた時に攻撃する優先的標的とみなしていることは明らかです。その際、中国が核潜在力を利用する可能性も除外されていません。
  また韓国に最新の迎撃ミサイル・システムが配備されたら、結果的に中国の北朝鮮問題に対するアプローチが変わるかもしれません。も し中国が、将来深刻な脅威を感じるとしたら、彼らは北朝鮮に対する制裁緩和に踏み切り、国境をより透明なものにする可能性があります。
 つまり『北朝鮮が核 やミサイル実験を実施するのをやめるよう、平壌の指導部に圧力をかけよう』とする中国の立場が弱まるだろうという事です。その代わりに、中国と北朝鮮の潜 在的関係は温暖化し、あべこべに韓国との関係は冷却化してゆく可能性があります。
 こうした好ましくない状況から抜け出す最良の出口となり得るのは、一つのまとまった地域安全保障システムの創設です。そうしたもの ができれば、朝鮮半島の緊張をほどく助けになるでしょう。
 北朝鮮当局が、若干の対立緩和に向けた期待を示しているにもかかわらず、米国が、そうした動きを妨害するに違いないことは現在すでに明らかです。なぜならそれは、米国の戦略的利益にそぐわないものですから。」  ≫(スプートニク日本)

≪ ロシア人専門家、MDの放射線を危ぶむ星州郡住民の危惧は根拠あり
 米国MD THAADの配備先に決まった韓国南部の慶尚北道星州郡では、地元住民の抗議行動が行なわれた。住民はレーダーから出される放射線の影響を憂慮しており、政権に対して配置決定を覆すよう呼びかけている。
 米国側はレーダーの星州郡への配備は韓国を北朝鮮の潜在的脅威から守るという米国の断固とした決意に裏付けられるものと説明している。だがこれが配備される ことにより、星州郡は自動的に北朝鮮の標的にされてしまう。また韓国の住民たちの間では深刻な問題が生じた。
 それはレーダー施設から放射される強力な電磁 放射線の危険性と関連したものだ。ロシア人軍事専門家のコンスタンチン・シフコフ氏はスプートニクに対して次のような見解を明らかにしている。
  「当然のことながらTHAADのシステムのレーダーは出力がかなり大きい。なぜなら遠距離をかなり低い高度で飛ぶ小さな弾頭を発 見、追跡するには実際にかなり大きな出力が必要だからだ。このためレーダーが周辺領域に対して放射線を照射することは間違いない。米国がこれを市街地に近 い場所に設置した場合、住民の健康は大きな危険にさらされる。通常、こうしたシステムは付近住民への否定的影響を最小化するために居住区から離れた場所に 設置される。このため韓国の住民らの憂慮はもっともなことなのだ。少しでも安全を図ろうとするならば、こうした施設は少なくとも数10キロ、本来ならば 150キロ離れた場所にたてなければならない。」
  スプートニク:仮にこの規則が遵守されないとなると住民の抱いているリスクは現実のものになるのか?
 「米 MDは北朝鮮の戦域戦術ミサイルを無害化する目的で作られたといわれている。おそらくこれは根拠があることだろう。だが住民の側からすれば根拠に欠ける話 だ。なぜなら放射線被害のほかにも住民は直撃対象になってしまうからだ。ミサイルは文字通り自分たちの頭の上に落ちてくることになる。なぜなら米MDがミ サイルを迎撃したとしても、ミサイルは宇宙空間に留まらず、必ずどこかに落ちてくる。ミサイルの軌跡はMDによって変えられてしまっているのだから、それ が落ちてくる先は軍事施設でも司令部でもなく、民間人の頭上になる。」
  韓国の「韓国の平和と統一への連帯」組織のオ・ミチョン事務総長も米MDの韓国配備の決定は朝鮮半島の平和を損ねるだけでなく、韓国国民の安全を脅威にさらすと語っている。
 ロシアと中国もまた、米MDの朝鮮半島展開は地域情勢を不安定化させるだけとの懸念を表している。 先に伝えられたところによると、米国防総省は7日、米韓は朝鮮民主主義人民共和国からの脅威に対抗するために韓国領内への米ミサイル防衛システム THAADの配備に合意したことを明らかにした。  ≫(スプートニク日本)


