2018年後半あたりからアメリカによる中国制裁が続いています。
- 2017年ごろ:中国→韓国の制裁もありました。
- 2018年後半:米国→中国の制裁が、今の状況。
前者は、「米製THAADミサイル」の韓国配備にともない、中国→韓国への旅行禁止や中国国内での韓国製品不買運動などの制裁が見られたものの、韓国はWTOへ提訴するなど何もできないままでした。韓国は根っからの中国崇拝なのか、何をされてもされっぱなしで、だらしないことこの上ありませんでした。
後者の米国→中国への制裁は、たとえ中国がWTOに提訴しようと勝てるとにらんだ米国の政策で、中国の報復関税(韓国のふくふく逮捕を思い出しますね)に対してさらにアメリカへ輸入する中国製品に対して関税対象を広げており、いまのところ中国は為す術がなく、「首にナイフを突きつけられた状態では対等な話し合いは出来ない」「頭に銃を突きつけられて交渉を行う用意はない」と情緒的に反応するばかりで、アメリカが言っている条件に反応できる状態ではありません。
勝負あったという印象ですが、トランプの手法にも「突然の印象」は否めません。
その影響もあり
いま中国では日本への関心が高まりつつあると言います。中国共産党の意向が反映された国営マスメディアよりも、インターネットのSNSのほうが自由だということなんでしょう。
「日本へ行ったら殴られるんじゃないか」と恐れていた先人の苦労があったらしいのですが、実際に日本を訪れると「みんな親切だ」と言っているようで、そんな口コミのせいもあり、日本の良さを中国と比較してとらえ始めたようです。
しかし裏返して言えば
今までずっと中国共産党が「日本悪し」とし、事実と異なることを洗脳し続けてきて、それ以外の報道を許さなかっただけではないか、と言えます。
だからこそ、「想定とは違って、意外に思った」のでしょう。
今の若い中国人の中にも、一応中国共産党に洗脳されたことを偽装(政府の監視を嫌っているか)しながらも、徐々に変わってきたのでしょう。
しかし、やがて
インターネットも中国共産党に規制されるとも知らないでわが春を満喫しているようです。情報規制(中国や北朝鮮)や世論操作(韓国)のある国が、洗脳されやすいとはいえ、いいにしても悪いにしても、簡単には信頼できないのです。
いつどんな理由で、中国共産党が報道規制して中国世論が「反日」に転じるか分らないからです。
そんな程度の中国であることを、認識しておきましょうね。
日、米、中3国の外交関係が大きな転換期を迎えている。
複雑な3国関係のなかで、日本とアメリカは共通した「悩み」をかかえている。対中国外交の難しさである。台湾問題、人権問題、歴史認識の問題、貿易問題などをめぐる米中、日中間の緊張関係は、今後も長期間続くだろう。決定的な解決策が見出せない最大の理由は、「社会主義体制の中国が読めない」こととされる。
しかし、「中国が読めない」のは、社会主義体制のせいだろうか。
私がいつも痛感しているのは、日本の現代中国研究は、現象の分析に終始して、現在から将来を予測する傾向が強すぎるのではないかということである。現象ばかりを追って、将来の中国が読めるのだろうか。:はじめに 劉傑「中国人の歴史観」文春新書 2006年(平成18年)10月5日第8刷発行
著者は「中国が読めないのは、社会主義体制のせいだろうか」
と問いかけています。もちろん「社会主義体制のせいで読めないのではない」と言いたいようです。
しかし私は、「その通り。社会主義体制がなので読めないのです。」と答えます。
「中国共産党があるから」、つまり「社会主義体制」を堅持し、その変形で、ほとんど必然的に隠ぺい体質になり、従って弾圧と規制の国家にならざるを得なかったので、「中国が読めない」と考えております。劉の知人の日本人は、それを気づかって「中国が読めない」と言っているに過ぎません。それを本気にして「なぜ中国が読めないのか」となるのが、滑稽なのです。
共産主義者・社会主義者たちは
- 野党時代には、その批判力と扇動手法が効を奏し、この結果、政権を取り得たのでしょう。
- しかし一旦政権を取ると、「政権を取れたのは、自分の批判力であり、それを否定するのは、反革命だ」とうぬぼれてしまい、突然、批判を許さなくなります。これが共産主義国の「弾圧・規制」の元でした。
残念ながら
どんな理想的な考えでも、人は独善に陥ったり、競争相手を非難するものです。
その独善を戒めるのは「批判」であり、競争相手を非難することを戒めるのもまた「批判」なのです。
批判を許さないと、為政者以外にとって、致命的な結果に陥ることでしょう。たとえば民衆が「等しく貧しくなる」とか「貴族政治に陥り一部の人だけのための政治」になるなどがそうですね。
さてさて、皆様はどう思われますか。
追伸:
いま日米野球6番勝負の第2戦の中継を見ながら書いております。地上派からBS朝日に移りましたが、昨日の柳田のサヨナラ本塁打を見ていないだけに今日の8回終了後の「日本代表(先攻)12-6MBL代表(後攻)」は痛快で、このまま日本の2連勝になりそうです。今回は日米とも若手中心のようで、どちらが勝とうが構わないのでしょうか。