カンムリワシ、ワシは名ばかり、言うばかり

20年前探せばカンムリワシがいて、10年前そこにはカラスがいて、いま両方ともいません。よって最近ではそれ以外の話題に。

中国に関する醜聞428

2018年11月10日 21時36分16秒 | アジア

2018年後半あたりからアメリカによる中国制裁が続いています。

    • 2017年ごろ:中国→韓国の制裁もありました。
    • 2018年後半:米国→中国の制裁が、今の状況。

前者は、「米製THAADミサイル」の韓国配備にともない、中国→韓国への旅行禁止や中国国内での韓国製品不買運動などの制裁が見られたものの、韓国はWTOへ提訴するなど何もできないままでした。韓国は根っからの中国崇拝なのか、何をされてもされっぱなしで、だらしないことこの上ありませんでした。

後者の米国→中国への制裁は、たとえ中国がWTOに提訴しようと勝てるとにらんだ米国の政策で、中国の報復関税(韓国のふくふく逮捕を思い出しますね)に対してさらにアメリカへ輸入する中国製品に対して関税対象を広げており、いまのところ中国は為す術がなく、「首にナイフを突きつけられた状態では対等な話し合いは出来ない」「頭に銃を突きつけられて交渉を行う用意はない」と情緒的に反応するばかりで、アメリカが言っている条件に反応できる状態ではありません。

勝負あったという印象ですが、トランプの手法にも「突然の印象」は否めません。

その影響もあり

いま中国では日本への関心が高まりつつあると言います。中国共産党の意向が反映された国営マスメディアよりも、インターネットのSNSのほうが自由だということなんでしょう。

「日本へ行ったら殴られるんじゃないか」と恐れていた先人の苦労があったらしいのですが、実際に日本を訪れると「みんな親切だ」と言っているようで、そんな口コミのせいもあり、日本の良さを中国と比較してとらえ始めたようです。

しかし裏返して言えば

今までずっと中国共産党が「日本悪し」とし、事実と異なることを洗脳し続けてきて、それ以外の報道を許さなかっただけではないか、と言えます。

だからこそ、「想定とは違って、意外に思った」のでしょう。

今の若い中国人の中にも、一応中国共産党に洗脳されたことを偽装(政府の監視を嫌っているか)しながらも、徐々に変わってきたのでしょう。

しかし、やがて

インターネットも中国共産党に規制されるとも知らないでわが春を満喫しているようです。情報規制(中国や北朝鮮)世論操作(韓国)のある国が、洗脳されやすいとはいえ、いいにしても悪いにしても、簡単には信頼できないのです。

いつどんな理由で、中国共産党が報道規制して中国世論が「反日」に転じるか分らないからです。

そんな程度の中国であることを、認識しておきましょうね。


日、米、中3国の外交関係が大きな転換期を迎えている。

複雑な3国関係のなかで、日本とアメリカは共通した「悩み」をかかえている。対中国外交の難しさである。台湾問題、人権問題、歴史認識の問題、貿易問題などをめぐる米中、日中間の緊張関係は、今後も長期間続くだろう。決定的な解決策が見出せない最大の理由は、「社会主義体制の中国が読めない」こととされる。 

しかし、「中国が読めない」のは、社会主義体制のせいだろうか
私がいつも痛感しているのは、日本の現代中国研究は、現象の分析に終始して、現在から将来を予測する傾向が強すぎるのではないかということである。現象ばかりを追って、将来の中国が読めるのだろうか。:はじめに 劉傑「中国人の歴史観」文春新書 2006年(平成18年)10月5日第8刷発行 


著者は「中国が読めないのは、社会主義体制のせいだろうか

と問いかけています。もちろん「社会主義体制のせいで読めないのではない」と言いたいようです。

しかし私は、「その通り。社会主義体制がなので読めないのです。」と答えます。

「中国共産党があるから」、つまり「社会主義体制」を堅持し、その変形で、ほとんど必然的に隠ぺい体質になり、従って弾圧と規制の国家にならざるを得なかったので、「中国が読めない」と考えております。劉の知人の日本人は、それを気づかって「中国が読めない」と言っているに過ぎません。それを本気にして「なぜ中国が読めないのか」となるのが、滑稽なのです。