≪ 韓国、米軍のTHAAD配備予定地を変更へ
 韓国の韓民求(ハンミング)国防相は17日、米軍が来年末までに慶尚北道星州郡(キョンサンブクトソンジュグン)に 配備する高高度迎撃ミサイルシステム(THAAD)の予定地を変更する考えを示した。軍事関係筋によれば、現在は韓国軍基地が予定だが、そこから20キロ弱離れたゴルフ場用地を使う見通しという。
 韓氏は同日、星州郡の住民集会に出席。レーダーによる健康被害などへの不安を訴えて予定地の変更を求めた住民らに対し、「地元が意見を出せば検討する」と答えた。
 韓国内では、予定地の変更で配備の時期が遅れることへの懸念や、THAAD配備に反発する中国を勢いづかせることを憂慮する声も出ている。 ≫(朝日新聞デジタル:ソウル=牧野愛博)

■THAAD
元はTheater High-Altitude Air Defense(戦域高高度防空)システムと呼ばれ、クリントン米政権時代に戦術ミサイル防衛(TMD)システムの1つとして開発に着手された。移動式の陸上配備型で、迎撃ミサイルは長さ6.17m、発射重量900kg、100km以上の高高度で弾道ミサイルかその弾頭を迎撃できる能力から「高高度防空」と呼ばれたが、ブッシュ政権のミサイル防 衛計画によって、目標近くで落下してくるミサイル、またはその弾頭の迎撃を行う「終端段階防衛用」とされた。防衛半径は200kmとされる。2005年か ら実用に向けての発射実験を再開、09年から部隊における運用実験が開始される。米陸軍は8連装の自走発射機を80〜99輌(1個部隊は9輌で編成)、迎撃ミサイル1422発、移動式の地上設置型レーダー(GBR)18基の装備を計画している。THAAD用GBRは9.2平方メートルのレーダー面に2万5344個のレーダー素子を並べたXバンド型レーダーで、1000km先でのミサイルや弾頭の探知ができる。04年から実用段階に達し、06年6月末に青森県の車力航空自衛隊分屯地に配備されて、北朝鮮からのミサイル発射の警戒に当たっている。 ≫(知恵蔵2015:江畑謙介 拓殖大学海外事情研究所客員教授 / 2008年)


≪安倍首相、オバマ氏の「核先制不使用」に懸念 米紙報道
 米ワシントン・ポスト紙は15日、オバマ大統領が検討している核兵器の先制不使用政策について、安倍晋三首相が「北朝鮮に対する抑止力が弱体化する」という趣旨の懸念をハリス米太平洋軍司令官に伝えたと報じた。 安倍首相は7月26日に官邸でハリス司令官と会談している。
 先制不使用政策は米国の核政策を大きく転換させるもので、「核なき世界」を掲げるオバマ氏の象徴的な政策になるとみられている。だがこの政策は、韓国や欧州の同盟国にも反対論があるとされる。また米メディアの一部は、ケリー米国務長官など閣僚の中にも反対の声があり、実現の見通しは不透明だと伝えている。 ≫(朝日新聞デジタル:ワシントン=杉山正)

 ≪ 「核先制不使用に懸念」報道、安倍首相が否定
 安倍晋三首相は20日、オバマ米大統領が検討している核兵器の先制不使用政策への懸念を、自らがハリス米太平洋軍司令官に伝えたとする米紙報道について、「ハリス司令官との間において、アメリカの核の先制不使用についてのやりとりは全くなかった。どうしてこんな報道になるのか分からない」と述べ、否定した。羽田空港で記者団の質問に答えた。
 首相は「オバマ大統領と広島を訪問し、核なき世界に向けて強いメッセージと決意を表明した。着実に前進するように努力を重ねていきたい」と強調。一方で「先制不使用について米側はまだ何の決定も行っていない。今後とも米国政府と緊密に意思疎通を図っていきたい」と語り、先制不使用についての首相自身の見解は明らかにしなかった。
 ワシントン・ポスト紙は15日、複数の米当局者の話として、首相がハリス氏に「北朝鮮に対する抑止力が弱体化する」として、先制不使用政策への懸念を伝えたと報じた。首相はハリス氏と7月26日に首相官邸で面会している。  ≫(朝日新聞デジタル:大久保貴裕)

戦争まで 歴史を決めた交渉と日本の失敗
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