うべプラネタリアン

プラネタリウム解説の活動を通じ、いろいろ感じたことをさまざまに語りたく....

はなとほしの観察会....(193)

2007年10月24日 22時39分29秒 | うべプラネタリアン
うべプラネタリウムネットワークに、昨日、「深秋・秋吉台花と星の観望会」の案内を流した。
日時:11月10日(土)15時~22時。 於:秋吉台・長者ヶ森近辺。
前もって出欠を取るわけではないので、何人来るかしれないが、前回の「春の秋吉台星空観望会」は
120人は超えたと思う。
今回はもっと少ないだろうが、それでもネットワーク会員は70人を超えているから、50人は下るまい。
今回は、花と星とを抱き合わせにした。
秋吉という地名は“秋好し”だから、この季節、花を求めての散策は欠かせない。
野菊、リンドウ、センブリ、おみなえし、ススキ....
加えて、星好きなら、澄んだ星空の下で深呼吸したいだろう。
あまり遅くまで引っ張らないつもりだが、オリオンのあがるまで居たい。
地平から立ち上がる冬の星々をながめたい。
各自てきとーに行動すればいいのだが、みんなでわあわあはもっと楽しいから、
一応15時と19時に一カ所(秋吉台道路・長者ヶ森駐車場)に集まることとした。
昼の部、夜の部というわけだ。もちろん一気通貫もありあり。
みんなカメラを持って集まって欲しいなぁ。今回は撮影会も兼ねたいのだ。
普通の秋吉台撮影会ではなく、「“星”の撮影会」だ。
そこが、うべプラネタリウム主催の“売り”なのだい。
もちろん、快晴を祈りたい。前回と同様に。

栗名月....(192)

2007年10月23日 17時54分40秒 | うべプラネタリアン
今宵は、旧暦9月13日栗名月である。よく晴れている。美しい月だ。
十三夜で、月齢13のところだが、実際は11.9、月齢12といったところか。
満月は26日。
さて、高校時代演劇部にいた古い親友福島が、突然妙なことを尋ねてきた。
月の日の出は地球と同じか?と言うのである。
月は、自転方向が地球と同じ西から東へまわっているから、日の出は東からだが、
自転の時間は27日だから、ずいぶんとゆっくりした一日となるはずだ。
こんな例えをした。
月面基地に居たとする。月面基地は地球側の中央部のコペルニクスクレーターの近くにあるとする。
そこに日が射すのは地球から見て月齢9頃、上弦月(半月)を少しすぎた頃。
そこが陰るのは下弦月の頃。つまりほぼ15日後。
15日間の昼。続く15日間の夜。月の一日は朔望月と同じ29日間なのだ。
朝焼けも夕焼けもないけど、東の日の出、西の日の入りは変わらない、としても、
一日の長さがずいぶんと違う。これはやっぱ変だろう。
改めておもしろい質問だと思った。
さすが演劇部である。←かんけーないか。

オリオン座流星群 3 ...(191)

2007年10月22日 20時05分52秒 | うべプラネタリアン
昨夜は、結局、11時までねばってすっきり晴れず、三々五々解散した。
が、11時40分頃からすっかんぴんに晴れた。
晴れたが、流れ星はてんで飛ばなかった。
だから結局昨夜は何だったんだろうということになった。
まぁたいていこんなもんだ。
夜、しみじみと話していると、他の雑念がないから、65歳と11歳がいい会話ができる。
カナンが、「ねぇせんせ、星を見ていてぞくぞくっとすることある?」と聞くから、
「あるよ、いつもある。今だにある。夏菜は?」
「あるってば、あたりまえじゃん。さっきも“すばる”見てて、背骨のあたりが震えたもん」
「そう、私もね、夏菜より6倍も生きてるから数限りなく星を見てきたけど、
毎たび何かでそんな同じ思いをするよ」
「星の世界って何故かそんなもん持ってんだ、いいなぁ~」
こんな会話ができるから、流れ星を見に行ってひとつも流れなくても(たまたま私は“No Get”←くそっ!)、
ムラ雲流れていらいらするような夜空でも、ほんのり芯は熱いのだ。

画像は最近NASAが配信したすばらしいオーロラ。すばるも写っている。
こんなんカナンといっしょに見ることができたら、大熱が出るやろな、二人とも。

オリオン座流星群 2 ...(190)

2007年10月21日 17時31分06秒 | うべプラネタリアン
本日(10/21)21時より、常盤湖東岸青年の家「グランド」で、オリオン座流星群観察会を開く。
昨夜23時ころ30分空を見ていたという方の話によると、
かなりの数が見られるとのことで、多少活発になっているようだ。
この流星群の特徴として、10コに1コの割で大きい火球クラスの流星が混じるという。
これは嬉しい。
オリオン座流星群は、ハレー彗星が母彗星だが、今回の出現のダストチューブは、
紀元前1198の回帰時に残したものという。
けったいなことだ。
天候は今日一日この上ない快晴だった。しかし、夜になって少し霞がかかりにじんでいるようだ。
さて、今宵どうなるか....

画像は、およそ25年前、ハレー彗星が回帰した際、ジオットという彗星探査衛星が撮影したハレー彗星の本体。

オリオン座流星群....(189)

2007年10月20日 12時52分06秒 | うべプラネタリアン
ハレー彗星を母体にするオリオン座流星群は、出現数が少なく、ほとんど注目されなかった。
ところが、昨年どうしたわけか、1時間100個 ?! と大ブレークした。
今年も、直前予報は悪くない。
昨年ほどではないが、例年1時間10~20コをかなり上回るだろうといわれている。
小ぶりながら2匹目のドジョウがいるようなのである。
そこで、昨夜(10/19)、天文クラブの後の流れで観察会を計画したのだが、あいにくの天気だったから中止した。
このオリオン座流星群の極大は2度あり、1度目は昼間で条件が全く合わないが、
2度目は10/22 2~4時と予想され、月も沈んで、まずまずの観察条件かと思われる。
したがって、10/21(日) 21~24時、青年の家(広場)で観察会を開く。
遅い時間のスタートだがご参集下され。


青空....(187)

2007年10月17日 18時52分06秒 | うべプラネタリアン
朝からすごい青空である。その青さは、夏になかった色だ。
いつも空を見上げるのが習い性になっていると、季節の移り変わりを青空の色で
納得するようになる。
星の解説をしていると、昼間の空は何故青いの?と質問があるというが、私は、
ついぞその質問を受けたことがない。
こちらから投げかけて「何でも聞いてください、たとえば空は何故青いのか
なんて質問だっていいんですよ」と促したこともあるくらいだ。
子どもは、空を見ていない訳じゃないのに、本質に食い込む疑問を抱かないのだろう。
大人は、今更空の青さに疑問を抱くほどナイーブではなくなっているのだろう。
地球人なら、空の青さは、自分の血が赤いのと同じように、DNAの中に当然のこととして組み込まれているからかもしれない。
空の青さは海の色。
それが証拠に、月の空は黒、火星の空は赤、ともにじゃぶじゃぶの水はないからね、
と簡単に説明するが、実際はもっと複雑なのだ。
が、まあ、どうであれ、四六時中、暗黒の空や赤い空をながめて暮らすと
人生観はかわるだろうなぁ、やっぱ火星には住みたくないなぁと想う。
その赤い火星の見頃が、もう、間もなくだ。
画像は火星の夕日(NASA)。


移動天文教室(二俣瀬)...(186)

2007年10月16日 08時00分34秒 | うべプラネタリアン
移動天文教室のシーズンだ。
学校側は、早くからスケジュールを立てて、子ども達に呼びかけ、準備しているので、
実施か中止を当日の天気で臨機応変とはいかない。運不運に任せるしかない。
10月12日の西宇部小はダメ、13日の岬小は厚い雲で全くだめ。
しかし、昨日(10/15)二俣瀬小は直前にピーカンに晴れて抜群の星空になった。
こんなときはこちらが嬉しい。
久しぶりに濃い天の川をみたし、三日月が赤く変わって、
くっきりと鎌の形のまま山の端に沈んでゆくのは美しいながめだった。
また、月とアンタレスと木星が一列に並んでいる様子がなかなかよかった。
夏の盛りの頃から比べると、アンタレスと木星はずいぶんと離れたなぁ。
さて、次は18日の船木小だ。
それぞれの小学校では星仲間が待ってくれているから楽しい。
岬は古谷くん、二俣瀬は林さん、船木はなんと言ってもカナンとその一味だ。

天文クラブのルール...(185)

2007年10月14日 20時29分14秒 | うべプラネタリアン
天文クラブは、第二期の最初の例会を10/19に開くが、第一期の継続の方を含め、
ちょうど60人に達した。
ファミリーなふれあいなら、1期の30人程度が限度だろう。
その30人の内21人が継続だから、ほぼ40人が新たな方達だ。
これほどの人数の集団を1年引っ張ってゆくのは容易ではない。
というわけで、ちゃんとルールを定めることとした。次の通りだ。

1.星の下では、すべて平等である。
  生物差・年齢差・知識差・経験差・性別差・役職差など 差別区別は一切ない。
2.星の下ではは、つねに自由である。
  しかし、自主性をもって、人としてのルールと礼儀と安全をきちんと守る。
3.何事によらず、乱暴・いじめ・泣き・そしり はゆるさない。
4.質問は遠慮しない。他人の質問を笑わない。答えは一緒に考えよう。
5.要求は遠慮しない。他人の要求を馬鹿にしない。一緒に対応しよう。
6.おもしろい企画、やりたいアイディアは積極的に提案し、実行しよう。
7.何事に限らず、おもしろそうなことなら遠慮せず参加し、野次馬精神に徹しよう。
8.参加を強要しない、不参加をとがめない。いやなことを強要しない。
9.星についての、観察、研究、勉強、情報の収集伝達はつねに行おう。
10.積極的に外に出よう、つねに空をながめよう。
11.現状をしっかり観察しよう。そうすれば「変化」がわかる。
12.感動をかくさない。
13.悲しいことも、楽しいことも共有しよう。美しいものは一緒にながめよう。
14.見えないものを見えたと言うな。自分をごまかさず、妥協せず、自分の目を信じよう。
15.必ず何か「得るもの」を得よう。
16.機器はお互いのもの。積極的に、自由に、ていねいに使おう。
17.手伝いは互いに積極的に。後片付けはみんなで。
18.友をさそおう。
19.うべプラネタリウム主催行事には積極的に参加し評価しよう。
20.すべての生命を愛し、わが地球を大切にしよう。
21.われら、はてしない夢とロマンと想像力をもつ りりしい科学者である。
22.われら、つねにユーモアをもって、謙虚でやさしく、朗らかな宇宙人である。

もちろんこれは、自戒でもある。

画像はNASAが配信した10月7日カナダモントリオールの夜明けの空である。
25夜の月と、右の光る星は金星、月の上の光る星はしし座レグルス、左下に光る星は土星。
実際にこの4ショットを目で見たかったのだが、あいにくその朝は宇部は曇った。
今は、月こそここにいないが(10/15は四日月で夕空)、
金星土星レグルスのそろい踏みは、ここ当分、黎明の中で明けの空を彩るはずだ。

もうひとつの宇宙 2...(E19-2)

2007年10月13日 15時36分18秒 | 水の存在
陶芸は、茶碗であれ、壺であれ、先のボウルであれ、用途としてみれば液体を入れる器である。
千変万化する液体や気体をつつむ空間。
そこはひとつの時空、まさに「宇宙の創作」である。
先のボウルがなかなか気に入ったので、以上のような感想を述べたら、
松永氏にひどく気に入られて、展覧会が終わったら差し上げるとおっしゃる。
恐縮していったんは固辞したのだが、これをそんな風に評して気に入って頂けたのなら是非貰って欲しいと
重ねてのお話。
ひょんなことから、大変なことになったと思ったが、二言目にはありがとうと言ってしまっていた。
手に入ったら、いつかプラにもってゆくから、見てごらん。
カナンはきっと気に入ると思うよ。

もうひとつの宇宙 1 ...(E19)

2007年10月13日 15時29分37秒 | 水の存在
萩焼の大きいボウルである。差し渡し50㌢は超えているだろう。
特徴は、4本の襞である。ひだは内側から縁を越えて外まで渡っていて、
そこの部分は厚いのだが厚みを感じさせない。
軽快な流動感に満ちている。
土でできた重々しいボウルなのに、まるでスィングしているような躍動感と楽しさがある。
これを作陶したのは、松永加寸満(まつながかずま)氏。
松永氏は、本職、外国航路の大きい貨物船の機関長。
玄人はだしの陶芸と書道の趣味をもっている。
この作品を見ていて、イメージが重なったのは、はるか彼方の銀河の姿だった。
特にブログ次㌻の、NGC613ちょうこくしつ座の棒渦状銀河だった。