とだ*やすこの「いまここ@島本」

暮らしの豊かさ最優先!
ひとが主役のまちづくり!

大阪府島本町議会議員
とだ*やすこの活動報告

市民生存権の視点で商店街をみる

2013年11月09日 | とだ*やすこの活動日記
午後「第24回安寧の都市ユニット公開セミナーで、 帯広畜産大学教授・杉田聡さんの講演「『買い物難民』問題の背景と求められる対策 ー「安寧の都市」に不可欠な商店(街)」を聴講しました。先生のご専門は哲学です。

商店街の衰退は単なる商業問題ではない。環境、社会経済、子育て、とりわけ高齢者に影響する深刻な問題である、ということを緻密な調査に基づいて解説していただきました。わたしが生活の中から獲得した感覚と、先生の哲学的考察は、概ね一致していました。

商店街の問題は、人が尊厳をもって生きる権利=生存権問題です。

驚いたのは、「考えられる対策」のひとつである「高齢者の居住地に焦点を作る」事例として、わが島本町の若山台「リトルマート大国屋」の取り組みが繰り返し紹介されたことです。スーパーが撤退することで負のスパイラルに陥っている時期に、わたしは議員になりました。

議員になってはじめての一般質問では「若山台住宅」の空き店舗問題、住民自治支援、若者定住を促す子育て支援をテーマに、若山台住宅のあり方の重要性と自治体の支援の必要性を訴えました。その後、経済産業省の補助金を獲得してスーパー誘致を実現したのは、団塊の世代を中心とする住民の「企画力」「実務能力」「行動力」でした。

さて、商店(街)の問題は、自治体の重要施策であるというのが既に共通の認識ですが、同時に、利用者である市民にもおおいに責任があります。スーパーや商店街、商店が地域の社会的資源であることを市民自らが自覚して、どこで日常品を購入するのか=消費がもっとも身近な社会的活動であると認識しすることが重要なのです。

行政に期待したいこととして、杉田先生は「市民倫理の喚起」という言葉を使われました。商店街の衰退は、わたしのなかで積年の課題です。店主の高齢化、後継者問題、新規参入の支援、市民の意識改革・・・行政も商工会も商店街も市民、すべてが当事者のはず。それぞれにそれぞれの意識改革が必要です。

今日の講演での学びや、過日の近畿市民派議員交流・学習会「公共交通施策」に関する中山大先生のご講演での学びを、阪急水無瀬駅周辺のにぎわい創出に活かしていきたいと思います。
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なにが秘密か、それも秘密

2013年11月05日 | 日本国憲法と立憲民主主義
週末3連休はPM2.5の数値が高く、目がチカチカして身体が重く感じました。大阪府は防災情報メールで、今月から来年5月までは濃度が高くなるので、疾患のなる方や高齢者は慎重な行動をとるよう告げています。アレルギー体質の方や子どもたち、屋外で運動する生徒への影響も心配です。

さて、島本町では2,3日は恒例の文化祭が行われました。大勢の人たちがふれあいセンターに集う島本町文化祭の光景をみる度に、毎年、「平和」なればこそと思います。無事行われ、住民が集い、出会うことに感謝します。そんななか、今、国会では「特定秘密保護法案」という法案が上程されています。

「国家安全保障会議」を創設するための関連法案が衆議院安全保障特別委員会で審議され、7日に通過し参議院に送られる見通しとの報道。安倍政権は、戦争の司令塔である国家安全保障会議(日本版NSC)の運用に不可欠として、「特定秘密保護法案」をスピード審議で成立させようとしています。

集団的自衛権の行使解禁を目指す安倍政権が軍事機密保護を米国並みにしようとしています。「特定秘密保護法案」は軍事情報に限らず、「防衛」「外交」「特定有害活動防止」「テロ活動防止」の4分野を「特定秘密」に決め、それを漏らしたり、聞き出そうとした人を最高懲役10 年の重刑に処すというのです。

何が「特定秘密」に指定されたのかは一切市民には知らされません。

こんな法律ができてしまえば、米軍基地についての日米密約や、原発事故や再稼働、警察の不祥事など、公表すれば政府にとって都合の悪いことが「特定秘密」に指定され、市民から隠され、闇から闇へと葬られてしまう可能性は充分にあります。日々、議会にいると実感としてそう思います。

情報公開を求める市民活動や政府を批判する一切の活動、メディアの活動さえ大きな制限を受けます。弁護士も刑罰の対象になります。市民には「特定秘密」が何かが分からないので、政府や官僚の思うがまま、市民がものを言えない社会をつくるものです。

ものを言えない社会は恐ろしい。

共同通信の世論調査では無党派層6割が反対、公明党は賛否拮抗、民主・日本維新・共産など野党全政党で反対は半数を超えたという新聞記事を目にしたばかりです。しかし、政府は「国家安全保障会議法案」と「特定秘密保護法案」の今国会の成立に全力を挙げるとの報道。

拙速さの背景には、日米軍事協力体制の強化があります。法案を「臨時議会」で成立させようとする(島本町議会でもよく使われる手法で、状況が想像できます)政府方針には、自民支持層77・3%も、今国会にこだわらず慎重に審議すべきと回答したといいます。日本弁護士会も反対しています。

福島原発の汚染水漏れの状況を「コントロールされている」と無邪気に世界発信できる安倍政権を信頼することはできない。国民の生命と財産を守るために有益な情報が、公共の安全と秩序維持の目的のために特定秘密の対象に指定される可能性は極めて高いといえます。

このような法案成立を許してはいけない。「変えたらあかん!平和憲法 in 高槻・島本 」でのチラシ配布とアピール活動でも、この法案の危険性を訴えておられます。島本町、阪急水無瀬駅でのアクションに、わたしも参加する予定です。みなさんも、急ぎ関心を寄せてください。


画像は、油彩画「青い天使」
お友だちの馬場草加さんの作品
「喫茶去ゆり」(高槻)での個展最終日にて



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