介入 ? 〔社会科学と政治行動1961-2001〕 (ブルデュー・ライブラリー) | |
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藤原書店 |
amazon.jpを見ていると、ブルデューの『介入』が翻訳されていることを知った。
これは、ブルデューが、自身の社会学的研究とは別に、諸々の機会や情況、場所において行った「政治的発言」のうち、1961~2001年までのものを集めたものである。実はこの翻訳、私はまだ手にとってはいない(一冊4000円弱で、二巻本というのは、今の私の経済状態からすると、高すぎる:苦笑)。
ということで、私が読んでいるのは原書のみである。翻訳そのものについては未見なのだが、訳者の櫻本さんは大学院時代の先輩であり、ブルデュー本人からもっとも信頼されていた日本人という評もあるほどブルデューの理論にも精通している。ということで、翻訳については問題はないだろうと思う。
最晩年のブルデューの立場を知る上で、確かに必読文献だと思う。他方で、『市場独裁主義批判 (シリーズ社会批判)』や『メディア批判 (シリーズ社会批判)』と重なる部分が多いのも事実。
他方で、『世界の悲惨』以前の政治的発言の方が、私は個人的に興味をひかれる(こちらはおそらく邦訳の一巻目に該当するだろう)。