場所:秋田県北秋田市花園町17 米代児童公園
保存車両:C11-372
(2014年9月11日訪問)
北秋田市のJR鷹ノ巣駅から近い公園で保存されている車両です。
このC11-372は1947(昭和22)年に小牛田へ新製配置され東北各地で活躍しました。1974(昭和49)年には阿仁合線(現在の秋田内陸縦貫鉄道)で最後のSL列車を牽引した後に廃車されました。
現在はゆかりある鷹ノ巣で保存されています。
状態はあまり良くなく、正面ヘッドライトが紛失し、後部のヘッドライトも腐食で傾いておりいつ落下してもおかしくはありません。キャブの窓枠も無くなりアクリル板のようなものが取り付けられています。
2004年頃に再塗装されたようですが、それからは全く塗装されていないようで水や錆の垂れ跡が目立ちます。
周囲にあった滑り台より俯瞰気味のアングルで撮影。
この372号機は4次型に当たり、落成当初は木製デフレクター、角型のボイラ上ドームを持つ形態でした。しかしそれらは後年に3次型同様のものに交換されています。
この場所はJR鷹ノ巣駅から徒歩約10分、または秋田内陸縦貫鉄道西鷹巣駅から徒歩約15分です。
場所:青森県平川市本町北柳田23-5 弘南鉄道平賀駅構内
保存車両:東急デハ6105、同デハ6106、同デハ6108、貨車(番号不明)
(2014年9月11日訪問)
弘南鉄道弘南線平賀駅の構内で活用されている車両です。
下回りが無い状態で倉庫に使われているようです。この場所には3両分の車体があります。これはデハ6105です。
こちらはデハ6106とデハ6108ですが、番号が消えており区別出来ません。
東急6000系電車(初代)は1960(昭和35)年より製造され、ステンレス車体や1台車1モーター(全軸駆動)など画期的な車両でした。
弘南鉄道には1989(平成元)年に譲渡され、先頭車同士を組み合わせた2両編成に仕立てられました。そのためおそらく部品確保用に同時に譲り受けた中間車は部品を取り終わると不要になり、車体が倉庫に転用されています。
ステンレス製のためか痛みは無く、倉庫としての耐久性はなかなか良いと思われます。
こちらは同じ駅構内で放置されている車両です。ピンク色に塗られており形式や番号は不明です。それぞれ大きさが違います。
貨車と建物の陰に隠れていますが、赤い車両はED333電気機関車です。
こちらも私鉄風の小さな有蓋貨車で、「NO,2」の標記がありますが番号は不明です。屋根が葺き替えられておりこれも倉庫に使われていると思われます。
これらの車両は駅構内・機関区構内にあります。線路内や敷地内への立ち入りは絶対にしないでください。車両は公道からも見えますのでマナーを守って見学しましょう。
場所:青森県青森市柳川1丁目4-1 青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸
保存車両:DD16-31、キハ82-101、スユニ50-509、スユニ50-510、ヒ760、ヒ833、ヒ834、ヒ835、ヨ6798
(2011年12月2日訪問)
JR青森駅の北側に青函連絡船八甲田丸が丸ごと保存されています。船内は公開され連絡船の歴史や船内の設備を見学することが出来ます。
かつて車両航送に使用された車両甲板も公開されており、そこに車両たちが眠っています。
ヨ6798と後ろに続くヒ760、835、833です。ヨ6798のヘッドマークはメモリアルシップ八甲田丸のエンブレムです。ヒ600は航送車両の出し入れに使われたのでしょうが、ヨ6000も同じように使われたのでしょうか?
DD16-31と、キハ82-101の妻面です。
このDD16は長万部や五稜郭に在籍し瀬棚線の貨物列車を牽引しており、青森どころか青函連絡船とも無縁だったと思われます。しかし八甲田丸を保存する際に「丁度余っていた」から保存されることになったのかと思います。
スユニ50-509です。幾度となく海峡を渡って来た?車両です(スユニ50の航送運用があったのかは分かりません)。
スユニ50-510です。屋内で雨風が当たらない場所ですので保存状態は良好です。
スユニ50は特に北海道内各地で保存されていましたが解体が進み、きれいな状態で残るものは少なくなりました。
DD16と連結された状態のヒ834です。
画像が多くなりましたので、その2へ続きます。
場所:青森県青森市柳川1丁目4-1 青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸
(2011年12月2日訪問)
その1からの続きです。
ここの保存車の目玉とも言えるキハ82-101です。
キハ82-101は新製から廃車まで函館を離れることは無く、北海道内の特急列車に使用されてきました。
現役当時は函館で連絡船からの乗客を待ち構えていたのでしょう。連絡船とも深い関係があり、この場所に保存されるにふさわしい車両だと思います。
おまけ
航送する車両は、船内の連結器に連結されるだけではなくこのような金具で固定されていました。現在保存されている車両も転動しないよう固定されています。
「車両航送用フック」というものは、この金具を引っかけるための車両側のフックです。車両航送が無くなった現在ではもう死語なのかもしれませんね。

場所:青森県青森市柳川2丁目4番37号 青森市森林博物館
保存車両:大畑森林鉄道ディーゼル機関車(無番号)、津軽森林鉄道客車(あすなろ)、運材台車2台
(2011年12月2日訪問)(※許可を得て撮影)
青森駅西口から徒歩10分程の場所にある青森市森林博物館で保存されている車両です。
機関車は大畑森林鉄道で活躍していたもので、協三工業製5t機です。

機関車の運転台。鉄道車両と言うよりはブルドーザーや重機のような運転台です。

津軽森林鉄道の客車です。湘南電車のような塗装が斬新です。
視察車という車両で、一般旅客営業で使われた訳ではないようです。お偉いさんや他社からの視察者の乗車に使われたようです。
現役当時のものかは分かりませんが、ふかふかの転換クロスシートが装備されています。
※アスナロというのはヒバと同じ種類の木(ヒバの別名?)です。

運材台車です。搭載される木材は青森県で産出するヒバです。
津軽森林鉄道はヒバ材を積み出すために敷設され、津軽半島に本線だけで約70km、支線も含めると約120kmに及ぶ路線を有していました。
しかしトラック輸送に押される形で、昭和42年に全線廃止されました。

これら3両の車両は、博物館とは別の建屋内で保存されています。
シャッターの部分から外まで線路が伸びていますが、通常は外に出されることはありません。しかし塗装や修理の際には外に引き出されるのかもしれません。