神社のある風景

山里の神社を中心に、歴史や建築等からの観点ではなく、風景という視点で巡ります。

琉璃渓

2010年11月23日 | 滝・渓谷

京都府南丹市園部町大河内


琉璃渓を掲載するのはこれで七回目だ。
そんなにいい場所かと問われれば、どちらかと言えば「お奨め出来ない」と答えるし、何度か書いているように、まずは水が汚れている時点で渓谷としての価値は著しく損なわれている。
手軽に行けること、そして、渓谷としての表情は決して悪くないことが、何度も足を運ぶ理由であり、写真を撮るという意味では、いろいろと試せて楽しい場所なのではある。
これも以前に書いたけれど、京都府立自然公園に指定しておきながら、何ら水質改善に取り組む様子が無い。
ただでさえ京都は滝や渓谷が少ないのに、現状を放置している行政の良識を疑う。
今の姿は、遠方から来られる方に見せるには、京都出身者として恥ずかしい。

今回は紅葉の進捗度を見るために訪れた。
まだ早いとは思っていたが、案の定、斜面の上部は色づいているものの、谷底は緑のままだ。
色づいている木々にしても、その色は冴えないし、とにかく何度も掲載しているので、撮る場所が大体決まってしまう。
そういうわけで、殆ど足元だけを見て、落ち葉を中心に写真を撮ることにした。






まだ青味を帯びた朝の表情。
落ち葉にも鮮やかなものは少なく、枯葉と言うべき色合いで残念。



枯葉ではあっても、それぞれ表情があって、楽しくはある。






岩も水も、それぞれ表情はあるし、やっぱりマクロレンズが欲しい~と毎度のように思いながらも、撮っていて楽しい。












撮っているのは楽しいのだけれど、見てくださる方が楽しいかどうかは甚だ心許ない。






でも、水面に浮かぶ葉、水底に張り付いた葉、岩に張り付いた葉と、たとえ同じ樹種の葉であっても様々で、やっぱり見ていて楽しい。















太陽がやや高くなってくると、水面も岩も、より多彩な色合いを浮かべるようになる。









結局、とにもかくにも私にとって、自然というものは面白くて素敵なものなのだと思う。



太陽に照らされた黄葉を水面が映し出すと、その葉自体よりも鮮やかな黄金色になったり・・・。



日陰の方が、空の青さをより強く映し出したり・・・。









紅葉は今ひとつで、足元のちいさな風景ばかりを撮ったけれど、これはこれで秋らしさを感じてもらえれば・・・。


2万5千分1地形図 埴生
撮影日時 101105 6時20分~9時10分

駐車場 ダム付近にあり。
地図


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17 コメント

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Unknown (幽黙)
2010-11-23 15:29:47
恐れ入りました
今回のショットは
「琉璃渓」
という冠が無くても
ある意味問題無い
そんな感じでいながら
ここで「琉璃渓」が
意味を持つのは
これまでに
たくさんの
hiro1jzさんの目を通して見た
「琉璃渓」の
ある意味で
心象風景を愚生らも
拝見してきた
その共有感のようなものが
この晩秋の風景から
沁み入るように
感じさせていただきました

言葉悪く言えば
この感覚は一種の勘違いでしょうけど…(笑)
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Unknown (風花)
2010-11-23 18:52:41
こんなに密やかで豊かな、光と色と水の表情がありますのね。
ほんとうに美しいです。。

瑠璃渓の写真は、とても心静かに眺めることができます。
あぁ、でもあの氷の造形にはなんだかわくわくしました。
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Unknown (hiro1jz)
2010-11-23 21:28:05
>幽黙さん
そうなんですよ、今回は「琉璃渓の写真」というよりは、
「琉璃渓で撮った写真」であります(笑
でも、何度もここで撮ってきたから、こういう視点も得られたのかなという気もしますし、
ここでいろいろ撮り方を試して、他で応用してきたりもしました。
そうやって多少なりとも積み重ねてきたものがあって、
視点を共有することが出来たなら嬉しいですねぇ。
たとえそれが勘違いでも(笑


>風花さん
ぱっと全体を見渡して、美しい場所や惹かれる風景に出会えなかったとき、
こういうふうに足元や小さなものに目を向けると、
また違ったものが見えてきて、違った美しさが見えてきます。
でも、こういうのは写真の利点であり、ずるいところでもありまして、
普通に美しいものを美しく撮るのとは違うんですよね。
レンズを通して初めて美しさが発揮されるみたいな感じです。

この冬もまた、氷を求めて行くつもりです。
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どうもです (era)
2010-11-24 20:29:46
なんど見ても水質悪いの信じられないですね。
京都の行政はヒドイようですよ。だからこの前も
あわや共産党勝利目前だったそうですよ。
それにしてもhiro1jzさんの写真って、どこか哲学
的なんですよね。ハッとさせられたりしますね。
この手があったかぁという写真ですねぇ。

