幻の詩集 『あまたのおろち』 by 紫源二

幻の現在詩人 紫源二 の リアルタイム・ネット・ポエトリー

パゾリーニのデカメロン

2016-05-06 21:36:21 | Weblog

皆んな知ってる?

僕らが十一歳か十二歳の頃

大晦日は、あいも変わらず

“紅白”をやっていた

僕はもちろん“紅白”なんて見ずに

東京12チャンネルの裏番組を観ていた

パゾリーニの“デカメロン”

部屋に鍵をかけて

マスターベーションしながら

パゾリーニの“デカメロン”を観ていた


皆んな偉いな

2016-05-06 21:04:04 | Weblog

皆んな偉いなと思います

ちゃんと日本語を話し

“自分”というものを持っている

僕は日本語の文法もよくわからず

確固とした“自分”というものを持っていない

それどころか、

「何故、私は、ここに、こうして、いるのか」

が、よくわからない

それは宇宙の神秘だとしても

その神秘を

上手く日本語にして表現しようとしても

できない

僕はただの凡庸な啞だ

目を開けていても見えない

盲だ