カンムリワシ、ワシは名ばかり、言うばかり

20年前探せばカンムリワシがいて、10年前そこにはカラスがいて、いま両方ともいません。よって最近ではそれ以外の話題に。

ヨーロッパの醜聞56 対立

2018年11月08日 10時05分49秒 | 海外

スペインでもめているようです。

先にスペイン議会では、ラホイ首相への不信任決議をしており、サンチェス新首相が誕生しました。


スペイン、サンチェス新首相が就任 カタルーニャ独立派は対話求める:afp 2018年6月3日

首相の宣誓式で「聖書」をもたないというのは、学者らしく好感がもてますが、やり手らしいので油断はできません。

やはり気になるのは、カタルーニャ州の問題でしょうか。

プチデモンはカタルーニャ州知事時代、州分離独立投票で勝利し2017/10/27州議会が独立宣言を可決したもののスペイン政府が州知事を解任、その後、ベルギーやドイツへ「滞在(EUには政治亡命がないらしい)」。

2018/05/14にはカタルーニャ州に新しくキム・トラQuim Torraが州知事に就任しました。キム・ヨナ(金妍兒)を連想しますね。

スペインのサンチェス首相は対話を求め、カタルーニャ州のトラ知事はあくまでも独立を唱えながら対話を求めていて、まとまりそうにありません。

対話」を求めていると聞くと穏やかに聞こえますが、都合のいい方向で「対話」を求めているだけでしょう。

トランプは、メディアがアメリカを分断していると言いますが、自分の発言がアメリカを分断しているとは気がつきません。

カタルーニャ州はスペイン政府と対話を求めながらスペインからの分断(独立)を希望しています。

沖縄の玉城知事は、分離独立を求めてはいませんが、「対話」を求めながら、またもや「埋立て承認を取り消し」ております。

すべて対話」という穏やかそうな手法を示しながら、強硬に自分の意志を貫こうとしています。

いま言っている対話」は

自分たちの意見に賛成する日本人に限って良心的」としている韓国人たちを、思い出してしまいます。 

間違いないようにお願いしておきますが、この場合「対話」も「良心的」も、その言葉通りの意味ではなく「自分だけの使い方であり、単なるうぬぼれ」だと申し上げております。誰も賛成せず、いわば偽装の極致ですね(笑)。

そして自分のうぬぼれに気がつかないのが、この手の人たちなんですね。

言葉の翻訳の問題もあるでしょうか。

ぴったりの訳語がなくて、近い単語を訳語にしていませんか

それが間違いのもとなんです。

少々長ったらしくても、真意を伝えなければならないのです。

その意味で、翻訳は単に言葉を置き換えればいいのではなくて、翻訳は、両方の言葉で一定以上の経験を積んだ人たちだけができることなんでしょう。

さてさて、皆様はどう思われますか。


アメリカの醜聞 175 セッションズ司法長官

2018年11月08日 09時08分04秒 | 海外

トランプ関係のニュースです。


セッションズ司法長官を更迭 トランプ米大統領:日本経済新聞 2018/11/8 4:56 


トランプ大統領 セッションズ司法長官を解任

アメリカのトランプ大統領は、ツイッターでセッションズ司法長官を解任したと明らかにしました。NHK 2018年11月8日 4時59分 


セッションズ司法長官が辞任表明 トランプ氏の要請受け

ジェフ・セッションズ(Jeff Sessions)米司法長官は7日、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領からの要請を受け辞任すると発表した。afp 2018年11月8日 


セッションズ米司法長官が辞任:ロイター 2018年11月8日 / 05:02 


中間選挙の翌日のことでした。

日経では「更迭」・NHKでは「解任としておりますが、afp・ロイターでは「トランプの要請に応じ辞任とあります。

辞任」というと本人の自発的意志を連想させますが、トランプが「下院を民主党に奪還された」ことから、このままだと「大統領弾劾が接近している」とみて司法長官に圧力をかけ、見かけ上は「辞任」を偽装しながら、実は「解任」だったのでした。

