とだ*やすこの「いまここ@島本」

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大阪府島本町議会議員
とだ*やすこの活動報告

教育現場に放射線・副読本!!

2012年03月02日 | 防災・減災=災害に強いまちづくり
文部科学省が発行し、3月中に配布され、4月から小中高校で使用される「放射線に関する副読本」って、なに?!新聞記事で目にして、気になっていながら、議会準備でアクションが遅れました。一般質問で取り上げなかったことを悔やんでいます(もっとも、通告した、ふたつのテーマでも時間が足りなかった)。

総務文教委員会を前に、目を通してみてビックリしました。福島原発事故をふまえて、次世代に伝えなければならない内容が意図的に隠されている、と判断しました。

調べてみると、島本町ではすべての小中学校から、この副読本の配布希望が出ています。福島原発事故を受けて、放射能に対する正しい知識を子どもたちに教育する必要を否定するものではありません。むしろ、リスクも含めて、正しく学ぶことは大事です。しかし、どうでしょう。この「放射能副読本」は、福島の原子力発電所の事故の様子について触れていません!

小学校・中学校・高等学校での指導の場面で活用されることを念頭に作成され、さらに、幼稚園の教員、子ども達の保護者にも読まれるよう、地域社会、幼稚園、PTA関係団体、公民館、図書館へ配布するとしています。

高校生のための副読本の「はじめに」あるのは、以下のような文章。

平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震(マグニチュード9)によって東京電力株式会社福島第一原子力発電所で事故が起こり、放射性物質(ヨウ素、セシウムなど)が大気中や海中に放出されました。この発電所の周辺地域では、放射線を受ける量が一定の水準を超える恐れがある方々が避難することとなり、東日本の一部の地域では、水道水の摂取や一部の食品の摂取・出荷が制限されました。このようなことから、皆さんの中にも、放射線への関心や放射線による人体への影響などについての不安を抱いている人が多いと考え、放射線について解説・説明した副読本を作成しました。この副読本では、放射線の基礎知識から放射線による人体への影響、目的に合わせた測定器の利用方法、事故が起きた時の心構え、さらには、色々な分野で利用されている放射線の一面などについて解説・説明をしています。(以上)

内容に目を通すと、放射線の危険性や悪影響について、ほとんど書かれていない一方で、放射線の効用やメリットについては詳細に記載されています。冗談じゃない!というのが、正直な感想。「科学」の教材としては、それなりによくできているともいえますが、放射線は恐れるものでなく、有効利用するものというのが一貫した内容。信じられない・・・リスクに関する記述が欠落しています。東北の子ども達にも配布するつもりなのでしょうか(文科省に電話して確認しなければ)

著作・編集は
放射線等に関する副読本作成委員会
委員長は
中村 尚司 東北大学名誉教授
監修は
社団法人日本医学放射線学会、
日本放射線安全管理学会
日本放射線影響学会
独立行政法人放射線医学総合研究所


多くの方が苦しみの真っただ中にあるなか、このような副読本に関する予算が、国会でスルッと通ったとしたら、とても哀しい。
文部科学省のHPで見ることができますので、ぜひ、目を通してみてください。

被災地のがれき受入れ問題よりも、この問題の方が急を要します。なぜなら、被災地のがれきは、まだ埋め立てに関する課題がクリアーできていませんが、この副読本は、まもなく町の教育委員会に届きます。そして、高校生も含めて、次世代を担う子どもたちに、間もなく配られようとしているのです。

戸田は、この問題を、来週の総務文教委員会で質疑します(7日水曜日からはじまり、当案件の質疑は8日木曜日の予定)。多くの方に関心をもっていただきたいと思います。傍聴をお願いします。


副読本の内容の一部を抜粋します

小学生高学年の副読本から「放射線って、どんなもの?」
 放射線は、太陽や蛍光灯から出ている光のようなものです。
 薄い花びらを明るいところでかざして見ると、花びらが透けて光が見えます。これは、薄い花びらを光が通り抜けるからです。
 光と放射線の違いは、放射線が光より「もの」を通り抜ける働きが強いことです。

中学生の副読本から「大地から」
 46億年ほど前に誕生した地球の大地にも放射性物質が含まれており、こうした環境の中で全ての生き物が生まれ、進化してきました。
 大地では、岩石の中などに放射線を出すもの(放射性物質)が含まれています。放射線の量は、岩石に含まれる放射性物質の量によって変わります。例えば、イランのラムサールやイ ンドのケララ、チェンナイ(旧マドラス)といった地域では、世界平均の倍以上の放射線が大地から出ています。
 日本でも関東地方と関西地方を比べると、関西地方の方が年間で2~3割ほど自然放射線の量が高くなっています。このような地域差があるのは、関西地方は大地に放射性物質を比較的 多く含む花こう岩が多く存在しているからです。
 ココがポイント
 人類は、放射線が存在する中で生まれ、進化してきました。私たちは、日常生活でも放射線を受けています。

高校生の副読本から「CT画像の進歩による3次元立体画像(3D)」
 CT(コンピュータ断層撮影)では、放射線を利用して体の断層撮影を行います。
 これまでは、体を断面画像(輪切りなど)として見るだけでしたが、最近は、画像処理技術の向上によって立体的で鮮明な画像を得ることができます。
 右の写真の青い部分は、人工血管を表しています。立体的な画像を見ることにより、人工血管の様子を確認することができます。


画像は、京都御苑の梅のつぼみ(2月18日撮影)
京都で行われた議員のための研修に参加した朝は雪でした

被災地では、雪を口に入れた子どもを叱らなければならない母親が
雪遊びもさせてあげられない哀しみを訴えておられました

副読本を読む限り、国の言う「安全」は信用できない・・・
コメント
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