共産主義者・社会主義者たちは

  • 野党時代には、その批判力と扇動手法が効を奏し、この結果、政権を取り得たのでしょう。
  • しかし一旦政権を取ると、「政権を取れたのは、自分の批判力であり、それを否定するのは、反革命だ」とうぬぼれてしまい、突然、批判を許さなくなりますこれが共産主義国の「弾圧・規制」の元でした。

残念ながら

どんな理想的な考えでも、人は独善に陥ったり、競争相手を非難するものです。

その独善を戒めるのは「批判」であり、競争相手を非難することを戒めるのもまた「批判」なのです。

批判を許さないと、為政者以外にとって、致命的な結果に陥ることでしょう。たとえば民衆が「等しく貧しくなる」とか「貴族政治に陥り一部の人だけのための政治」になるなどがそうですね。 

さてさて、皆様はどう思われますか。

追伸:

いま日米野球6番勝負の第2戦の中継を見ながら書いております。地上派からBS朝日に移りましたが、昨日の柳田のサヨナラ本塁打を見ていないだけに今日の8回終了後の「日本代表(先攻)12-6MBL代表(後攻)」は痛快で、このまま日本の2連勝になりそうです。今回は日米とも若手中心のようで、どちらが勝とうが構わないのでしょうか。


北朝鮮の醜聞121

2018年11月10日 15時59分08秒 | アジア

北朝鮮の2国間状況をこちらに沿ってまとめると・・・・・・。 


アメリカ

2017年まで米朝は、激しいやりとりが見られ

  • アメリカは、主に「~ならば・・・・する」。
  • 北朝鮮は、これに対し「・・・・という侮辱発言をどうのこうの」とし、仮定の「~ならば」を無視し言葉尻をとらえて反撃するか、「~ならば」に対して感情論で反撃するだけでした。

そう言えば、韓国の「反日」もそうですね。論理的な法理論で進めようとしている日米に対して、朝鮮半島南北に住む韓族は、言葉尻感情論で反撃している「つもり」です。

法理論のほうが比較的普遍的であり、今のところこれしかないと思われるのに対して、感情は人や民族によって全く異なるのでありこれを基準におく世界平和はあり得ない、とみられています。非法治主義の中に独裁主義者が多いのは、当然なのかも知れません(習近平・プーチン・金正恩・文在寅、そしてトランプも)。

2018年6月には、ほとんど意味のない米朝会談をシンガポールで開きましたが、具体的な進展はなく、2回目の首脳会談に向けた準備交渉さえまだ開始できないという段階です。

米朝は、主に「北朝鮮に対する国連制裁を緩和する条件」でもめております。

北朝鮮は相手をだましてきた」前科をもっており

    • 米国は、「核施設一覧の申告と検証可能な破棄」を求め
    • 北朝鮮は、「核申告をあきらめるべき」だと国交のない同族韓国の援護射撃を受けながら「核放棄の手順と制裁解除を平行して進めるべき」とし

両者の見方は一致しません。

    • 勝手な「破棄しました」「爆破の見学」ではだめ
    • 勝手な「破棄しました」「爆破の見学」で制裁解除を

両者の意見に歩み寄りはみられません。

北朝鮮としては

とにかく米朝会談を開くことが目的であり、「ひょっとしたら」と期待をいだかせつつ、ついに決意は最後まで変わらなかったし、変わるはずがないのです。

為政者としては「かつてのだましが国連制裁につながっている」とは考えないらしく、実にお粗末ですね。甘んじてその報いをうけるべきなんでしょうが、かわいそうなのは北朝鮮住民。

