喜多院法興寺

住職のひとりごと

ギリシャ、国民投票撤回へ

2011-11-05 06:34:21 | Weblog
11月4日付 よみうり寸評
 {〈研ぎすまされた剣を手に 鋭き眼(まな)差(ざ)しで大胆不敵に大地を見渡す 汝(なんじ)ギリシャの民よ 古きより甦(よみがえ)りし 自由なる精神 さあ 脈々と受け継がれた勇気を持て 自由よ その名をたたえん〉
◆ギリシャ国歌は「自由への賛歌」だ。が、財政が不自由の極にある今、賛歌がむなしく響く。ギリシャの幾多の先哲は末裔(まつえい)たちの混迷に何を考えるだろうか。
◆この歌詞は「国のうた」(弓狩匡純著、文芸春秋刊)から引いた。ギリシャの膨大な債務は欧州の財政・金融危機の震源だ。パパンドレウ首相が設定した国民投票は危険な賭けだ。
◆政局は混迷の極、さすがに国民投票は回避の可能性も強まったが、欧州連合(EU)の包括支援受け入れはなお予断を許さぬ状況。
◆債務の半額をチャラにしたうえ、つなぎ融資もするというのは大変な支援だ。その条件に、公務員数の削減、年金のカットなど緊縮財政を求めるのはごく当たり前。
◆これを拒否するなら、それは国歌がたたえる〈自由〉とは違うだろう。〈大胆不敵〉ではすまない。}

 ギリシャの膨大な債務は欧州の財政・金融危機の震源だ。パパンドレウ首相が設定した国民投票にギリシャ国内でも、批判が噴出し回避された。欧州連合(EU)の包括支援は債務の半額にしたうえに、つなぎ融資もするというのは大変な支援だ。その条件に、公務員数の削減、年金のカットなど緊縮財政を求めるのは当然の要求だ。日本人はギリシャの
自由なる精神に共感できない。