「セイバーメトリクス」とは、野球ライターで野球統計の専門家でもある
ビル・ジェームズ氏によって1970年代に提唱されました。
野球を数理分析し、 選手の評価、戦術・戦略評価に、
統計学的な裏づけを与えた、アメリカ生まれの理論体系です。
簡単に言うと、
「考え方を変えて、基準を変える!」
心理学などで言われる「リ・フレーミング」の野球版とも言えるかも知れません。
例えば、野球のバッターは打率で評価されますが、
打率が2割と3割では、3割の選手が評価されます。
しかし、別の視点で統計を取ると、打率2割の選手の出塁率が
打率3割の選手よりも上だとしたらどうですか?
更に、打率2割の人の年俸が、打率3割の方よりも安かったら、
実は打率2割と低い評価を受けていた人の方が
チームにとっては非常に有り難い存在である!!という考え方です。
そもそもは野球における考え方なのですが、
野球以外に関しても活用できる考え方ではないでしょうか?
例えば、バレーボールに置き換えたら、
アタック決定率が70%の選手と50%の選手であれば
断然70%の選手の方が高評価となります。
しかし、この二人の失点(相手の得点)を計算したら、
70%の人が20点で50%の人が10点だとしたら?
合計得点数が何点かにもよりますが、
アタック決定率が高くても、相手に献上する得点も高ければ
差引ゼロになり、この選手を登用する意味がないかも知れません。
一方、アタック決定率が低くても失点の少ない選手の方が
実は勝利には必要かも知れません。
このように、モノゴトは視点やものさしが違えば、
評価が異なったり、組織にとって本当に必要な人財は誰か?
という視点においても異なる結果がでるかも知れません。
ある小学校のクラスで、授業中に歩き回ったり、
先生に質問しまくったり、授業の進行の妨げになっているような
生徒さんが居たそうです。
ある日、その生徒さんが風邪で休んだ時、
授業は円滑に進んで良かった・・・と思うのかと思ったら、
生徒たちが、その休んだ生徒さんが居なくて淋しいね。。。と
口々に話したそうです。
授業中に邪魔になっている・・・という評価だけだったら、
居なくて良かった・・・になるかも知れません。
でも、その子がいることでクラスに笑いや和みを
生み出しているとしたら?
無くてはならない存在ですよね♪
評価の視点が違うと結果も異なります。
あなたが普段何気なく評価していることに対しても、
別の視点で見てみることもたまには必要かも知れませんね♪(*^-^*)