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AKB48の旅

AKB48の旅

田原総一朗責任編集「AKB48の戦略!秋元康の仕事術」第五章「AKB48のプロデュース」

2013年02月11日 | AKB
私的には、この章が白眉だった。これまで一次ソース的に明言されてこなかった様々なことが、秋元氏自らの「一次ソース」で示されている。本ブログが、エラソに言うのも何だけど、それこそ「解明」を試みてきたこと、前田敦子とは何者なのか、高橋みなみとは何者なのか、オーディションの審査基準は何なのか、そんなあたりが明言されている。

そして、これは舞い上がって書いても良いと思うんだけど、私の「推測」はほとんど正しかった、そう言い切ってしまっても良いんじゃないかと思う。もちろん微妙に違ってるところも多々あるけど、そんなの典型的な「見解の相違」であって、全く同じになったら、そっちの方こそおかしいわけで。

前田敦子には「天才的なオーラ」がある、前置きはいろいろあるにせよ、秋元氏がこう言い切ってるのには、なんというか、一種感動を覚えた。前田さんの真っ直ぐな感じ、突き抜ける感じ、そしてオーラ。この辺りを論じたのはずいぶん前になるけど、たぶん秋元氏の語ってることと、ようやくのことで私が感じ得たものは、そんなに外れてはいない。予定調和ではない、屈託のなさ、天真爛漫さ、秋元氏といえども説明に苦慮してる感じで、最後は、AKB劇場を見に来たプロフェッショナルな方が、必ず前田敦子を選ぶという表現で、説明を放棄してる感じ。

秋元康という、言わば言葉のプロが説明しきれないもの、オーラとはそういうことなんだろうし、説明できないからこその底知れない魅力なんだろう。前田さんが選ばれた過程には諸説あるけど、やはり秋元氏が能動的に選んだ、そういうことで良いんではないか。たとえそれが後付けにせよ何にせよ、前田さんは確かにスーパースターだった。

高橋さんについても、「希有の才能」と言い切ってる。これは100%同意というか、何度も書いてきたことで、ここでようやく秋元氏からのお墨付きが着いた感じ。正直嬉しい。ただ、その後の「リーダーシップとは天性のものでなく、環境が作るもの」はその通りだと思うけど、それが常に起こることではない、まったく同様の状況、環境を用意しても、そこに第二の高橋みなみは出現しないだろうぐらいのフォローがあっても良かったんじゃないかと、いらぬお節介を追加したい気分。

「そこから高橋みなみは俄然、強いリーダーシップを発揮していく。これは僕も全然ノーマークで、彼女がそうなるとは、まったく思っていなかった」ということで、やはりというか、高橋さん関連に関しての「読み」は、自己採点ではあるけど、100点満点じゃないか。これが成長局面の動的平衡の自己組織化過程であるという理解は、こうやって外野から眺めてる立場にとっての理詰めなんであって、秋元氏の語る「現実」の説明に過ぎないけど、この理解で合ってると言い切れそう。