幻の詩集 『あまたのおろち』 by 紫源二

幻の現在詩人 紫源二 の リアルタイム・ネット・ポエトリー

夜見る夢を実現する?

2019-08-14 21:03:39 | Weblog

きみは言ったね
 
夢をいつ実現するのかって
 
ぼくは夢は見たことがない、夜見る夢以外は、って言った
 
それってきみを失望させたかもしれないけど、本当なんだ
 
ごめんね
 
こんなふうに言えばよかった
 
つまり、
 
ぼくが実現させようとしてる夢ってなんなんだろう、って
 
自分でもわからないから教えてくれよ
 
きっときみには見えているのかもしれない
 
ぼくにも見えないぼくの姿が
 
だからそんなことを言うんだろ?
 
それってとても貴重なことなのに
 
きみを裏切ったようで後悔してる
 
でも、
 
夢なんてないんだ
 
夜見る夢も悪夢ばかり
 
そんなの絶望的だろ?
 
それがぼくの体験している”現実”なんだ
 
だから、
 
きみといるときだけは
 
忘れてしまいたい
 
何もかも忘れてただ天国にいる、きみと
 
そんな時間だけがぼくの夢
 
白いシーツにくるまれて
 
裸でゴロゴロまどろんで
 
外には太陽の光
 
きみの肌を照らす
 
それが夢だったのだと
 
後から気づくのが現実だけど
 
ぼくには夢なんてなかった
 
だから、
 
努力もしなかったし、
 
策も練らなかった
 
あるがままにあっただけだ
 
それって失敗の原因?
 
敗者の後悔先に立たずってわけ?
 
そして、きみはどこかに去っていき
 
今頃セレブになってるってこと?
 
それでもいい
 
策を弄じて成功のための競争なんてまっぴらだから
 
詩人には成功なんてない
 
それだけは真実だから、
 
覚えておいてほしい
 
詩人は決して夢を見ないことを
 

2017 同日 Facebook に投稿





















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