トランプは中国・朝鮮半島との交渉過程で「意味のある偽装」を学んだのでしょう(大笑)。

日経の「更迭」・NHKの「解任」にはそれなりの意味があったと思われますが、それ以上詳しくわからないため、これを聞いた人は、ただ勝手に想像するだけでした。

しかしafp・ロイターは大統領の要請に応じて辞表を提出する」と報じており、このほうが現実を把握するのに貢献しているようです。

この結果、かつての「辞任」報道も実質的には「圧力による解任」だった疑惑さえ、でてきました。 


セッションズにはいろいろな疑いもありました。

  • ロシア疑惑を宣誓で否定していたのに、在米露大使と会談(newsweek 2017年05月12日)していたことが分りました。
  • 共和党員であるセッションズは、このことからトランプのロシア疑惑捜査から手を引く(bloomberg 2017/05/18)ことを表明しましたが、これが「セッションズ司法長官が直接捜査して、大統領が無罪であることを表明してほしかった」トランプ自身の願望から遠く離れてしまい不信感に変わります。トランプとしては、せっかく言う事を聞くと期待してセッションズを司法長官に任命したのに、飼い犬に手をかまれたという印象だったのでしょう。無数の側近が去る中で、セッションズが去らないことに「明るい希望」を見る人も少なくなかったようです。
  • その後も、側近の辞任・解任が無数と言えるほど続きましたが、それでも司法長官セッションズの解任は見送られました。大統領自身も「自分の捜査を司法妨害している」とみなされることを恐れたからでしょう。
  • トランプはFBI長官コミーを2017年5月9日に解任しました。その直後に、セッションズ司法長官は米特別検察官としてモラーを任命します。
  • 一応形式としては、大統領が直接「司法長官が任命した米特別検察官モラー」を解任することはできませんが、今回のように大統領の意のままに動かない司法長官を解任して、言う事をよく聞く司法長官にすげ替え、結果的に米特別検察官の大統領捜査を牛耳る権利はあるようです。
  • セッションズ司法長官は、FBI副長官マッケイブを2018/03/16(年金の満額受給資格)の2日前に免職してトランプの圧力に応えていました。こうしてトランプは、自分を捜査するFBIの長官や副長官を退職させることができました。だれがみても司法妨害でしょうね。
  • さてトランプがセッションズ司法長官を「辞任・解任」させたことが、吉と出るか凶と出るかわかりません(多分凶となるでしょうが)。とにかくこの「事件」の前日に行なわれた中間選挙にこれほど興味が集まったのも、かつてなかったことでしょう。 

誰が見ても

共和党が上下院で過半数を占めていたのに、中間選挙の結果、下院では民主党に過半数を譲ったという「敗北」でした。

しかしトランプは上院勝利は歴史的快挙」とフェイク・ニュースを発信するなど、依然として大統領としての品格など、微塵もみられません。

敗北を潔くみとめることなど、知性を欠くトランプにはあり得ませんが、それが根強い支持を得ている根拠なのかも知れません。

なお

共和党が上下院で過半数→上院では共和党・下院では民主党、となったことについて、トランプがより強硬な大統領令を乱発するのではないかと観測しているところが多いようですが、私は「正常なねじれ国会になったと見ています。

ねじれ状態のほうが2院制の意味があると思うからです。衆参2院とも与党が過半数を得ている日本など1院でもよさそうですね。

トランプが民主党に協力を呼びかけるなど、何も変わっていないようです。 


退任・辞任・解任(今年度の一部だけ) 

2018/01/05 米国家安全保障局(NSA)ロジャーズ局長が今春退任
2018/01/13 駐パナマ米大使フィリーがトランプ侮辱前に3月9日辞任
2018/01/20 オマロサ・マニゴールト大統領補佐官が辞任
2018/01/24 特別検察官が司法長官セッションズへ初の事情聴取
2018/01/29 FBI副長官マケイブが辞任
2018/02/02 米国務省ナンバー3のシャノン次官(政治担当)が退任
2018/02/07 ホワイトハウスのロブ・ポーター秘書官が辞任
2018/02/22 トランプの元顧問サム・ナンバーグを特別検察官が事情聴取
2018/02/27 国務省のジョセフ・ユン北朝鮮担当特別代表が週内に辞任
2018/02/28 ヒックス広報部長が辞任 ABC調査でトランプ政権1年で25人目
2018/03/06 コーン国家経済会議(NEC)委員長が辞任
2018/03/13 ティラーソン国務長官解任
2018/03/13 ゴールドスタイン国務次官解任
2018/03/16 セッションズがマッケイブFBI副長官を解雇
2018/03/22 マクマスター大統領補佐官辞任発表、後任に強行派ボルトン
2018/03/23 トランプ主任弁護士ダウド辞任
2018/03/29 シュルキン退役軍人長官を解任
2018/04/10 ボサート米大統領補佐官が辞任
2018/04/11 ライアン(48)下院議長(共和党)が2018/11引退
2018/04/11 シャドロー大統領副補佐官が27日付辞任
2018/06/13 サンダース大統領報道官が年内辞任報道
2018/07/13 国家安全保障会議(NSC)のアランジオが更迭された
2018/07/29 駐エストニア米大使ジェームズ・メルビル辞任
2018/08/21 トランプの元個人弁護士コーエンが8罪を認め司法取引
2018/08/29 法律顧問マクガーンが今秋退任
2018/09/07 W連邦地裁が元外交顧問パパドプロスに禁錮14日の実刑判決
2018/09/14 マナフォート元選対本部議長が司法取引合意、露疑惑も協力
2018/10/09 国連米大使ヘイリー年内で辞任
2018/11/07 米司法長官セッションズがトランプの「要請に応じ、辞表」

さてさて、皆様はどう思われますか。