幻の詩集 『あまたのおろち』 by 紫源二

幻の現在詩人 紫源二 の リアルタイム・ネット・ポエトリー

あと一週間たったら、昨日だったら

2014-08-11 03:54:09 | Weblog

今日ぼくは

時間切れ

薬を飲んで

歌を歌い

こんな歌

月を見ていたい

せめても今日だけは

月を見ていたい

そして、

気がふれてしまったのかもしれない

もしかしたらもう

気がふれているのかもしれない

それでもいいけど

お月様

連れて行ってよ

あの世の世界に

なんて

こんな歌

いいんじゃない?

って

だれもいない

だれもいない

だれもいない


テレビみてたら

いいこと言ってたけど

言ってるだけ

ありきたりの言葉

みんなに通じるから

ありきたりの言葉


土曜日に

ギターヒーローとジャムることになった

たぶん、

今世紀の初頭の10年で

最高の音が出てくると思うけど

それを聴いているのも

ぼくと彼だけ


ごめんね

美っていうものは

決してたどりつけないイデアだと言ったのは

ネオ・プラトニストのプロティノスだったけど

彼は生涯に

幾たびかその美に到達した

もちろん

言葉では表現できないから

つまり

言語とは

一般化することだから

特殊なものは

特殊なまま

一回限り

跡形もなく

時間の彼方に過ぎ去って行く

でも、

それを体験したという言説だけは残る

そして

それを聞き、

それを信じた夢想家が

神秘の扉を開く

真っ暗な深淵がポッカリ開いているカオスを

まるごと体験しようとして

自分を破壊していく

知性を破壊していく

そして

そして

無意味な言語を紡ぐ










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