以 イ・もって 人部
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/65/bc/93eebbe9070aca50afe94e370e082031.jpg)
解字 甲骨文第一字は人が物を携えた形。第二字は人を略した形。意味は、①もたらす。物を持ってくる。②人や集団を「ひきいる」、③もって・そこで(接続の助辞)、などの意味で使われている[甲骨文字辞典]。金文は第二字の形が引き継がれ、篆文(秦)で人がついた形に戻り、隷書(漢)で大きく形が変わった。現代字の以は「レ+ヽ(点)」が甲骨文字第2字および金文の携えた物を表しており、そこに人がついた以になった。現在の意味は、①~から。~より。②もって(以て)。③もちいる(=用)。④ひきいる(率いる)などになる。
意味 (1)~から。~より。時間・範囲・方向の起点を示す。「以来イライ」「以後イゴ」「以内イナイ」「以上イジョウ」 (2)もって(以て)。目的・手段・方法を示す語。「以心伝心イシンデンシン」(思うことが言葉でなく心から心へ伝わる)「以毒制毒イドクセイドク」(毒をもって毒を制する」 (3)もちいる(=用)。(4)ひきいる(率いる)。
イメージ
「助辞」(以)
「形声字」(苡・似・姒)
音の変化 イ:以・苡 ジ・シ:似・姒
形声字
苡 イ 艸部
解字 「艸(くさ)+以(イ)」 の形声。イという名の草。
意味 (1)「薏苡ヨクイ」に用いられる字。薏苡ヨクイとは、イネ科ジュズダマ属の一年草。ハトムギ。「薏苡仁ヨクイニン」(ハトムギの種子。引き割って粥・スープなどに作り、また生薬として利尿剤・鎮痛・消炎などに用いる) (2)「芣苡フイ」とは、オオバコ科の多年草。オオバコ。
似 ジ・シ・にる イ部
解字 「イ(ひと)+以(ジ・シ)」 の形声。[字統]によれば似ジ・シと嗣シ(つぐ・よつぎ)の中古音はziəで同音。したがって、似ジ・シの本義は、「イ(ひと)+以(つぐ・よつぎ)」で人がうけつぐ意(似続ジゾク)が古い用法で、のちに、うけついだ人が前の者に「にかよう・にる」意となったとする。
意味 (1)にる(似る)。にせる。まねる。「疑似ギジ」(似るを疑う。本物とよく似ている)「相似ソウジ」(相互に似る)「似非えせ」(似ているが違う)「酷似コクジ」(きわめてよく似ている)「似類ジルイ」(にている)「真似まね」(真に似る。まねること。模倣) (2)つぐ(継ぐ)。「似続ジゾク」(うけつぐ)
姒 ジ・シ・あね 女部
解字 「女(おんな)+以(シ)」の形声。シは嗣シ(つぐ・よつぎ)に通じ女のよつぎで、最初に生まれた女の子。長女・姉の意。もと始の異体字。
意味 (1)あね(姒)。女性の兄弟のうちの年長者。 (2)兄弟の妻たちのうちの年長者。また、あによめ。「姒婦シフ」(あによめ) (3)姓のひとつ。
<紫色は常用漢字>
おしらせ
本ブログ掲載の漢字を選りすぐった「音符順 精選漢字学習字典」販売中!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/65/bc/93eebbe9070aca50afe94e370e082031.jpg)
解字 甲骨文第一字は人が物を携えた形。第二字は人を略した形。意味は、①もたらす。物を持ってくる。②人や集団を「ひきいる」、③もって・そこで(接続の助辞)、などの意味で使われている[甲骨文字辞典]。金文は第二字の形が引き継がれ、篆文(秦)で人がついた形に戻り、隷書(漢)で大きく形が変わった。現代字の以は「レ+ヽ(点)」が甲骨文字第2字および金文の携えた物を表しており、そこに人がついた以になった。現在の意味は、①~から。~より。②もって(以て)。③もちいる(=用)。④ひきいる(率いる)などになる。
意味 (1)~から。~より。時間・範囲・方向の起点を示す。「以来イライ」「以後イゴ」「以内イナイ」「以上イジョウ」 (2)もって(以て)。目的・手段・方法を示す語。「以心伝心イシンデンシン」(思うことが言葉でなく心から心へ伝わる)「以毒制毒イドクセイドク」(毒をもって毒を制する」 (3)もちいる(=用)。(4)ひきいる(率いる)。
イメージ
「助辞」(以)
「形声字」(苡・似・姒)
音の変化 イ:以・苡 ジ・シ:似・姒
形声字
苡 イ 艸部
解字 「艸(くさ)+以(イ)」 の形声。イという名の草。
意味 (1)「薏苡ヨクイ」に用いられる字。薏苡ヨクイとは、イネ科ジュズダマ属の一年草。ハトムギ。「薏苡仁ヨクイニン」(ハトムギの種子。引き割って粥・スープなどに作り、また生薬として利尿剤・鎮痛・消炎などに用いる) (2)「芣苡フイ」とは、オオバコ科の多年草。オオバコ。
似 ジ・シ・にる イ部
解字 「イ(ひと)+以(ジ・シ)」 の形声。[字統]によれば似ジ・シと嗣シ(つぐ・よつぎ)の中古音はziəで同音。したがって、似ジ・シの本義は、「イ(ひと)+以(つぐ・よつぎ)」で人がうけつぐ意(似続ジゾク)が古い用法で、のちに、うけついだ人が前の者に「にかよう・にる」意となったとする。
意味 (1)にる(似る)。にせる。まねる。「疑似ギジ」(似るを疑う。本物とよく似ている)「相似ソウジ」(相互に似る)「似非えせ」(似ているが違う)「酷似コクジ」(きわめてよく似ている)「似類ジルイ」(にている)「真似まね」(真に似る。まねること。模倣) (2)つぐ(継ぐ)。「似続ジゾク」(うけつぐ)
姒 ジ・シ・あね 女部
解字 「女(おんな)+以(シ)」の形声。シは嗣シ(つぐ・よつぎ)に通じ女のよつぎで、最初に生まれた女の子。長女・姉の意。もと始の異体字。
意味 (1)あね(姒)。女性の兄弟のうちの年長者。 (2)兄弟の妻たちのうちの年長者。また、あによめ。「姒婦シフ」(あによめ) (3)姓のひとつ。
<紫色は常用漢字>
おしらせ
本ブログ掲載の漢字を選りすぐった「音符順 精選漢字学習字典」販売中!
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます