神野町をゆく(46) 余話:内水氾濫(曇川からの氾濫)
聞きなれない用語を使います。内水氾濫・外水氾濫という用語です。
〇内水氾濫・・・・豪雨時、川の水位が高くなり、排水ができなくなりおこる水害
〇外水氾濫・・・・河川の水位が上昇し、堤防こえたり、破壊して起こる水害
洪水の時、本流(加古川)の支流の水位は高くなります。当然、支流(曇川)から本流へは流れ込みにくくなり合流付近では氾濫がおきます。これが内水氾濫です。
そんな時、曇川の場合、一部はポンプで強制的に排水をしていまが、それでも排水はおいつかない時があります。
加古川駅前の水害(曇川によるの内水氾濫)
加古川市広報(15号・昭和27年7月発行)は、加古川市内の水害を大きく取りあげています。
写真は、昭和36年の加古川駅前通りの水害のようすです。(文字等一部変えています)
・・・(昭和27年)6月末から降り続いた雨は、7月に入り熱帯性低気圧の影響を受けて、さらに、ものすごい豪雨となったため各河川は刻々と増水しはじめ、2日夜8時頃には徐々に低地から浸水し始め・・・・、3日、ついに水は市街地へ浸水し、家屋への浸水.田畑の流失埋没等の被害がありました。
毎年、雨季に発生するこうした水害の原因は、加古郡天満村に源を発する「曇川(くもりがわ)」の最下流が、市内の灌漑用水を運ぶ五ヶ井水路に直結しているため、豪雨等によって増水し、曇川樋門を通じて加古川本流への放出が困難となった場合、この水が市内の水路で通水しきれなくなり、こうした浸水を引おこします。
この被害根絶の対策としては、曇川樋門の増設と、別府川に通ずる水路全体の改修工事の実施の外はなく、別府川へ放流する工事が完成しました。
今後、この内水氾濫は少なるでしょう。
*写真:加古川駅前の曇川による内水氾濫