ハハハあの子めっちゃ可愛いって♂のことですか!
これ受けました。意外とオープンな関係なんです
ね。人に迷惑かけなければ問題ないですもんね。
酔っ払って♂を買ってしまった奴は知っています
が、それは嗜好じゃなくてアホなだけですね。

宇陀盛り上げたいですね。友人も変な観光化は
嫌がるんでしょうけど、ありのままの宇陀を好かれ
るように努力していますよ。地に足がついた宇陀
っ子ですよ。
室生村って、あまり印象のある記事みてないです。
これはどんな場所なんでしょ?気長に待ちますよ。
写真といえば昨日会社サボって伊勢に行ったんです
が午後は晴れすぎて写真全滅に近いです。夏より
マシですが雲ひとつない晴天は無理という結論。

hiro1jzさんは、その手の人でしょう。但馬の話を
聞いてから疑っていま~す。
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Unknown (ふんころがし)
2010-11-25 07:08:44
始めまして。
よそ様のリンク先からお伺いいたしました。
これからもちょくちょく見させてください。
よろしければリンクさせていただきます。
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>eraさん (hiro1jz)
2010-11-26 09:03:50
水の濁りが明らかに判ってしまう淵とかは撮らないようにしてます。
小さな落ち込みの先には、茶色い泡が溜まってたりもします。
京都は昔から共産党が強いところです。
これだけ政治が混乱すると尚更でしょう。
え、哲学ですか?
ハッとするのは、きっと小細工が上手くいったからですよ(笑

結局のところ、男性が女性を好きになるのと同じように、
男性が男性を好きになっているだけのことでして、
感じ方や想いに差は無いんですよね。
とはいえ、男性を恋愛対象として見られるかどうかというところに、
越えられない壁があるわけで、
酔っ払っていてもそれは無理です(笑

宇陀はそれなりに観光資源もありますし、
それなりに賑わっているような気もしますから、
現状はけっこういい感じなんじゃないでしょうか。
室生村は何と言っても室生寺の存在が大きくて、
他は隠れてしまいますね。
でも、大野寺や龍穴神社もそこそこ知られていますし、
これ以上は隠しておきたい気も・・・。
私は最近、そこまでの晴天に出逢うことが無いです。
宇陀も降水確率20%で雨に遭いました(笑

うーん、どうなんでしょうね。
何となーく、雰囲気的に、といった感じで、凄く曖昧なんですけどね。
返信する
>ふんころがしさん (hiro1jz)
2010-11-26 09:09:55
はじめまして。コメントありがとうございます。
housi216さんのところで、何度かお名前を目にしておりましたが、
来て頂けて嬉しいです。
ブログの方も拝見したことがありまして、
海や人物の表情を活き活きと捉えられているので感心しておりました。

リンクして頂けるならありがたいことです。
こちらからもリンクを貼らせてもらいますので、どうぞよろしくお願いします。
返信する
どうもどうも (era)
2010-11-26 20:44:37
茶色い泡・・・信じられない。そんな場所なんです
ね。行政が本気になると水質って、ある程度は回復
するんですけどね。自分の地元の多摩川なんて悲惨
な川でしたけど気合いれて少しマトモになったんで
すよね。
京都の人たちは別に共産党が好きなわけではなくて
ガチで自民と喧嘩してくれるから応援するって聞い
たことありますね。それと京都の共産党系の会計士
さん達は気合が違うらしいですね。凄く税務署と喧
嘩してくれるようですね。

ホモの人もノンケな人に手を出さなければOKですも
んね。ただ普通の人にとってはベルリンの壁より
厚い壁ですよね。
この前ジョージ・マイケルが来日したときの記者
会見が凄かったですよ。レポーターの大半が同性愛
者だったから凄いテンション!
酔っても無理です・・・

室生寺は凄いコンテンツですからね。オフ・シーズ
ンはガラガラでバスも動かないんですよね。
変ないじりかたしないで今のままで観光客が増える
のが理想ですね。
龍穴はマニアには知れ渡っていますしね。
多少の雨なら写真撮りやすいような気も・・・
hiro1jzさんの執念が雨を呼んでいる?
hiro1jzさんの写真は少し雲っているか少し雨が
似合う気しますね。

そうです。だんだん不思議なことに気がつくんで
すよ。
返信する
Unknown (幽黙)
2010-11-26 23:27:53
京都は古来革新系なんですよ
伝統の町だから保守というのは間違っていて
京都は常に新しいものを求めているから革新で
その新しいものを求める中でこそ活きる伝統
みたいな感じがあるんですよね



湖南アルプスはすっぱり諦めることにしました
というか今後ちょっと山の奥とか
沢や川の奥という感じのところは
避けて行くことになるだろうと思います
一番最悪の結果とはならなかったのですが
足の検査の結果が予想以上に悪くて
あまり足に無理な負担を掛けられなくなりました

一番最悪というのは足の切断とか命に関わる病気
まあそれはさすがにありませんでした(笑)

