幻の詩集 『あまたのおろち』 by 紫源二

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底なしの沼

2015-09-16 23:08:20 | Weblog

いそがなければ
いそがなければ
白鳥が浮かび
太陽がキラキラ反射してる
あの底なしの湖に
眩しい光を浴びに
行かなければなりません
だから
ここにいてはいけないと
考えています
ここにいてはいけない
ここにいてはいけないのです
でも
あなたが一緒でなければ
あなたが一緒でなければ
湖から白鳥は去り
太陽は分厚い雲に隠れてしまい
僕はたった一人で
飛び込まなければならなくなるのです
あの真っ暗で冷たく
永遠に深い
底なしの湖に