喜多院法興寺

住職のひとりごと

無宗教が75%でも神仏に「すがりたい」54%

2005-09-03 05:44:21 | Weblog
 読売新聞社のこのような全国世論調査で宗教に関する日本人の意識が明らかになった。この数字を見て、仏教に携わる者として驚きと、将来的に寺の存続に危機感を覚えました。
 現在、核家族化が進み、個人個人に部屋が与えられ、プライバシーが守られ、以前と比べ快適な居住空間を得ることが出来ました。しかしながら、今まであった、仏壇や神棚が消えてしまいました。朝起きて、仏様にお茶を上げお線香をつけ、手を合わせる事、祈りの習慣が無くなってしまった。親が無信仰であれば当然、先祖の墓参りも行ったことも、なかったのではないのか。そんな親の背中を見て育った人に、無宗教が75%はうなずける数字だと思いますが、認めたくない数字でもあります。
 困った時にすがるのは似非宗教で、本当の宗教は日々感謝の心を忘れず、「己を忘れ他を利する」こと即ち慈悲の心を持つことです。

読売新聞
 国民の4人に3人が特定の宗教を信じておらず、宗教を大切だと思わない人も多数派を占めているが、「神や仏にすがりたい」と思ったことがある人は過半数に上る――。
宗教に関する日本人の意識が、読売新聞社のこのような全国世論調査(面接方式)で明らかになった。

 調査は8月6、7の両日に実施。

 「何か宗教を信じているか」と聞いたところ、「信じている」23%に対し、「信じていない」は75%。「宗教は大切であると思うか」でも、「大切」35%に対し、「そうは思わない」60%だった。

 その一方で、「神や仏にすがりたいと思ったことがある」は54%に達し、「ない」44%を上回った。宗教を「信じていない」人の中でも、「すがりたい」は47%だった。