でも愚生の足は治癒ということは無いそうです
積極的治療をするなら骨に孔をあけて
悪いところを抉り出して自分の別の骨の組織を
そこにいわゆる自家移植する
でもそれも安定するかどうかはわからないそうで
あまり勧められないとも言われました
もっとひどい状態になったら人工関節にする
でもそれとて安定する保証はないんだそうです

で放置するという選択
放置して治ることはない
でも悪化するかどうかもわからない
それは様子を見てみないとなんともいえないんですって

とにかくまた転んで痛打したり思い切り捩じったり
そんなことになったら骨が折れるとかではなく
くしゃっと潰れるんだそうです

だからそういう危険性を伴うことは極力避ける
ただ普通の状況ではむしろ歩いて欲しいとかで
それは筋力が落ちないようにということがあるようです

だからこれからも普通の紀行は続けますが
ちょっと岩場の上の神社とか川を遡って滝とか
そういう紀行はできなくなってしまった…
という感じです
少し方向性が変わっていくかもしれませんね(笑)
返信する
Unknown (hiro1jz)
2010-11-27 05:55:53
>eraさん
たぶん実際に見られたらがっかりすると思いますよ。私は綺麗なところだけ見て頂こうとしているので、
ここを見た方には、実際に行ってほしくないなぁと思ったり。
でも、実際に見てもらって、もっと問題提議してもらった方がいいかとも思ったり。
結局、世界的な観光資源がある京都にとっては、
この程度の小さな自然には目が向かないのかも知れません。
共産党が強い理由はいろいろ言われてますが、
他所より強いので共産党自身も京都には力を入れ、
地道に多方面で活動しているようですし、
京都人が反中央気質であるとか、保守性を持ちながらも革新的であるところとか、
そういった面との相乗効果でしょうかね。

まあでも、世の中には圧倒的にノーマルな人が多いわけで、
ノンケの人を好きになって辛そうにしているときもあります。
ジョージ・マイケルってワムのですよね?
相方だったアンドリューはノンケですかね?
ワムを聴いていた当時は中学生で、
そんなことは考えもしなかったなぁ(笑

いちおう生活路線としてオフシーズンでも少数ながら運行されていたと思いますが、
知名度の割にバスが少ないのは確かですね。
龍穴はもうマニアというよりかなり一般化してる気もします。
平日でもたいてい参拝者を見かけます。
いや、晴れて欲しいのに降るんですよ・・・。
宇陀に行く数日前も、ちょっと京都の丹波に行ったんですが、
そのときも20%だったのに雨に遭いました・・・。

もっといろいろなものを感じ取れるようになればいいんですが。
いや、感じられない方がいいのかな・・・?


>幽黙さん
古き良きものは守るけれど、先取の気質を持っているとは言われますね。
京都が日本初、というものも多いですし、
京都の企業を見ても、そういった性格を持ったところが多いですね。

足の検査結果、残念です・・・。

私自身は、祖母からの隔世遺伝で心臓に不整脈がありまして、
医者からは遠泳、潜水、マラソンを禁じられています。
あとはパイロットなどの職業の禁止(なれるわけありませんが)。
遠泳や潜水は、その最中に不整脈発作がおきたら溺れ死ぬ可能性があるから、
マラソンは発作を誘発しやすいからなんでしょうけど、
たぶん、登山、特に滝登りやロッククライミングも、
医者に訊いたわけではありませんが駄目でしょうね。
発作が起きたら立っていることさえ出来ないのに、
滝なんか登ってる最中にそれが起きたらどうするんだ、
という話になると思います。
でも、生まれつきで慣れているせいか、気にしたことないんです。アホですね(笑
いや、慣れているといっても、当然苦しいですし、
発作を繰り返すせいで高校生の時点で右室は肥大してましたし、
今後、発作で疲弊した心臓が、何か悲鳴を上げるんじゃないか、
なんて不安もあったりしますが・・・。
要はまあ、幽黙さんの状況ほど深刻ではないんでしょうね。
私の場合、歩けば負担がかかるとか、悪化するというわけじゃなくて、
寧ろ体力つけた方が発作は起き難いみたいですし、
最悪の状況で起きなければオッケーという運任せみたいなものですし。
ですから、私の中では殆ど制約なんて無いようなものですので、
行動範囲の自由度が狭められてしまうというのは、本当に辛いことだと思います。
何より、ちょっとした無理が引き起こすかも知れない結果を考えると、
とても恐ろしくなってしまいます。
普通の場所なら行ける、というのは救いですが、
自分の中での線引きが難しいところですね。
幽黙さんの紀行文はずっと見ていきたいとは思うものの、
決して無理はしてほしくないですし・・・。
どうか悪化することなく、素敵な紀行が続けられるように願うばかりです。
ただ、幽黙さんが狛犬や生き物たちに向ける優しい視線は、
場所を問わず変わらないものだと思います。

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