こうなれば、北朝鮮内のクーデター・革命を期待するしかないのでしょうか。

しかしそれを許さない金王朝は「弾圧」でもってテロクーデター・革命)を防止しております。

テロは実に便利な言葉となり、どんなひどい政権に反発しようともテロにできるとは、まるで「絶対に批判を許さない」中国共産党そっくりですね(笑)。

みなさまは今後「テロ」という言葉を耳にしたとき、勝手にイメージするのではなくて、それが

    • 独裁政権に改善を求める運動のことかどうか
    • ふとどきな運動を鎮圧するのに使われている

この違いをぜひとも判別なさってください。相当むつかしいとは思いますが、限られた報道を頼りにして、なんとかがんばって下さい。

2019年には

最終段階に入り、北朝鮮としては時間稼ぎをしてきましたが、やがて核実験に踏み切り、なんとか中国・ロシアを「巻き込みたい」のでしょう。

しかしそれが「巻き込み」につながらず、ますます北朝鮮から「離れていく」結果になるだろうとは、裸の王様としては考えてもいないようです。

エジプト

相互に大使館を置いていましたが、国連制裁が発動され、2016年には駐エジプト北朝鮮大使が国外追放され、2017年には軍事関係が遮断されました。

イラン

相互に大使館を置いている友好関係にあります。もちろん北朝鮮はイランと敵対関係にあるイスラエルを承認してはいません。 

中国

世界で唯一、北朝鮮と軍事同盟を結んでいるようですが、北朝鮮が見せる日米韓への軍事挑発には、「あの」中国も頭を悩ませているようです。

2013年に張成沢を死刑にしてからは中国・北朝鮮関係が悪化していて、ロシアとともに国連の北朝鮮制裁に賛成したこともあり、北朝鮮は両国を批判しています。

2018年には金正恩が初の外遊先に中国を選んでおります。

ロシア

2000年には軍事条項を削除した「ロ朝友好善隣協力条約」を結んでおります。有効期間は10年で、一方が破棄通告をしなければ5年ごとに延長されるとのこと。そうすると来年2019年には延長するかどうかを決める年になりそうです。

金正恩の初のロシア訪問は2019年になりそうです。

モンゴル

朝鮮戦争で北朝鮮を支援したモンゴルですが、1990年の民主化にともない、韓国との国交正常化やソ連の崩壊で、両国間の関係は悪化したようです。

モンゴルには北朝鮮・韓国の大使館があり、朝鮮半島南北の交渉が行なわれることもあるようです。ただし国連制裁以降、両国の関係は冷え切っているようです。

パキスタン

両国は良好な関係にあるようです。パキスタンは中国の上海機構にも入っています。ソ連のアフガニスタン侵攻に協力し、ソ連がロシアになってからも関係があります。パ中露北が、印米豪などと対立しております。 

ドイツ 

危うい関係ながらも、相互に大使館をおき国交は維持している模様です。 

イギリス

2000年に相互の大使館をおいたものの、2017年のミサイル発射実験があり、イギリスは抗議の意味で北朝鮮大使を召還しました。 

フランス 

EUではフランスとエストニアが北朝鮮を承認していない2国で、フランスは「核開発を放棄し人権状況が改善されれば」北朝鮮と国交を結ぶとしています。 

ブルガリア

相互に大使館を置き、戦後は深い関係にあるようです。 

ポーランド

相互に大使館を置き、北朝鮮にとっては大切な国のようですが、国連制裁破りを近隣国から指摘されたため、かなり協力しているようです。 

イタリア

2017年北朝鮮の相次ぐ実験に抗議して、ローマの北朝鮮大使を国外退去にしたものの、外交関係は維持しているようです。 

メキシコ 

2017年の北朝鮮の実験に抗議して北朝鮮大使を国外退去処分。 

キューバ

相互に大使館を置くなど、友好関係をたもってきた。キューバは韓国と国交を樹立していないようです。 


まとめですが・・・・・・

国連による北朝鮮制裁の影響は相当大きいようで、戦後から関係が深い国も見られるものの、北朝鮮には痛手でしょう。

しかし北朝鮮は弱音をはくことはなく、2019年には再び核実験・ミサイル発射実験を始める可能性があり、その場合、アメリカが一方的に制裁を強化し、またまた制裁破りがみられるでしょう。ただし2020年の東京五輪があり、引き続き北朝鮮制裁に同調する国があるかも知れません。

2020年東京五輪に北朝鮮が参加するかどうか分かりませんが、来年度2019年がそれを占う年になりそうです。私は2019年に再び北朝鮮が核実験・ミサイル発射実験を始めるならば、「韓国が合同チームを結成する」と言ってきても、それは実現できないと見ております。

さてさて、皆様はどう思われますか。