「菩薩」
「菩」も「薩」も同じ
くさかんむりの字です。
書いていると一番よく書く字では
ないかと思い、
書くと結構面倒くさい文字です。
それで、昔の人は略して
くさかんむり(艸)を重ねて
菩薩の略字にしました。
そして、
その重ねたくさかんむりに
点を打って
菩提という略字にしたのです。
昔は書き写すということが普通で
聞きそして書くというと
いろいろの略字を
駆使してすばやく書くということが
大切だったようです。
しかし、あえて
私は略というより
そのものの字に触れたくて
面倒でも書いているのです。
そこで気になったのが
「菩薩」という字
当たり前にもうすっかり日本語
でも、もともとはインドの言葉
bodhi-sattva(ボーディサットバ)を
音写した言葉です。
ボーディは目覚めるという言葉
サットバは有情、生きとし生けるもの
だから、覚有情とも訳しました。
漢和辞典を見てみると
「菩」は、ほとけぐさ
一種の香り草とあります。
しかし、項目には
菩提。菩提心。菩提所。菩提樹。
菩薩。の言葉が並びます。
やはり仏教に関する言葉ばかりです。
「薩」は、すくうということが
元の意味にあるようです。
項目には
薩埵。薩摩守。と
この二つだけです。
面白いのはこの「薩摩守」です。
今ではあまり使われませんが、
「薩摩守」(さつまのかみ)
汽車・電車など乗り物を
ただ乗りすること。とあります。
昔、薩摩守であった
平忠度(ただのり)に掛けた言葉
ということです。
『十地経』は菩薩の修行を
十の段階に分けた十波羅蜜を
実践する経典ですから、
「菩薩」という言葉が
多く出てくるのは当たり前でしょう
しかし、
「菩薩」という言葉に音写した
という方は誰でしょう。
やはり、玄奘三蔵なのでしょうか。
まあ、書きながら見事な文字に
当てたものだと感心します。
一応、別な面から菩薩ということを
見てみました。
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